雑記帖 - つれづれのことのは

No.351
棚からぼた餅

年に一度の中日戦。もぉえ〜〜よどらごんずぅ〜〜〜♪ 鼻歌歌いながら快適にとばして只今帰りました。

絶好調、最高潮の西武を相手に しっかり球種を選ぶ選球眼が幸いし押し出しとなり、 日本を代表することになるであろうエースピッチャーを慌てさせて暴投がエラーを誘い、また一点。

ぼかすか打ちそうなボカチカは三振だし、グラマンにも決して臆せず ぽこさんが準備してくれた串カツや梅入りおにぎりをほうばりながら応援したおかげで勝利を手にしたのでした。 帰りのバスに乗り込む落合監督も間近でみれたし、満足、満足。

(2008-06-18)

No.352
末廣亭

ご贔屓船橋さんは18番、おなじみ与太郎さんが俄仕立ての「道具屋」を始め、火事場でひろった鋸や首の取れたお雛さん詠めない表紙だけの本等を商うお話。いつものひょうひょうとしてとぼけた様子で、戦場にかり出されたが骨が帰らなかった「たこの唄」を聴かせて笑わせて泣かせる。与太郎と髭の爺さんの「代は?」「樫です」「金は?」「鉄です」「値は?」「音はズドーン」でサゲ。声がとても小さくなって聴き取り憎くいのでマイクの音量を少し上げて貰いたかった。語る方も聴く方もお互い歳なんだなぁ〜。

「まってましたっ!」という掛け声と満場の拍手に迎えられて登場したトリの小三治さん。 芸者衆をあげてさんざん豪遊した遊び人が、「つき馬」に来た若い衆をだまして、風呂賃や食事代まで払わせ、おまけにできあがった早桶を背負わされた「つき馬」さんにこともあろうか「つき馬」がつくというお話。

相棒がこうだったららちと我慢ならないような遊び人のお話しなのだが、小三治さんの絶妙の間が生み出す噺は、聞いている者の集中力を高めて、その場に居合わせているようなはらはらどきどき感を味わわせてくれる。次々口を付いて出る嘘の噺の展開はわかっているのだが、やっぱりおかしくて笑ってしまうのだ。

ちょうどお江戸に向かう飛行機の中で読んでいたのが「失われた手仕事の思想」塩野米松著 職人さんの世界で培われてきた伝統の技を下支えする道具類を作る鍛治やさんが絶えていくことが、まず第一の導入部に取材されていた。 小三治さんのまくらも、近くには見られなくなった棺桶屋さんの早桶作りの大小から始まるという設定になっていて実に判りやすい。

末廣亭を埋め尽くし立ち見の出るお客さんを相手に、座布団に座ったままで扇子と手ぬぐいだけの実にシンプルな道具立てで皆をしわせな気持ちにして送り出すという小三治さんの不思議なおかしみには何度聴いても感心させられる。 会場を後にするお客さんの顔が実に嬉しそうで私もとさんもにこにこ恵比寿顔で居酒屋さんにむかったのでした。

熊さん、はっつぁん、与太郎さん、役立たずの若旦那に物知りの大家さん、大工さんや左官屋さん火消しに植木屋さんに魚屋さんにいかけやさん等、江戸の頃に一番多かったのが職人さんと芸人さんだそうで、いきいきした暮らしの様子や物見遊山の様子が語られる噺には、失敗話や騙し話にも人情が溢れていて「寅さん」にも通じてなんともいえない温もりがあるのだなぁ〜。

(2008-06-30)

No.353
アン・サリーさん

土曜日はヘリオスのコンサートに出かけました。 アン・サリーさんは、女医さんで歌い手さんで二人の子供を持つお母さん。 低音部の響きと高音部の優しい独特の響きが対照的で不思議な雰囲気の歌い手さんなのですが、もっと不思議だったのは会場に来ていた子供達です。

