ALBUM COLLECTION バックナンバー 2018
■January ■Februaly ■March ■April ■May ■June ■July ■August ■September ■October ■Nobember ■December
- SYMPHONIC TERROR - LIVE AT WACKEN 2017/ACCEPT
- HELIX/AMARANTHE
- ØMNI/ANGRA
- LIFE IS NOT BEAUTIFUL/ARION
- ARMORTURA/ARMORTURA
- TO DRINK FROM THE NIGHT ITSELF/AT THE GATES
- AVATAR COUNTRY/AVATAR
- I LOVED YOU AT YOUR DARKEST/BEHEMOTH
- ALGORYTHM/BEYOND CREATION
- KING VAMPIRE/BLOODLINE
- MIDNIGHT GHOST/BRAINSTORM [IMPORT]
- HEXENHAMMER/BURNING WITCHES
- RED BEFORE BLACK/CANNIBAL CORPSE
- GATE OF FANTASIA/CROSS VEIN
- COBRA SPEED VENOM/THE CROWN
- DELIVERANCE/CRYONIC TEMPLE
- FOR THE LOVE OF METAL/DEE SNIDER
- DNA/DERDIAN
- ANGUISH/DESDEMONIA
- EONIAN/DIMMU BORGIR
- DOMINION/DRAGONLORD
- UNYIELDING/ETERNITY'S END
- REDUCED TO FLESH/HATESPHERE
- SPEED METAL ASSAULT/HELL FREEZES OVER
- MOVING GROUND/HIBRIA
- FIREPOWER/JUDAS PRIEST
- PALO/KALMAH
- THE SHADOW THEORY/KAMELOT
- PREVAIL II/KOBRA AND THE LOTUS
- KULKIJA/KORPIKLAANI
- SIGN OF THE DRAGONHEAD/LEAVES' EYES
- SEXORCISM/LORDI
- ICONS OF THE NEW DAYS/LORDS OF BLACK
- CLOCKWORK IMMORTALITY/LOVEBITES
- MAD HATTER/MAD HATTER
- MACHINE NATION/MANIGANCE
- TO KILL TO LIVE TO KILL/MANTICORA
- REVENANT/MARY'S BLOOD
- KILLING IS MY BUSINESS AND BUSINESS IS GOOD THE FINAL KILL/MEGADETH
- VOLUME II - POWER DRUNK MAJESTY/METAL ALLEGIANCE
- DAMNED IF YOU DO/METAL CHURCH
- METAL SOULS/NOZOMU WAKAI'S DESTINIA
- 覇道明王/陰陽座
- APOCALYPSE/PRIMAL FEAR
- SOLITARY MEN/REFUGE
- ARMOR OF LIGHT/RIOT
- CRUEL MAGIC/SATAN
- OBSCURE DIVERSITY/SABER TIGER
- SPELLBOUND/SADIST
- TIARA/SEVENTH WONDER
- IV/SINBREED
- REPULSION FOR HUMANITY/SINSAENUM
- WAY OF THE ROAD/SKULL FIST
- DEVOURING RADIANT LIGHT/SKELETONWITCH
- PLAY TO WIN/STRIKER
- OF JUPITER AND MOONS/TEMPERANCE
- COAST OF GOLD/THAUROROD
- BELOVED ANTICHRIST/THERION
- HISTORY/TRAUMER
- STEELFACTORY/U.D.O.
- THE WAKE/VOIVOD
- DARKER THAN BLACK/VOLCANO
- REIDOLIZED (THE SOUNDTRACK TO THE CRIMSON IDOL)/W.A.S.P.
- NOCTURNES AND REQUIEMS/WITHERFALL
- INFERNAL OVERDRIVE/WHITE WIZZARD
- RETURN FROM THE SHADOWS/WITHIN SILENCE
- VAMPIRESS/矢島舞依
■ | JanuaryLEAVES' EYES | WHITE WIZZARD | WITHIN SILENCE | |
SIGN OF THE DRAGONHEAD/LEAVES' EYES |
サイン・オブ・ザ・ドラゴンヘッド/リーヴズ・アイズ |
WARD RECORDS GQCS-90501 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?ノルウェー/ドイツ出身のバンドの七枚目のアルバムです。ヴォーカルが交代して製作されています。勇壮なコーラスに導かれるアルバムは、女性ソプラノヴォーカルが哀愁帯びたメロディを歌い上げて行く躍動的なアップテンポのドラマティックな1から、グロウルも加えたシンフォニックなサウンドが展開されていき、フォーキーなメロディが躍動するポップ感とペイガン的な空気感が融合するアップテンポの2、叙情的なメロディを歌い上げて行くエモーショナルなミッドテンポの3、哀愁帯びたフォークサウンドが展開されていくキャッチーでエピックなミッドテンポの4、郷愁漂うメランコリックなメロディで進むシンフォニックなミッドテンポの5、開放感高まる牧歌的なメロディで迫るポップ感の強いアップテンポの6、ロマンティックなバラード風ナンバーの7、スリリングな展開を見せるドラマティックなスピードナンバーの8、ストリングスの物悲しいイントロから民族音楽風に進むインストナンバーの9を経て、勇ましいコーラスに導かれる重厚なエピックナンバーの10へ。静かなイントロからグロウルを絡めたダイナミックな展開を見せていくスケール感の大きい劇的ナンバーの11、ボーナストラックには、叙情メロディで疾走するスピードナンバーの12、フォーキーなメロディがタイトなビートに導かれるエピックナンバーの13、7のアコースティックバージョンの14が収録されています。 元々はリヴ・クリスティンを活動させるために結成されたバンドでしたが、そのヴォーカリストが脱退と言う事態になってしまったわけですが、まあ創始者の旦那と離婚したら一緒に活動するのは難しいよね!'`,、(´∀`) '`,、そんなわけで、音楽的な方向性には変化無く、新しいヴォーカリストがサウンドにどのような影響を与えるかが注目されますが、前任者よりもパワフルな印象を与えるヴォーカルの所以か骨太になった感触を与えます。安定感が強まるサウンドはヴォーカルとの一体感も強まり、バンドとしての完成度を高めていきます。これまでのサウンドとは多少異なるものの、ヴォーカルの交代が思った以上に上手くいって今後の活動にも安心感を与える一枚でした。 |
同系統アルバム THEATER OF DIMENSIONS/XANDRIA DARKNESS OF ETERNITY/AMBERIAN DAWN KINGSLAYER/ALMANAC |
INFERNAL OVERDRIVE/WHITE WIZZARD |
インファーナル・オーヴァードライヴ/ホワイト・ウィザード |
TROOPER ENTERTAINMENT QATE-10103 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?アメリカ産正統派メタルバンドの四枚目のアルバムです。ヴォーカリストに二代目シンガーのワイアット・アンダーソン、ギタリストにオリジナルメンバーだったジェイムズ・J・ラルーが復帰、更に新たなドラマーを迎えて製作されています。アグレッシヴなビートとギターリフで幕を開けるアルバムは、ジューダス・プリースト的なムードを持った攻撃的なスピードナンバーの1からハイトーンヴォーカルを擁するオーセンティックな空気感を高めるヘヴィメタルを醸造していくと、躍動的なリフと哀愁メロディで突き進むアップテンポの2、叙情感高めるメロディが軽快なビートと一体になって進むハードロックナンバーの3、アイアン・メイデン的なフレーズ回しを見せる4はミステリアスなムードとエモーショナルな歌唱が交錯するミッドテンポのナンバー、バラード調の導入からスケール感の大きい展開を見せていくメイデン風の大作ナンバーの5、SEからの6はドライヴするアグレッシヴなギターリフで切り込んでいく手の込んだ展開を見せるスピードナンバー、ディオあたりを彷彿とさせる不穏な空気を孕んだリフで進むエモーショナルでタイトなミッドテンポの7、エキゾティックなフレーズを重ねていく8はレインボーを思い出させる様式美展開を見せるミッドテンポのナンバー、メランコリックなメロディを紡いでいくバラード風パートからエモーショナルに展開する大作ナンバーの9、ボーナストラックの10はギャロップするギターリフで突撃していくスピードナンバーが収録されています。 メンバーが出戻ったり、新メンバーが加入したりとバンド内部は色々立て込んでいますが、アルバムの方は昨今の大物バンドの大作化の影響を感じさせる展開の大きい緻密な構成の楽曲を導入したりと、色々と野心的な試みを見せていきます。時々、どこの何とかだ(´∀` )みたいなフレーズとか展開が出てきたりしますが、全体的には練りこまれた楽曲が揃えられており、安定しないバンド内からは予想できない安定感のあるサウンドが作り出されていきます。70〜80年代のヘヴィメタル/ハードロックの息吹を強く感じさせていくパワフルな一枚でした。 |
同系統アルバム STRIKER/STRIKER THE FERRYMEN/THE FERRYMEN INCORRUPTIBLE/ICED EARTH |
RETURN FROM THE SHADOWS/WITHIN SILENCE |
リターン・フロム・ザ・シャドウズ/ウィズイン・サイレンス |
RUBICON MUSIC RBNCD-1246 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?スロバキア出身のバンドの2017年に発表された二枚目のアルバムです。叙情メロディを引っさげたスピード感のあるアップテンポの1から、メロディックメタルを追求していくアルバムは、ブルース・ディッキンソンを意識したヴォーカルとNWOBHMをベースにしたサウンドを作り出し、哀愁メロディが躍動するリフと共に勇ましく進むアップテンポの2、叙情リフとアイアン・メイデン風のコーラスワークで突き進むアップテンポの3、勢いのあるリフとコーラスで突っ走るキャッチーさも加えたアップテンポの4、ドラマティックな展開が繰り広げられていくメイデン風大作ナンバーの5、クランチーなリフでアグレッシヴなムードを高めつつ飛翔感を作り出す勇壮なミッドテンポの6、高揚感高まるキャッチーメロディでひた走るアップテンポの7、叙情メロディを積み重ねつつ情感を高めていくミッドテンポの8、エモーショナルなヴォーカルが情感を積み上げていく劇的展開の大作ナンバーの9、ボーナストラックには8のオーケストレーションバージョンが収録されています。 最近のアイアン・メイデンにもかなり影響を受けた印象を与えるアルバムは、メロディを重視しつつも様式美展開を大胆に取り入れており、高い構築力が大作ナンバーを破綻することなく作り出していきます。オリジナリティはさすがにどうかなって感じですが、マスタリングにローランド・グラポウを起用した影響もあって、ハロウィンみたいに聴こえるところもあったりで、何か独自の要素が生まれそうな予感も感じさせます。思った以上にバンドの地力を伺わせる一枚でした。 |
同系統アルバム THE BOOK OF SOULS/IRON MAIDEN CHASING THE DREAM/SKULL FIST INFERNAL OVERDRIVE/WHITE WIZZARD |
■ | FebrualyANGRA | ARMORTURA | AVATAR | HIBRIA | MANIGANCE | THAUROROD | THERION | |
ØMNI/ANGRA |
オムニ 〜リミテッド・エディション/アングラ |
VICTOR VIZP-156 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?ブラジル出身のバンドの9枚目のアルバムです。メガデスに加入したキコ・ルーレイロの代わりにアルマーなどで活動するマルセロ・バルボーザを加えて製作されています。ドラマティックなイントロダクションで幕を開けるアルバムは、優雅なメロディとパワフルなヴォーカルが絡み合う様式美スピードナンバーの1で一気にムードを高めていくと、ダークなムードでビートを刻んでいくダイナミックな展開を見せるミッドテンポの2、アーチ・エネミーのアリッサも加わった3はシリアスでドラマティックな展開を見せるミッドテンポのナンバー、壮大なコーラスで盛り上げるスケール感の大きいミッドテンポの劇的ナンバーの4、メランコリックなメロディを刻みつつ進むエモーショナルでパワフルなミッドテンポの5、タイトなビートが不穏なムードを生み出していく6はアグレッシヴで壮大なスピードナンバー、テクニカルなプレイとトライバルなビートが交錯し開放感高まるコーラスへと導くミッドテンポの7、ダークな色彩が強まるシリアスでタイトでプログレッシヴなミッドテンポの8、ロマンティックなメロディで進むエモーショナルなミッドテンポの9、アコースティックのイントロからの10はスリリングな展開で迫る情感高まる劇的ナンバー、アルバムのモチーフをシンフォニックに描き出すインストナンバーの11、ボーナストラックの12はセカンドアルバムからの楽曲のリメイクが収録されています。 DVDには、最新曲の微妙なビデオクリップと過去曲の普通のビデオクリップが収録されています。 バンドの中心的なメンバーが不在の影響はありますが、バンドの独自のスタイルを追求しつつも、分かりやすい展開やメロディで聴きやすい仕上がりになっているアルバムは、残されたメンバーの個性も加味しつつ高品質のメロディックメタルを完成させていきます。ファビオ・リオーネもバンドにフィットした模様で、これはアングラ・オブ・ファイアになったかって感じです(´∀` )キコ・ルーレイロの立場が若干微妙になったものの、初期のムードも感じさせつつ新たな要素も加えていく心機一転の一枚でした。 |
同系統アルバム E.V.O/ALMAH BLOOD - FURY - DOMINATION/ARTHEMIS KINGSLAYER/ALMANAC |
ARMORTURA/ARMORTURA |
アーマーチュラ/アーマーチュラ |
BICKEE MUSIC BKMY-1062 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?2016年に結成された英国産メタルバンドのファーストアルバムです。骨太のタフなギターリフで押し込んでいくアップテンポの1から、吐き捨てダミ声ヴォーカルが吼えるクランチーなサウンドを展開していくアルバムは、オリエンタルなイントロからテスタメント風の展開を見せていくダークでスラッシーな2、タイトなリフで切れ込んでいくアップテンポの3、アグレッシヴなリフが襲い掛かるクランチーでタイトなスピードナンバーの4、エモーショナルでダークなムードが高まるミッドテンポのパートから加速していく緩急の強いソリッドな5、メロディアスでタイトなリフがパワフルに繰り出されていく突進ナンバーの6、ダークな叙情リフで進む緩急を効かせたタイトでエモーショナルな7、不穏なリフがアグレッシヴに切れ込んでくるスラッシーでエモーショナルなアップテンポの8、湿り気帯びたリフで進む躍動的で様式美的展開を見せるミッドテンポの9、メランコリックなメロディとタイトなリフが交錯するエモーショナルなミッドテンポの10、ボーナストラックの11はジェフ・ウォータースがらしいプレイで参加した7のリミックス版が収録されています。 オールドスタイルのスラッシュメタルとパワーメタルの中間くらいで進行するアルバムは、タイトなギターリフとフラッシーなギターソロを引っさげて、ブリティッシュメタルに仕上げてみるサウンドを作り出しています。ヴォーカリストの表現力がもう少しって感じが楽曲のバラエティに影響を与えている感はありますが、荒々しくも感情を叩きつけていくスタイルはストレートで好印象。新人らしからぬ安定感と新人らしい勢いが同居する思い切りの良い一枚でした。 |
同系統アルバム THE EVIL DIVIDE/DEATH ANGEL MASTER CREATOR/SINBREED MOVING GROUND/HIBRIA |
AVATAR COUNTRY/AVATAR |
アヴァター・カントリー/アヴァター |
MARQUEE MICP-11407 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?スウェーデン出身のバンドの七枚目のアルバムです。オペラティックなコーラスを引っさげた壮大なオープニングで始まるアルバムは、フックの強いリフが躍動するアップテンポの2から、シアトリカルなヴォーカルとグロウルが交錯するタイトでパワフルなナンバーを提示していくと、カントリー風味のキャッチーなロックナンバーの3、ダークでソリッドなリフで押し込んでいく攻撃性の強い威圧感たっぷりのイーヴルなミッドテンポの4、タイトなリフに乗せてエモーショナルなヴォーカルが感情を高めていくキャッチーなミッドテンポのロックナンバーの5、ナレーションからの6は壮大な展開を見せるインターミッション、扇情的なメロディを唄い上げるヴォーカルが引っ張りグロウルに繋ぐアグレッシヴながらもシアトリカルで展開の激しい7、グロウルとクリーンヴォーカルが哀愁メロディで迫るフックのあるメランコリックな8、静かなイントロからムードを維持していくインストナンバーの9からダイナミックにリフが展開していくエモーショナルなインストナンバーの10が収録されています。 久しぶりに聴いたらすっかりシアトリカルなバンドになっていましたが'`,、(´∀`) '`,、元々のスタイルはさておき、様々な音楽スタイルを自由自在に使いこなして自分達のヴィジョンを構築する様は、この音楽性を追求することにした円熟味を感じさせます。目移りしそうな音楽的要素をたっぷり詰め込んでいく独自の世界を作り出している一枚でした。 |
同系統アルバム THE STAGE/AVENGED SEVENFOLD MAGIC/SERIOUS BLACK BURNING WITCHES/BURNING WITCHES |
MOVING GROUND/HIBRIA |
ムーヴィング・グラウンド/ヒブリア |
