ALBUM COLLECTION バックナンバー 1998

January Februaly March April May June July August September October Nobember December


  1. MASSACRE THE MAINSTREAM/ADRENALIN KICK
  2. ALTERNATIVE 4/ANATHEMA
  3. FATHERLAND/ANCIENT RITES
  4. CHANGING SKIN/ANDRE ANDERSEN
  5. BORDER OF REALITY/ANGEL DUST
  6. LISBON/ANGRA
  7. FIREWORKS/ANGRA
  8. VOLUME 8 - THE THREAT IS REAL!/ANTHRAX
  9. STIGMATA/ARCH ENEMY
  10. THE VISITOR/ARENA
  11. A NEW RELIGION?/ATHENA
  12. OCEANS OF TIME/AXEL RUDI PELL
  13. INTO THE ELECTRIC CASTLE [A SPACE OPERA]/AYREON
  14. BOOK OF SECRETS/BALANCE OF POWER
  15. SIGN OF THE TIMES/BLIND FAITH
  16. NIGHTFALL IN MIDDLE-EARTH/BLIND GUARDIAN
  17. MIRROR,MIRROR/BLIND GUARDIAN
  18. HEAVEN FORBID/BLUE OYSTER CULT
  19. MERCENARY/BOLT THROWER
  20. UNHOLY/BRAINSTORM
  21. THE CHEMICAL WEDDING/BRUCE DICKINSON
  22. CONFLICT AND DREAMS/CAIRO
  23. DARKTYLIS GLOMERATA/CANDLEMASS
  24. REBORN/CEMETERY
  25. SOMETHING WILD/CHILDREN OF BODOM
  26. NAIVE/CLOCKWISE
  27. FROZEN BY HEAT/THE COMPANY
  28. FROM FATHER TO SON/CONCERTO MOON
  29. NEXUS POLARIS/COVENANT
  30. CRUELTY AND THE BEAST/CRADLE OF FILTH
  31. WHISPER SUPREMACY/CRYPTOPSY
  32. THE SOUND OF PERSEVERANCE/DEATH
  33. D.C.COOPER
  34. INFINITY/DEVIN TOWNSEND
  35. PENETRATIONS FROM THE LOST WORLD/DIMENSION ZERO
  36. DIO'S INFERNO THE LAST IN LIVE/DIO
  37. DEATH METAL/DISMEMBER
  38. KOMÖDIA/DREAMS OF SANITY
  39. ONCE IN A LIVETIME/DREAM THEATER
  40. TORTURA INSOMNIAE/EBONY TEARS
  41. VAIN GLORY OPERA/EDGUY
  42. MY TIME TO DIE/EDWIN DARE
  43. MANIFESTATION OF FEAR/ELEGY
  44. SPACE ETERNAL VOID/ENIAC REQUIEM
  45. BURIAL/EXTOL
  46. OBSOLETE/FEAR FACTORY
  47. AT DUSK AND FOREVER/GATES OF ISHTAR
  48. GORDIAN KNOT
  49. LEGACY OF KINGS/HAMMERFALL
  50. THE HAUNTED/THE HAUNTED
  51. BETTER THAN RAW/HELLOWEEN
  52. THE FINAL CHAPTER/HYPOCRISY
  53. SOMETHING WICKED THIS WAY COMES/ICED EARTH
  54. VIRTUAL XI/IRON MAIDEN
  55. COMING HOME/IRON SAVIOR
  56. 98'LIVE- MELTDOWN/JUDAS PRIEST
  57. SIEGE PERILOUS/KAMELOT
  58. TIMESCAPE/KENZINER
  59. VOODOO/KING DIAMOND
  60. RETURN TO HEAVEN DENIED/LABYRINTH
  61. GARDEN OF THE MOON/LANA LANE
  62. ECHOES FROM THE GARDEN/LANA LANE
  63. LEGACY/LEGACY
  64. HELL ON WHEELS/MANOWAR
  65. CRYPTIC SOUNDS/MEGADETH
  66. DEAD AGAIN/MERCYFUL FATE
  67. GARAGE INC./METALLICA
  68. ABOVE & BEYOND/MIDNIGHT SUN
  69. SIN/PECADO/MOONSPELL
  70. FORMULAS FATAL TO THE FLESH/MORBID ANGEL
  71. DIABOLICAL/NAGLFAR
  72. LONG LIVE THE KING/NARNIA
  73. SYNTHINITY/NEGLECTED FIELDS
  74. LESBIAN SHOW/NIGHTFALL
  75. THUNDERBEAST/NIGHT IN GALES
  76. ILL-NATURED SPIRITUAL INVASION/OLD MAN'S CHILD
  77. BY TIME ALONE/ORPHANAGE
  78. ONE HOUR BY THE CONCRETE LAKE/PAIN OF SALVATION
  79. FOLLOWING DREAMS/PHANTOM'S OPERA
  80. FOREVER IN TIME/PRAYING MANTIS
  81. THIRTEEN/RAGE
  82. IN VAIN RAGE IN ACOUSTIC/RAGE
  83. SYMPHONY OF ENCHANTED LANDS/RHAPSODY
  84. SHINE ON/RIOT
  85. RITUAL/ROSERICH
  86. BRAIN DRAIN/SABER TIGER
  87. PARAGRAPH3/SABER TIGER
  88. BRING'EM BACH ALIVE!/SEBASTIAN BACH & FRIENDS
  89. FROZEN/SENTENCED
  90. AGAINST/SEPULTURA
  91. SEX MACHINEGUN/SEX MACHINEGUNS
  92. TYRANNY/SHADOW GALLERY
  93. THE NATURE OF EVIL/SINNER
  94. DRAGON'S SECRET/SKYLARK
  95. DIABOLUS IN MUSICA/SLAYER
  96. STEEL BATH SUICIDE/SOILWORK
  97. SOULFLY/SOULFLY
  98. YOUNIQUE/SUPERIOR
  99. SOLUM MENTE INFIRMIS.../STIGMATA
  100. THE COURT OF ETERNITY/STIGMATA IV
  101. DESTINY/STRATOVARIUS
  102. CHILDREN OF THE FUTURE/THE SYGNET
  103. TWILIGHT IN OLYMPUS/SYMPHONY X
  104. FOR THE GLORY OF NOTHING/TAROT
  105. SPELLBOUND/TEN
  106. AEGIS/THEATRE OF TRAGEDY
  107. VOVIN/THERION
  108. TRAMPLED UNDERFOOT/TRAMPLED UNDERFOOT
  109. GATEWAY/TREASURE LAND
  110. NO LIMITS/U.D.O.
  111. DISTORTED VISION/UNITED
  112. KINGDOM/VADER
  113. THE GOD THING/VANDEN PLAS
  114. CAST IN STONE/VENOM
  115. CYBERCHRIST/VICIOUS RUMORS
  116. INVICTUS/VIRGIN STEELE
  117. EXTREME MEASURES/VITALIJ KUPRIJ
  118. PHOBOS/VOIVOD
  119. RESTLESS & DEAD/WITCHERY
  120. ZEELION/ZEELION
  121. LISTEN TO THE LIGHT/ZENO

