雑記帖 - 旅日記

No.1
2000夏~鹿児島「温泉・山・海・森の旅」その1
絵:空飛ぶ2人とラーメン
空飛ぶ2人とラーメン

2000年の夏休み、暑い時には熱い所へ!というわけで、南へ!

小松から乗り込んだ飛行機が福岡空港に到着するやいなや、地下鉄に飛び乗り「元祖長浜屋」へ直行。「らっしゃい!」「なまっ!」「かえっ!」と、威勢のいい声の飛び交う店内は、まるでわんこそばのように茹でたての替え玉がザルからラーメン鉢に勢い良く飛び込んでいます。皆さん箸を取る手にも勢いがあり、こちらもきょろきょろしながらも、つられて、勢い良くずるずる~ずる~っとラーメンをすすり込んだのでした。ここのラーメンは、「つゆ」がいのちで豚骨の出汁がきいてます。

空腹を満たした二人は、タクシー飛ばして、県立美術館で開催中の「瑛九の芸術」へ。宮崎県出身の画家瑛九の自由でみずみずしい精神に、宇宙を感じ、瑛九の「ヒミツ」をかいま見ました。ミロとクレーと曼陀羅絵をミックスした様な絵といえばいいのでしょうか…。そんでもって、とぺこツアーは「つぎっ!」

またもやタクシー飛ばし、富士フォトギャラリーの「椎名誠写真展」へ。少年の日のわくわくしたときめきが伝わってくるような作品に、椎名ファンとしては、必見の価値十二分にありました。ちょうど『にっぽん海風魚旅』を途中まで読んで旅立ってきたので、「うんうんこれこれ」と納得しながらの鑑賞。やっぱり原画をみるってことは大事よね。

しばしの福岡滞在に別れを告げて、一路いや一航、鹿児島へとおいどん達の心ははやるのです。鹿児島到着と同時にレンタカーの申し込みをしたところ、カウンターのよかおごじょに「お盆休暇を目前にしておりまして、マニュアル車と軽が1台しか…」と、つれない返事。そんなことで引き下がる二人ではありませんぞ。「ばってん、キャンセルがでてるやも」「そうかもしれんたい」と粘ったかいあり、ニッサンサニーの新車が大当たり。も~嬉しくて「幸先がいいわね~。私達は運が強いのよ。」と二人していよいよ浮き浮きなのです。

絵:温泉につかる2人
温泉につかる2人
この日の宿に選んだ妙見石原荘さんは、チケット予約に出かけたJTBがちっとも意欲的ではなく、「ほとんど情報がないですよ」というカウンター嬢の応対に、かえっていいかもと第六感が働き、家に帰ってきてすぐに直接連絡をとったのです。友人が旅行社に勤めていた関係で、泊まりたい宿と泊まらせたい宿の落差の程を聞いているからです。

日本の宿は、原則として10室までであらまほしいのです。希望をいえば、建物は木造、部屋は畳敷き、照明は蛍光灯を使ってないこと、温泉は木造りもしくは石造りで出来れば露天であること、そして湯が循環でなく流しっぱなしで溢れていること…などなど。その点、妙見石原荘さんは、これらの条件をすべて満たし、その上スリッパは蔓を編んだ自然素材のものでハナマル。もうすっかり満足。これで一泊二食2万2千円はど~みてもお得です。露天風呂につかり、川音に耳を傾け、星空を眺めつつ、明日からの旅にあれこれ思いを馳せる二人なのでした…。

[ その2へ ]

関連情報