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ぽこぽこアートメモ - 2004

[美術]2004イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

食の都ボローニャで毎年開催される絵本の公募展。88作家による498展の作品がずらり。どれも5枚一組になっていて、かなりの作品数の上に、どの絵もこの絵も、ほんとにお国柄と個性が表れていて楽しい楽しい。作品の脇に作者の顔写真があって、ほとんど作者が作品の登場人物とそっくりなのがまた楽しい。

2004-11-24 石川県七尾美術館にて

[演劇]月夜の道化師

渡辺えり子作による喜劇。芸達者な人ばかりが演じるからこそ楽しい喜劇。お芝居でないと表現できない世界を堪能。

出演:文学座

2004-11-21 高岡文化ホールにてにて

[音楽]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

今年の目玉その2。天国(天井)に最も近い5階席。舞台は遙か彼方の鍋の底にある。メンバーは全員ペンギン服で舞台に現れる。各自が格式と伝統のオーラを身にまとっている。さすがさすがの非の打ち所ない優美な演奏。指揮者のワレリー・ゲルギエフさんだけフランスの画家のような黒の上着。小刻みに弾むような楽しい指揮ぶり。遠目だと指揮棒を持たずに手をひらひらさせながら指揮しているのかと思ったら、双眼鏡で観ると、爪楊枝みたいな指揮棒を右手の親指と人差し指の間につまんで持っていた。いかつい風貌にそぐわず、いつも薬指を立て、歩き方がゲイの人みたいに優雅だった。

出演:ワレリー・ゲルギエフ指揮

2004-11-11 オーバード・ホールにて

[音楽]ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

今年の目玉その1、サイモン・ラトルが振るベルリン・フィル。チケットはS席2枚とC席1枚だったので(ホントは逆のはずだった)、各々にふさわしい席へ。それにしても余りにも高いチケット代。S席は、舞台の袖にある2階のバルコニー席で、よく映画の中なんかで、羽根のついた扇子を持った貴婦人が腰掛けている場所。C席は3階の真ん中へんの奥から3列目。そこから、バルコニー席に座っているお2人がよく見える。後半、トさんと私が席を交代。遙か彼方に見えていた舞台が、いきなり大画面に切り替わった。上手い人ほど舞台上では大きく見えるものだが、ものすごく大きくて存在感のあるラトルさん。舞台袖から見おろすと、表情、魔法のように動く指先、楽団員へのアイ・コンタクトなど、実によく見える。ベルリン・フィルはグウの音も出ないほど見事。

出演:サイモン・ラトル指揮

2004-11-06 石川県立音楽堂にて

[音楽]椿姫

人間の肉声は、脳に刺激を与えて興奮させる作用があるんじゃないだろうか。ヴィオレッタがとにかくよかった。アルフレードの父も歌が上手いだけでなく存在感のある役者のよう。一幕目は華やかな屋敷の場面。絵に描かれた舞台装置で、学芸会みたいでちょっと安っぽいなあと思ったけど、最後の三幕目、ヴィオレッタが死の床にいる場面で、その学芸会風の舞台装置が、舞台が進行する間に、どんどん取り除かれていって、鉄骨の骨組みが現れる。そういう演出だったのだ。

出演:スロヴェキア国立歌劇場

2004-11-02 金沢市観光会館にて

[音楽]ギドン・クレーメル&クレメラータ・バルティカ室内管弦楽団

先夜から飛び石でクレーメル三連チャン。今夜が最も空席がめだった。オーバード・ホールは、チケットの売り方やサービスにあまりやる気が感じられない。たぶん上に立つ人に問題があるのだろう。一曲目のベルトのフラトレスだけが初日と一緒な曲で、後半は、ショスタコーヴィチが2曲。アンコールはピアソラ。