January

CAIRO | DREAMS OF SANITY | EBONY TEARS | NIGHTFALL | ROSERICH | VANDEN PLAS | ZENO |

CONFLICT AND DREAMS/CAIRO

コンフリクト・アンド・ドリームス/カイロ

ROADRUNNER RECORDS RPCY-1041 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

ドラマティックなプログレッシヴ・ロックを創り出す彼らの新譜は前作以上に大作を揃えた、パワフルなアルバムです。スリリングなギターとキーボードのインプロヴィゼーションがあり、緊張感を高めています。

KOMÖDIA/DREAMS OF SANITY

神曲/ドリームス・オブ・サニティー

AVALON MICY-1039 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

女性ヴォーカル2人のゴシックメタル・バンドですが、サウンド的にはブリティッシュ・ヘヴィメタル的で、耽美性はそれほど強くないような。2人いるわりには、あまり効果の出ていないヴォーカルが、ちょっと難ありですが、女性であることにさほど違和感もなく、普通のメロディアスでドラマティックなヘヴィメタルを聴いてる感じです。

TORTURA INSOMNIAE/EBONY TEARS

眠れぬ夜の物語/エボニー・ティアーズ

TOY'S FACTORY TFCK-87147 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

スウェーデン出身の叙情メロディック・デスメタルです。ディストーション・ヴォーカルと歌詞世界にしかデスメタルらしさは見出せません。正統派ヘヴィメタル(スラッシュメタルかな?)的で扇情的なメロディを持つ楽曲で成り立っており、女性ヴォーカルも加わって雰囲気を盛り上げます。ここまでデスメタル的な要素が希薄だと普通のヴォーカルでやってもらいたいところです。
ジャケットがちょっと妖しいです(笑)。