パンフレットには親子券が発売されること、3歳以上の子供さんは入場可となっていたので、昔子供達が小さい頃参加した親子劇場を想像していたのです。 実際、会場に入ってみると完売になっていただけあって満席。そして結構子供さんが多いのです。珠ちゃんのように1歳半過ぎという子供さんもお父さんとお母さんの間で席についています。

ところが、ボサノバあり、ジャズあり、日本の古い歌謡曲があり、特別子供の為に歌われている曲では決してないというのに、誰もぐづったりしないのです。 一緒にリズムにあわせて身体を動かしている子や、元気に手拍子を打っている子。 「緊張しないで、リラックスしてお聞き下さいね〜」と自ら曲目やバンドのメンバーの紹介も合間にはさみながら和やかな雰囲気でした。

あれよあれよと思っているうちに、アンコールになり、水を打ったように静まりかえった会場一杯に響くサリーさんの声を最後まで皆で聴き入ったのでした

(2008-06-30)

No.354
白えび

このところ珍重されている富山の白えびは、こちらでは、昔から平田えびと言っていました。 夏の素麺の出汁として使われたのがもっとも一般的だったというのが小さい頃の印象です。そのぐらいどっさり穫れていたんだと思います。籠に山盛りで売られていました。

夏休みのお昼時、台所からチョキンチョキンとしっぽやひげねを切る音がすると、実は私めはっがっかりしていました。魚や肉が苦手だった私は、平田えびも苦手。姉達が「こんな美味しいもん、なんでぺこちゃんいやながけ」と言いながら素麺の時もかき揚げも喜んで食べてくれるのでどんどん食べて貰っていたのでした。

その上、わがままもんで病弱だった末っ子なので、母は私の為に大好きな干椎茸がどっさり入った出汁を別に作ってくれたりしていました。困ったもんです。

歳を重ねて、昆布〆したものならほんの少し味わえるようになったというのに、この頃は漁獲量も少なくなったのか高値です。とほほっ。 うまくしたもので、息子のパートナーは大好きだそうで送ってあげると大喜び。あんまり美味しいので自分でも注文してしまうそうです。そう聞くとやっぱし嬉しいですね♪

(2008-07-03)

No.355
アリとゴキちゃん

不思議とこの梅雨の季節だけ、とたんに家に入り込んでくるのがアリさんです。蟻というと連想するのが大好きな熊谷守一さん。豊島区にある守一美術館の壁面には蟻のレリーフが刻まれていますし、代表作のひとつが「蟻とけしの花」。もともと東京美術学校を首席で卒業する程才能豊かなだったのに、というよりもだったからこそ、「下手も絵のうち」と言いながら、どんどん簡素になっていった絵が大好き。

晩年は自宅を一歩も出ることなく、草木の生い茂った庭に寝転んで蟻を観察し、「蟻は左側の2番目の脚から歩き始める」ことを発見した話は有名で好きな話の一つです。 贅沢とは無縁の質素な日常生活や「お国のために何もしたことがない」と文化勲章や勲3等叙勲を断った無欲さや信条に心惹かれます。なんとおしゃれな!

そして猫の自由さを愛し、猫とともに暮らしひなたぼっこが大好きだった仙人のような守一さんの描く猫の絵にも魅了されます。 好きな絵を選ぶとしたら迷わず守一さんの「猫」!

話題を蟻に戻して、昔、ばぁちゃんが、白砂糖よりも三温糖の入った入れものにわらわら押し寄せる蟻をみて、「小さい虫の好む方が、きっと身体に良いに違いない」と白砂糖をあまり使わなかったのでした。というわけで子も孫も料理には白砂糖を殆ど使ったことがないのです。科学的な根拠のほどは?

