雑記帖 - つれづれのことのは
- No.141
飛ぶ教室 -
ついたちだし、プールは休みだし、床屋さんでフルコースエステしてもらって、ぴかぴかだし、今夜は映画にきまり。観たいと思っていた「飛ぶ教室」 が来てるよと、ぽこさんが教えてくれたので、もちろん、「行きたい!行きたい!!今日すぐ行きたい!!!」
ケストナーさんの傑作は70年の時を過ぎて、ちっとも色あせることなく、陽気なリズムに乗せて自由に飛んでいる。若者のへこたれない明るさは、このまま世界中を幸せで包んでしまいそうなエネルギーに溢れている。北も南も東も西も壁なんかいらいんだよ。ゆっくり考え主張する自由と勇気、愛する心が、束縛と垣根を取り払ってくれるんだと唄っている。ケストナーさんが愛情一杯に育ち、子供時代を過ごしたのがドレスデン。先月、連続して聴いたばかりの国立管弦楽団の美しい旋律が改めて蘇る。明るい満月も、そのまま満面笑みに思える帰り道。映画はいいなぁ。音楽はいいなぁ。ダンスはいいなぁ♪
(2004-06-01)
- No.142
暗黙の真理 -
己を知ることは、他を知ること。
他を思いやることは、己を満たすこと。
造ることで知るほんまもんの味
それこそが人に良い食。(2004-06-03)
- No.143
早起きは三文の得 -
ぱちっ、と目が覚めたのが5時。5月の長雨で茄子の苗が一本消滅。キウリの苗もダンゴ虫さんの晩餐のご馳走になって残ったのは見事にひょろひょろの茎だけ。昨日、補充用の苗を買ってきたので、「今日は植えてやらなくちゃ!」。茄子には早くもアブラ虫さんがやってきているので、「牛乳散布もしてやらなくちゃ!」。こうしてはいられないと早朝から元気にどたどたばたばた。ぽこにゃんも、つられて行ったり来たり。
昨年の改造計画の最後の仕上げとして頼んであった洗面台やサイドの小机・下着入れのタンスが仕上がり、今日が納品の日。洗面台やタンスの中身をすべて出してみると、20年余使っただけあって、「なんで、こないにいっぱいものが入っとるがやろ!」。あきれながらぶつぶつ。ついでに、掃除もして。ゴミ出しもしたし、生協さんの配達も片付けたし、お天気よくて布団は干したし、なんか、おおけのある朝だった。30文位は得したかな。
(2004-06-03)
- No.144
かけはし -
今日は嬉しいことがありました。「石の湯さんの日記見てみて!」とニコニコ顔のトさんから声がかかり、さっそくアクセス。スキーの宿としていつもお世話になっている志賀高原の石ノ湯ロッジさんのスタッフが、食材を求め、ゆい自然農園さんを訪れたとのことなのです。
昨年、夏の家族旅行の際、ゆいさんの野菜を石の湯さんへのお土産に持ち込み、ほんまもんの野菜の甘さをご紹介させて頂きました。マスターを始めスタッフのみなさんが実に爽やかで、まるで我家にいるような心地よいロッジなので、日頃、美味しい手作りの食事を楽しみに志賀通いをしている我家にとっては、ほんとに嬉しいニュース。ほんまもんの味がどんどんひろがっていくのはほんとに嬉しい!
(2004-06-04)
- No.145
なんば歩き -
ぽこさんは保育園時代、歩くときに右手と右足が一緒に出るいわゆる「なんば歩き」でした。真面目で熱心でぽこさんを可愛がってくださっていた先生が、その頃毎日交わしていた交換日記(成長の記録)に心配そうに書いて下さったのです。
当時、トさんの友人で教育学を専門にされた方に薦められた保育専門雑誌を購読していた処、たまたま「なんば歩き」について掲載されていました。その記事には、昔の武士の歩き方(古武術)にもあったこと、大きく左右に手を振らせたのは西洋の軍隊の行進が始まりであったこと等が記載されていて目から鱗でした。なんだ、「なんば歩き」って意外と自然流なのだと納得しきり。
先生にも、自然に見守って貰う様にお願いしました。周りの人達をじぃ~と観察しては不思議そうにしていたぽこさんでしたが、いつのまにか周りにあわせた歩行になったのでした。そういえば、最近は水中歩行を「なんば歩き」でしている人がいます。骨の強化にもいいそうなのです。
(2004-06-08)
- No.146
ゆかいな仲間 -
永六輔さんの司会で始まった今夜の会は野々市文化会館で開催。知る人にとっては昔懐かしい音楽番組「スタジオ101」で活躍した小林啓子さんの「比叡おろし」に30年前を思い出し、胸がじぃ~ん。入船亭扇橋さんとのデュエットはなんともいえないほのぼのとしたおかしさが滲みでる歌いぶりにみんなで耳傾け。
もちろん、扇橋さんの「道具屋」、柳家小三治さんの「青菜」は、まさに七転八倒の面白さ。お腹を抱えて笑い転げるとはこのこと、椅子から落ちそうになってしまいました。古典落語って、座布団に座ったまんまで、ろくでもない人物について語り、これだけ客席中を笑いの渦にひきこんでしまうのですから、いやはやほんと日本の話芸はすごい!
