雑記帖 - つれづれのことのは
- No.311
とんとんとん -
ぽこ猫さんが階段を下りてくる音に振り返ると、居間のお昼寝布団の上まできてごろん。 「わぁ〜、ぽこちゃんひとりで降りてこれるようになってよかった!」と、頭をなぜてやったら、心なしか目が輝いたような気がします。
一緒に還暦を迎えたぽこ猫ちゃんですが、このところ体調不良。その上、留守の間に怪我をしたのか左足が突然痙攣しだし、慌てて三人の保護者が伴って獣医さんに駆けつけました。幸い、骨はおれていないのですが、元気のない様子に夜も何度も目が覚めてしまいます。
これまでの経験で、具合の悪くなった時の猫達をみていると、食べずに水だけを飲んでひたすら寝て、ゆっくり時間をかけて治癒してゆくのです。まるで身体を浄化しているみたいで、学ばされます。
この後はどんどん年を重ねるぽこ猫さん。ずぅ〜っと元気で年を重ねて欲しいと願います。 私は無宗教ですが、今朝は畑の茄子を収穫する前に、お天道様に手を合わせて感謝。しかし、う〜んどうしたものでしょう。畑の茄子の花が満開なんですよ・・・。
(2007-10-10)
- No.312
与作じぃさん -
日曜日、もりもりハウスでどっさり買い込んできたおかげで駐車場は薪の山。 見てるだけで、なんかほかほかあったかい気分になります。新しく油圧式の薪割り機も買ったので、トさんは、またの名を与作じぃさんと申すことに相成りました。 食後の運動に、ぐぅ〜いん、ばっき〜ん!!と音たてながら薪割りの毎日です。
もりもりハウスのお隣には、葡萄農園の直売所があります。 シュナイターが勧める玩具も、掃除用の重曹も、オーガニックコットンの服も一緒に商いされているので、もりもりハウスへ行くときまって立ち寄ります。
無農薬での葡萄栽培もしておられたのですが、本来水はけの良い乾燥地帯を好む葡萄は、雨と湿気の多い富山では様々な困難が多く、苦労がつきないそうです。樹で完熟した物を販売されるのでとても美味しいのですが、真摯なおばさんの様子を思い浮かべながら食べると、ひとつぶひとつぶ甘さがじゅわぁ〜と口にひろがります。
(2007-10-16)
- No.313
パラグライダー -
「ぺこさん、今日は最高の日和やよ。いますぐ、迎えにいっから、用意しとって!」
「ええっ、今すぐけっ!わかったちゃ!」
友人たけどんからの電話に、「よしっ、今日なら大丈夫」と即決。仕事の段取りつけてあるし、今日はバイトさんも来てくれる日だし、なぜか朝から出勤の準備も万端整っているしと、良いことずくめだった。 これが、昨日のお誘いだったら、とてもとても仕事を休める状態ではなかったのだ。迎えに来て貰っては遅くなると、待ち合わせの場所までトさんに送ってもらい、はやる心をお互いに押さえながら、しかし期待と興奮で二人はおしゃべりが止まらない。「なんのせ安全運転やよ、そやれど、早くいこまいけ!」と、相変わらず我儘な注文をしながらもけしかけているぺこでした。着いたところは、ゴンドラスキー場。このシーズン、なにしに行ったと思います?
そうなんと、パラグライダーです。これで、2度目のぺこは、勿論タンデムしてもらうのですが、「危ないからあかんっ」と強く反対するトさんを納得させる為にも、身の安全を確保するためにも、 「タンデムしてあげっちゃ!」というたけどんのお誘いは固くご辞退。インストラクターのせきちゃんに頼もうと出発前から決めてました。
ところが、です。なんと!ゲレンデに到着して間もなく、真っ青な空のあっちこっちに、ふわふわゆったり旋回していたパラグライダーの一基が、ちょうど、目の前の到着地点に、見事に美しくふわぁ〜り、降り立ちました。それがなんと「世界のカオルさん」その人だったのです!