2004-10-18 オーバード・ホールにて

[音楽]ギドン・クレーメル&クレメラータ・バルティカ室内管弦楽団

バッハのブランデンブルク協奏曲とシュニトケの合奏協奏曲が前後半とも1曲ずつ演奏されるという趣向。古典と現代の組み合わせ。アンコールをくだけた楽しい曲で締めくくって、演奏会全体の運びがほんと上手い。

2004-10-17 石川県立音楽堂にて

[音楽]オーケストラ・アンサンブル金沢第169回定期公演PH

ちょうど1年振りのクレーメル。すっかり安心しきって旋律に身を委ねられる。クレメラータ・バルティカを聞くのはこれで2回目。前回とても楽しかったので今度もとても楽しみだった。平均年齢30歳。同じような年代の知的でお洒落なメンバーは、その演奏する姿を眺めているだけで楽しい。

出演:ヴァイオリン:ギドン・クレーメル ゲスト・オーケストラ:クレメラータ・バルティカ

2004-10-15 石川県立音楽堂にて

[狂言]野村万作 薪狂言の会

年に一度の野村万作さんの薪(たきぎ)狂言の会。屋外に作られた能舞台で、周りには浅く水がたたえられていて、いい雰囲気を醸し出している。その真ん中の道を歩いて客席へと向かう。日が暮れて、背後の竹林が薄暗闇につつまれた頃、開演。最初に、石田幸雄さんの劇中で使われる面(おもて)の話と作品の解説。面を着けると、ほんの小さな穴からしか周りを見ることができないので、4隅の柱を目印に動くのだそうである。それでも、たまに落ちてしまうことがあるとか。今年の演目は「素袍落(すおうおとし)」「弓矢太郎」。解説によると2本ともしっかりした筋立ての話。万作さんは、声の出があまりよくなく、かなりお年を召されたような感じがしたが、動きは実に軽やか。高性能のバネが膝に入っているような感じ。萬斎さんは、もともとひょうきんな顔をしてらっしゃるが、登場しただけで、会場が笑いに包まれる。弓矢太郎がまた滑稽な出し物で、楽しませてもらった。前半は、まだ昼間の残暑(たぶん30℃を超えていたような気がする)で、じっとり汗をかきながら鑑賞。後半になって、少し涼しくなってきたが、じっと座っているだけでも暑いのだから、何枚も着物を着て動き回る役者さん達はさぞ大変だろうなあ。

2004-08-05 黒部市国際文化センターコラーレにて

[音楽]ラファウ・ブレハッチ ピアノリサイタル

小柄な身体の19歳の若者ながら、技術はなかなかしっかりしている。しかし、耳慣れない曲がほとんどだったのと、連日の暑さと忙しさによる疲れとでこっくり…。今年のショパンコンクールに出場されるそうです。上位入賞されることを願います。

2004-07-08 高岡生涯学習センターにて

[音楽]上海オールド・ジャズ・ナイト

一見、その辺をぶらぶら散歩していそうな普通のおじさん(おじいさん)達、でもやはり、どことなく顔立ちが大陸的。上海で聴けば、それなりに雰囲気があっていいのでしょうが。

出演:上海老年爵士樂團

2004-06-15 高岡生涯学習センターにて

[音楽]日韓文化交流「音楽の夕べ」

狭い会場(保育園の遊戯室)で、何もマイク使って歌わなくてもいいのになあ。ピアノの音も大きすぎで、伴奏にふさわしくなかった。

出演:河 徳姫(独唱) 小林純子(Pf)