(2004-06-09)
- No.147
おこもじと酒粕 -
昨夜、古典落語で笑いながら、なぜか無性に「おこもじの炊いたの」が食べたくなりました。おこもじとは大根葉の古漬けのことです。先日、八百屋のおばぁちゃんに「おこもじって知っとられっけ?炊いてみられっけ。」「うんうん、大好物やちゃ、ぜひくだはれ」とわけて貰ったのです。
かくして、今日は朝から、大根とおこもじをグツグツ。何度炊いてみても、母さんの味に及ばなかったのですが、今日のはなかなか美味しく炊けて、ちょっとばかり母の味に近づいてきたぞと自画自賛しながら食べました。「おこもじ名人」に一歩近づけたかな。といっても、おこもじと大根の炊いたのも、これで今年最後です。もうおこもじが手にはいらないのです。
とにかく小さい頃から粕が大好物で、いつも横からつまみぐいしては、いい心地でご機嫌?になってました。夏はきうりの粕和えに決まり!というくらいに、これも小さい頃からの大好物。食事の準備にかかると一番に作って冷蔵庫で冷やしておくと、食べる頃には味が馴染んでうんまいのです。粕漬けは、いつも姉が、自家栽培の瓜や茄子・キウリを塩で下漬けしたものを地元の酒粕に漬け込んで作ってくれました。大根漬けも沢山塩漬けしたものを粕漬けしてもらったり。
いずれにしても粕がなくては作れないお料理で、お酒を醸造したカスの筈が、りっぱに再利用で活用されているので、やはり先人の知恵に脱帽。
(2004-06-10)
- No.148
どわすれ -
友人と一緒に遠出して美味しい蕎麦を食べ、帰ってきて、そのことを同居の息子に話したいのだが、どうしても行った先の地名が思い出せない。「え~っと、う~んと、雲隠れでもないし、とにかく忍者みたいな名前」。日頃、あれあれ、それそれととっさに固有名詞が出てこないことを馬鹿にされているのがしゃくなので、なんとか思い出そうとするが、どうしても出てこない。悔しいままに自室に引き上げようとドアに手をかけた処で思い出した。「とがくしっ!」
「ここだけの話しだけど、最近、ホントど忘れひどくて!息子にあきれられるのも仕方ないか」。これは、ご近所の先輩のはなしなのですが、思い当たること多々あり…。
(2004-06-13)
- No.149
糠漬け -
何度もぬか床をダメにしながら、糠漬けは大好物なので、今年も挑戦。富山の通称漬物ばあちゃんのお店の糠床を混ぜ込んだりして作り出し、このところは毎日糠漬けを食べてます。摘み立てのキウリや茄子をうしうしといいながら朝漬け込むと、夕餉時が待ち遠しくて、やっぱり自家製は美味しい~。この美味しさを発見してくれたご先祖様に、ありがたや、ありがたや。炊きたて御飯に梅干しと糠漬けの取り合わせは、しあわせの朝ご飯やちゃ。
漬け込む野菜は、キウリ・茄子・人参あたりが定番ですが、忘れてならないのがキャベツの芯。いつもは堆肥にしてしまうのに、糠漬けを始めるとこれがうまいっ!キャベツのおいしさはきっと芯に詰まっているに違いない、と思える美味しさです。今日は人参・茄子・きうり・ピーマンを漬けたよ。明日がたのしみ
(2004-06-29)
- No.150
たんぼの国 -
星寛治さんの「有機農業の力」創森社を感動しながら読んでいます。日本の宝、米とたんぼの文化は、生き物たちが共生する楽園であってこそ花開くに違いない。まほろばの郷には命と環境にやさしい有機農業がよくにあうと、熱い眼差しで夢中になって読んでます。「ゆい自然農園」さんの原点でもあります。
今日は金沢で映画「パリ・ルーブル美術館の秘密」を観ました。星さんの本にも、フランスは、豊かな農業国で穀物自給率が220%にも及んでいる事が驚きをもって記されています。嘆かわしくも悲しいことに日本はといえば今や3割をわっているのです。芸術の国、ファッションの国、映画の国フランスは底知れない、ほんまもんの文化を持つ国なのだと映画を観ながら考えていました。
映画の後、注文に応じて具を選んで握って貰えるおにぎり屋さんでお昼を食べました。梅干しに海苔と鮭の焼きおにぎりに、ジャガイモと若布の味噌汁、大根のおしんこがついてこれぞ日本の昼ご飯に満足でした。
(2004-07-04)