LESBIAN SHOW/NIGHTFALL

レズビアン・ショウ/ナイトフォール

AVALON MICY-1037 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ギリシャ出身のバンドの4枚目のアルバムです。

 タイトルが怪しい(笑)デスメタルですが、デスメタルのブラストビートなんて、これっぽっちもありません。バックはオーセンティックなヘヴィメタルをやってます。ツイン・ギターやギターソロがとてもメロディアスで、ディストーション・ヴォイスとちっとも合いません(笑)。ここまで来ると、このヴォーカルを選んでいる必然性が見出せず、近年のメロディック・デスメタル・バンドの増加は、ヴォーカルを探す手間を惜しんでいるからではないか、という気がしてきました。

RITUAL/ROSERICH

リチュアル/ローズリッチ

MUSTAPHA ENTERPRISES MCD-9701 [☆☆☆☆]

 東京のライブ・ステーションで行われたライブの模様をレコーディングしたアルバムです。そのサウンドはブラックサバス的な破滅世界とマーシフル・フェイト的な呪術世界、そしてキング・クリムゾンを彷彿とさせる70年代プログレッシヴ・ロックの要素が相互に融合、交錯、遊離しながら創り出されるダークかつヘヴィなものになっています。様々な表情を見せるヴォーカルと、インストゥルメンタルのスリリングなプレイが絡み合い浮遊感がありながら緊張感溢れる雰囲気が味わえます。

お問い合わせはこちら
http://www.geocities.co.jp/Broadway/2058/
「ROSERICHのアルバムが欲しいよ」係まで

THE GOD THING/VANDEN PLAS

ザ・ゴッド・シング/ヴァンデン・プラス

AVEX AVCB-66027 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドのセカンドアルバムです。

 プログレッシヴでテクニカルでメロディアスなハードロックをやってます。各要素は前作よりもグレードアップしています。複雑な曲展開を見せながらも叙情あふれるメロディを聴かせてくれます。

LISTEN TO THE LIGHT/ZENO

リッスン・トゥ・ザ・ライト/ジーノ

ZERO CORPORATION XRCN-2019 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 気持ちは分かるが何を言いたいのかは良く分からない(笑)ゼロ・コーポレーションのオビの惹句に表わされる、劇的で哀愁漂う美旋律とスカイギターの調べの渦に巻き込まれていくようなメロディアスなサウンドを展開しています。 感動の涙泣くしては聴けないメロディ満載の優れたハードロック・アルバムです。聴くときはハンカチを忘れないようにしましょう。

・・・え、欠点ですか?・・・ヘヴィじゃないところかな。





Februaly

ADRENALIN KICK | BLIND FAITH | BLIND GUARDIAN | DIMENSION ZERO | HYPOCRISY | KING DIAMOND | LANA LANE | MANOWAR | MORBID ANGEL | SABER TIGER | SYMPHONY X | TRAMPLED UNDERFOOT |

MASSACRE THE MAINSTREAM/ADRENALIN KICK

マサカー・ザ・メインストリーム/アドレナリン・キック

PONY CANYON PCCY-01219 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

ベイエリア・クランチとよばれていたころのスラッシュメタル的なリフで押しまくるサウンドが中心です。疾走感はあんまりありません。メタリカみたいに聞こえることもあります。ギターソロなどに良いところもありますが、同じようなテンポの曲が多いので飽きやすいかもしれません。

SIGN OF THE TIMES/BLIND FAITH

サイン・オブ・ザ・タイムス/ブラインド・フェイス

BLIND FAITH CO LTD. BFRC-1001 [☆☆☆☆]

インターネットで話題の日本人アーティストKelly Simonzのソロ・アルバム。様式美を追求したそのサウンドは、壮絶の一言に尽きます。ドラマティックな音世界に酔いしれることができることでしょう。

サウンドのサンプル、およびアルバムのご注文はこちらのオフィシャルホームページで

http://www3.big.or.jp/~faith/

MIRROR,MIRROR/BLIND GUARDIAN

ミラー・ミラー/ブラインド・ガーディアン

VICTOR VICP-60213 [SINGLE] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドの 今春、発表予定の6枚目のニューアルバムからの先行シングルです。以前の露出しすぎた映画の予告編のような状態を避けるために新曲は1曲だけです。あとはライヴとJUDAS PRIESTのトリビュート・アルバムに発表した曲なので、ファンの人向けです。

PENETRATIONS FROM THE LOST WORLD/DIMENSION ZERO

ペネトレイションズ・フロム・ザ・ロスト・ワールド/ディメンション・ゼロ

TOY'S FACTORY TFCK-87151 [MINI] >>>>>BUY...?