KING RECORDS KICP-1887 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?アルバム発表直後にバンドメンバーが中心人物を残して脱退すると言う衝撃的なニュースと共に発表されたブラジル産バンドの六枚目のアルバムです。激しいリフとビートが叩きつけられていくパワーメタリックなアップテンポのスピードナンバーの1から、テクニカルなギターとパワフルハイトーンヴォーカルが躍動するアルバムは、クランチーなリフで突き進み加速していくタイトなアップテンポの2、高速リフで突っ走るハイテンションのスピードナンバーの3、グルーヴィなリフを刻んでいくラウドでフックの強いミッドテンポの4、タイトなリフが唸りを上げるエモーショナルでアグレッシヴなミッドテンポの5、ソリッドなリフを叩きつけていく鮮やかなギターソロも印象的なダイナミックなミッドテンポの6、グルーヴ感のあるリフがヴォーカルの情感を高めるミッドテンポのタイトな7、タイトなリフで押し込むアグレッシヴなアップテンポの8、鮮やかなリフワークで突き進むエモーショナルなミッドテンポの9ではフラッシーなギターソロで圧倒していきます。ボーナストラックにはシャッフルするリフが躍動するアグレッシヴなスピードナンバーが収録されています。 このメンバーでの最後のアルバムと言うことで、モチベーション的にどうだろうと心配されましたが、これまで以上の前進する意志に満ちた凄まじいサウンドを作り出しており、初期の熱気すら感じさせる楽曲を揃えています。現状の鬱憤を晴らすかのような縦横無尽に活躍するギターの鬼気迫るプレイに引っ張られて、全員のパフォーマンスが底上げされており、バンドのポテンシャル以上のサウンドが作り出されていきます。これまでのバンドの集大成とも言える全力を注ぎ込んだ、このメンバーでの最後の花火を盛大にあげる一枚でした。 |
同系統アルバム RULEBREAKER/PRIMAL FEAR BLOOD - FURY - DOMINATION/ARTHEMIS OFF THE GRID/CELLADOR |
MACHINE NATION/MANIGANCE |
マシーン・ネイション/マニガンス |
SPIRITUAL BEAST IUCP-16280 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?フランスのバンドの六枚目のアルバムです。ドラマーが交代しています。メランコリックなメロディから激しい展開を見せていくイントロダクションに導かれるアルバムは、タイトなギターリフと叙情メロディが躍動するアグレッシヴでドラマティックなスピードナンバーの2から、独特のメロディとメタリックなサウンドが広がっており、クランチーなイントロからの3は勢いのあるメロディで突っ走るスピードナンバー、タイトなリフとダークなメロディが交錯するエモーショナルなミッドテンポの4、スケール感の大きいイントロからタイトなリフを刻むダイナミックなミッドテンポの5、パワフルなリフで押し込んでいくダイナミズムとメロディが融合していくタイトなミッドテンポの6、叙情メロディが力強く歌い上げられていくエモーショナルでソリッドなミッドテンポの7、ソリッドなリフを繰り出していくアグレッシヴでダイナミックなアップテンポの8、メランコリックなメロディのバラードナンバーの9、ドラマティックで不穏なイントロからタイトにメロディを紡いでいくアップテンポの10、テクニカルなプレイを見せるタイトなアップテンポの11、エモーショナルなメロディとタイトなリフが融合するドラマティックなミッドテンポの12、ボーナストラックにはライヴバージョンの13と新曲二曲をメドレーで繋いだ14が収録されています。 パワーメタリックな要素が強まって、プログレッシヴな展開とかはあまり聴かれなくなったものの、クセのあるメロディラインは健在で、シンプルに楽曲とギターヒーロー的なソロプレイを楽しむことができる仕上がりになったアルバムは、バンドのメタルバンドとしての側面を強めたものになっています。とは言え、特徴であるフラッシーなフレーズやプレイも満載で聴き所に満ちた楽曲を揃えており、いつも通りの完成度を見せる強力な一枚でした。 |
同系統アルバム IMMORTALS/FIREWIND BLOOD - FURY - DOMINATION/ARTHEMIS OFF THE GRID/CELLADOR |
COAST OF GOLD/THAUROROD |
コースト・オヴ・ゴールド/サウロロッド |
SPIRITUAL BEAST IUCP-16281 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?フィンランド出身のバンドの三枚目のアルバムです。マイルドなヴォーカルとハードなリフが交錯するパワーメタリックでドラマティックな叙情スピードナンバーの1で幕を開けるアルバムは、キーボードのイントロから叙情性高まるリフを繰り出していく緩急を効かせたアグレッシヴなスピードナンバーの2、アイアン・メイデン的なメロディラインで進むエッジの効いたソリッドでタイトなアップテンポの3、ピアノのイントロからの4は叙情性と扇情性が強まるエモーショナルでタイトなミッドテンポのナンバー、叙情メロディを引っさげて我武者羅に疾走する怒涛のスピードナンバーの5、激しいイントロからドラマティックに進んでいくエモーショナルなミッドテンポの6、哀愁メロディが加速するダイナミックでエモーショナルなアップテンポの7、さらに哀愁メロディで突っ走る勢いのあるスピードナンバーの8、ダイナミックでタイトなアップテンポの9、メランコリックなメロディで進むバラード風ナンバーの10、ボーナストラックにはアイアン・メイデンのカバーが収録されています。 スタイル的にはファーストとセカンドの要素を混ぜ合わせて、スピードを思い切りよくアップした作風となっており、叙情メロディは更に磨きがかかっています。テクニカルでフックの強いギタープレイはドラゴンフォースあたりの影響が強まっていますが、聴き所は満載で強い求心力を発揮しています。若干ヴォーカルとエッジ感がミスマッチかな?と思うところもありますが、高揚感高まる楽曲が揃えられたパワーとスピードが全開の一枚でした。 |
同系統アルバム HEROES OF MIGHTY MAGIC/TWILIGHT FORCE REACHING INTO INFINITY/DRAGONFORCE VANQUISH THE DEMON/CRY VENOM |
BELOVED ANTICHRIST/THERION |
ビーラヴド・アンチクライスト/セリオン |
WARD RECORDS GQCS-90496〜8 [☆☆☆] >>>>>BUY...?スウェーデン出身のバンドの13枚目のアルバムです。壮大なコンセプトを元にした三枚組の大長編となっています。うん、何だか凄いぞ'`,、(´∀`) '`,、 オペラティックな男女ヴォーカルをメインに、配役に応じた多数のヴォーカリストと重厚なコーラスを配して、文明が崩壊し19世紀あたりまで後退してしまった2046年を舞台にした反キリストをめぐる壮大な世界観が提示されていくアルバムは、一応序破急っぽい展開の三枚になっていますが、そこまで盛り上がらないのは曲単体での山場に欠けるコンセプトアルバムの特徴を如実に反映している所以でしょうか。ロックオペラではありますが、メタル的なカタルシスは無く、劇場で座席に座って鑑賞したほうが馴染みそうな曲が揃っており、ひたすら長い音楽世界が繰り広げられていきます。 メタル的には全然無いだろ!って感じではありますが、セリオンとしては普通と言うか通常営業って感じの作り手も聴き手も精神も体力も削られていく、「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」って風の渾身の一枚でした。 |
同系統アルバム THEATER OF DIMENSIONS/XANDRIA DARKNESS OF ETERNITY/AMBERIAN DAWN KINGSLAYER/ALMANAC |
■ | MarchCROSS VEIN | THE CROWN | JUDAS PRIEST | W.A.S.P. | WITHERFALL | |
GATE OF FANTASIA/CROSS VEIN |
ゲート・オブ・ファンタジア/クロス・ヴェイン |
ZENORECORDS ZRCV-1801 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?女性ヴォーカルを擁する国産バンドの二枚目のアルバムです。シンフォニックで優雅なイントロダクションで幕を開けるアルバムは、ドラマティックなイントロから輝くメロディで飛翔する壮大なアップテンポの1から、オペラティックな歌唱も聴かせる女性ヴォーカルが歌い上げて行くシンフォニックメタルを作り出していくと、センチメンタルかつドラマティックに疾走していくスピードナンバーの3、モーツァルト交響曲第25番を大胆にアレンジしたクラシカルでシアトリカルなスピードナンバーの4、ダークなムードで進むエモーショナルなミッドテンポの5、哀愁高まるインストナンバーの6、メランコリックなバラードナンバーの7、スリリングなイントロから叙情感高まるメロディで進むセンチメンタルでドラマティックなスピードナンバーの8、ミステリアスなイントロからスウィングしていく歌謡メタルなアップテンポの9、コーラスとシンフォニックなサウンドに導かれるロマンティックな劇的スピードナンバーの10、J-POP的なキャッチーさとオペラティックな叙情メロディがあふれ出すエモーショナルでネオクラシカルなミッドテンポの11が収録されています。 合唱コンクールで選曲されそうな2の眩さにクラクラしていくアルバムは、ネオクラシカルな要素に加えてポップ感やキャッチーさも増量して、バラエティのある楽曲を揃えていきます。歌詞の方は前作よりも普通になっていますが、楽曲展開は派手さが増してバンドイメージを更に強化するものになっています。自分達のスタイルと新しい要素を上手く重ねていく、順調な進歩を感じさせる一枚でした。 |
同系統アルバム SYMPHONIC MOON/LIV MOON 迦陵頻伽/陰陽座 SHADOW CORPS[e]/妖精帝國 |
COBRA SPEED VENOM/THE CROWN |
コブラ・スピード・ヴェノム/ザ・クラウン |
MARQUEE MICP-11402 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?スウェーデン出身のバンドの10枚目のアルバムです。オカルティックで不穏なイントロで幕を開けるアルバムは、唸りを上げるブルータルなリフとグロウルが一体となって突進するファストチューンの1から、クランチーなリフが襲い掛かる一気呵成の突撃ナンバーの2、タイトでアグレッシヴなビートで圧倒していくメロディアスでブルータルな暴走ナンバーの3、ソリッドなリフで押し込んでいく高圧のミッドテンポの4、すり潰すようなヘヴィなイントロから一気に爆走していくブルータルなファストチューンの5、タイトなリフが躍動する威嚇的なミッドテンポの6でもソロパートの鮮やかさが印象的、アグレッシヴなリフが突進していくハードコア感高まる暴走ナンバーの7、クランチーなリフで圧殺していくタイトなアップテンポの8、メランコリックなインストナンバーの9、重厚なイントロからの10は激しいリフとビートが荒れ狂う緩急の強い展開を見せる長尺ナンバー、ボーナストラックには、テスタメントみたいな突進ナンバーの11、タイトなリフで迫るグルーヴィなヘヴィナンバーの12、スラッシーな疾走ナンバーの13が収録されています。 ブルータルな突進力と狂乱のギターソロが交差するサウンドが展開されるアルバムは、初期の衝動性を取り戻しつつあることを実感させる高圧力なものになっており、プロデューサーにフレドリック・ノルドストロームが戻ってきたこともあって、素直にザ・クラウンらしいと言えるものに仕上げられています。バンドの特徴的な魅力をかなり取り戻してきた一枚でした。 |
同系統アルバム THE EMPIRE/VADER ECHOES OF THE TORTURED/SINSAENUM KINGDOMS DISDAINED/MORBID ANGEL |
FIREPOWER/JUDAS PRIEST |
ファイアーパワー(完全生産限定デラックス盤)/ジューダス・プリースト |
SONY MUSIC SICP-31117 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?英国が誇るメタルゴッドの18枚目のアルバムです。タイトなギターリフに導かれるソリッドでエッジの効いたアップテンポの1で幕を開けるアルバムは、馬力を上げてきたヴォーカルと若々しさを取り戻したサウンドで繰り広げる正統派メタルを充満しており、ダークなメロディと勇ましいヴォーカルが交錯するタイトなミッドテンポの2、ヘヴィリフで押し込むダークでソリッドなミッドテンポの3、憂いを帯びたメロディを紡ぐブルージーでエモーショナルなミッドテンポの4、攻撃的に迫るリフを叩きつけていく威圧的なパワーメタルナンバーの5、グルーヴィなリフがブリティッシュメタルの空気を醸し出すエモーショナルなヘヴィナンバーの6、ピアノの物悲しい調べに導かれるインストナンバーの7から、叙情メロディを紡いでいくエモーショナルでソリッドなミッドテンポの8へ。ヘヴィリフで押し込むロックナンバーの9、タイトでエモーショナルなミッドテンポの10、タイトなリフを刻むシャープなミッドテンポの11、扇情的なメロディがエモーショナルに唄われるタイトなミッドテンポの12、情感高まるヘヴィナンバーの13、メランコリックなパワーバラードナンバーの14が収録されています。 「ペインキラー」のテンションで「ブリティッシュ・スティール」をやってみた、みたいなスタイルのアルバムは、初期の衝動性を取り戻したコンパクトにまとめられた楽曲を揃えており、若々しさすら感じさせる仕上がりになっています。後半に行くにしたがって、ブリティッシュロックな感触が強まっていきますが、ベテランの老獪さとライヴ感が上手く噛み合ったバランスの良いサウンドが展開されていくあたりは、最近のアルバムの中ではあまり感じされなかったところで、新たなギタリストとのコンビネーションも高まっていることが伺えます。グレン・ティプトンの病気というトラブルを乗り越えて、さらに前進していこうとする意志を見せ付ける一枚でした。 |
同系統アルバム PHOENIX RISING/PASTORE IMMORTALS/FIREWIND INCORRUPTIBLE/ICED EARTH |
REIDOLIZED (THE SOUNDTRACK TO THE CRIMSON IDOL)/W.A.S.P. |
リアイドライズド〜ザ・サウンドトラック・トゥ・ザ・クリムゾン・アイドル/ワスプ |
WARD RECORDS GQCS-90543〜5 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?1992年に発表された「ザ・クリムゾン・アイドル」アルバムを25周年を記念して未発表曲を加えてリ・レコーディングした作品です。ディスク1では未発表曲が二曲ということで、物語の主人公の兄に対する心情を描き出したメランコリックなインストナンバーの6、センチメンタルなバラード風のエモーショナルなナンバーの7が追加されています。 ディスク2では、未発表曲の方が多くなっており、叙情性が強まるエモーショナルなミッドテンポの4、ドライヴ感のあるリフで進んでいくエモーショナルなアップテンポのロックナンバーの5、優しいメロディが紡がれるバラード風ナンバーの6、8に繋げるナレーションの7が新たに追加されています。 Blu-rayに収録のミュージッククリップの方は、モノクロを貴重にした映像を主軸にしていますが、今回追加された曲の分は無いですし、映画化を目指して撮影されたわけですけど、まあ歌詞が出てくるので便利かなって感じだ'`,、(´∀`) '`,、 名作と名高いアルバムに手を加えると言うことで、色々と不安と期待が交錯するものでしたが、モチーフが有機的に結合していくコンセプトアルバムとしての根幹はそのままに、新たな情動へと迫る楽曲の追加で物語世界に更なる深みを与えていきます。これまでの曲はサウンド面が向上し、より鮮やかな色彩を持って聴き手に迫ります。ブラッキー・ローレスのヴィジョンをより追求することの出来る一枚になっています。 |
同系統アルバム THE STAGE/AVENGED SEVENFOLD BURNING WITCHES/BURNING WITCHES INCORRUPTIBLE/ICED EARTH |
NOCTURNES AND REQUIEMS/WITHERFALL |
ノクターンズ・アンド・レクイエムス/ウィザーフォール |
WARD RECORDS GQCS-90525 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?アメリカ出身のバンドのデビューアルバムです。元ホワイト・ウィザードのジェイク・ドレイヤーが中心となって製作されています。元ホワイト・エンプレスのドラマーのアダム・サガンはレコーディング後に他界しています。不穏でダークなリフが刻まれていくイントロから展開の細かいプログレッシヴなプレイを聴かせていくアルバムは、テクニカルなギターと浮遊感のあるメロディを唄い上げるエキセントリックなヴォーカルが絡み合うタイトな1から、メロデス風の突進力を見せ付けていくアグレッシヴでテンションを上げていく展開の大きいアップテンポの2、メランコリックなインストナンバーの3を経て攻撃的なリフで押し込んでいく緩急の大きい高圧でソリッドな4、センチメンタルなメロディを紡いでいく静かな5、組曲形式の6は、ネオクラシカルなプレイからテクニカルに展開していくパート1、メランコリックなメロディのイントロに導かれるスリリングなスピードナンバーのパート2、メランコリックで浮遊するメロディが印象的なパート3で構成されます。ダークなインストナンバーの7、ダイナミックなリフが繰り出されていく緩急の強いテクニカルでエモーショナルなミッドテンポの8、ボーナストラックの9は静かなムードのメランコリックなインストナンバーが収録されています。 ジャケットだけ見たら、絶対にゴシックメタルかデスメタルだよね!(´∀` )と言う空気感的にはダークでアンビエントなものの、テクニカルなプレイと変則展開がインパクトを与えていくプログレッシヴなサウンドが充満するアルバムは、リリックなフレーズやら北欧デスメタリックなフレーズやらを盛り込んで、予想できないサウンドを繰り出していきます。スキルの高い巧手を揃えて、独自の世界観を確立していくサウンドを堪能できる、終わってみればこのジャケットでも間違いじゃないかな…みたいな一枚でした。 |
同系統アルバム HYAENA/SADIST THE OBSIDIAN CONSPIRACY/NEVERMORE WELCOME TO EMBER FALLS/EMBER FALLS |
■ | AprilCANNIBAL CORPSE | DESDEMONIA | KALMAH | KAMELOT | KOBRA AND THE LOTUS | MARY'S BLOOD | RIOT | |
RED BEFORE BLACK/CANNIBAL CORPSE |
レッド・ビフォー・ブラック/カンニバル・コープス |
