雑記帖 - 旅日記

No.17
2007秋〜金豚の旅 その1

ベトナムでも日本と同じく干支が使われている。日本との違いは、兎が猫、猪が豚となること。従って、今年は豚。豚は豚でも、今年は60年に一度の黄金の豚。黄金の豚年生まれは金運に恵まれると言うので、ベビーブームに成るという。黄金の豚を略して金豚(きんとん)。

今年が、金豚と言うことは、60年前の豚も金豚だったということ。つまり、トぺこは、まさに金豚ということになる。ガイドのフォクさんに金豚を教わって以来、食事の度に、金豚乾杯とやけにお酒がすすむ。

しかし、ベトナムの医者は、金豚生まれは、必ずしも金運にめぐまれるわけではないとベビーブームに懸命に警告を発している。トぺこも、金運という点においては、お医者さんの仰る通りだと思います。 黄金と灰皿はたまればたまるほど汚くなると、じい様の言いつけを信じて生きてまいりましたので、黄金とはとんと縁がありません。

骨董屋さんで、ちょっと変わった銅製の豚と福助の合体置物を発見、金豚記念に求めました。これからはほんとの金豚に成りたい物だと願いを込めて。それを買うやいなや、ご主人にぱちんとスィッチが入った。やった、鴨カム。はたまた金豚になれるとおもったか、これは、1000年前の茶碗ですとか、800年前の壺ですとか、茶碗でも、こちらは、庶民用で、こちらは王宮様ですとか、狭い店内をランニングしながら次々に並べだした。

てなこといわれてその気になって、ほとんどどれかを買う寸前、隣のシルク店で品定めに余念がなかったぺこが顔を出した。「これ、いいやろ、ぺこさん」。ぺこさん、「こんなきたないもん どーすっがけ」。途端に我に返ってしまったのでした。でも、金豚福助イナバウアー置物、運を掴みたいと撫でられてぴかぴかになっとって、なかいいのです。

ということで、金豚の旅、はじまりはじまり〜。

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