神の使いかと思えましたよ。「ラッキ〜!」と思わず、叫んでしまいました。世界大会5位の成績を収め、連日インタビューやら講演、講義に忙しいカオルさんが、ちょうどテレビの収録のためにやってきていたのです。
高気圧で360度のパノラマ。雲一つない青空のもと、上昇気流を捉えて一番高位を確保したところで、 「真っ白に雪化粧した白馬、二泊三日で縦走した薬師連山、あれがシリセードして遊んだ毛勝山、紅葉の見事な大日岳、剣・立山」と、なじみの山々の懐かしい日々を思い出し、眼下にしている不思議な気分の空中散歩を楽しみ、降下開始。帰りには、操作を教えて貰い、すぅ〜いっと旋回してみました。
今年の運は全て使いきってしまったかのような素晴らしい一日でした。 たけどん、誘ってくれてありがとう。カオルさん、タンデムありがとう。 いい人になって?また仕事がんばれそう!(^^)!
(2007-10-24)
- No.314
日本一です!! -
感無量です。7歳だったトさんが、53年間応援し続けてきた甲斐がありました。 竜さん、おめでとう♪
どうしたことか、おまかせで注文しておいたお魚は、鯛が届いたのです。 尾頭付きで、お気に入りの塩をふり焼き魚で食べながら応援していたので、 「もちろん、優勝たい、お祝いながやから勝ってもらわんなんちゃ!」と強気の応援。 アタランギは相手攻撃の際にグラスを傾けて飲み干したおかげで完全試合。 ばんざ〜い、ばんざ〜〜い、ばんざ〜〜〜い!!
自分ではみることはできないプレーを、客観的に見ていてくれる人。たゆまぬ努力をした人は、結果の善し悪しに一喜一憂しない。素晴らしいプレーに賛辞を惜しまぬ人。誰にも平等の機会を与え、努力を真摯に評価する人。選手の熱い信頼を得ている情あつき人。それが落合監督だと、二人の意見はいつになくぴったしで、 中村を発憤させた監督の力にうなり、今日までの岩瀬のセーブ力に感謝と信頼を寄せた素晴らしい連携プレーだと絶賛♪
野球がこんなに深く、楽しめるものだとは正直思ってませなんだ。 ウソのないプレーに夢を描き、わくわくどきどき手に汗握り、どちらのチームにも「ありがとう」という気持やちゃ。本日、優勝祝いと応援疲れにて、これにておやすみなさいませ。
(2007-11-01)
- No.315
冬茄子・トマト摘む -
一気に厳しい冷え込みがやってきたので、嬉しくなって久しぶりのスーパー佐武さんで沢庵用の干し大根を買い込んだ。まことにしなやかで美しく色白でほっそりとした美人を思わせるような素晴らしい干し大根に思わず手が伸びてしまったのだ。持ち帰り、二日間気持ちだけ陰干しした。
困ったことに昨日からまた暖かくなってきた。急いで漬け込んだ。4、8キロに塩は5%と強めで柿の皮を陰干ししておいたのやゆず・羅臼昆布もいれ自家精米の糠にナンバもいれて、うきうき漬け込んだ。 桶を洗ったり、続けて精米したりばたばたしていると、ぽこにゃんが一緒になって出たり入ったり、その内桶の中を覗き込んでくんくん鼻を鳴らしている。うしししっ、今日からは、私も洟を膨らませるのだ。毎日桶を覗き込んでは、ひとりでほくそ笑む怪しいぺこばばになるのだ。10日後がたのしみ、たのしみ。
お天気に誘われてぽこにゃんがベランダで日向ぼっこを始めたので、つられて、こちらも久しぶりに菜園をのぞいてみた。ありゃまぁ、まだまだ、奇特なことに秋茄子ならぬ冬茄子がなっている。 しめて、12個。大切に食べさせていただきますと、切り取って、お揚げさんときのこと甘辛味噌炒めがいっちょうできあがり!