WARD RECORDS GQCS-90564-5 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?米国産デスメタルバンドの2017年に発表された14枚目のアルバムです。凶暴なグロウルとビートが一体になって緩急を効かせながら突進していくブルータルな1から、徹頭徹尾デスメタルを貫き通すアルバムは、不穏なイントロから唸りを上げるリフとビートが突撃していくアグレッシヴな2、ダークなヘヴィパートから一気に加速して振り切っていく緩急の激しいブルータルな3、怪しいイントロからタイトなギターリフを叩きつけていく起伏の激しいソリッドなアップテンポの4、のたうつグルーヴィなイントロからの5はクランチーなリフで突撃するパートとのコントラストが強いブルータルなナンバー、高密度のリフがうねるタイトなミッドテンポのパートから一気に疾走していく6、凶悪な破壊力で突撃するブルータルな7、凶暴なイントロから威圧感を高めていくダークなミッドテンポのパートからアグレッシヴに突進するパートを行き来する8、不穏なリフが高圧力で迫るアップテンポのタイトな9、うねる躍動的なリフで襲い掛かる緩急の強い高速ナンバーの10、一気呵成に突っ走る怒涛の突撃ナンバーの11、凶悪にリフとビートを叩きつけていく破壊力満点の12が収録されています。 興味深い選曲のカバー集の方は、原曲に忠実な1、2、5、6、7、思った以上に忠実に仕上がっているメタリカな3、元の曲ってどんなんだっけ…?みたいな4など。 スラッシュメタルと混濁するようなキレのあるリフで切り刻んでいくグロテスクで残虐なサウンドが今作でも変わりなく構築されており、変わらないスタイルを堪能できます。まあ、音楽性を変化させた方が驚かれるバンドなので、変わらないで当たり前、みたいな感覚ですが、デビューからずっとこのスタイルを継続する信念には感服させられるところです。万人がデスメタルと認める、殺傷力の高いサウンドが詰め込まれた一枚でした。 |
同系統アルバム KINGDOMS DISDAINED/MORBID ANGEL NIGHTBRINGERS/THE BLACK DAHLIA MURDER COBRA SPEED VENOM/THE CROWN |
ANGUISH/DESDEMONIA |
アングウィッシュ/デズデモーニア |
BICKEE MUSIC BKMY-1065 [☆☆☆] >>>>>BUY...?ルクセンブルク産デスメタルバンドの4枚目のアルバムです。不穏な空気漂うリフが襲い来るミッドテンポのタイトでイーヴルな1から、高密度のサウンドが展開されるアルバムは、叙情メロディを孕むダイナミックなリフで突き進むブルータルでメロディアスな緩急を効かせた2、叙情性を持ったダークなリフを刻んでいくヘヴィナンバーの3、不穏なリフが唸りを上げるタイトでダイナミックなアップテンポの4、ブルータルに突進していく躍動感の強いスリリングなアップテンポの5、ブラストビートで圧倒するイントロから緩急の強いリフワークで押し込んでいく起伏の激しい6、ダークなメロディをまとうリフで進むタイトなミッドテンポの7、焦燥感高まるリフで突き進んでいくアップテンポの8、激しいビートで始まるタイトでソリッドなアップテンポの9が収録されています。 カーカスあたりの初期メロデスという風なサウンドが展開されるアルバムは、スピードよりもヘヴィネスを中心としたものになっており、冷気漂うメロディを軸に硬質な楽曲を揃えていきます。厚い音で作り出す楽曲は豪腕で押し込むパートとメランコリックなパートとのコントラストも強く、手堅い手腕を見せていきますが、エクストリームな感触は満遍なく広がっているため、インパクト的にはもう一歩でしょうか。突出するものはそんなに無いものの、安定感のある仕上がりな一枚でした。 |
同系統アルバム RED BEFORE BLACK/CANNIBAL CORPSE KINGDOMS DISDAINED/MORBID ANGEL ECHOES OF THE TORTURED/SINSAENUM |
PALO/KALMAH |
蒼炎/カルマ |
KING RECORDS KICP-1901 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?フィンランド出身のバンドの8枚目のアルバムです。憂いを帯びた勇壮なイントロダクションに導かれるアルバムは、激しいギターリフとビートが叙情メロディを伴って進むタイトなアップテンポの1から、ヴァイキングメタル風味の北欧メロデスを構築しており、ソリッドなリフを押し込んでいくアグレッシヴでエモーショナルなミッドテンポの2、メランコリックなイントロからの3は激しく叩きつけられるリフとビートが一体になって突き進むアップテンポの突進ナンバー、骨太のリフが圧力を高めていくアグレッシヴなミッドテンポのエピックナンバーの4、センチメンタルなイントロから叙情メロディがあふれ出すミッドテンポの5、ダイナミックなイントロから突撃していく起伏の激しい高速叙情デスの6、アグレッシヴにメロディとリフが交錯していくアップテンポのスピードナンバーの7、叙情リフが激しく躍動していくソリッドなアップテンポの8、キレのあるリフで飛び込んでいく突撃疾走ナンバーの9、メランコリックなイントロからエモーショナルに展開するミッドテンポの哀愁ナンバーの10、ボーナストラックの11はフランス出身のスーパープロデューサー、デヴィッド・ゲッタとスウェーデン出身の世界トップDJアヴィーチーのコラボ曲のカバーが収録されています。 ヴァイキングメタル路線に舵を切ったかと思われたアルバムですが、後半から初期チルボドを彷彿とさせる高速ナンバーを揃えてテンションを上げていくものになっており、前半と後半のコントラストが強い仕上がりになっています。これまでよりも少し重厚さを増したサウンドは安定感を更に高めて北欧メロデスの醍醐味を存分に堪能できるものになっており、スタイルを堅持しつつも進歩する姿勢も感じさせます。安心安定の北欧メロデスを体現する一枚でした。 |
同系統アルバム I WORSHIP CHAOS/CHILDREN OF BODOM THE CURSE WITHIN/NO RETURN EMBERS OF A DYING WORLD/MORS PRINCIPIUM EST |
THE SHADOW THEORY/KAMELOT |
ザ・シャドウ・セオリー【初回限定プレス盤】/キャメロット |
KING RECORDS KICP-91899/91900 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?アメリカ産メロディックメタルバンドの12枚目のアルバムです。ドラマーにファイアーウィンドのヨハン・ニューンツを迎えて製作されています。優雅さと緊張感を合わせ持つダークでシンフォニックなイントロダクションで幕を開けるアルバムは、ムードを引きつぐスリリングでドラマティックなパワーメタルナンバーの2から独自の世界観を提示していくと、ミステリアスなムードが高まるエモーショナルでソリッドなミッドテンポの3、攻撃的なリフで押し込みつつメランコリックなコーラスへと雪崩れ込むダイナミックなアップテンポの4、ミステリアスで静かな導入からパワフルなリフとビートで情感を盛り上げていく壮大なコーラスが印象に残るドラマティックなミッドテンポの5、女性ヴォーカルとのデュエットを見せるドラマティックで壮大なバラードナンバーの6、緊迫感高まるリフワークで突き進みコーラスに向けて加速していく緩急を効かせたダイナミックなナンバーの7、ロマンティックな叙情メロディで進むエモーショナルで壮大なミッドテンポの8、タイトなリフを刻みつつグロウルも加わったダイナミックなコーラスへと突入するソリッドなミッドテンポの9、情感高まる壮大なコーラスが印象的なエモーショナルでミッドテンポの10、キャッチーな叙情メロディが躍動するアップテンポのコンパクトな11、シリアスなムードが高まる展開の大きいドラマティックな大作ナンバーの12、優雅なムードの壮大なインストナンバーでアルバム本編は終了し、ボーナストラックの14はプログレッシヴなムードを詰め込んだテクニカルなインストナンバーが収録されています。 ボーナスのディスク2には収録曲を抜粋したインストバージョン、DVDの方はミュージッククリップが二曲収録されています。 ダークで近未来的な世界観をドラマティックなサウンドで展開していくアルバムは、これまでの路線を継承しつつもアルバム全体の構成に気を使っており、一枚で作品が成立するように仕上げられています。新たなチャレンジとかはそれほど感じられませんが、完成度は更に向上しており隙の無いサウンドが充満していきます。期待以上ではありませんでしたが、期待を裏切ることの無い安定感のある一枚でした。でも、通常盤で充分だった'`,、(´Д`;) '`,、 |
同系統アルバム ØMNI/ANGRA DIABOLICA/IRON MASK LIONHEART/SERENITY |
PREVAIL II/KOBRA AND THE LOTUS |
プリヴェイル II/コブラ・アンド・ザ・ロータス |
WARD RECORDS GQCS-90585 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?カナダ産バンドの五枚目のアルバムです。ソリッドなリフを叩きつけていくパワフルでタフなミッドテンポの1から、地力のある女性ヴォーカルが歌い上げていくダイナミックなヘヴィメタルを作り出していくアルバムは、タイトなリフを刻むイントロからメランコリックなメロディがエモーショナルに迫るコントラストの強いアップテンポの2、アコースティックギターのインストナンバーの3から、タイトなリフに朗々としたメロディを乗せていく大陸的なミッドテンポの4、アグレッシヴなリフで突き進んでいくタイトでアクティヴなアップテンポの5、哀愁帯びたメロディが紡がれるドラマティックなバラード風ナンバーの6、ドライヴするリフで進む躍動的なアップテンポのキャッチーでエモーショナルな7、メランコリックなバラードナンバーの8、ソリッドなギターリフを押し込んでいくエッジの効いたハードアタッキンなメタルナンバーの9、叙情メロディで迫るエモーショナルなミッドテンポの10、ボーナストラックには2の日本語バージョンの10が収録されていますが、かなりのクオリティ(´Д`;)、さらに12は2のアコースティックバージョンになっています。 そういえば前作を聴いていなかったなあと思いつつ短解されていくアルバムは、ヴォーカルの表現力を生かしたダイナミックなヘヴィメタルを追求したものになっており、安定感のあるサウンドを作り出していきます。説得力を増した歌唱と時折魅せるフラッシーなギターがメタルらしさを強調しつつも、情感あふれるメロディが充満する様はバンドの更なる成長を窺わせます。安定感と信頼感が増した力強い一枚でした。 しかし、このJ-POPみたいに仕上げた日本語版をプロデュースしたのは何者なのか…(´Д`;) |
同系統アルバム MOVING GROUND/HIBRIA BURNING WITCHES/BURNING WITCHES SHADES OF HUMANITY/SHADOWSIDE |
REVENANT/MARY'S BLOOD |
レヴェナント/メアリーズブラッド |
TOKUMA JAPAN TKCA-74634 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?国産レディースバンドの4枚目のアルバムです。エッジの効いたソリッドなギターリフが切れ込んでいく緊迫感の強いエモーショナルなアップテンポの1から、力感のある女性ヴォーカルが熱気に満ちたメロディを歌い上げていくパワフルなメタルサウンドを展開していくアルバムは、唸りを上げるクランチーなリフで押し込んで緊張感高めつつ開放的なコーラスへと飛翔するスピードナンバーの2、躍動感の強いビートで進むキャッチーでアッパー感のあるミッドテンポの3、スリリングなイントロから哀愁メロディで突っ走るスピードナンバーの4、ブルージーなムードが高まるエモーショナルなミッドテンポの5、J-POP的な明朗さとキャッチーさを持ったアップテンポのロックナンバーの6、メランコリックなパワーバラードの7、不穏なイントロからの8はドラマティックでスリリングな展開の様式美ナンバー、どこのアウトレイジだって言うパンキッシュな突撃ナンバーの9、ムーディなバラード風ナンバーの10、エッジの効いたシリアスなパートから飛翔感の強まるハッピーなコーラスへと雪崩れ込む高速ナンバーの11が収録されています。 ロックな要素とポップな要素とのコントラストを強めて、さらにバラエティにあふれる楽曲を揃えてきたアルバムは、それぞれのスタイルを更に強化したものになっており、振り幅が大きいものに仕上げられています。レーベルの移籍によって音楽性の変化が予想されましたが、ヘヴィメタル然としたフレージングや押しの強さは健在で、そこら辺は安心して聴けます。音作りはJ-POP寄りになっていて、メタル感が減少している風に感じるのはその辺りに原因がある模様。メジャー感が高まったおかげで一般層にも受けそうなサウンドになっていますが、ピュアなメタルとのトレードオフが許容できるかどうかは聴き手次第といった一枚です。 |
同系統アルバム APEX/UNLEASH THE ARCHERS RAGING OUT/OUTRAGE LEVIATHAN/VOLCANO |
ARMOR OF LIGHT/RIOT |
アーマー・オブ・ライト/ライオット |
WARD RECORDS GQCS-90576/7 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?新生ライオットの二作目となる16枚目のアルバムです。大仰なイントロから哀愁帯びたギターリフがハイトーンヴォーカルを引っさげて駆け抜けるアップテンポのタイトなスピードナンバーの1から、ライオット印のヘヴィメタルが展開されていくアルバムは、スリリングに突っ走る扇情的なスピードナンバーの2、なんだこの“サンダースティール”みたいなリフ'`,、(´∀`) '`,、って感じの高速ナンバーの3、ベースイントロからの4はタイトなリフを叩きつけていくダイナミックなアップテンポのナンバー、ドライヴするリフが哀愁を呼び込む湿ったロックナンバーの5、アグレッシヴなギターリフで突っ走るスピードナンバーの6、エピックなムードも持ったスケール感のあるアップテンポの哀愁ナンバーの7、メランコリックなメロディで迫るエモーショナルなミッドテンポの8、テンション上がるダイナミックなアップテンポの9、グルーヴィなリフで進むロックナンバーの10、哀愁イントロからの11はエモーショナルでメロディアスなミッドテンポのナンバー、リフにブレイク入れたら“ダンス・オブ・デス”だったのに!みたいなシリアスでストレートなスピードナンバーの12、ボーナストラックには、ヘヴィリフがのたうつダークな13、“サンダースティール”のリレコーディング版の14が収録されています。 ボーナスのライヴCDは、代表曲を散りばめた安定のパフォーマンス。実際に聴いたことはあるものの、このヴォーカリスト凄いな(´Д`;) 全体的には「サンダースティール」アルバムを踏襲しようみたいな意図を感じさせるスピード感のある楽曲を揃えており、ちょっぴり「ファイアー・ダウン・アンダー」も入ってるかなみたいな作風で、今後のバンドの方向性を明らかにしたものになっています。バンドのパフォーマンスは良好で、彼らにしてはプロダクションもまあまあ。マーク・リアリがいなくても、すっかりライオットだなあって感慨の浮かぶ、勢いつけて突っ走る一枚でした。 |
同系統アルバム INFERNAL OVERDRIVE/WHITE WIZZARD COAST OF GOLD/THAUROROD FIREPOWER/JUDAS PRIEST |
■ | MayAT THE GATES | DIMMU BORGIR | LORDI | LORDS OF BLACK | NOZOMU WAKAI'S DESTINIA | TEMPERANCE | TRAUMER | |
TO DRINK FROM THE NIGHT ITSELF/AT THE GATES |
トゥ・ドリンク・フロム・ザ・ナイト・イットセルフ/アット・ザ・ゲイツ |
TROOPER ENTERTAINMENT QATE-10110-11 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?スウェーデン出身のバンドの6枚目のアルバムです。ザ・ラーキング・フィアのギタリスト、ヨナス・スタルハマーが加入しています。不安感の高まるミステリアスなイントロで幕を開けるアルバムは、攻撃的なリフワークとグロウルが交錯するダイナミックでメロディアスな突進ナンバーの2から、オリジネイターとしての北欧メロデスを展開していくと、不穏な空気を漲らせるアグレッシヴなアップ〜ミッドテンポの3、激情的に突っ走る緩急を効かせた突進ナンバーの4、エモーショナルなメロディが慟哭の叫びと共に繰り出されるメランコリックなミッドテンポの5、畳み掛ける高圧のリフで押し込んでいくアップテンポの6、攻撃性と叙情性が絡み合うダイナミックなミッドテンポの7、ミステリアスでエモーショナルなミッドテンポの8、情動が高まるアグレッシヴでダイナミックな突撃ナンバーの9、不安感の残るイントロから激しく突っ走る怒涛の突進ナンバーの10、緩急を効かせたリフが怪しく迫る起伏の激しいアップテンポの11、メランコリックなメロディが染みるアウトロも荘厳なミッドテンポの12が収録されています。 ボーナスディスクには、別ヴォーカルバージョンが三曲と、別バージョンが一曲、デモが一曲と、セカンドアルバムのリ・レコーディング曲が一曲収録されています。 4thアルバムが代表作となっているバンドですが、アルバムのスタイルは毎回少しずつ変化させており、今作も前作とは少し異なった感触を伝えてきます。ギタリストの交代もあってメロディとアグレッションのコントラストも強まっており、後進のバンドに多大な影響を与えてきたバンドの到達した地点がここに至った印象を与えます。基本的なスタイルを維持しつつも、自分達の理想とするサウンドに近づこうとする意欲的な一枚でした。 |
同系統アルバム THE CURSE WITHIN/NO RETURN EMBERS OF A DYING WORLD/MORS PRINCIPIUM EST STRENGTH IN NUMBERS/THE HAUNTED |
EONIAN/DIMMU BORGIR |
イオニアン/ディム・ボルギル |
WARD RECORDS GQCS-90571 [☆☆☆] >>>>>BUY...?ノルウェー出身のシンフォニックブラックメタルバンドの10枚目のアルバムです。ノイジーで不穏なSEから始まるアルバムは、重厚なコーラスで長大な展開で圧倒していく壮大なナンバーの1から荘厳な世界観を演出していくアルバムは、ストリングのスリリングなイントロから邪悪なグロウルとコーラスが一体となって迫るフックの強いミッドテンポの2、グルーヴィなリフを繰り出していく邪悪でメランコリックなミッドテンポの3、不穏なムードのイントロからエキゾティックな空気感を醸造していくダークなヘヴィナンバーの4、叙情メロディが壮大に展開していくシンフォニックなアップテンポの5、不安感の高まるヘヴィなイントロからの6は厚いサウンドで圧倒するシンフォニックナンバー、暗いメロディがシンフォニックに展開するイントロからドラマティックに展開する劇的ナンバーの7、荒々しいリフで突き進む攻撃的なミッドテンポの8、壮大に展開する物悲しいシンフォニックな9、メランコリックでダークなインストナンバーの10で幕を閉じます。 状況も不安定になって前作からブランクも長くなってしまったアルバムは、シンフォニックな要素が更に強化されて、ぶっちゃけ昔のセリオンとクレイドル・オブ・フィルスを足して割ったみたいなサウンドになってます。攻撃性が圧倒的に足りないものの、荘厳さで圧倒していく様は堂に入ったもので、独自の暗黒世界を描き出していきます。クオリティは高く仕上げられているものの、全体的にはもう少し突き抜けて欲しかったなあって一枚でした。 |
同系統アルバム CRYPTORIANA - THE SEDUCTIVENESS OF DECAY/CRADLE OF FILTH SECRET OF THE RUNES/THERION CODEX OMEGA/SEPTICFLESH |
SEXORCISM/LORDI |
セクソーシズム/ローディ |