さて、余り人に好かれていないゴキちゃんですが、食べると脱水症状を起こし、水を求めて屋外に出ていくため死骸を見ることがほとんどなくなるという、ホウ酸団子をいれた小さなキャップを生協で購入し、台所を中心にあちこち置いていました。 期限きれになっていたので、最近夜中の台所はゴキちゃんの運動場になってます。

硼酸団子を手作りしてみるかなと検索していてゴキちゃんの意外な役割を発見。 秒速20センチ程で動き回り、身長の三倍の高さもらくらくと乗り越えるゴキちゃんの素速い行動のメカニズムをロボット工学に反映させ、俊敏にどんなでこぼこでも乗り越えられるロボットを作る研究があるそうなのです。数億年も生き続けているゴキちゃんはしっかり役にたっているんですね。

世界的に食料の危機が叫ばれ、温暖化による急激な森林の破壊や砂漠化、饑餓の時代への危惧が報道されたりしているのですが、どんなことになってもゴキちゃんの唐揚げなんて食べないでしょうかね?

虫博士奥本大三郎先生の著書の数々を愛読しているとこの世に無駄な虫はいないと思えてきます。お江戸でいつか是非に訪れたいと思っているのが千駄木の「虫の詩人の館」夏が近くなると、目を輝かせ虫籠をかかえ、4時起きで秘密のかぶとじまへ出かけた昔を思い出します♪

(2008-07-12)

No.356
の、の、の

毎日、事務所へ向かう線路沿いの道端に咲いているのが、たちい葵 そろそろ咲き終わりそうなこの頃なので、もう梅雨明けも間近、トさんの好きな暑い夏がやってます。

古い木造の家の小さな前庭で風に揺れているノウゼンカズラを見つけると「いよいよ夏だな〜」と思うのですが、「凸さんちのお向かいのりっぱなさるずべりは咲き出したかな」等とおしゃべりしながらぽこさんとお墓参りを終え、事務所に向かう車の中で 「あれそれ、あれそれ。うううぅぅぅ〜」と、のうぜんかずらの名前がでてこないのでした。あぶない、あぶない。

(2008-07-16)

No.357
ナス・ピー

家庭菜園の茄子が豊作です。 最初に建てた支柱よりはとっくに大きく背をのばして元気な茄子。 最初に一番花の下枝を切り取ってからは、収穫の時にわさわさの枝を少し切る位で 申し訳ない程に放任栽培の茄子なのですがどんどんなってくれます。 なんにも手入れしないのでのびのび育ってくれて嬉しいことです。

今日は大好きな茄子とピーマンの味噌炒めがお弁当に入っていました。 これもやっぱり「夏だな〜〜」と思える季節の一品。 青紫蘇をたっぷりちらすのが、食欲を更に増してくれる秘訣? お陰様で蒸し暑い毎日なのですが、もちろん食欲はおとろえ知らずなので♪

(2008-07-16)

No.358
連日夏野菜

あっちからも、こっちからも畑の夏野菜や果物がどっさり届く。 事務所のみんなにも持ち帰って貰った。 ごーやにトマトにとうもろこしに桃に黒部すいか。

いつもは朝の内に準備を終えて事務所に向かうのだが、昨日からぽこさんが夏風邪でダウンなので久しぶりに夕餉の支度をサウナのような台所で仕込んだ。とにかく手当たり次第、となわの皮を剥いてざっくり切っておく、トマトの皮をむいて切りそろえ冷蔵庫に、枝豆は鋏で両端を次から次と切り落として塩をもみこみ、ゴーヤも切っておいて軽く塩、アシタバは葉をちぎり枝は切りそろえておく、えりんぎを手で裂き、トーフもベーコンも切りそろえてと・・

となわは圧力鍋で塩茹、お湯が沸いたところでアシタバ、枝豆と茹で、最後にゴーヤチャンプルをざっと炒めて塩味で出来上がり! きうりやナスや人参・蕪の糠漬けをどっさり添え、スイカを切ってできあがり。

今日も夏野菜で夕餉 夏はこれというナスピーは、舞茸と久在やさんのお揚げさんに畑の青紫蘇もたっぷりちらし、なんばを利かせてピリ辛に。 勢いよく炒めているだけで汗がぼたぼた・・・

夏大根はおろしでシラスと酢味噌和えに、 平牧三元豚の味噌漬けはさっと網焼きでルッコラ添え。 暑いときに味噌味は食欲をそそって(これ以上どうする?)なんか元気が出るようなきがする。今日もトマトを冷やし、豆腐はおろし生姜をたっぷり添えてひややっこ。 夏本番だな〜♪