横の畝のトマトも鈴なり。 先日から「どなたか、青トマト摘んでジャム造ってみたい人いませんかなぁ〜〜」と、急募広告だして叫んでいたのですが、誰一人として応募がないまま、トマトは日に日に大きくなってきた。 「えいっ、勤労感謝の日だから、元気で働ける事に感謝して摘んじゃえ!」と、決心してこれも摘み取った。
というわけで、沢庵の漬け込みが終わったところで、煮物をことこと炊きながらジャム作りが始まった。休日の台所仕事は音楽聴きながらサッカー応援しながら、冷蔵庫の掃除もしながら横目で相撲を観ながらと、フットワーク軽かったり力が入ったり賑やかで忙しい♪
(2007-11-24)
- No.316
今、今、今♪ -
きっとご存じの方は、もう口ずさんでおいでかも。 そうです。今夜は思い叶って初演から30年ウンネン あのロングランミュージカル、いずみたくさんの「おれたちは天使じゃない」を楽しみました。
めじ釘の哲、泉の三太、キャンバスの助六(どこかで聞いたような名?)、いずれ劣らぬ踊りっぷり、歌いっぷりに 観客も一緒になって心躍らせ会場一杯手拍子が響きました。 帰宅してお風呂の中でも、CDをボリューム一杯にしてリズムをとりながらハミングして入浴。
遅い夕食を食べながらもステップを踏み、 今日は珍しくうどんではなく、パンを焼いて、作ったばかりの青トマトをどっさりのせ 「どれどれ、おいしそう♪」 やっぱり、ミュージカルの乗りでリズムをとりながらお皿にのっけて運ぼうとしたその時、
翼がはえた天使みたいに皿から飛び出たパンは、たっぷりジャムをのけったままひっくりかえって着地したのでした。びっちょぉ〜〜〜ん。現実のミュージカルは、「あっちゃぁ〜〜〜!かっ、なんちゅうことけ♪」なのでした。
今、今、今、また生きる 二度と帰らぬ時、今 それが私のいのち♪
(2007-11-28)
- No.317
ねずみ大根 -
ぽこさんが風邪気味と聞いて、居酒さんが、子鴨をお見舞いに持たせてくれた。 ジビエは、やはりモツの処理が肝心のようだ。 臭みが強くて、今回は失敗。しかし、台湾で食べた北京ダックのぱりぱりの皮を思い出したり、美山のフランス料理店の鹿肉を思い出したり、はては、小虫でお腹じゅう一杯だった黒部は下廊下のいわなを思い出したりした。
もう一品、長野のねずみ大根(どうしてこんな名前が付いたんだろう)という辛み大根も貰った。 これは、葱たっぷりのおろしぶっかけうどんにして、はひはひ言いながら汗を一杯かいて食べた。美味しかったよ。ごちそうさまでした。
食べたいなぁ〜という念力が通じて、久しぶりにぽこさんが押し寿司を作ってくれたので食べられたし、大好きな日の菜漬けのお土産も、久在屋さんのお豆腐も絶品だし、初冬に入っても、まだまだ食欲は衰えることがない。茗荷寿司もたべたいなぁ〜〜。
(2007-11-29)
- No.318
アートなひととき -
さびれるだけさびれるとまた復活の兆しが・・・と、一筋の光が見えてきたような気もする某町の地下街といえば、「高○駅地下街にきまっとんなかいね。」という声が、初冬の風にふかれて聞こえてきそうな土曜日。「地下街にくるように」とうりこさんから、突然、サクラ動員がかかりました。 誘われたら、余程の事がない限り断らない、まして日頃お世話になっているうりこさんのお誘いとあれば何をさておき・・・。
その地下街に元気がパンツだけをはいてボクサーグローブをはめ、頭はとみればモヒカン刈りでその上金髪、お歳はとたづぬれば、驚くなかれ75歳!!あらわれいでたるその人の名は、「ギューチャン」ことアーティスト篠原有司男さんなのでした。いやはや、びっくりしましたね。 ボクサースパンツからみえる脚なんて、そんじょそこらの若者なんか蹴飛ばしてしまいそうな程鍛え上げられているし、裸の上半身にはメタボのかけらも寄せ付けない鍛えられた筋肉、動きは実に素早くとてもお歳を信じられないのです。
見事に鍛えられた肢体とコケッコの鶏冠を思わせるそり込みに、もうひとめでまいってしましました。 もっとも、孫の珠ゴンがこうなったら、ばぁさんとしては卒倒間違い無しなのですが、この際、あっけにとられて拍手喝采なのでしたよ。