KING RECORDS KICP-1924 [☆☆☆] >>>>>BUY...?フィンランド出身のバンドの9枚目のアルバムです。しばらくぶりなのでメンバーが色々代わってますが気にしない。不安感高まるイントロダクションに導かれるアルバムは、キャッチーなメロディがドライヴするアップテンポの1から、ダミ声ヴォーカルがポップ感のあるサウンドを展開するアルバムは、叙情性を孕むメロディアスでフックの強いミッドテンポの2、ソリッドなリフを刻みつつ押しの強いヴォーカルで突き進むミッドテンポの3、ミステリアスなイントロからの4は躍動感の強いメロディとキャッチーなコーラスで進むミッドテンポのナンバー、捻ったリフを刻みつつエキセントリックなヴォーカルが叫ぶタイトなミッドテンポの5、ヘヴィリフを刻む6はエモーショナルなヴォーカルで盛り上げるミッドテンポのナンバー、小芝居のSEの7から、ゆったり進む叙情的なミッドテンポの8へ。ダイナミックなリフワークで突き進むタイトで躍動的でキャッチーなアップテンポの9、タイトなリフとビートを刻むタフなミッドテンポの10、湿ったメロディで進むミッドテンポの11、緊張感高まるイントロからフラッシーでキャッチーなメロディが紡がれるアップテンポの12、不穏な空気が流れるダークでキャッチーなミッドテンポの13が収録されています。 久しぶりに聴いてみましたが、以前とほとんど変わっていないと言うか、このスタイルを貫き通していると言うか、彼ららしいメロディアスなハードロックサウンドを作り出していきます。そんなわけで、あとは曲の出来次第って感じですが、そんなに疾走できるわけでもなく、遅く出来るわけでもなく、エクストリームになれないし、ポップに振り切ることもできない、と色々制約が多い中でも、北欧らしさの残るキャッチーさを守り続けていく様には凄みを感じますが、さすがにアルバムを通すとマンネリ感は否めないところ。それでも好きな人には間違いなくフィットする安定感のある一枚でした。 |
同系統アルバム SPACE POLICE - DEFENDERS OF THE CROWN/EDGUY HEALED BY METAL/GRAVE DIGGER ONE FOOT IN THE GRAVE/TANKARD |
ICONS OF THE NEW DAYS/LORDS OF BLACK |
アイコンズ・オブ・ザ・ニュー・デイズ/ローズ・オブ・ブラック |
WARD RECORDS GQCS-90593/4 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?リッチー・ブラックモアズ・レインボーのヴォーカルも務めるロニー・ロメロ擁するスペイン産バンドの三枚目のアルバムです。重厚かつ哀愁メロディを絡めたイントロダクションで幕を開けるアルバムは、タイトなギターリフとパワフルなヴォーカルが交錯するダイナミズム高まるミッドテンポの1から、正統派のヘヴィメタルを構築していくと、ソリッドなヘヴィリフで押し込んでエモーショナルなコーラスへと雪崩れ込むミッドテンポの2、不穏なリフが積み重ねられていくダイナミックでタイトなミッドテンポの3、叙情メロディを孕んだリフで躍動的に迫るアップテンポの4、ストラトヴァリウスみたいなイントロから叙情リフで進むタイトでエモーショナルなミッドテンポの5、メランコリックなイントロからの6はダイナミックなリフを繰り出していくパワフルなミッドテンポのナンバー、扇情性の強いメロディで迫るエモーショナルなミッドテンポの7、グルーヴィなリフを引き連れて情感を高めていくミッドテンポの8、ボーナストラックにはアグレッシヴなリフで突き進むドライヴ感のあるアップテンポの9、ミステリアスなリフワークがタイトに迫るヘヴィナンバーの10、本編に戻っての11は攻撃的なリフで突き進むパワフルで躍動的なアップテンポのナンバー、パワーバラード風のエモーショナルな12、さらにボーナストラックに5のアコースティックバージョンが収録されています。 ボーナスディスクにはカバー曲が4曲と未収録曲が2曲収録されていますが、ジョン・ブッシュ時代のアンスラックスのカバーとかこの手のバンドにしては珍しい楽曲も。 ミッドテンポの曲を中心にオーセンティックなヘヴィメタルを堅実にやってのけるアルバムですが、前作よりもレインボーあたりをモダンにしたようなスタイルが強化されており、順調な進歩を感じさせます。ギタリストは別にレインボーに参加してるわけじゃないけどな!'`,、(´∀`) '`,、他所のバンドでも引っ張りだこなヴォーカルのパフォーマンスは流石に自身のバンドだけに魅力を充分に発揮しており、ツボを押さえたスタイルを追求していきます。似たような曲が揃ってしまいがちなこのスタイルですが、色々と工夫を感じさせる地力を見せる一枚でした。 |
同系統アルバム APOCALYPSE AGAIN/THUNDERSTONE THE FERRYMEN/THE FERRYMEN KINGSLAYER/ALMANAC |
METAL SOULS/NOZOMU WAKAI'S DESTINIA |
メタル・ソウルズ/デスティニア |
WARD RECORDS GQCS-90582-3 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?新世代ギタリストとして羽ばたく若井望が、ローズ・オブ・ブラックのロニー・ロメロ、ザ・デッド・デイジーズのマルコ・メンドーサ、さらにホワイトスネイクのトミーアルドリッジを迎えて製作されたプロジェクトの第二弾アルバムです。インパクトの強いスタートダッシュを見せるアルバムは、パワフルなヴォーカルと手堅いリズム隊に華麗なギタープレイが炸裂するアップテンポのスピードナンバーの1から、ピュア・ヘヴィメタルを実直に展開させ、哀愁メロディが情念を高めつつ進むエモーショナルなミッドテンポの2、レインボー的なスタイルのアップテンポのキャッチーなハードロックナンバーの3、ドラマティックなイントロから扇情的なメロディが積み重ねられていくアップテンポのダイナミックな4、爽やかなメロディが熱量をもって迫るエモーショナルなミッドテンポの5、情念高まるメロディが力感たっぷりに歌い上げられていくタイトなミッドテンポの6、荘厳なイントロからドライヴするリフで突き進むアップテンポの叙情スピードナンバーの7、キャッチーな叙情メロディが飛翔するタイトなアップテンポの8、スリリングでソリッドなミッドテンポの9、ダイナミックでパワフルなミッドテンポの10、ボーナストラックの11は湿り気帯びたミッドテンポのハードロックナンバーが収録されています。 ボーナスDVDには熱気あふれるミュージッククリップと、インタビューなどが収録されています。 力量は既にお披露目済のロニー・ロメロを筆頭に一線で活躍する実力派アーティストを集めたプロジェクトのアルバムは、ギターヒーロー然としたプレイでメンバーを引っ張る若井望のパフォーマンスが堪能できる仕上がりになっており、スタイルとしては驚きはないもののクオリティの高さは折り紙つきの一枚になっています。さらにロニー・ロメロが参加したアルバムの中でも派手さはピカイチで、これまで以上の魅力を引き出しており、安定感のあるバックのサウンドと一体になって世界的なクオリティを生み出しています。ライヴ活動あたりはこのメンバーが揃いそうにないので、後任探しに難渋しそうですが、もっとこのプロジェクトの楽曲を聴きたいという欲求が高まる一枚でした。 |
同系統アルバム ICONS OF THE NEW DAYS/LORDS OF BLACK THE FERRYMEN/THE FERRYMEN MAGIC/SERIOUS BLACK |
OF JUPITER AND MOONS/TEMPERANCE |
オヴ・ジュピター・アンド・ムーンズ/テンペランス |
MARQUEE MICP-11418 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?イタリア産バンドの4枚目のアルバムです。女性ヴォーカルとドラマーが交代し、更に男性ヴォーカルが加わって創設者のギタリスト兼ヴォーカリストと合わせて男女トリプルヴォーカルの体制で製作されています。ドラマティックなイントロで幕を開けるアルバムは、男女ヴォーカルによって畳み掛けられる扇情性の強いメロディがスリリングに展開していくダイナミックなアップテンポの1から、あふれるメロディ満載のサウンドを繰り出していき、キラキラキーボードに導かれる2はセンチメンタルなメロディがあふれだすエモーショナルでキャッチーなアップテンポのナンバー、メランコリックなメロディで突き進む緩急の強いタイトでアグレッシヴなアップテンポの3、叙情メロディが静かに盛り上がっていくダイナミックなミッドテンポの劇的ナンバーの4、フックの強いメロディがタイトなビートに乗って躍動するキャッチーなアップテンポの5、メランコリックなメロディがシリアスに展開するエモーショナルでドラマティックなミッドテンポの6、スリリングなイントロから叙情メロディが炸裂するアップテンポの7、ダイナミックなイントロからの8はタイトなビートを刻みつつフックの強いコーラスへと雪崩れ込むソリッドなミッドテンポのナンバー、重厚なイントロからエモーショナルに展開するパワーバラードナンバーの9、緊迫感高まるイントロからの10は起伏の激しい展開で盛り上げるドラマティックなスピードナンバー、ボーナストラックには5の日本語バージョンが収録されていますが、あまりのクオリティに普通のJ-POPみたいに聴こえる'`,、(´∀`) '`,、 ヴォーカルが代わったり増えたりでバンドの体制も大きく変わって作られたアルバムですが、サウンドの方はそのあたりのゴタゴタを勢いで乗り切る、バイタリティにあふれるものになっており、若さを非常に感じさせるものになったいます。バンド名とは違って荒々しいとさえ言えそうなドラムと三人のクリーンヴォーカルが絡み合う扇情性の強いメロディが重なり合って、独自のドラマティックなサウンドに昇華されていきます。クリーンヴォーカルが三人ということで、必要性が色々思案されそうな感じではありましたが、現在進行形では上手くいっている印象を与える活力あふれる一枚でした。 |
同系統アルバム ENDLESS FORMS MOST BEAUTIFUL/NIGHTWISH THEATER OF DIMENSIONS/XANDRIA MASSIVE ADDICTIVE/AMARANTHE |
HISTORY/TRAUMER |
ヒストリー/トラウマー |
VICTOR VICP-65487 [☆☆☆] >>>>>BUY...?ブラジル出身のバンドの三枚目のアルバムです。物悲しいメロディを紡ぐファンタジックなイントロで幕を開けるアルバムは、リリカルなイントロからのソフトな感触のスリリングなスピードナンバーの2から、繊細なハイトーンヴォーカルが歌い上げて行くメロディックメタルを追求していくと、哀愁メロディが炸裂するエモーショナルなミッドテンポの3、扇情性の強いメロディで進むタイトなアップテンポの4、叙情性の強いメロディで進む柔らかいミッドテンポの5、湿ったメロディで突き進むアップテンポのスピードナンバーの6、哀愁帯びたメロディが染みる飛翔感のあるミッドテンポの7、叙情メロディと一体になってスリリングに突っ走るスピードナンバーの8、伸びやかな叙情メロディで迫るタイトなミッドテンポの9、情念高まるメロディがエモーショナルに展開するミッドテンポの10、壮大なムードの優しいナンバーの11、ボーナストラックには、キャッチーに躍動するミッドテンポの12、ライヴバージョンの13が収録されています。 音楽性はそのままにメロディを更に強化していくアルバムは、少しプロダクションも向上しているものの、今時のバンドらしくないサウンドが展開されていきます。聴きやすさを重視しているようなソフトでキャッチーな楽曲が揃えられてますが、パワーとかスピードはやっぱり物足りない感じなので、その辺りは聴き手を選びそうです。安定した安心感のあるメロディ満載の一枚でした。 |
同系統アルバム MASTERY/LANCER HEROES IN TIME/METALITE MASTER OF LIGHT/FREEDOM CALL |
■ | JuneMEGADETH | 陰陽座 | REFUGE | |
KILLING IS MY BUSINESS AND BUSINESS IS GOOD THE FINAL KILL/ |
キリング・イズ・マイ・ビジネス -ザ・ファイナル・キル-/メガデス |
SONY MUSIC SICP-31164 [EXTRA] >>>>>BUY...?スラッシュメタル四天王の一角のデビューアルバムが再びリミックスを施されて完全体になった!と評判のアルバムです。曲の方は今更なので、特に書かないですが、やっぱりこの当時にサウンド的には完成されてたよね!て感慨が浮かぶそんなアルバム。音が良くなった事で、より実感されるようになっています。毎回問題になるカバー曲は、やっぱり許可が下りなかったので、ヴォーカルをオリジナルバージョンで録り直していると言う…(´Д`;)もう独自の歌詞で良かったんじゃないかな。あとはボーナストラックが満載ですが、VHSテープから発掘とか物持ちいいな大佐'`,、(´∀`) '`,、 これまでのファーストアルバムの評価が一変しそうなクオリティアップに驚愕する、持ってない人はこれを入手すれば安心って一枚です。 |
同系統アルバム KILL'EM ALL/METALLICA AMONG THE LIVING/ANTHRAX SHOW NO MERCY/SLAYER |
覇道明王/陰陽座 |
HADOUMYOUOH/ONMYOUZA |
KING RECORDS KICS-93715 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?国産メタルバンドの14枚目のアルバムです。ミステリアスなイントロに導かれるアルバムは、男性ヴォーカルが主導するソリッドなギターリフで押し込んでいくヘヴィでパワフルな1からダイナミックな展開とダークな音像が融合する独自のサウンドを展開していき、女性ヴォーカルの艶のある歌声とエッジの効いたリフで突っ走るドラマティックなスピードナンバーの2、ダークでソリッドなリフを叩きつけていく3はこぶしの効いたヴォーカルとのコントラストも強まるタイトでダイナミックなアップテンポのナンバー、テレビアニメの主題歌でもお馴染みのキャッチーでメランコリックな4はこのアルバムだと少し毛色が違う感じ。グロウルで勢いを付けてヘヴィリフとエクストリームなビートを繰り出していくコントラストの強い高圧の5、コケティッシュな女性ヴォーカルの歌声に導かれるハードなサウンドがドラマティックに盛り上がっていくアップテンポの6、不穏なリフを叩き込んで男女ヴォーカルが絡み合うタイトでダイナミックなミッドテンポの7、激しいリフが荒れ狂う突進力の強いスピードナンバーの8、ヘヴィリフで押し込んでプログレッシヴな展開も見せるダークでエモーショナルなミッドテンポの9、ライヴでのアンコールみたいなテンションの高いノリノリナンバーの10が収録されています。 モダンヘヴィネスよりになった頃のヴィシャス・ルーマーズみたいなリフで始まった時はどうなることかと思われましたが、エクストリームと言っても過言ではないバックのサウンドといつも通りの艶かしいメロディが重ねあわされていくアルバムに仕上げられており、強固なサウンドが展開されていきます。バンドのヘヴィメタルに対しての信念を前面に押し出したアルバムは、前作よりも圧倒的にヘヴィメタル要素を更に強化していくハードな仕上がりになっており、ピュアなメタルサウンドが堪能できます。最新作が最高傑作というバンドのポリシーを如実に表現してみせるバンドのハードな面を全力で打ち出していく豪腕の一枚でした。 |
同系統アルバム ULTIMATE SACRIFICE/GALNERYUS PREVAIL II/KOBRA AND THE LOTUS THE SHADOW THEORY/KAMELOT |
SOLITARY MEN/REFUGE |
ソリタリー・メン/レフュージ |
KING RECORDS KICP-1911 [☆☆☆] >>>>>BUY...?ドイツ産バンドのレイジのバンドの歴史でも印象に残る90年頃のスリーピースのラインアップが復活したメンバーで構成されたバンドのファーストアルバムです。ノイジーなイントロで幕を開けるアルバムは、湿ったメロディがアグレッシヴに進んでいくアップテンポのスピードナンバーの1から、当時のサウンドを彷彿とさせる楽曲を揃えており、扇情的なメロディで突き進むミッドテンポのタイトな2、ドライヴ感の強まるメロディとフラッシーなギターソロで突っ走るアップテンポの切れ味鋭いナンバーの3、タイトなリフで切れ込むダイナミックな展開のパワーメタリックなアップテンポの4、ミステリアスなイントロからの5は起伏の大きい展開でダイナミックに進むミッドテンポのナンバー、畳み掛けるソリッドなリフで押し込んでいくドライヴするアップテンポの6、高密度のリフのイントロから湿ったメロディが展開するキャッチーなミッドテンポの7、爽やかなメロディとタイトなリフが交錯するキャッチーなアップテンポの8、捻ったリフワークで突っ走るアップテンポのスピードナンバーの9、雷鳴のSEからメランコリックなメロディを紡ぐエモーショナルなヘヴィナンバーの10、11はアコースティックバージョンがレイジで発表された曲、ボーナストラックの12は2のアコースティックバージョンが収録されています。 あの三人が揃ったと言うことで、当時の空気感が蘇るサウンドは熱気を持って迫ってきますが、楽曲の方はさすがにアウトテイク感が否めないクオリティに不満が残る仕上がり。ギターソロとか時々マンニ・シュミット節が聴かれてハッとさせられますが、当時でもそんなに曲書いてなかったよね、マンニ…(´・ω・`)みたいな感じです。そんなわけで、ピーヴィーがどれくらいこのバンドに本気になるかによって今後の動向が決まりそうなそんな一枚でした。でも、全力でレイジをやってもらった方がいいけど'`,、(´∀`) '`,、 |
同系統アルバム SEASONS OF THE BLACK/RAGE MOVING GROUND/HIBRIA BLOOD - FURY - DOMINATION/ARTHEMIS |
■ | JulyBLOODLINE | CRYONIC TEMPLE | DEE SNIDER | DERDIAN | HELL FREEZES OVER | MAD HATTER | MANTICORA | SKELETONWITCH | VOLCANO | |
KING VAMPIRE/BLOODLINE |
キング・ヴァンパイア/ブラッドライン |
SPIRITUAL BEAST IUCP-16289 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?南米チリ出身のバンドのファーストアルバムです。2015年にバンドは結成されています。壮大で荘厳なイントロダクションで幕を開けるアルバムは、扇情的なメロディで突っ走る緩急を効かせたスピードナンバーの2から、エモーショナルで艶のあるヴォーカルとシャープなサウンドが絡み合うメロディックメタルを作り出していくと、アイアン・メイデン風のギャロップするリフで進むエモーショナルでドラマティックなアップテンポの3、オルゴール風のイントロからドラマティックに疾走していく扇情性の強いスピードナンバーの4、オーセンティックなギターリフで進む哀愁帯びたアップテンポの5、高速リフで突っ走るダイナミックな叙情スピードナンバーの6、ライオットみたいなアップテンポの哀愁スピードナンバーの7、緊迫感高まるシンフォニックなイントロからの8はメロディックなリフとエモーショナルなヴォーカルで突き進むアップテンポのナンバー、スリリングな展開の高速ナンバーの9、小気味良いリフワークで進むキャメロットみたいなミッドテンポの10、叙情メロディを孕むリフで駆け抜けるスリリングなアップテンポのスピードナンバーの11、不穏なムードの壮大なアウトロの12、ボーナストラックには7のスペイン語バージョンの13、4のアコースティックバージョンの14、デモ曲の15が収録されています。 キャメロット的なヴォーカルラインとシークレット・スフィア風のテクニカルだったりする正統派メタルサウンドが融合していくアルバムは、実力を感じさせるヴォーカルのパフォーマンスと構成能力に長けた楽曲を揃えていきます。ドラマティックな展開と正統派メタル的な手堅い仕上がりが並び立つ様は、スピードメタルを経てヘヴィメタルの醍醐味を見せ付けていきます。プロダクションはさすがにまだまだと言った感じですが、わずかな期間でこれだけの完成度を見せ付ける期待の一枚です。 |