(2008-07-26)

No.359
四苦八苦

連日暑い日が続きますね。暑いのに慣れないことに汗を流して熱くなっているおばばは、聞くも語るも、いや見るも書くも涙、パソの操作に四苦八苦なのです。

かれこれ10日前にもなるでしょうか。仕事で忙しかった一日を終え、夕食を済ませた処へ、「『まだ間に合う夏の沖縄!』の席が確保できそうなのだけど〜」と珠母さんから電話。それから二人で電話と携帯とパソを駆使してなんとか夏の島旅を予約したのです。終わってみれば、うしみつ時。勿論、ばったんきゅ〜と倒れ込んで眠りにつきました。

おいしいもん大好きで、決まってびっくり仰天の健啖振りをみせるたまちゃん親子に是非「こっかーら」さんの沖縄料理を食べさせたいと無理をお願いした処、「遠方からお見えになるのだから」と快く予約を了解して貰ったし、西表のヴィラも二泊で確保できたし、半日ツアーでパナリ珊瑚礁へも行けるし、サムさんのお墓参りもできるしと、相変わらず三泊四日の慌ただしい旅程は既にびっしりばっちり。

うきうきあれこれ想像し、たまちゃん母子は「シュノーケル用水着を準備したよ♪」と電話が入るし、後は予約確定の作業を残すだけと段取りは至って上手くいっていた筈だったのですが・・・。

いつもは最初から最後まで、面倒な手配や予約確保のパソ作業はぽこさんにすっかりおんぶに抱っこ、なにもかもおまかせでした。ところが、夏風邪?のせいでぽこさんダウン。「ここは、ひとつ、ばばがやってみるか」と思ったのがとんでもない間違い!「ありゃりゃ、なんで??」予約が取り消されてしまったのです。

それからが大変「予約、きえたがいね〜。どうして?どうして?」。聞きたいのは、こちらですとばかり「えええっっ」絶句する珠母さん。やっぱり、ここは、ぽこさんに登場して貰うしかないと「たのんちゃっ!」とお願いした処、高熱のひいた処でまだ眼のくぼんだままのぽこさんが、あっという間に最予約してくれたのです。

さて、休日の昨晩は、再び最終手続きに挑んだ。とどきどきしながら入力、完了!「無事、確保できたからねぇ〜」と電話を入れて報告しておいたのだが、旅程を確認しようとしてもなぜかパソが反応しない??手に汗でいろいろやってみても、やっぱりダメ!10桁番号間違いない、パスワードをもう一度閣確認すれどやっぱしうごかん。「やっぱし、あかんわ」と珠母さんに旅程のコピーを送ってもらう約束を取り付けたものの、「出来ないわけはない筈さぁ〜」と再挑戦したところで画面に旅程が表れ、ばばは大喜びで一人で拍手喝采。

隣で「速く、予定表出してくれ。出してくれんだらわからん!」脅迫めいた台詞をのたもうていたじじに「で、できたよ〜」と報告すれど、「んが〜」じじは大鼾を返すばかりなのでした。

(2008-08-03)

No.360
手入れ

夏といえば西瓜。 今日は大好きな西瓜を、とさんがテニス帰りに買ってきてくれました。 せっかちなばばは、冷蔵庫で冷えるのが待ちきれず、取り出して包丁を入れた処で 「あっ、そうや。月初めの手入れを忘れトル!」

暑さで体力消耗しないようにそろり、そろりと動いているのだが、 やっぱり、これは手が抜けない。 なんといっても、すぱっと切れ味のいい切り口じゃないと、西瓜もまずくなるなぁ〜。 今夜はいつにも増して丁寧に庖丁研ぎを念入りに。しゃっ、しゃっ、しゃっ。

ついでに暑いと汚れはいつにも増して暑苦しく思えるので、洗面所を綺麗に掃除。 汗がぽたぽたとおこっちるのですが、気分はすっきりなのでした。

(2008-08-03)