2004-06-11 中田保育園(善興寺)にて

[落語]永六輔とゆかいな仲間達

永さんの軽快なおしゃべりの後に、前座の入船亭遊一、続いて、入船亭扇橋師匠による『道具屋』。とぼけた語り口と間の抜け具合が最高。話中に扇橋さんが歌う「兵隊さんに行ったタコが戦死したけど、持って帰るお骨がない~」という『タコの唄』。これを聴かずして死ねない、くらい可笑しい。その昔、名シンガーでならし、最近また歌い始めたという小林啓子さんのフォークソング。最後の曲の扇橋さんとのデュエットがよかった。待ってましたのトリは、かねてより是非とも一度聴いてみたかった柳家小三治師匠。演目は『青菜』。植木屋さんが出入りのお屋敷で酒をご馳走になり、そのしつらえや旦那と奥方とのやりとりにすっかり感心して、長屋に帰ってきて、それをそっくり真似ようとするが…。前半のお屋敷での場面では、えらく間をとりながら話をされるなあ、風邪引いてて身体が辛いのかなあ~と思っていたら、どっこい、後半の長屋に帰ってからの話の効果を上げるためだったんですね。やられた。大爆笑。日本の話芸を堪能。

出演:永六輔・入船亭遊一・入船亭扇橋・小林啓子・柳屋小三治

2004-06-09 野々市町文化会館にて

[音楽]ハンナ・チャン 無伴奏チェロ・リサイタル

若干21歳とは思えない、ダイナミックな演奏。上手な人ほど、舞台では大きく見える。リゲティがよかった。力強い演奏で、弓がよく切れた(たぶん10本くらい)。アンコールのプロコフィエフの時に、切れた弓の垂れ下がったのを振り回してみせた。

2004-06-03 入善コスモホールにて

[演劇]父と暮せば

映画でも戯曲でも、何にせよユーモアが一番大切だなあと改めて思う。核兵器に対する姿勢を、こんな風に示せる井上ひさしさんの才能が素晴らしい。

出演:こまつ座

2004-05-28 高岡文化ホールにてにて

[音楽]ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

前半は、耳慣れたモーツァルト「ジュピター」、そして後半は、SF映画を観るようなシュトラウスのダイナミックな「英雄の生涯」。フル編成なので迫力満点。非常に練れた演奏。

出演:ベルナルト・ハイティンク指揮

2004-05-16 石川県立音楽堂にて

[音楽]ファジル・サイ ピアノリサイタル

久々に胸がふるえた。果てしなく懐が深いサイ宇宙の中を浮遊させてもらっているような不思議な感覚を味わった。耳元を音の群れが通り過ぎていく。

出演:

2004-04-17 入善コスモホールにて

[音楽]花房晴美&真美 ピアノデュオリサイタル

高岡駅前に新しくできたウイング・ウイング高岡内のホールのこけらおとし。高価なピアノを2台も誰のお金で買ったのよ。

2004-04-10 高岡市生涯学習センターホールにて

[演劇]毒薬と老嬢

老女二人が、孤独な老人を家に誘い込んでは毒殺(死ぬ手伝い?)してしまう、というとんでもない設定のお話しを、軽妙なやりとりで笑わせつつ展開する。楽しいお芝居。

出演:劇団NLT

2004-04-02 高岡文化ホールにてにて

[音楽]竹澤恭子ヴァイオリンコンサート

技巧と力強さが、ますます磨きを増して、誰も太刀打ちできないような領域に踏み込んだ感のある竹澤さんのヴァイオリン。素晴らしい。

出演:竹澤恭子(Vn) 山下和仁(Gt) 江口 玲(Pf)

2004-03-14 入善コスモホールにて

[演劇]はなれ瞽女おりん

有馬稲子さんの体当たり演技にも、おりんの明るくたくましい精神にも感動。貧しい人達への水上勉さんの暖かな眼にも強く心打たれた。

出演:地人会

2004-01-30 高岡文化ホールにてにて

[音楽]ヘリオス元旦コンサート2004

歌、金管四重奏団のブラスカルテット、スティール・ドラムのSSO(スキヤキ・スティール・オーケストラ)による思いっきり楽しいコンサート。満場の観客みんなで楽しめて、とても雰囲気が良かった。

出演:蒲原史子(Sop) 佐藤光政(Bar) マイスターブラスカルテット 岡田知子(Pf) SSOパンサンブル

2004-01-01 円形劇場ヘリオスにて

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