同系統アルバム ULTIMATE SACRIFICE/GALNERYUS RETURN FROM THE SHADOWS/WITHIN SILENCE FRAGMENTS OF CREATION/SUNBURST |
DELIVERANCE/CRYONIC TEMPLE |
デリヴァランス/クライオニック・テンプル |
KING RECORDS KICP-1920 [☆☆☆] >>>>>BUY...?スウェーデン出身のバンドの6枚目のアルバムです。神秘的で壮大なイントロダクションに導かれるアルバムは、メランコリックなイントロからドラマティックなリフが繰り出されていくアップテンポのメロディアスな2から、中音域を軸にしたハスキーなヴォーカルが湿ったメロディを歌い上げていくメロディックメタルを展開していくと、SEからの3は叙情的なキャッチーなメロディで進むエモーショナルなミッドテンポのナンバー、スリリングなリフで突っ走るキャッチーなアップテンポのスピードナンバーの4、シンフォニックなイントロから硬派なリフで進んでいくジューダス・プリーストみたいなハイトーンのコーラスが印象に残るオーセンティックなミッドテンポのメタルナンバーの5、哀愁帯びたポップなバラード風ナンバーの6、漢らしくパワフルに突き進むソリッドなアップテンポの7、重厚なリフワークで迫るエモーショナルなミッドテンポの8、叙情メロディで駆け抜ける泣きのスピードナンバーの9、キーボードも活躍するポップ感の強いメロディが躍動するキャッチーなアップテンポの10、メランコリックなバラードナンバーの11、湿り気帯びたセンチメンタルでキャッチーなアップテンポのナンバーの12、ヘヴィリフで進むダークでタイトなミッドテンポの13、アイアン・メイデン風味のアップテンポで躍動感のあるキャッチーな14、ボーナストラックには80年代風のハードロッキンなミッドテンポの14が収録されています。 2の狙ってやってるとしか思えないキーパーメタルっぷりにどうなるんだこのアルバム…(´Д`;)って感じでしたが、基本的には北欧風味のメロディックメタルで収まっており、クセの少ないシンプルなサウンドを聴かせていきます。前のアルバムとかどっかに持ってたような気がしないでもないですが、随分聴いていない間に洗練されて昔の印象とは随分違った感じになっており、全体的には普通だなって印象が残ります。安定したサウンドを展開していますが、それほど印象には残らないかなって一枚でした。 |
同系統アルバム SEVENTHIAN ...MEMORIES OF TIME/DREAMTALE INFERNAL OVERDRIVE/WHITE WIZZARD HISTORY/TRAUMER |
FOR THE LOVE OF METAL/DEE SNIDER |
フォー・ザ・ラヴ・オブ・メタル/ディー・スナイダー |
WARD RECORDS GQCS-90624 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?元トゥイステッド・シスターのヴォーカリスト、ディー・スナイダーの4枚目のソロアルバムです。ソリッドでエッジの効いたギターリフで突っ走るシャープなファストナンバーの1で一気にテンションを高めていくアルバムは、ハスキーなパワフルヴォーカルが熱く歌い上げていく剛速球のヘヴィメタルを展開していくと、威嚇的なリフを叩きつけていくタイトなアップテンポのスピードナンバーの2、エモーショナルなヴォーカルが主導する躍動感高まるソリッドなミッドテンポの3、ソリッドなヘヴィリフで押し込むダイナミックなミッドテンポの4、細かく刻んだリフ圧を上げつつキャッチーなコーラスへと移行するアメリカンロック的なミッドテンポの5、テンション上げるロッキンなアップテンポの6、ソリッドなリフが加速していく緩急を効かせた高密度のグルーヴィなミッドテンポの7、モダンでヘヴィなフィーリングが強まるエモーショナルなミッドテンポの8、湿ったメロディが印象に残るフックの強いタイトなミッドテンポの9、元キルスウィッチ・エンゲイジのヴォーカリストも参加したスリリングな展開を見せるエモーショナルでダイナミックなアップテンポの10、アーチ・エネミーのアリッサが参加した11はアコースティックから始まりヘヴィに展開するダイナミックなミッドテンポのナンバー。ソリッドなリフがシリアスに詰め込まれていく緊迫感強まるダイナミックなアップテンポの12、ボーナストラックには前作の曲のメタルバージョンが収録されています。 80年代風の伝統的なヘヴィメタルと昨今のモダンなテイストを上手く組み合わせて現在進行形のメタルに仕上げられたアルバムは、衰えを見せないヴォーカリストのパフォーマンスと多彩なアーティストによる楽曲に彩られてパワフルなものとなっています。60歳も過ぎているのに元気だなあ'`,、(´∀`) '`,、って印象が強いですが、最近のメタルも許容する懐の広さは流石に反骨精神の塊だけのことはあるって感じです。新旧のスタイルを織り交ぜた、これぞアメリカンメタルって一枚でした。 |
同系統アルバム SPACE POLICE - DEFENDERS OF THE CROWN/EDGUY HEALED BY METAL/GRAVE DIGGER ONE FOOT IN THE GRAVE/TANKARD |
DNA/DERDIAN |
DNA/ダーディアン |
KING RECORDS KICP-1927 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?イタリア産メロディックメタルバンドの7枚目のアルバムです。叙情的なメロディを紡いでいくイントロダクションで幕を開けるアルバムは、スリリングでメランコリックなメロディとリフで突っ走るダイナミックなスピードナンバーの2から、パワフルなヴォーカルが情熱的に歌い上げていくサウンドを展開していくと、緊張感高まるイントロからタイトなリフを刻んでいくシンフォニー・エックスを思い出させるネオクラシカルでプログレッシヴなミッドテンポの3、物悲しいピアノの調べに導かれる4は焦燥感高まるメロディで進むドラマティックでキャッチーなアップテンポのナンバー、壮大なムードが高まるエピックでフックの強いソリッドなミッドテンポの5、哀愁帯びたクラシカルなフレーズが躍動する劇的疾走ナンバーの6、エピックなムードで進む勇壮なミッドテンポの7はジャズ風味のインストパートがかなり異質、ピアノの繊細な調べから派手なリフで突っ走るダイナミックでポップなフレーズを呼び起こすメランコリックでキャッチーなスピードナンバーの8、ミステリアスなイントロからの9はテクニカルで緩急の切り替えがスリリングな劇的スピードナンバー、ピアノの調べに導かれる10はエモーショナルなムードが高めつつ加速していく劇的ナンバー、緊迫感高まるリフで突き進むテクニカルでタイトな11、リリカルなイントロから叙情メロディを紡いでいくクラシカルなフレーズも飛び出すアップテンポの12、13は8のスペイン語バージョン、ボーナストラックの14は4の日本語バージョンが収録されていますが、最近の日本語バージョンブームの中ではそれほど発音のクオリティが高くもない(´・ω・`) オリジナルのSFストーリーに基づいたコンセプト曲とそうでない曲が微妙に混ざり合っているアルバムは、それほど違いが気にならない統一感のあるサウンドに仕上げられていて、ネオクラシカルでドラマティックな楽曲が揃えられています。かなりシンフォニー・エックスだったりする楽曲もありますが、割と安定したパフォーマンスもあって、垢抜けないサウンドが充満しており、その手のファンには喝采を浴びそうです。日本に来てモチベーションを回復させたと言う、どこかのイタリアのバンドを彷彿とさせそうなエピソードもあって、気持ち的には応援したくなるそんな一枚でした。 |
同系統アルバム HEROES OF MIGHTY MAGIC/TWILIGHT FORCE SIXTH DIMENSION/POWER QUEST HISTORY/TRAUMER |
SPEED METAL ASSAULT/HELL FREEZES OVER |
スピード・メタル・アソールト/ヘル・フリーゼズ・オーヴァー |
SPIRITUAL BEAST IUCP-16293 [EP] >>>>>BUY...?国産スピードメタルバンドのデビューEPです。バンドの結成は2013年頃の模様。細かく刻んでいくリフが印象に残るパンキッシュなスピード感を持ったファストチューンの1から、吐き捨てながらもメロディを歌い上げていくヴォーカルがテンションを上げていき、NWOTHMの影響も感じさせる展開のドライヴ感の強いアップテンポのタイトなスピードナンバーの2、エモーショナルにロックする前半パートから後半でテンション上げて加速していく3、クランチーなリフが唸りを上げる突撃スピードナンバーの4で一気に駆け抜けます。 緊張感のあるヴォーカルとフラッシーなギターソロが競演するスピードメタル全開のサウンドが展開されていくアルバムは全四曲ということで、まだまだ全体像は見えてきませんが、80年代サウンドを充分にリスペクトしたスタイルを貫いています。プロダクションとかパフォーマンスもまだまだブラッシュアップしないといけなさそうですが、フックの強い楽曲には注目すべきところも多いので、バンドの体制を固めてフルアルバムに繋げていって欲しい一枚でした。 |
同系統アルバム STRIKER/STRIKER ONE FOOT IN THE GRAVE/TANKARD INFERNAL OVERDRIVE/WHITE WIZZARD |
MAD HATTER/MAD HATTER |
マッド・ハッター/マッド・ハッター |
SPIRITUAL BEAST IUCP-16291 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?スウェーデン出身のバンドのデビューアルバムです。バンドの結成は2017年で、モーニング・デュエルのヴォーカリストとドラマーが中心となっています。ミステリアスなイントロダクションに導かれるアルバムは、湿ったメロディが満載のタイトでダイナミックな展開を見せるアップテンポの1から、粘りのあるオールレンジなヴォーカルが歌い上げていくメロディックパワーメタル全開で突き進んでいき、叙情メロディで進むキャッチーでソリッドなアップテンポの2、哀愁帯びたメロディが歌い上げられていくエモーショナルなミッドテンポの3、アグレッシヴなヴォーカルとパワフルなリフワークで勇壮に突き進むタイトなアップテンポの4、メランコリックなメロディが広がり情感を高めていくドラマティックなミッドテンポの5、クラシカルな要素も加えつつタイトに進む躍動感の強いミッドテンポからアップテンポに展開していく6、開放感あふれるメロディが飛翔する疾走ナンバーの7、泣きのメロディで躍動的に突っ走る展開の大きいアップテンポの8、メロディの起伏の大きいソリッドなミッドテンポの9、ソリッドなイントロからの10はアグレッシヴなヴォーカルでダイナミックに進むタイトなアップテンポのナンバー、ボーナストラックには、なんだこのドラゴンフォース'`,、(´∀`) '`,、みたいな明朗スピードナンバーの11、8のデモバージョン、3の別リミックスバージョンの三曲が収録されています。 あれ、モーニング・デュエルってどうなってんの?みたいな感じになったりしますが、ドリームランドのギタリストを加えて更にこのバンドの活動を継続するそうです。元のバンドとの関係性とか気になりますが、サウンドの方はブルース・ディッキンソン系のパワフルなヴォーカルが更にパワフルなバックに乗ってメロディックメタルを作り出しており、ヴォーカルのパフォーマンスも向上して高品質のアルバムに仕上げていきます。経験のあるメンバーが揃っているので、デビューアルバムとは言ってもすっかり完成されていますが、何で別のバンドでやろうと思ったのかは疑問だ。まあ、モーニング・デュエルのアルバムよりも出来が良いので、どうしたものかって感じです'`,、(´∀`) '`,、両バンドの今後は不透明だったりしますが、あふれる創作意欲が迸る渾身の一枚でした。 |
同系統アルバム COAST OF GOLD/THAUROROD MASTERY/LANCER MAGIC/SERIOUS BLACK |
TO KILL TO LIVE TO KILL/MANTICORA |
トゥ・キル・トゥ・リヴ・トゥ・キル/マンティコラ |
MARQUEE MICP-11431 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?デンマーク出身のバンドの8枚目のアルバムです。ギタリストとベーシストが交代しており、ドラマーはサポートメンバーにより製作されています。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番で幕を開けるアルバムは、ダークでアグレッシヴな展開を見せるヘヴィでソリッドな2からエクストリームなビートが荒れ狂うコーラスやグロウルを絡めたダイナミックなサウンドが展開されており、ヘヴィで攻撃的なイントロからグルーヴィに展開していくダークでエモーショナルな3、ダイナミックなイントロからの4は緊張感の強いソリッドなサウンドで突き進むミステリアスなアップテンポのナンバー、ダークな空気感が強まるイントロからヘヴィリフで押し込んで壮大なコーラスへと雪崩れ込むミッドテンポの5、トライバル風のビート感が加速するスリリングな展開と攻撃性が絡み合う高速インストナンバーの6、ドラマティックなイントロからの7はシアトリカルなムードが高まるダークでエッジの効いたエモーショナルなヘヴィナンバー、一気にテンションが上がる緊迫感漲る超高速インストナンバーの8、メランコリックでダークな情念高まるエモーショナルなナンバーの9、ダイナミックなイントロからの10は畳み掛けるクランチーなリフで圧倒する緊張感高まる攻撃的なスピードナンバー、不穏なイントロから唸りを上げるリフが飛び込んでくるタイトでエッジィーな展開の大きいアップテンポの11ではスリリングな高速ギターソロが印象的、叩きつけられるソリッドなリフとグロウルが絡み合う硬質で緊迫感高まるスピードナンバーの12で幕を閉じます。 バンド的には色々とありすぎてメンバーも大幅変更になってしまっていますが、ダークでシリアスなオリジナルストーリーを元にしたコンセプトアルバムに仕上げられた今作はサウンド的には充実したものとなっており、大胆な展開や激しい攻撃性に情念高まるメロディと彼らの魅力が十二分に詰め込まれたものになっています。サポートドラマーはプログメタルバンドと言うこともあってか、リズム隊のタイト感がこれまでに無かったものとなっており、テクニカルな側面も上がってアルバムのムード全体が緊張感にあふれるものになっています。一応二部作で仕上げると言われているので、このアルバムのエンディングは唐突な感じもありますが、次回作への期待も高まる強力な一枚です。 |
同系統アルバム GUNMEN/ORDEN OGAN INCORRUPTIBLE/ICED EARTH DARKER THAN BLACK/VOLCANO |
DEVOURING RADIANT LIGHT/SKELETONWITCH |
ディヴァウリング・レイディアント・ライト/スケルトンウィッチ |
MARQUEE MICP-11434 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?アメリカ産スラッシュメタルバンドの6枚目のアルバムです。メランコリックなメロディに導かれるイントロから、ダイナミックなギターリフとリズム隊が突進していく叙情性の強いメロディが繰り出される激しい展開を見せるメロデス的な1から、グロウルが情動的に吼えるエクストリームなサウンドが繰り広げられていくと、スリリングなイントロから一気に加速していくスラッシーな劇的スピードナンバーの2、勇ましいコーラスが印象に残るアグレッシヴなアップテンポのメロデスナンバーの3、叙情的なイントロからのエモーショナルなミッドテンポの4、叙情性を帯びるリフワークがダイナミックに迫るミッドテンポのパートから加速していく展開の大きい5、センチメンタルなイントロからドラマティックに情感を高めていくインストパートからヴォーカルを加えて躍動していくダイナミックなミッドテンポの6、ブルータルに突き進む突進メロデスナンバーの7、北欧メロデスを継承する8、ボーナストラックには、メランコリックなメロディを紡ぐイントロからのミッドテンポの叙情メロデスナンバーの9、アグレッシブに突き進むスラッシーな突撃ナンバーの10、ダイナミックな導入部からブラストビートで突進していく11、強力な突進力と哀愁が絡み合うダイナミックなスピードナンバーの12が収録されています。 スラッシュメタルだと思って聴いてみたらメロデスになっていたよ!みたいな前作からの方向転換があったと思われるアルバムは、メロデスとしてはクオリティの高い仕上がりになっており、聴き応えは充分って感じです。でもボーナストラックのスラッシーな楽曲を聴くと、ちょっと物足りないかな…。パフォーマンスもサウンドも安定感のあるサウンドになっており、中堅バンドらしい完成度を見せていきます。これまでのファンとしては色々と思うこともありそうですが、クオリティとしては十二分の満足度を得られる一枚でした。 |
同系統アルバム TO DRINK FROM THE NIGHT ITSELF/AT THE GATES NIGHTBRINGERS/THE BLACK DAHLIA MURDER THE CURSE WITHIN/NO RETURN |
DARKER THAN BLACK/VOLCANO |
ダーカーザンブラック/ボルケーノ |
METALLIC CORE MC-011 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?国産メタルバンドの、カバーアルバムを挟んでの7枚目のアルバムです。メランコリックなイントロダクションに導かれるアルバムは、叙情性帯びたアグレッシヴなリフが叩きつけられていくダイナミズム高まるパワフルなスピードナンバーの2で、一気にテンションを上げていくと、荒れ狂うリフの嵐が打ちつけられるハードな突撃ナンバーの3、タイトなビートを叩き込むソリッドなアップテンポの4、高密度のリフとビートが一体になって迫るダイナミックでスリリングなミッドテンポの5、不穏なイントロからの6はグルーヴィなフィーリングを聴かせるヘヴィナンバー、エモーショナルでメロディアスなミッドテンポの7、タイトなリフが切れ込んでくる8は緩急の激しいエキセントリックなナンバー、ハードコアなコーラスでテンションを上げる緩急の強いブルータルな突進ナンバーの9、センチメンタルなインストナンバーの10から、ストレートなパワーメタルナンバーの11で幕を閉じます。 ハードコアなサウンドが炸裂するアルバムは、特徴的なメロディラインとのコントラストも大きく楽曲のダイナミズムを高めており、攻撃性と叙情性が交錯していきます。破壊力のあるフレーズがふんだんに盛り込まれており、衝動性の強いサウンドが更に凶暴に迫ってくる辺りに、今作への強い意気込みを感じさせます。過去最高クラスにハードなサウンドに仕上げられた、それでも彼ららしいスタイルが貫かれた一枚です。 |