さて、翌日は日曜日。 午前中のインタビューがすんだ「ぎゅーちゃん」夫婦と、と・ぺこの4人は1週間に8日は泳ぎたいと言うふたりと息がぴったり、当然プール前に集合と相成りました。もちろんうりこ先生も引っ張り出し。目的の県営プールが休館だという位では諦める5人ではありません。すぐ、その脚で市営プールに駆けつけ、10分後には、ばしゃばしゃ元気にしぶきををあげてプール狭しとバタ足に精出す4人とおっしょうさんなのでした。
子供のように純粋で、無垢で、素直な牛ちゃんの笑顔と輝く瞳と、一緒に頷きながら真剣に懸命に泳ぎだしてしまうパートナーと、まさに「早く、美しく、そしてリズミカルであれ」というアートの信条は泳ぎの分野でも即断即決、実行されるエネルギーに拍手喝采してしまったのでした。
夜は、いつもの音楽仲間と一緒に「ル・パン」さんで乾杯! かくして、初冬の休日はあっというまに暮れていったのです。 アートで楽しい時間をありがとう。
(2007-12-03)
- No.319
あっかんべー -
ど忘れ菌は強力な威力を発揮するようで、最近事務所で大はやり。困ったことだと案じていたら、突発菌も強力な菌力?を持っているようで京都にまで跳び菌してしまったようで、「見学会に来ませんか」と誘ったら「これから高速乗ります」と土曜のお昼過ぎに連絡が入った。
「あららっ、たいへんたいへん」と言いながらも、いつものようにプールをこなし、珍しくとさんと佐武スーパーさんに買い物に出かけ、蟹やら汐の子やらあわびやら鯛やらとしこたま買い込んで帰宅。腕によりを掛けてというか、とにかく大慌てで「お料理、お料理」と、得意の煮物を、咄嗟の時のなめこ鍋を、さっさかさっさかとお造りを切り分け盛りつけ、蟹の素焼きに鯛の塩焼き、ついでに鱒寿司も糠漬けもと切って盛りつけ、あっという間に食卓に御馳走が並んだ。
おしゃべりしながら蟹を食べ、お刺身を食べ、焼き魚を食べ、食べながらおしゃべりしているとどんどん時間がたってしまう。車でずぅ〜っとシートベルトに縛られていた珠さんは、運動不足を解消しようとて、盛んに動き回って元気そのもの。わずか1ヶ月見ぬ間に、ますます動きが活発になり、いたずらが絶えない。殊に、きらきら光る物やパソコンのキーボードなど、指先で触れる物には、なんでも「さわってみましょう」と、夢中の余り、でろでろ涎をたらしながら瞳をらんらんにしてあっちこっちと突進してゆく。
ちょっと前にぽよぽよちゃんが楽しんでいた様に、リスニングチェアーはかっこうの滑り台。じぃじに支えて貰って、登っては滑り、滑っては登り、逆さまになろうと裏返しになろうと大喜びでやめられない、止まらない。そして、珠さんが今回ご披露してくれた新しい芸?が「あっかんべー」です。保育園や家で読む本の中の一冊らしく、「あっかんべー」の出てくるページがいたくお気に入り。「あっかん」というと、にこっとなって、「ベー」で舌が出るというわけです。
思い出したのは、斉藤隆介さんのお話「ベロ出しチョンマ」。涙無しには読めない悲しい本なのですが、なぜか勇気づけられ、悲しいことや辛いことがあると、いつも何度もこの話を思い出し乗り越えてきました。我が家のトイレには長い間このお話の「ベロだし」人形を飾っていました。
珠さんの「あっかんべー」でこの話を思い出し、これからいろんな困難に遭遇しても、「あっかんべー」の明るさで乗り越えてくれるような気がして、ばぁばも一緒になって「あっかんべー」を楽しみました。 泣いても笑っても可愛い孫のこと、「あっかんべー」もなんともはや可愛いのです♪
(2007-12-04)
- No.320
大学芋 -
十年一昔と言いますから、ずぅ〜っとずっと昔のことになるのですが高岡の世界館という映画館があった通りに、小さなお店が肩寄せ合って長屋状に屋根を連ねて商いをしていました。その中の一軒が薩摩芋の天板焼きやさん。私の記憶では、確か間口が一間だったような気がするのですが、ふっくら丸顔で小太りのおばぁちゃんが小さなお店にでんと座ってにこにこしながらいつも輪切りにした薩摩芋を大きな天板で焼いてました。
前も通ると、いかにもほかほかと美味しそうな匂いがぷぅ〜〜んと鼻先をくすぐり、いやでもお腹の虫が騒いだものです。買うと焼きたてに黒ごまをぱらぱらと振りかけて貰い、新聞紙にのっけてほっかほっかを渡してくれました。昨日は、ぽこさんが作ってくれた久しぶりの大学芋をたべながら昔を思い出して食べました。食べものの味って、懐かしくも楽しい思い出をいっぱい含んでいることが隠し味にもなるんですね。
(2007-12-08)