アルコールは、人類が地上に現れる前に、落下した果実にアルコールを発酵しやすい酵母が入り、アルコールが誕生したものであろう。ただ、動物もアルコールを口にする機会があったであろうが、酔いは死と隣り合わせであるのか、本能的に避ける傾向がある。意図的にお酒と関わりを持つようになったのは、やはり人類の誕生を待たねばならないでしょう。人は動物より賢いのか、愚かなのか?。
酒の始まりは葡萄酒と考えられている。容器に物を蓄える技術を持った後に、蓄えていたブドウから葡萄酒ができるのを人類は発見したのでしょう。エジプトのピラミッドから酒壺が見つけだされたり、壁画に葡萄酒の製造過程が示されており、紀元前5000年頃には酒を自分たちのために人類は持つようになったのでしょう。考古学的な発見によって、この歴史的事実の証明はさらに昔にたどられていくかもしれません。
石器時代には、少数の民族を除いて人類はアルコールに親しむようになる。それは、単に楽しむだけでなく、宗教的儀式や医療技術にも使用されるようになる。
その後、人類は生産力を高めた。しかし、一般民衆はその中でも特別な人が、特別な時や場所でしかアルコールと接することはなかった。それに反して、一部の特権階級にのみ、アルコールを常時、思うままに飲酒することができ、アルコ−ル関連問題が発生(例.毛利元就の父や兄)した。
産業革命に入ると、大量のアルコ−ルの生産、消費ができるようになり、アルコ−ル関連問題の大衆化がここに出現した。イギリスでは、「ジンの時代」と言われたように、安いジンによって、ロンドンの街を酔っぱらいで埋め尽くされるという光景まで出現した。
人類は、自然界で見つけたアルコールを、さらに蒸留という方法で高濃度のアルコールを大量に手に入れることになり、大量消費時代に突入することになった。
現代社会を維持するためにアルコ−ルが必要であったと言う人もいるが、日本ではアルコールの消費量の毎年の増加や、安い飲み物として、女性、老人、そして中学生や高校生まで飲酒が拡がってきている。ジョニ黒やナポレオン慎重された時代は、昔話として語られるに過ぎなくなったのだ。日本では、国民に対して積極的にアルコールの飲酒について、その長短について十分な啓蒙がない限り、当分の間ますますアルコール依存症は増加傾向を示すであろう。
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