同系統アルバム FATAL COMMAND/PÄNZER ARMORTURA/ARMORTURA MOVING GROUND/HIBRIA |
■ | AugustPRIMAL FEAR | SINSAENUM | U.D.O. | |
APOCALYPSE/PRIMAL FEAR |
アポカリプス【デラックス盤】/プライマル・フィア |
KING RECORDS KIZC-476/7 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?ドイツ出身のベテランパワーメタルバンドの12枚目のアルバムです。荘厳で壮大なイントロダクションで幕を開くアルバムは、パワフルでスリリングなスピードナンバーの2で一気にテンションを上げていくと、豪腕で振り回すタイトなアップテンポの3、哀愁帯びたイントロからエモーショナルでダイナミックな展開を見せるミッドテンポの4、エッジの効いた鋭いリフで突き進むシャープでドラマティックなスピードナンバーの5、メランコリックなメロディで進むパワーバラード風のミッドテンポの6、ルーズなリフでグルーヴ感を生み出すミッドテンポのエモーショナルな7、ダイナミックなリフワークで押し込んでいくソリッドなミッドテンポの8、マーチ風のイントロからの9はエピックなムードと湿ったメロディが交錯するドラマティックなミッドテンポのナンバー、壮大なイントロから重厚な雰囲気で迫るエモーショナルなミッドテンポの10、アグレッシヴに迫るタイトなミッドテンポの11、ボーナストラックには、情感高めて進むミッドテンポの12、ドライヴするリフが躍動するアップテンポの13、アコースティックから始まるパワーバラード風ナンバーの14、6のオーケストラバージョンの15が収録されています。 DVDには、工場跡で演奏したりフォーメーションがドイツっぽいビデオクリップ2本と、メイキングとかインタビューが収録されています。 作風はこれまで通りのパワーメタル路線を継承するもので、特別新しいこともやってはいませんが、安定感のある純粋なサウンドを作り出しており、聴き手を裏切らない仕上がりを見せています。硬軟取り混ぜた楽曲を揃えて、アルバム全体のバランスを取っていくあたりにはベテランバンドの俯瞰的な視点を感じさせたりもしつつ、魅力のある構成を聴かせていきます。20周年を越えても全く変わらないヘヴィメタル魂を見せつける充実の一枚です。 |
同系統アルバム FIREPOWER/JUDAS PRIEST IMMORTALS/FIREWIND MOVING GROUND/HIBRIA |
REPULSION FOR HUMANITY/SINSAENUM |
リパルション・フォー・ヒューマニティ/シンセイナム |
WARD RECORDS GQCS-90617 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?ドラゴンフォースのフレデリク・ルクレールを中心とした多国籍エクストリームメタルオールスターバンドの二枚目のアルバムです。不穏なムードが一気に高まる激しいイントロから唸りを上げるエクストリームなリフとビートが炸裂するブルータルな突進ナンバーの1から、暴虐性と凶暴性を露にしたグロウルと一体化したデスメタリックなサウンドが展開されていくアルバムは、パンテラ感のあるヘヴィなビートが響くソリッドなミッドテンポの2、ミステリアスでタイトなリフで切れ込んでいくグルーヴィなミッドテンポの3、のたうつギターリフが底で蠢くダークでシリアスなミッドテンポの4、アグレッシヴなリフで突進する伝統的なデスメタルナンバーの5、グルーヴィなリフがうねるダークでゴシックなパートからアグレッシヴなパートへと変転するヘヴィナンバーの6、躍動するヘヴィリフで圧力を高めつつ加速するアクティヴなスピードナンバーの7、ダークなリフがジリジリ迫るグルーヴィなヘヴィナンバーの8でも終盤のカオス感が印象的。騒乱のリフが荒れ狂うブルータルな突撃ナンバーの9、モービッド・エンジェル風のデスメタルナンバーの10、オカルティックなイントロからの11はダイナミックでダークなリフが導く起伏のあるスケール感の大きいナンバー、ボーナストラックの12はホラー映画風イントロから加速する突撃ナンバーが収録されています。 前作はお手本のようなデスメタルが展開されていくアルバムでしたが、今作では作風を色々と広げてデスメタルだけに留まらないエクストリームなサウンドが広がっており、暗く冷厳としたムードが高まっています。音像がタイトになったことによりモダンなフィーリングも加わって、バンドの独自性が強まっています。スケジュールの忙しそうなメンバーばかりの割に活動が活発で、精力的な創作意欲を見せる強力な一枚です。 |
同系統アルバム KINGDOMS DISDAINED/MORBID ANGEL NIGHTBRINGERS/THE BLACK DAHLIA MURDER RED BEFORE BLACK/CANNIBAL CORPSE |
STEELFACTORY/U.D.O. |
スティールファクトリー/U.D.O. |
MARQUEE MICP-11437 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?ジャーマンメタルの重鎮による16枚目のアルバムです。ギタリストが一人脱退し、ドラマーが交代しています。哀愁帯びたメロディを孕んだイントロから、タイトなリフを叩きつけていくメロディアスでパワフルなアップテンポの1から、特徴的なスクリームと泣きのギターソロが炸裂するアルバムは、湿ったメロディとシンプルなビートが迫るエモーショナルなミッドテンポの2、ダークな雰囲気が高まるエスニックでミステリアスなヘヴィナンバーの3、叙情性高まるメロディが押し寄せる泣きのミッドテンポナンバーの4、威嚇的なリフが叩きつけられるエスニックなムードも孕むソリッドで勇壮なミッドテンポの5、タイトなリフを刻みつつ扇情的なコーラスへと雪崩れ込むパワフルなミッドテンポの6、テンション上がるパワフルなアップテンポのスピードナンバーの7、オーセンティックにドライヴするロッキンなミッドテンポの8、哀愁帯びた勇壮さも感じさせる力強いメロディで進むミッドテンポの9、湿ったメロディがタイトに迫るエモーショナルなミッドテンポの10、ボーナストラックの11はアッパーでハッピーなロックナンバー、レインボー系譜の伝統的リフで突っ走るスピードナンバーの12、エモーショナルなムードが高まるミッドテンポの叙情ナンバーの13、メランコリックなバラードナンバーの14が収録されています。 アクセプトの楽曲を封印してしまったウド・ダークシュナイダーですが、このアルバムでは更に往年のアクセプト的なムードを高めつつ、このバンドらしさも注入したメロディアスなサウンドを追及しており、彼ららしさが充分に発揮されています。丁寧に仕上げられたメロディラインやアレンジなどには、ベテランバンドらしい手堅い安定感を感じさせますし、ギタリストのセンスが表れるソロパートも印象的に機能しています。とっくの昔にアクセプトよりもU.D.O.の方がキャリアが長くなっているわけで、アクセプトの曲をやらなくても充分曲は揃ってるよね!って感じです。アクセプトと共にジャーマンメタルの系譜を受け継ぐ手堅くまとまった一枚です。 |
同系統アルバム THE RISE OF CHAOS/ACCEPT FIREPOWER/JUDAS PRIEST FATAL COMMAND/PÄNZER |
■ | SeptemberBRAINSTORM | DRAGONLORD | KORPIKLAANI | METAL ALLEGIANCE | SATAN | VOIVOD | |
MIDNIGHT GHOST/BRAINSTORM [IMPORT] |
ミッドナイト・ゴースト/ブレインストーム |
AFM RECORDS AFM 673-2 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?2018年に発表されたドイツ出身のバンドの12枚目のアルバムです。ダイナミックなリフで突っ走るパワフルなスピードナンバーで幕を開けるアルバムは、叙情メロディとタイトなリフが交錯するミッドテンポの2、湿ったメロディが迫るエモーショナルなミッドテンポの3、スリリングなリフで突っ走るタイトでダイナミックなスピードナンバーの4、メランコリックな導入からの5は壮大な展開を見せるエピックなミッドテンポのナンバー、パワフルなリフで押し込んでいく威嚇的でソリッドなミッドテンポの6でも印象的なコーラスワークを聴かせていきます。哀愁メロディが押し寄せるエモーショナルでドラマティックなミッドテンポの7、叙情メロディが情念込めて歌い上げられていくソリッドなミッドテンポの8、タイトなリフを刻んでいく硬質なミッドテンポの9、パワーバラード風ナンバーの10が収録されています。 コーラスワークや構成などに、ヴォーカリストが参加しているアルマナックの影響を伺わせつつ、パワフルなスピード感も戻してきたアルバムは、勢いとスケール感が合わさった構築性の高いサウンドを作り出しており、安定感のある仕上がりを見せていきます。いつも通りのエモーショナルなナンバーに、テンション上がるスピードナンバーとエピックなナンバーが混在するバラエティのある楽曲を揃えて、アルバム全体の振り幅も大きくしていきます。少しずつ音楽的な幅を広げつつ正統派メタルの本流を突き進んでいく一枚でした。 |
同系統アルバム DEMONS/SAVAGE MESSIAH IV/SINBREED STEELFACTORY/U.D.O. |
DOMINION/DRAGONLORD |
ドミニオン/ドラゴンロード |
KING RECORDS KICP-1943 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?テスタメントのギタリストであるエリック・ピーターソンのプロジェクト第三弾です。不穏なムードが高まるオカルティックなイントロで幕を開けるアルバムは、ダークでシンフォニックに展開するダイナミックな突進ナンバーの2から、ドラマティックなブラックメタルを繰り出しており、オカルティックでブルータルなムードが高まる緩急を効かせた突撃ナンバーの3、女性コーラスも伴ったキラキラ感の高まるメロディアスでダイナミックな展開を見せるキャッチーなミッドテンポの4、テスタメントっぽい空気も伺わせるメランコリックでエモーショナルなミッドテンポの5、クランチーなリフがスリリングなコーラスワークと共に突き進むタイトでソリッドなミッドテンポの6、緊迫感高まるイントロからの7はブラストビートで押し込んでいく威圧的でダイナミックなナンバー、ボーナストラックの8はメランコリックなインストナンバー、ドライヴ感高まるリフとコーラスが一体となって突き進むタイトでドラスティックな展開の大きいアップテンポの8が収録されています。 前作まではプリミティブなブラックメタルを追求してきたエリック・ピーターソンですが、今作ではさらに作風を広げて、クレイドル・オヴ・フィルスに近いスタイルからキャッチーなスタイルまで導入しており、楽曲をバラエティ豊かに仕上げています。個人的にはエリックの口から「エルリック・サーガ」についての言及があったことが割と衝撃的でしたが、ファンタジックな側面も強まって邪悪ながらも鮮やかな世界観を提示しており、アーティスティックに自由な発想を見せていきます。次のアルバムは何年後になるかはサッパリ分かりませんが、テスタメントにも少なからず影響を与えていきそうな一枚でした。 |
同系統アルバム CRYPTORIANA - THE SEDUCTIVENESS OF DECAY/CRADLE OF FILTH CODEX OMEGA/SEPTICFLESH ANGUISH/DESDEMONIA |
KULKIJA/KORPIKLAANI |
北欧コルピひとり旅/コルピクラーニ |
WARD RECORDS GQCS-90631 [☆☆☆] >>>>>BUY...?フィンランド出身のバンドの10枚目のアルバムです。郷愁漂うイントロから一転、勢いつけて突っ走るスピードナンバーの1から、フォーキーなメロディが満載のサウンドが展開されていくアルバムは、叙情性とエモーショナルなムードが高まるミッドテンポの2、センチメンタルなムードが高まる物悲しいミッドテンポの3、哀愁高まるメランコリックなバラード風ナンバーの4、叙情性の強まるフォーキーなミッドテンポの5、躍動感を少し強めたフォーキーなアップテンポの6、物悲しいメロディを連ねるイントロからドライヴする起伏のあるアップテンポの7、ダークなイントロからの8はミステリアスなムードを高めていくミッドテンポのナンバー、フックの強いメロディで突き進むアップテンポの9、メランコリックなメロディで進むインストナンバーの10、ダイナミックでフォーキーなメロディが連なるアップテンポの11、躍動するメロディで騒ぐアップテンポの12、叙情メロディで突っ走るスピードナンバーの13、メランコリックで静かなナンバーの14が収録されています。 一曲目がテンション高いナンバーでちょっと期待が高まりましたが、あとはフォークメタルっていうかフォークロックっていうか、割と平坦な感じの曲が並んでしまってアルバム全体としての起伏も均されてしまって感が強まります。哀愁帯びたメロディはさすがの手馴れた感を出していますし、フォークサウンドとしてのクオリティは保っていますが、もう年とったのかなあって印象が残ります。このまま老成してしまうのは残念なので、かーちゃんに怒られる覚悟で飲んだくれた方が良いんじゃないかなって一枚でした。 |
同系統アルバム ARMAGEDDON/EQUILIBRIUM TWO PATHS/ENSIFERUM TRIQUEDRACO/BELLFAST |
VOLUME II - POWER DRUNK MAJESTY/METAL ALLEGIANCE |
ヴォリュームII 〜パワー・ドランク・マジェスティ/メタル・アリージェンス |
WARD RECORDS GQCS-90643 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?テスタメントのアレックス・スコルニック、メガデスのデイヴ・エレフソン、さらに元ドリーム・シアターのマイク・ポートノイの三人が中心となったメタルプロジェクトの第二弾です。不穏なムードが高まるイントロから唸りを上げるギターリフが爆走するアグレッシヴでスラッシーな1から、荒々しいエクストリームなサウンドが展開されるアルバムは、アーマード・セイントのジョン・ブッシュが唄うタイトなリフが刻まれていくミッドテンポのエモーショナルでソリッドな2、オーヴァーキルのボビー "ブリッツ" エルズワースが叫ぶソリッドでシャープなスラッシュナンバーの3、アクセプトのマーク・トーニロを迎えた4はタイトなビートを刻むアップテンポのテンション上がる躍動感あふれるナンバー、アモン・アマースのヨハン・ヘッグが咆哮するヘヴィでソリッドなミッドテンポの5、ソウルフライのマックス・カヴァレラを擁した6はトライバルなムードも高まるミステリアスでグルーヴィなヘヴィナンバー、マストドンのトロイ・サンダースが参加したソリッドでヘヴィな高圧パートからの高速パートへの切り返しが印象的な7、凄くメガデスっぽいイントロから始まる8はデス・エンジェルのマーク・オセグエダが唄う手の込んだリフを繰り出すアップテンポのシャープなナンバー、さらにマーク・オセグエダが唄う9は不穏なリフワークで襲い掛かるダークでタイトなアップテンポのナンバー、アイアン・メイデン風のインストパートも加えて盛り上げる、ナイトウィッシュのフロール・ヤンセンが唄うNWOBHM的なミッドテンポのドラマティックな10が収録されています。 中心人物の三人が好きな要素を存分に詰め込んだ作風はそのままに、二作目で期待値も高まっている中でやっぱり自由なスタンスでヘヴィメタルを作り上げていくアルバムは、エクストリームな路線ながらも多様性を備えた楽曲を揃えており、モダンからオールドスタイルまで、この面子に少しでも興味があるリスナーのツボを突くものになっています。参加アーティストへの興味が広がっていけば良いなあ、と思わせるプロジェクトの今後の継続が期待される一枚です。 |
同系統アルバム BROTHERHOOD OF THE SNAKE/TESTAMENT UNDER ATTACK/DESTRUCTION THE EVIL DIVIDE/DEATH ANGEL |
CRUEL MAGIC/SATAN |
クルーエル・マジック/セイタン |
SPIRITUAL BEAST IUCP-16295 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?NWOBHMの伝説、イギリス産バンドの五枚目のアルバムです。ダークなイントロに導かれるアルバムは、タイトなギターリフが叩きつけられていくダイナミズム高まるあやしげなアップテンポの1から、湿ったメロディとハイトーンヴォーカルが絡み合うヨーロピアンなヘヴィメタルを形成していくと、ミステリアスなイントロからグルーヴィに進む展開の細かいミッドテンポの2、アコースティックのイントロからの3は切れ味鋭いリフで突っ走るハイテンションのスピードナンバー、タイトでドライヴするリフで突き進むエッジの効いた緩急の強いアップテンポのファストチューンの4、ミステリアスなムードを高めてグルーヴィに展開するダークなヘヴィナンバーの5、勢いのあるビートとクランチーなリフで突っ走る高速スピードナンバーの6、躍動感高まるリフがドライヴしていくアップテンポのスピードナンバーの7、メランコリックな導入からの8はドライヴするリフがタイトに迫るアップテンポのナンバー、タイトなビートとリフで圧力を高めていく躍動感高まるミッド〜アップテンポの9、ダークなイントロからの10は浮遊感のあるメロディとヘヴィな展開が交錯するミッドテンポのナンバー、ボーナストラックの11は爆発力のある怒涛のスピードナンバーが収録されています。 前作同様にNWOBHMの流儀を守りつつ、さらに加速していくサウンドはライヴ感高まるパフォーマンスがベテランバンドらしからぬ若々しさを生み出しており、安定したクオリティに仕上げています。ライヴ感が強くなったことで、ソロパートの荒さがちょっと気になるかなって感じですが、その分勢いは増しており荒々しいサウンドと共に緊張感を高めていきます。バンド暦は長いけど、まだ五枚目のアルバムだったよ!ということを思い出したりする未だフレッシュな一枚でした。 |
同系統アルバム FIREPOWER/JUDAS PRIEST ARMOR OF LIGHT/RIOT INFERNAL OVERDRIVE/WHITE WIZZARD |
THE WAKE/VOIVOD |
ザ・ウェイク/ヴォイヴォド |