  イン・フレイムス 2/5のサイド・プロジェクトのミニ・アルバムですが、激走するイン・フレイムスといった感じで最近の本家がぬるくなってきたと感じる方の溜飲を下げるアグレッシヴなサウンドです。メロディアスなギターソロもフィーチュアされており、アコースティック・ギターを絡めたインストゥルメンタルもあります。でもボーナストラックはつまらないと思います。

THE FINAL CHAPTER/HYPOCRISY

ザ・ファイナル・チャプター/ヒポクリシー

MARQUEE INC.,JAPAN MICY-1043 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドの5枚目のアルバムです。  疾走するメロディック・デスメタルです。スラッシュ的に爆走するナンバーが爽快ですが、ミドルテンポの曲も叙情的なメロディで扇情性が高いです。このアルバムを最後にバンドが無くなるらしいのですが、非常に惜しい気がします。
 が、それは大嘘だったわけで。

VOODOO/KING DIAMOND

ヴードゥー/キング・ダイアモンド

VICTOR VICP-60218 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 デンマーク出身の エキセントリックでシアトリカルな類まれなるヴォーカルの白塗り魔人(笑)キング・ダイアモンドのニューアルバムです。

 相変わらずのホラーストーリーを下敷きにしたコンセプト・アルバムでバックの演奏もドラマティックな正統派ヘヴィメタルしてます。
 爬虫類声と言われるヴォーカルの裏声が気になる人は嫌な感じでしょう(笑)。

GARDEN OF THE MOON/LANA LANE

ガーデン・オブ・ザ・ムーン/ラナ・レーン

MARQUEE INC.,JAPAN MICY-1032 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドのサードアルバムです。

 女性ヴォーカリストのラナ・レーンを中心としたプログレッシヴでシンフォニックな薫りただよう、メロディアスで幻想的なハードロック・アルバムです。ハードなエッジの効いたギター、色彩豊かなキーボードと哀愁あるヴォーカルが神秘的な世界を描き出しています。

HELL ON WHEELS/MANOWAR

ヘル・オン・ウィールズ・ライヴ/マノウォー

VICTOR VICP-60278-79 [LIVE] >>>>>BUY...?

真のヘヴィメタル・バンド(笑)マノウォーの2枚組みライヴ・アルバムです。濃いです

さらに、熱いです。

FORMULAS FATAL TO THE FLESH/MORBID ANGEL

フォーミュラス・フェイタル・トゥ・フレッシュ/モービッド・エンジェル

VICTOR VICP-60189 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドの6枚目のアルバムです。

 ヴォーカルが脱退して今後が危ぶまれた彼らも、新ヴォーカリストが加入しての新作です。前任ヴォーカリストに遜色ないデス声を聴かせてくれ、妖しく鋭いギターソロも健在です。このアルバムは何というか怪しい呪文でいっぱいです(笑)。

BRAIN DRAIN/SABER TIGER

ブレイン・ドレイン/サーベル・タイガー

FANDANGO RECORDS TKFCF-40007 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

北海道出身のベテラン・バンドの新作。数少なくなったヘヴィなリフとメロディアスなギターを配した正統派ヘヴィメタルを聴かせてくれます。

TWILIGHT IN OLYMPUS/SYMPHONY X

トワイライト・イン・オリンポス/シンフォニー・エックス

ZERO CORPORATION XRCN-2020 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドの4枚目のアルバムです。

 劇的な様式美を追求し続けている彼らの新作はプログレッシヴでネオ・クラシカルなドラマティック・ヘヴィメタルの極北をゆきます。前作よりも冗長な部分が減って、緊張感が増したように感じられます。日本を意識したかのような楽曲も見られ、作曲能力の高さがうかがえます。ドリームシアターが夢劇場ならこちらは夢幻交響曲といったところでしょうか。

TRAMPLED UNDERFOOT/TRAMPLED UNDERFOOT

トランプルド・アンダーフット/トランプルド・アンダーフット

PONY CANYON PCCY-01216 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 テクニカルなギタリストが中心の正統派ヘヴィメタル。アイアン・メイデンばりのインストゥルメンタルを聴かせてくれたりします…が、ヴォーカリストに多少問題が(笑)。えー、なぜか2人ヴォーカリストがいるんですが、2人とも今一つという困った状態で、特にマイケル・キスク(元ハロウィン)のヘボまったようなハイトーン・ヴォーカルの音程は、それはとても不安定で楽曲の魅力を半減させてくれます(笑)。もう一人の、こっちが今のヴォーカルみたいですが、アグレッシヴな声質のヴォーカルは、まだマシ…かな。でも、慣れれば大丈夫・・・じゃないか(笑)。
ヴォーカリストの成長に期待って感じでしょうか。





