雑記帖 - 旅日記
- No.11
2005秋~金沢・能登「泡盛饗宴」 -
産湯は泡盛だった?石垣出身、沖縄在住サムさん厳選の泡盛饗宴をしてきました。「さか本」では、北谷玉那覇酒造「長老」15年古酒35度、金武町崎山酒造「松藤」限定古酒43度(青い瓶)、久米島の「久米仙」数年もの古酒。之に加えて、翌日は石垣島「請福」23年物。これだけいろんな美味しい泡盛を一気に飲んだのは初めて。今年は、この他にも「王朝の邦」「春雨」「山川20年物」なども飲み、サムさんと知り合ったおかげで、トにとって、いわば泡盛元年といえる年となりました。
今回飲んだ泡盛はどれも之も個性があり、去年までシークァサーを加えて飲んだりして、大変失礼なことをしておりました。北谷「長老」は、口に含むやぱっと花火がひらくように華やかな香りが口中に広がる、「松藤」は、ややクセを感じるが、之も個性。「久米仙」もさすが久米仙。なめらかで美味しい。「請福」23年物は、長老のような華やかさは無いが、喉に引っかかる物は何もなく、良い酒の特徴である軽さを感じます。居酒寿司で、残ったら持って帰るよと宣言していたら、残念ながらと言うか、予想通りというべきか、一滴たりとも残らなかった…。泡盛は蒸留酒なので、古酒でも日本酒のようなひね香がありません。
泡盛古酒が年度が古くなると共に加速度的に超高になるのは、しかし財布がきつい。かくなる上は、之はと思うお気に入りを買って家で寝かせてエージングするしかないか。「トさんにそんなこと出来ますか」とサムさんの息子ロクさんにすかさずつっこまれそうですが…。今のところ、我が家には去年買ってきた「瑞穂15年」と今年貰った「どなん」数年物がまだ未開封であり、美味しいものをより美味しく飲みたいという執着心が早く味わいたいという気持ちとシーソー状態ながら、残す気持ちがやや優勢であります。たった、2本じゃないかという悪魔のささやきが聞こえないでもないが(今回3本に増えた)。規模は違えど、沖縄の人達がウン十年物を「エイ」と開けるのは、やはり同じような葛藤が有るんでしょうね。どんなとき開封に踏み切るんだろう。ブランディは、娘がうまれた年の物は、結婚するとき開けるという話もありますが…。
文 ト 絵 ぽこ