MARQUEE MICP-90108 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?カナダ産テクニカルバンドの14枚目のアルバムです。ベーシストが交代しています。不穏な空気が漲るイントロから、クランチーでテクニカルなリフが展開されていくスピードナンバーの1から浮遊感あるメロディとスリリングなパートの応酬が激しく繰り広げられていくアルバムは、緊迫感高まるソリッドなイントロからの2はダークなメロディで進むグルーヴィでスリリングなミッドテンポのナンバー、アクティブなリフが弾んでいく小気味良いアップテンポの3、ソリッドなリフがシステマティックに展開していくテクニカルでスラッシーな4、不安感高まるイントロからタイトなリフを刻んでいくアンビエントなムードも持ったミッドテンポの5、トリッキーなフレーズが浮遊するメロディと共に動き回るグルーヴィな6、クランチーなリフがスリリングに展開する緩急の強いナンバーの7、ミステリアスなムード漂うメロディがルーズに迫りつつアクティヴなリフが躍動していくプログレッシヴなミッドテンポの大作ナンバーの8が収録されています。 ボーナスディスクには「ポスト・ソサイアティ」EP丸ごとにライヴが6曲収録されています。 荒々しいヴォーカルとスペーシーでテクニカルなサウンドが交錯するヴォイヴォド流が全開で突き進むアルバムは、安定感のあるパフォーマンスと予想外の展開が充満する楽曲を揃えており、もう完全復活過ぎる感じです。活動35周年ってこのスタイルで色々凄いなって思うわけですが、まだまだ衰えない創作意欲も充分に様々な音楽要素を楽曲に詰め込んでいきます。サイケデリックだったり、スラッシーだったり、プログレッシヴだったりと孤高の存在感を更にアピールする充実の一枚でした。 |
同系統アルバム TERMINAL REDUX/VEKTOR IN SEQUENCE/AMORAL NOCTURNES AND REQUIEMS/WITHERFALL |
■ | OctoberAMARANTHE | ARION | BEHEMOTH | BEYOND CREATION | SABER TIGER | SEVENTH WONDER | SKULL FIST | STRIKER | 矢島舞依 | |
HELIX/AMARANTHE |
へリックス(デラックス)/アマランス |
UNIVERSAL MUSIC UICO-9072 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?スウェーデン出身のバンドの五枚目のアルバムです。男性クリーンヴォーカルにダイナスティのニルス・モーリンを迎えて製作されています。ダイナミックでタイトなリフを叩きつけていくキャッチーでポップなアップテンポの1から男女クリーンヴォーカルにグロウルを加えたトリプルヴォーカルが躍動する鮮やかなサウンドが展開されていくアルバムは、キャッチーなヘヴィロックナンバーの2、パワフルなヴォーカルでキャッチーなメロディを押し込んでいくタイトなミッドテンポの3、ダンサブルなデジタルビートが躍動するポップなアップテンポの4、デジタルビートがエモーショナルなヴォーカルを乗せてタイトに進んでいくミッドテンポの5、エモーショナルな男女性ヴォーカルとラップ調のグロウルが交錯するゆったりとしたグルーヴィなミッドテンポの6、ソリッドでタイトなリフを叩きつけていくグロウルが引っ張るアグレッシヴなミッドテンポの7、ヴォーカルをリレーしながらキャッチーなメロディが躍動していくポップ感高まるアップテンポのタイトな8、焦燥感高まるリフワークからエモーショナルに進行していくダイナミックなミッドテンポの9、ブルータルなリフで突進していくハイテンションでダイナミックなスピードナンバーの10、男性クリーンヴォーカルが主導するメランコリックなバラードナンバーの11、トリプルヴォーカルが絡み合う疾走感の強いキャッチーなスピードナンバーの12、ボーナストラックには5と11のアコースティックバージョンが収録されています。 新しい男性クリーンヴォーカルは前任よりもパワフルに歌い上げており存在感も増していますが、スタイル自体には大きな変化はなく、キャッチーでポップな要素満載の華やかなメタルサウンドを作り出しています。男性クリーンヴォーカルよりもグロウル担当の方がラップとか早口とか色々使われてるなあって印象を受けますが、割とバラエティに富んだ楽曲を揃えており、スタイル自体の閉塞感を払拭しようとする意欲を感じさせます。個人的にはこのスタイルはあまり先が無さそうだと思われますが、様々な音楽要素を貪欲に取り込んで進んでいこうとする意志を強くうかがわせる一枚でした。 |
同系統アルバム OF JUPITER AND MOONS/TEMPERANCE MIRRORS/CARDIANT THEATER OF DIMENSIONS/XANDRIA |
LIFE IS NOT BEAUTIFUL/ARION |
ライフ・イズ・ノット・ビューティフル/アリオン |
MARQUEE MICP-11424 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?フィンランド出身のバンドの二枚目のアルバムです。ヴォーカリストがコンスタンティンのラッシ・ヴァーラネンに代わっています。静かなムードで始まるイントロダクションで幕を開けるアルバムは、タイトなリフがゴージャスなサウンドを引き連れて展開していくドラマティックなミッドテンポの2から、ハスキーでパワフルなヴォーカリストが強力な歌声を披露していくシンフォニックなサウンドを広げていくと、アマランスのエリース・リードが参加するスリリングなリフで突き進むパワフルな劇的スピードナンバーの3、荘厳なイントロからの4はダイナミックなフレーズを積み重ねていくパワフルなミッドテンポの劇的ナンバー、センチメンタルなパワーバラードナンバーの5、ドラマティックなイントロからシャープでキャッチーなメロディがエモーショナルに進んでいくアップテンポの6、アグレッシヴなリフで突っ走るエッジの効いたスリリングな緩急の強いアップテンポの7、タイトなリフを叩きつけていくパワーメタリックなパートからドラマティックなコーラスへと突き進むミッドテンポの8、メランコリックなバラードナンバーの9、ボーナストラックは3のデジタルアレンジバージョンが収録されています。 前任者よりもパワフルになった新ヴォーカリストに引っ張られるように全体のクオリティが高まったアルバムは、さらに説得力を増したメロディにドラマティックなアレンジも強化されて、すっかりレベルアップしたサウンドを聴かせています。B級っぽさがすっかり払拭されて何だか一気にブレイクしそうなポテンシャルを秘めたアルバムに仕上がりましたが、ジャケットアートはまだ追いついていない模様'`,、(´∀`) '`,、ボーナストラックがバンドの魅力をほとんどスポイルした出来なのが少し残念でしたが、今後飛躍しそうな予感を憶える強力な一枚でした。 |
同系統アルバム HELIX/AMARANTHE OF JUPITER AND MOONS/TEMPERANCE THEATER OF DIMENSIONS/XANDRIA |
I LOVED YOU AT YOUR DARKEST/BEHEMOTH |
アイ・ラヴド・ユー・アット・ユア・ダーケスト/ベヒーモス |
VICTOR VICP-65504 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?ポーランド出身の11枚目のアルバムです。不安感の高まる少年団のコーラスに導かれるアルバムは、ブルータルに突進していく凶暴な2から、不穏な空気が充満するブラックメタルなサウンドが展開されていくと、エスニックなムードを孕みつつ凶悪に突き進んでいく3は緩急の強い展開と冒涜的なコーラスが印象に残るスリリングなナンバー、ダイナミックなイントロからスケール感も大きく突き進んでいくソリッドなヘヴィナンバーの4、メランコリックなメロディが迫るダイナミックでエモーショナルなヘヴィナンバーの5、ストロングでタイトなリフで突き進むアップテンポの6、ブルータルに突進していくアグレッシヴでダイナミックな7、ソリッドなリフで圧倒していく壮大で攻撃的なアップテンポの8、物悲しいメロディに導かれる9はエモーショナルなムードが高まるミッドテンポのナンバー、緊張感高まるビートが鳴り響くイントロから緩急強く進んでいくダイナミックな10、暴虐性を露にして突進していく破壊力満点のヘヴィナンバーの11、叙情メロディと緊張感が絡み合うマーチ風インストナンバーの12、ボーナストラックの13はダイナミックでダークなアップテンポのナンバーが収録されています。 合唱団やオカルティックな演出など、サウンドを彩る鮮やかな要素も強化されていますが、ブラックメタルらしい凶悪さや攻撃性も更に際立ったアルバムは、暗黒芸術と言った領域にまで足を踏み入れた荘厳さや真摯さにあふれており、バンドのこのサウンドに掛ける信念を感じさせます。ベテランの凄みを見せ付ける完成度の高い一枚でした。 |
同系統アルバム CODEX OMEGA/SEPTICFLESH RISE OF THE EMPRESS/WHITE EMPRESS EONIAN/DIMMU BORGIR |
ALGORYTHM/BEYOND CREATION |
アルゴリズム/ビヨンド・クリエイション |
WARD RECORDS GQCS-90648 [☆☆☆] >>>>>BUY...?カナダ産テクニカルデスメタルバンドの三枚目のアルバムです。不穏で荘厳なイントロダクションに導かれるアルバムは、予想できないテクニカルなフレーズと奇怪な展開で圧倒してグロウルとスクリームが交錯していくプログレッシヴなサウンドが繰り広げられていく2、アンビエントなフレーズを絡めつつ複雑にカオティックに展開していくシャープな3、静かなイントロからメランコリックなメロディが凶暴なヴォーカルと共に進んでいく浮遊感の残るミッドテンポの4、湿ったメロディを伴ったグロウルがテクニカルなフレーズに乗って進む展開の激しい5、ピアノの物悲しい演奏を聴かせる小品の6、テクニカルなフレーズが乱舞するアグレッシヴな7、高密度のリフワークで押し込んでいく凶暴で美しい8、ニューウェーブ的な浮遊感が充満するメランコリックでメロディアスなインストナンバーの9、不穏なメロディで畳み掛ける10はブルータルでテクニカルなリフげ突撃する凶暴なナンバー。ボーナストラックには3と10のインストバージョンが収録されています。 プログレッシヴな側面が強まるサウンドはテクニカルながらもどこか聴きやすいプレイを展開しており、安定感のある仕上がりを見せています。一方あまり突出するようなパフォーマンスは見受けられず、一定以上のクオリティを保っているものの、思ったよりも普通と言う印象を受けます。プログレッシヴにするなら、もうちょっとクリーンヴォーカルとか色々加えたほうが良かったような気がする、少し物足りない一枚でした。 |
同系統アルバム NOCTURNES AND REQUIEMS/WITHERFALL DREAMLESS/FALLUJAH TERMINAL REDUX/VEKTOR |
OBSCURE DIVERSITY/SABER TIGER |
オブスキュア・ダイバーシティ/サーベル・タイガー |
HYPE NATION HNCR-0014 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?国産メタルバンドの12枚目のアルバムです。不穏なコーラスに導かれるイントロで幕を開けるアルバムは、アグレッシヴでタイトなギターリフを叩きつけていく硬質なスピードナンバーの2から、ハスキーなパワーヴォーカルが吼えるダークでシリアスなサウンドが展開されており、攻撃的なリフが襲い掛かるアグレッシヴなファストチューンの3、エッジの効いたリフに導かれるエモーショナルでタイトなミッドテンポの4、テクニカルなリフが唸る5はスリリングな展開を見せるタイトなアップテンポのナンバー、ソリッドなリフがエモーショナルに展開していくダイナミックなアップテンポの6、エモーショナルなパワーバラードナンバーの7、タイトでクランチーなリフで突き進むスピードナンバーの8、湿ったメロディがダークに紡がれるタイトなミッドテンポの9、グルーヴィなリフが加減速していくダークでタイトな10、躍動するリフとキャッチーさを持ったメロディが交錯するアップテンポの11、メランコリックなバラードナンバーの12が収録されています。 テクニカルなギタープレイとパワフルなハスキーヴォイスで構築するソリッドなヘヴィメタルは健在で安定感のあるサウンドを作り出しているアルバムは、プロダクションも良好で楽曲をクリーンに聴かせています。モダンなフィーリングも取り入れつつ純粋なヘヴィメタルに昇華させるベテランの手腕を強く印象付けており、現代に生きるバンドとしての矜持を保っています。聴き手の期待を裏切らない手堅い一枚でした。 |
同系統アルバム MOVING GROUND/HIBRIA DARKER THAN BLACK/VOLCANO RAGING OUT/OUTRAGE |
TIARA/SEVENTH WONDER |
ティアラ/セヴンス・ワンダー |
KING RECORDS KICP-1903 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?ヴォーカリストがキャメロットに加入したことで知られるスウェーデン出身のバンドの5枚目のアルバムです。壮大なイントロダクションに導かれるアルバムは、緊迫感高まるヘヴィリフがテクニカルに展開するダイナミズムを生み出しつつ進むミッドテンポの2から、表現豊かなヴォーカルが歌い上げていくプログレッシヴなサウンドを作り出していくと、パワフルなヴォーカルがドラマティックな展開でエモーショナルに進むミッドテンポの3、アコースティックのイントロからメランコリックなメロディが紡がれていくテクニカルな展開のミッドテンポの4、テクニカルなフレージングと躍動するメロディが交錯するミッドテンポの5、シャープなメロディとリフが壮大なコーラスへと導くミッドテンポの6、ロマンティックなメロディが紡がれるパワーバラード風ナンバーの7、ストリングも導入したアコースティックのバラードナンバーの8、広がりのあるメロディが情感を揺さぶっていきコーラスへと導く壮大な9、スリリングに突っ走る劇的疾走ナンバーの10、テクニカルなリフで突き進むアップテンポの11、オルガンの響きに導かれる壮大な小品の12を経て、ミステリアスなイントロからの13は緊迫感高まるフレーズの応酬で劇的に展開する大作ナンバー。ボーナストラックには6のアコースティックバージョンが収録されています。 ヴォーカリストがキャメロットに加入したので何か影響があるかと思われましたが、そんなことはなかった'`,、(´∀`) '`,、それよりも、キャメロットとの違いを鮮明にする爽やかさのあるサウンドがテクニカルに展開される様やヴォーカリストはキャメロットとはかなり違う歌唱を聴かせる芸の広さ、あまりテクニカルに走らないキャッチーな感覚が印象に残ります。安定感のあるパフォーマンスと情感高まる展開が注目されますが、コンセプトアルバムって事はあまり気にならない一枚でした。 |
同系統アルバム DNA/DERDIAN LIFE/ADAGIO NOCTURNES AND REQUIEMS/WITHERFALL |
WAY OF THE ROAD/SKULL FIST |
ウェイ・オブ・ザ・ロード/スカル・フィスト |
SPIRITUAL BEAST IUCP-16297 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?カナダ出身のバンドの三枚目のアルバムです。また、ドラマーが交代しています。タイトなビートを引っさげてクランチーなリフで突っ走るドライヴ感あふれるファストチューンの1から、テンションの高いハイトーンヴォーカルが叫ぶNWOBHMの息吹を伝えるサウンドを展開するアルバムは、メランコリックなメロディが迫るエモーショナルなミッドテンポの2、湿ったメロディとドライヴ感あふれるリフで突っ走るスピードナンバーの3、重量感のあるタフなリフで押し込んでくるエキセントリックなヴォーカルも印象に残るタイトなヘヴィナンバーの4、70年代ロック的なルーズさを持った叙情性強まるミッドテンポの5、哀愁帯びたメロディが迫るエモーショナルなミッドテンポの6、湿ったメロディを伴ったリフのイントロからスピードアップしていくスリリングなファストチューンの7、タイトなリフで押し込んでいくテンション上がるスピードナンバーの8、エモーショナルなイントロに導かれる哀愁漂うミッドテンポの9、ボーナストラックにはニール・ヤングのカバーの10、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのカバーの11が収録されています。 NWOTHMの一翼を担うバンドですが、サウンドの方向性に迷いも無く純粋なヘヴィメタルを追求するアルバムは、キャッチーでメロディアスながらもテンション上げる勢いを保ったものになっており、鮮やかなプレイを聴かせるギターソロも伴って活き活きとした楽曲を揃えています。着実に全体的なクオリティを底上げしていく、確かな成長を感じさせる一枚でした。 |
同系統アルバム ARMOR OF LIGHT/RIOT PLAY TO WIN/STRIKER CRUEL MAGIC/SATAN |
PLAY TO WIN/STRIKER |
プレイ・トゥ・ウィン/ストライカー |
MARQUEE MICP-11445 [☆☆☆] >>>>>BUY...?カナダ出身のバンドの六枚目のアルバムです。脱退したギタリストが復帰してツインギター体制に戻っています。タイトでドライヴ感の強いイントロに導かれるアルバムは、躍動感高まるアップテンポのスピードナンバーの1から、湿ったメロディで進む哀愁帯びたミッドテンポの2、メランコリックなイントロからエモーショナルなメロディがブルージーに描き出されていくハードロック的なミッドテンポの3、湿ったメロディが情感を誘うセンチメンタルなアップテンポの4、哀愁帯びたポップ感あふれるミッドテンポのキャッチーな5、アリーナロック的なムードでロックンロールする6、パワーバラードナンバーの7、ソリッドなリフで押し込んでいくスリリングなミッドテンポの8、メランコリックなメロディが情感豊かに迫るパワーバラードナンバーの9、どっかのカバー曲みたいな大陸的なロックナンバーの10、ボーナストラックにはジューダス・プリーストのカバーの11、泣きのメロディが炸裂するエモーショナルなミッドテンポの12が収録されています。 これまでのサウンドと比べると、随分丸くなったと言うかハードロック路線に舵を切ったなあって印象が強まるアルバムは、LAメタル的な空気感が残るメロディ重視の楽曲を揃えており、メタル的な迫力は薄まっています。コンパクトでキャッチーさが目立つ楽曲が多いため、相対的におとなしい印象を与えてしまっていますが、曲単体のクオリティは保たれており、聴かせるものにはなっています。悪いアルバムとは言えないものの、これまでのアルバムのような熱気が別の方向にシフトしているので、アイアン・メイデンを聴くつもりだったのにデフ・レパードを聴いてしまったみたいな当初の期待とは離れてしまった感が強まる一枚でした。 |
同系統アルバム INFERNAL OVERDRIVE/WHITE WIZZARD MASTERY/LANCER ARMOR OF LIGHT/RIOT |
VAMPIRESS/矢島舞依 |
VAMPIRESS/MAI YAJIMA |