March

ARCH ENEMY | COVENANT | EDGUY | HELLOWEEN | IRON MAIDEN | MOONSPELL | NEGLECTED FIELDS | ORPHANAGE | RAGE | RIOT | STIGMATA | THERION | TREASURE LAND |

STIGMATA/ARCH ENEMY

スティグマータ/アーク・エネミー

TOY'S FACTORY TFCK-87149 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドのセカンドアルバムです。

 アグレッシヴな部分はよりアグレッシヴに、メロディアスな部分はよりメロディアスに、前作以上に攻撃性と叙情性が突き詰められており、そのコントラストの生み出すサウンドはドラマティックな世界を創り出しています。流麗なギターソロと暴虐なヘヴィ・リフの織り成す質の高いメロディック・デスメタル・サウンドが聴けます。

NEXUS POLARIS/COVENANT

ネクサス・ポラリス/コヴナント

MARQUEE INC., MICY-1050 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ノルウェーのブラック・メタル・シーンの主要メンバーが集まったスーパープロジェクトのセカンドアルバムです。

  シンフォニック・デスメタルでジャケットはアンドレアス・マーシャルです・・・これじゃ駄目ですか? じゃあ誤解を恐れずに言うと派手なキング・ダイアモンドってところです。ツインギターがメロディアスなフレーズを奏で、ピアノと女性ヴォーカルがドラマティックに決めてくれます。でもデス・ヴォーカルは低音しか唄わないキング・ダイアモンドみたいな感じで、それほどエキセントリックじゃないのでした。

VAIN GLORY OPERA/EDGUY

ヴェイン・グローリー・オペラ/エドガイ

VICTOR VICP-60316 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドのセカンドアルバムです。

  メロディックでオペラティックなヘヴィメタルです。ハイトーン・ヴォーカルも安定しています。傾向で言えばラプソディとハンマー・フォールの中間くらいに位置するスタイルです。ティモ・トルキ(現ストラトヴァリウス)とハンズィ・キアシュ(現ブラインド・ガーディアン)がゲストで参加しています。

BETTER THAN RAW/HELLOWEEN

ベター・ザン・ロウ/ハロウィン

VICTOR VICP-60235 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツのメロディックメタルの重鎮、ハロウィンの8枚目のアルバムです。

  クラシカルで壮大なインストゥルメンタルで幕を開けるこのアルバムは、アグレッシヴな2曲目で今までのハロウィンのイメージを覆してくれます。続く3で典型的な彼らの曲を聴かせた後は、実験的なアレンジを施した曲などを含んだバラエティに富んだ楽曲が並びます。新しい方向に眼を向けながらも彼らの独自性を失わない力強いサウンドを聴かせてくれています。ちなみに10はラテン語の曲です(笑)。

VIRTUAL XI/IRON MAIDEN

バーチャル・イレブン/アイアン・メイデン

TOSHIBA EMI TOCP-50440-1 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 良くも悪くも独自のアイアン・メイデン・サウンドを貫き通す彼らの11枚目のアルバムである新作は、前作からの問題点だったヴォーカリストの線の細さと力量不足を感じさせないような曲作りが為されていますが、未だヴォーカルが改善されているとはいえません。また、大作主義も続いており冗長な部分が見られることは否めません。しかし、明快なメロディを多く配したことから前作に比べ直感的で分かりやすいアルバムに仕上がっており、オーケストレーションなどの導入がアルバムに奥行きをあたえています。

SIN/PECADO/MOONSPELL

シン/ピカード/ムーンスペル

VICTOR VICP-60244 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ポルトガル出身のゴシックメタル・バンドのサードアルバムです。

 パラダイス・ロストティアマットを彷彿とさせる完成度の高いサウンドを創り出しています。ニューウェイブ系の陰鬱で退廃的なサウンドが先鋭性を感じさせてくれます。ヘヴィメタル的なギターソロもほんの少々有り。

SYNTHINITY/NEGLECTED FIELDS

シンシニティー/ネグレクテッド・フィールズ

PONY CANYON INC., PCCY-01229 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ラトヴィア出身のデスメタル・バンドのデヴューアルバムです。