FIT ONE FOCA-0006 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?2014年にデビューした国産女性歌手のファーストアルバムです。“エリザベート・バートリ”をモチーフにしたコンセプト・アルバムになっています。オカルティックなムードが高まるSEで幕を開けるアルバムは、ソリッドなリフを叩きつけていくモダンなフィーリングも残るエモーショナルなヘヴィナンバーの1から、伸びやかな女性ヴォーカルが歌い上げていくメロディックなスタイルを追求していくと、荘厳さも感じさせるイントロから華麗に疾走していく、ブラインド・ガーディアン的なアプローチも見せる劇的シンフォニックメタルナンバーの2、リリカルなイントロから激しいビートで突っ走るダイナミックな劇的疾走ナンバーの3、クラシカルなイントロからの4はキャッチーなメロディが躍動するロマンティックでタイトなアップテンポのナンバー、ダイナミックなイントロからシンフォニックに突っ走るスピードナンバーの5、叙情メロディを孕むリフで進むキャッチーでフックの強いタイトなミッドテンポの6、スリリングなイントロからアグレッシヴに突っ走るソリッドでハイテンションなスピードナンバーの7、ミステリアスなイントロからのパワーバラードナンバーの8、メランコリックなメロディで突き進むドラマティックなシンフォニックスピードメタルナンバーの9、ピアノの調べに導かれる10はドラマティックに展開する突進力の強いエモーショナルなアップテンポのスピードナンバー、哀愁帯びたメロディが情感豊かに歌い上げられていくバラードナンバーの11が収録されています。 DVDには10の妖精帝國みたいなPVとメイキングが収録されています。 ほとんどヒットとか見込めないメタル地獄へようこそ!(´∀` )って感じでこのキツイジャンルに参入したことに敬意を表したくなったりならなかったりするアルバムは、クセの少ない伸びやかなパフォーマンスを聴かせる歌声を武器にメロディックスピードメタル全振りで突き進む熱い姿勢を見せ付けるサウンドが展開されており、バックバンドの詳細は不明なもののクオリティの高い楽曲を揃えています。歌謡曲っぽく聴こえるメロディもキャッチーさが際立つと思えばそれほど気になりませんし、メタル然としたサウンドも伴って魅力的に仕上げています。オープニングナンバーの1が若干異色なことを除けば、メロディックスピードメタルに拘った強い意気込みを感じさせる一枚でした。 |
同系統アルバム ULTIMATE SACRIFICE/GALNERYUS CHANGE OF GENERATION/UNLUCKY MORPHEUS CRUELTY AND THE BEAST/CRADLE OF FILTH |
■ | NobemberACCEPT | HATESPHERE | SADIST | |
SYMPHONIC TERROR - LIVE AT WACKEN 2017/ACCEPT |
シンフォニック・テラー〜ライヴ・アット・ヴァッケン2017/アクセプト |
WARD RECORDS GQXS-90369 [Blu-ray] >>>>>BUY...?ジャーマンメタルの重鎮がオーケストラと共演したライヴの模様を収めた映像作品です。2017年のヴァッケン・オープン・エアで行われた彼らのショーは、バンドのみの演奏の第一部、ウルフ・ホフマンのソロアルバムの楽曲のオーケストラとの共演の第二部、そしてバンドとオーケストラとの共演の第三部という三部構成になっており、スペシャルで豪華なステージに仕上げられています。第一部のバンドのパフォーマンスは安定したもので、当時は未発表だった新曲でも観客が盛り上がるあたりはバンドの人気が伺えます。 第二部のクラシックとの融合を果たしたアルバム「HEADBANGERS SYMPHONY」からの楽曲は、さすがにオーケストラとの親和性も高く興味深いものに仕上げられています。観客が盛り上がるあたりはクラシックの素地の違いを感じさせたりします。 第三部はアクセプトのベストヒット的な楽曲をオーケストラでどう料理するかに興味が注がれますが、クサシックのフレーズを大胆に取り入れてきたバンドの楽曲だけに、更にドラマティックかつ重厚なものになっています。 こんなステージで演奏したことはないであろうオーケストラのスタッフの興奮も感じさせる、観客と一体となった素晴らしいパフォーマンスはベテランの積み重ねてきた重みと更なる新境地に挑む姿勢を見せていきます。バンドの先行きが若干不安だったりしますが、バンドのマイルストーンとなる重要な作品でした。 |
同系統アルバム S & M/METALLICA HEADBANGERS SYMPHONY/WOLF HOFFMANN NOCTURNES AND REQUIEMS/WITHERFALL |
REDUCED TO FLESH/HATESPHERE |
リデュースト・トゥ・フレッシュ/ヘイトスフィア |
MARQUEE MICP-11451 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?デンマーク出身のバンドの10枚目のアルバムです。エスニックなムードも孕むミステリアスなイントロで幕を開けるアルバムは、激しく唸りを上げるギターリフとビートで圧倒する緩急を効かせた切れ味鋭い突撃デスラッシュナンバーの2から、その攻撃性と凶暴性を叩きつけていくと、タイトなリフで圧力を高めていくグルーヴィなヘヴィナンバーの3、クランチーなリフが唸りを上げるスラッシーな緩急の強いナンバーの4、ソリッドなリフを叩き込んでいく破壊力のある突撃ナンバーの5ではブレイクダウンしてからのオカルティックなパートも加えた大きな展開を見せます。切れ味鋭いリフが襲い掛かる怒涛のスピードナンバーの6ではアーチ・エネミーっぽいソロパートで驚かせたり、アグレッシヴなリフと凶暴なコーラスで畳み掛ける攻撃力高まる突撃ナンバーの7、パンキッシュなリフとビートのイントロからソリッドなリフで突っ切るミッドテンポの8、躍動感の強いタイトなリフで突っ走るアグレッシヴなスピードナンバーの9、緊迫感高まるイントロからソリッドでヘヴィなリフが圧倒していくタイトなミッド〜アップテンポの10、ボーナストラックにはディオのカバーが収録されています。 しばらく聴いていないうちに、どうにかなってるかと思われましたが、一周回って初期のサウンドに近づいたと言う…'`,、(´∀`) '`,、そんなストレートなデスラッシュサウンドが詰め込まれているアルバムは、緩急も効かせたベテランらしさも感じさせる曲作りを見せており、安定感のある仕上がりになっています。すっかり安心感さえ憶えるスタンダードなデスラッシュを聴かせてくれる一枚でした。 |
同系統アルバム COBRA SPEED VENOM/THE CROWN I AM LEGION/WITCHERY REPULSION FOR HUMANITY/SINSAENUM |
SPELLBOUND/SADIST |
スペルバウンド 白い恐怖 ヒッチコックに捧ぐ/サディスト |
TROOPER ENTERTAINMENT QATE-10114 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?イタリア出身のバンドの8枚目のアルバムです。アルフレッド・ヒッチコックの作品群にインスパイアされた楽曲を揃えたコンセプトアルバムになっています。「三十九夜」をモチーフにしたミステリアスなイントロダクションで幕を開けるアルバムは、「鳥」をモチーフにしたダイナミックでテクニカルに展開するスリリングでブルータルな2で凶暴さを露にしていくと、「白い恐怖」を題材としたスリラー風のムードが高まるミッドテンポのダークでタイトな3、テクニカルなフレーズで押し込んでいくブルータルな4は「裏窓」にしては凶悪すぎるミッドテンポのナンバー、「サイコ」をテーマにしたミステリアスでスリリングなミッドテンポの5、静かなムードで進むテクニカルな6は「汚名」をテーマにしたミッドテンポのインストナンバー、「舞台恐怖症」の不安感を激しく描き出していくダイナミックなアップテンポの7、「知りすぎていた男」をテーマにした8は不安感と不穏な空気が濃密に醸造されていく展開の大きいヘヴィナンバー、テクニカルでプログレッシヴな展開を見せる「フレンジー」をテーマにしたミッドテンポの9、どこで観たんだって言う「山鷲」から発想を得た10はテクニカルでスケール感の大きい展開を見せるダイナミックなナンバー、メランコリックなインストナンバーの11、ボーナストラックには緩急を大きいテクニカルでプログレッシヴなナンバーが収録されています。 モチーフとなった映画作品のムードを尊重しつつも、やっぱり凶暴に仕上がってしまうのはテクニカルデスメタルの宿命と言ったところですが、思った以上にヒッチコック作品の空気感がサスペンスフルに描き出されており、バンドサウンドとの親和性の高さを見せていきます。サディストの持ち味である冷気を伴った空気感がヒッチコックの映像との近似性を伺わせており、実験的だったりするあたりがプログレッシヴなサウンドとも交差したり。他ジャンルとのクロスオーバーはスタイルとしてはそれほど目新しいものではありませんが、このバンドのサウンドには強い相乗効果を生み出した会心の一枚でした。 |
同系統アルバム FIVE/THE AGONIST NOCTURNES AND REQUIEMS/WITHERFALL ANGUISH/DESDEMONIA |
■ | DecemberBURNING WITCHES | ETERNITY'S END | LOVEBITES | METAL CHURCH | SINBREED | |
HEXENHAMMER/BURNING WITCHES |
ヘクセンハンマー/バーニング・ウィッチーズ |
WARD RECORDS GQCS-90665 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?スイス出身の女性メタルバンドの二枚目のアルバムです。ギタリストが交代しています。オカルティックなイントロに導かれるアルバムは、エッジの効いたギターリフが叩きつけられていくソリッドでシャープなアップテンポの2から、パワフルなヘヴィメタルが展開されていくと、ダークなリフでロックしていくタイトなミッドテンポの3、クランチーなリフと威圧的なヴォーカルで押し込んでいくエモーショナルでソリッドなミッドテンポの4、バラードナンバーの5、パワフルなリフワークと勇ましいメロディが交錯するタイトなミッドテンポの6、シリアスなイントロダクションからの8はヘヴィリフで圧倒していくダークでエモーショナルなミッドテンポのナンバー、タイトなリフで切れ込んでいくアグレッシヴなミッドテンポの9、スクリームでテンションを上げていくソリッドなリフが印象的なエッジの強いアップテンポの10、不穏なムードが高まるエキセントリックでダークなミッドテンポの11、ディオのカバーの12、ボーナストラックにはソリッドなリフを叩き込んでいくミッドテンポの13と、5のアコースティックバージョンが収録されています。 “エキサイター”を彷彿とさせる2から、正統派メタルを追求していくアルバムは、安定感のあるパフォーマンスと馬力のあるサウンドが一体となったヘヴィメタル然としたものとなっており、順調に進んでいくさまを伺わせるものです。ジューダス・プリーストあたりを基本に、アイアン・メイデンやキング・ダイアモンドなどの要素を盛り込んでいくなど、少し作風を広げつつも正統派メタルとしての真髄に迫ろうとする姿勢を強く見せており、強い信念を改めて突きつけます。安定感と説得力を増した順調に成長する強力な一枚でした。 |
同系統アルバム FIREPOWER/JUDAS PRIEST DAMNED IF YOU DO/METAL CHURCH INFERNAL OVERDRIVE/WHITE WIZZARD |
UNYIELDING/ETERNITY'S END |
アンイールディング/エタニティーズ・エンド |
MARQUEE MICP-11448 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?ドイツ出身のバンドの二枚目のアルバムです。ヴォーカリストに元ヒブリアのユーリ・サンソンを迎えて製作されています。ギタリストにはテクニカルデスメタルバンドで活動するフィル・トウガス、ベーシストにはシンフォニー・エックスのマイク・レポンドが参加しています。激しいビートが開幕のベルを告げるアルバムは、ソリッドでストロングなリフが叩き込まれていく怒涛のスピードナンバーの1から、パワフルなハイトーンヴォーカルが歌い上げていくダイナミックなサウンドを展開していくと、荒々しいプレイを聴かせるバックのサウンドとダイナミズム高まるヴォーカルが一体となったソリッドなミッドテンポの2、叙情メロディを積み重ねつつエモーショナルに展開していくダイナミックなミッドテンポの3、スリリングなギターで押し込んでいくタイトなスピードナンバーの4、哀愁帯びたメロディとテクニカルなプレイが交錯するインストナンバーの5、メランコリックなメロディを紡ぎだすダイナミックなパワーバラード風ナンバーの6、ネオクラシカルなフレーズでぶっちぎるスリリングなスピードナンバーの7、タイトなリフを叩きつけていくアグレッシヴなスピードナンバーの8、細かいリフを刻んで緊張感を高めていくエモーショナルなアップテンポの9、テクニカルなプレイが唸りを上げる緊迫感高まるドラマティックなミッドテンポの10、ボーナストラックにはミックスにも参加したアイアン・セイヴィアーのピート・シールクがヴォーカルを取ったほぼアイアン・セイヴィアーなスピードナンバーが収録されています。 ツインリードになった荒れ狂う壮絶なネオクラシカルなギターは更に切れ味を増して、圧倒的な破壊力で迫る中、新たに加入したユーリ・サンソンの歌声がサウンドをより加速していくアルバムは、このバンドの目標とする仕上がりになっていると強く感じさせます。ちょっとミスマッチ感があった前作の違和感は完全に払拭されて、新たに加わったギタリストも確かな実力を見せ付けており、バンドとしての更なるパワーアップが図られています。ここにきて存在感を一気に増した完成度の高まる強力な一枚でした。 |
同系統アルバム MOVING GROUND/HIBRIA MACHINE NATION/MANIGANCE SAVAGE REQUIEM/MAGIC KINGDOM |
CLOCKWORK IMMORTALITY/LOVEBITES |
クロックワーク・イモータリティ/ラブバイツ |
VICTOR VICL-65080 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?国産ガールズバンドの二枚目のアルバムです。アコースティックギターの物悲しい調べに導かれるアルバムは、ダイナミックに展開していくギターリフで押し込んでいくパワフルなアップテンポの1から、伸びやかなヴォーカルと叙情感高まるメロディが一体となって進むドラマティックな楽曲を揃えていくと、キレのあるリフで突き進んでいくドラマティックなアップテンポのスピードナンバーの2、ドラマティックなイントロから泣きのメロディが炸裂していくミッドテンポの3、湿ったメロディで進むメランコリックでソリッドなミッドテンポの4、アグレッシヴなリフで突っ走るスリリングなアップテンポの5、ダイナミックなリフで突進する攻撃性高まるスラッシーなスピードナンバーの6、躍動的なリフで突き進むキャッチーでソリッドなアップテンポの7、ストリングスに導かれる8は哀愁メロディで進むアップテンポのナンバー、ダイナミックなイントロからエッジのあるリフで突っ走るアップテンポの叙情劇的ナンバーの9、メランコリックなパワーバラードナンバーの10が収録されています。 サウンド、パフォーマンスともに全体的な底上げがされたアルバムは、細かい要素も強力に仕上げられており、バンドの順当な成長を強く感じさせるものになっており、ワールドワイドに打ってでるだけの自信と手応えを窺わせます。消化しきれなかった要素を荒々しいメタル感で補っていく、現在進行形の高い完成度と、今後の更なる成長を予感させる会心の一枚です。 |
同系統アルバム REVENANT/MARY'S BLOOD VAMPIRESS/矢島舞依 LIFE IS NOT BEAUTIFUL/ARION |
DAMNED IF YOU DO/METAL CHURCH |
ダムド・イフ・ユー・ドゥ【デラックス盤】/メタル・チャーチ |
KING RECORDS KICP-1950/1 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?アメリカン・パワーメタルバンドの12枚目のアルバムです。不穏なイントロからパワフルなリフが叩きつけられていくスケール感のあるミッドテンポの1から、ハイテンションのパワフルヴォーカルが炸裂するアルバムは、ドライヴするミステリアスなリフが突き刺さるダークなアップテンポの2、クランチーなリフが叩き込まれるダークでソリッドなアップテンポの3、叙情メロディを伴ってダイナミックなヴォーカルが歌い上げていくエモーショナルなミッドテンポの4、ダイナミックなイントロから切れ味鋭いリフが繰り出されていくタイトでスリリングなミッドテンポの5、クランチーなリフで一気に突っ走るドライヴするファストチューンの6、哀愁帯びたイントロからスリリングなリフが叩きつけられていくタイトなアップテンポの7、ヘヴィリフでジリジリ進むミッドテンポの8、シャープなリフで突き進むアグレッシヴでタイトなアップテンポの9、タイトなリフがアグレッシヴに叩きつけられるダイナミックなアップテンポの10が収録されています。 ボーナスディスクには2016年に行われたライヴと、クイーンズライクのヴォーカルと共演した10、サードアルバムの楽曲の新録になる11が収められています。 ソリッドでタイトなメタル・チャーチらしいサウンドが充満するアルバムは、ファンが思い描くバンド像を体現するような勢いが取り戻されており、完全復活と言った印象を与えます。パワフルなリフで押し込んだり、メロディで攻めてみたりとメリハリの効いたサウンドを聴かせるあたりに往年のバンドの感触を強く感じさせます。アルバム全体に活力の漲る充実した一枚でした。 |
同系統アルバム FIREPOWER/JUDAS PRIEST STEELFACTORY/U.D.O. HEALED BY METAL/GRAVE DIGGER |
IV/SINBREED |
フォー/シンブリード |
BAKU-ON.ca RADC-112 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?ドイツ産バンドの4枚目のアルバムです。ヴォーカリストに元ヴィシャス・ルーマーズのニック・ホールマンを迎えて製作されています。メランコリックなイントロからダイナミックにリフを叩きつけていくドラマティックでアップテンポの1からハイトーンヴォーカルが歌い上げていく哀愁あふれるメロディックなサウンドを展開していくと、ドラマティックなイントロからの2はエッジの効いたリフで突き進むシャープで明朗なスピードナンバー、ドライヴしていくリフで突っ走るドラマティックで開放的なアップテンポのスピードナンバーの3、タイトなリフを叩き込んでいくエッジを効かせたシャープなアップテンポの4、泣きのメロディのイントロからタイトなリフを刻んでいくキャッチーでエモーショナルなアップテンポの5、ソリッドなリフがフォーク調メロディに乗って進むメロディアスで躍動的なミッドテンポの6、タイトでスリリングなリフと叙情メロディで突き進むキャッチーなミッド〜アップテンポの7、クランチーなリフで突進していく緩急の強いダイナミックなスピードナンバーの8、タイトなリフを刻んでいくエモーショナルでパワフルなミッドテンポの9、プログレ風キーボードのイントロからドラマティックに展開していくキャッチーな大作ナンバーの10、ボーナストラックの11はスリリングなリフワークで進むタイトなミッドテンポのナンバーが収録されています。 メロディアスな側面が徐々に強まってきたバンドでしたが、ヴォーカルが代わったことで伝統的ジャーマンメタルバンドっぽさが強化されており、硬派に聴こえるサウンドを支えていたのは前任ヴォーカルだったんだなあ、って感じです'`,、(´∀`) '`,、キャッチーなサウンドが満載の楽曲は取っ付きやすいものに仕上げられており、これまでの玄人好みのサウンドから一転して、軽快さが印象に残ります。前任ヴォーカリストの過剰な熱気が薄まって寂しい感じもありますが、全体的にはサウンドとの調和がとれてバランスが良くなった一枚でした。 |
同系統アルバム MASTER OF LIGHT/FREEDOM CALL MASTERY/LANCER DELIVERANCE/CRYONIC TEMPLE |