 テクニカルなデスメタルです。メロディアスなフレーズも多くサウンド的にはプログレッシヴなヘヴィメタルといった感じです。シニックエイシストに近いでしょうか。デス・ヴォーカル以外にはデスメタル的な要素は見当たらず、女性ヴォーカルも時折、彩りを添えています。

BY TIME ALONE/ORPHANAGE

バイ・タイム・アローン/オルファネイジ

MARQUEE INC., MICY-1047 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 オランダ出身のバンドのセカンドアルバムです。

 荘厳な世界を創り出すゴシックメタルですが、アグレッシヴな部分も残しながら女性ヴォーカル、ケルト音楽といった要素を絡めた複雑なサウンドを創っていて、ちょっとラヴクラフト入ってます。

THIRTEEN/RAGE

サーティーン/レイジ

VICTOR VICP-60314 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドの13枚目?のアルバムです。

  オーケストラ・アレンジに新たな可能性を見出した彼等の新作はダークなシンフォニック・メタルとも言うべきものになっています。叙情的で扇情性の高いメロディをオーケストラがドラマティックに盛り上げており、ヘヴィな部分はそのままに壮大な世界を感じさせます。しかしオーケストレーションとの整合性をとるために疾走感は少なくなっています。

SHINE ON/RIOT

シャイン・オン(ライヴ)/ライオット

ZERO CORPORATION XRCN-2025 [LIVE] >>>>>BUY...?

 「サンダースティール」アルバムのドラマーが復帰したことによりリズムがタイトになり演奏にも余裕が生まれ安定したプレイを聴かせてくれています。ライヴ録音のために同行した女性コーラスも彩りを添えています。ですが、前任の超絶ハイトーン・ヴォーカルと比較するのは酷かもしれませんが、経験不足か、はたまた力量不足のためかヴォーカルは安定しているとはいえません。今後の彼等の発展のためにはヴォーカルの一層の成長が待たれるところです。

SOLUM MENTE INFIRMIS.../STIGMATA

ソールム・メンテ・インフィルミス/スティグマータ

VICTOR VICP-60312 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 オーストリア出身のバンドのデビューアルバムです。

 プログレッシヴな雰囲気を持つメロディックなヘヴィメタルをやってます。一筋縄ではいかない様々な音楽的要素を盛り込みつつドラマティックなサウンドを聴かせています。

VOVIN/THERION

ヴォヴィン/セリオン

TOY'S FACTORY TFCK-87160 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 前作でデスメタルを越え、遂にこのアルバムではヘヴィメタルをも越えてしまったセリオンの6枚目のニューアルバムですがサウンド的にはクラッシック7割、ヘヴィメタル3割というところでしょうか。もちろんデス声は一切無く男女コーラス隊が全てのヴォーカルパートを受け持っています。シンフォニック・メタルというべきサウンドはゴシック的な暗さを孕みつつ劇的に展開していきます。もはや、新世代のクラッシックと言う方がふさわしいのかもしれません。ですが、ダイナミズムが多少弱まった感もあります。
ラルフ・シーパース(現プライマル・フィア)参加の曲は紛れも無くヘヴィメタル・ナンバーです。

GATEWAY/TREASURE LAND

ゲイトウェイ/トレジャー・ランド

MODERN MUSIC RECORDS TT 0037-7[☆☆☆☆]

1998年に発表されたスウェーデン出身のバンドのセカンドアルバムです。不安定だったヴォーカリストを変え、より洗練されたサウンドに仕上げてきた本作ですが、もっとも目立つのはイングヴェイ・マルムスティーンのようなネオクラシカル・フレーズです。全体的な方向としてはメロディックスピードメタルなのですが、唐突とも感じさせる不可思議なフレーズの挿入や奇妙なメロディ、そしてブレイクの多用によって一本調子にならない複雑な展開を見せる楽曲が多くなっており、ネオクラシカル+プログレッシブというサウンドを作り出しています。初期エレジーやラビリンスに近いでしょうか。新たなハイトーンヴォーカルもパワフルな歌声を聴かせており、テクニカルなプレイはそのままにメタリックな印象が強まっていますが叙情的なメロディも残っています。
どうして日本盤が出ないのかは良く分かりません。





April

ARENA | CHILDREN OF BODOM | DISMEMBER | GATES OF ISHTAR | LANA LANE | SOULFLY | U.D.O. | UNITED | ZEELION |

THE VISITOR/ARENA

ザ・ヴィジター/アリーナ

PONY CANYON INC., PCCY-01247 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 英国のプログレッシヴ・ロックバンドによるシンフォニックでドラマティックなアルバムです。コンセプト・アルバムですが歌詞を読んだかぎりでは内容がよく判らないのですが、そんなことを気にしなくても優れたメロディと荘厳なサウンドを満喫することができます。時折以前のクイーンズ・ライチにも似た空気を感じさせます。

SOMETHING WILD/CHILDREN OF BODOM

サムシング・ワイルド/チルドレン・オヴ・ボドム

TOY'S FACTORY TFCK-87155 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 フィンランド出身のバンドの衝撃のデビューアルバムです。

  様式美とデス・ヴォーカルの融合。このアルバムはこれに尽きます。キーボードを大きく盛り込んだシンフォニックでドラマティックなヘヴィメタルはデスヴォーカルによってよりアグレッシヴなものとなって聴く者を圧倒します。特に5曲目などはヴォーカルを除けばストラトヴァリウスか、はたまたイングヴェイかと思えるほどのフレーズを紡ぎだしています。このアグレッシヴかつメロディアスなスタイルは新時代のヘヴィメタルの形なのではないか、と思えるほどです。

DEATH METAL/DISMEMBER

デス・メタル/ディスメンバー

Marquee Inc., MICY-1051 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドの4枚目のアルバムです。

  いわゆるスラッシュ・メタル直系の疾走型デスメタルです。最近の傾向であるメロディの要素もギターソロ辺りに見られます。壮絶で激烈な疾走ぶりが聴く人を昂揚させます。

AT DUSK AND FOREVER/GATES OF ISHTAR

アット・ダスク・アンド・フォーエヴァー/ゲイツ・オヴ・イシュター

MARQUEE INC., MICY-1045 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドのサードアルバムです。

  バンド内がゴタゴタしてすっかりよくわからない状態になっている(笑)彼等ですが音楽的には前作以上に優れたメロディック・デスメタルを聴かせてくれます。とにかく突っ走っています(笑)。さらにマシンガン・ビートや叙情的なメロディも盛りだくさんです。曲調にバラエティが少ないのが玉に傷ですが前作に感じられた不透明さもなくなって伸び伸びやっているようにも感じられます。バンドロゴも変わって気分一新という感じでしょうか。

ECHOES FROM THE GARDEN/LANA LANE

エコーズ・フロム・ザ・ガーデン/ラナ・レーン

MARQUEE INC., MICY-1052 [EP] >>>>>BUY...?

来日記念盤です。未発表テイクを収録しています。アルバム本体と変わらないクオリティの楽曲ですがアルバムよりも少しインストゥルメンタルの比重が増え、プログレッシヴな印象が少し強まっています。

SOULFLY/SOULFLY

ソウルフライ/ソウルフライ

ROADRUNNER RRCY-1070 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 セパルトゥラを脱退したマックス・カヴァレラの結成したヘヴィネス・バンド。全体的に怒りの感情が目立ちますが、それだけには留まらないラップ、インダストリアルなどの面やブラジル音楽的なパーカッションを見せたりと結構手が込んでいます。方向性的には彼が最後に関わったセパルトゥラの「ルーツ」アルバムをさらに推し進め、様々な音楽的要素を散りばめたものになっています。原始的な本能を刺激するリズムが効いています。

NO LIMITS/U.D.O.

ノー・リミッツ/U.D.O.

VICTOR VICP-60313 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドの6枚目のアルバムです。

 ディストーション・ヴォーカルの本家であるウド・ダークシュナイダー率いるU.D.O.ですが、強い信念を持ってヘヴィメタルの王道を突き進んでいます。3作目のフェイスレス・ワールド的な雰囲気がコーラスの使い方とメロディラインに見られます。焼き直しだの再生産だのと言われる昨今ですが、U.D.O.には誰も変化などは求めてはいないのです。彼等に求めるものはよい楽曲のみです。これからも己の信じる道を突き進んでもらいたいものです。

DISTORTED VISION/UNITED

ディストーティド・ヴィジョン/ユナイテッド

VICTOR VICP-60323 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 日本のバンドの5枚目のアルバムです。

 ヘヴィです。ヘヴィでうねってます。リフも鋭く重いです。現代的なアグレッシヴ・ミュージックになっていますが、モダン・ヘヴィネスに染まった一連のバンドみたいなつまんなさはなく、時折突進するフレーズがアクセントになっていて、暴れられます(笑)。

ZEELION/ZEELION

ジーリオン

AVEX INC. AVCB-66034 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドのファーストアルバムです。

 ハイトーン・ヴォーカルをフィーチュアした北欧様式美系のメロディックなサウンドを展開しています。透明感あるサウンドはいいですがヴォーカルはちょっと弱い感じがします。





May

BLIND GUARDIAN | CRADLE OF FILTH | DIO | MERCYFUL FATE | PHANTOM'S OPERA | VIRGIN STEELE |

NIGHTFALL IN MIDDLE-EARTH/BLIND GUARDIAN

ナイトフォール・イン・ミドルアース/ブラインド・ガーディアン

VICTOR VICP-60295 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドの6枚目のアルバムです。

 発売が延期に次ぐ延期でとうとう今日を迎えてしまった本作ですが、長い間待たされた甲斐のある優れた作品になっています。前作からの方向性を維持しながら更にドラマティック、オペラティックなものになっています。トールキンの「シルマリルの物語」を下敷きにしたコンセプトを重厚壮大で劇的に描き出す力量には彼等の大きな成長が感じられ、もはや彼等独自のサウンドは誰にも真似出来ない処にまで達したようです。

CRUELTY AND THE BEAST/CRADLE OF FILTH

鬼女と野獣/クレイドル・オブ・フィルス

PONY CANYON INC., PCCY-01244 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 イギリス出身のバンドの3枚目のアルバムです。

  鋼鉄の処女を使い処女の生き血を集めたといわれる(裏とってません/笑)エリザベス・バソリーを題材にしたコンセプトアルバムです。妖美で退廃的で扇情的なサウンドは、強いビジュアルイメージを聴く人に与え、恐怖の物語を劇的に表現しています。高音部のシャウトと軽いドラムサウンドが好みの分かれるところになるかと思いますが、叫びやうめき、喘ぎ声などが効果的に用いられています。夜中に独りで聴くのはやめましょう、けっこう怖いです。さらにエロティカ(笑)。
アイアン・メイデンのカバーはかなりいい出来でした。

DIO'S INFERNO THE LAST IN LIVE/DIO

ディオズ・インフェルノ:ザ・ラスト・イン・ライヴ/ディオ

TEICHIKU TECW-35704-5 [LIVE] >>>>>BUY...?

ウィ〜ロック!

というわけで相変わらず凄まじいヴォーカルを聴かせてくれるディオですが、まったく年齢を感じさせない伸びのある声は圧巻です。

DEAD AGAIN/MERCYFUL FATE

デッド・アゲイン/マーシフル・フェイト

VICTOR VICP-60348 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 デンマーク出身のアーティストの6枚目のアルバムです。

 キング・ダイアモンドとの差別化が困難になりつつあるマーシフル・フェイトですが、はっきり言ってしまえば、どちらもあのヴォーカルが乗る限りはそう大差はないのですが、こちらの方がシアトリカルな雰囲気が少ないためストレートな楽曲主体のアルバムになります。サウンド的にはヴォーカルの特異性を除けば正統派ヘヴィメタルの良質なアルバムです。新機軸があるわけでもないので、いつもとあまり変わらないかな・・・。

FOLLOWING DREAMS/PHANTOM'S OPERA

フォローイング・ドリームス/ファントムズ・オペラ

VICTOR VICP-60367 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ボンジョビィのメンバーやシンフォニーXのギタリストが参加したことがあったりと、音楽性に関係のないところで話題のバンドのサードアルバムですが、サウンド的にはクイーンの手法を取り入れたコーラス・ハーモニーが美しい楽曲が中心のアルバムです。最近のアーティストではヴァレンタインに近い路線ですが、それだけには留まらないプログレッシヴな曲やブルース的な要素も聴かれます。
一曲目の冒頭に日本語コーラスがあったりします。

INVICTUS/VIRGIN STEELE

インヴィクタス/ヴァージン・スティール

VICTOR VICP-60214 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドの8枚目のアルバムです。

 正統派ヘヴィメタルを追求するヴァージン・スティールのニューアルバムは3部作の完結編だということですが前2作よりもハードな雰囲気を感じさせます。ドラマティックなサウンドは簡単に言えば柔らかいマノウォーと言ったところですが、マノウォーよりは叙情的な面が多少強いように感じられ、ヘヴィメタルらしいヘヴィメタルを味あわせてくれます。

追記:ある種の華麗さがインストゥルメンタル、コーラスに見られ、音楽的な多様性という点ではマノウォーに優ると思います。





June

ANATHEMA | ANTHRAX | CANDLEMASS | THE HAUNTED | KAMELOT | LABYRINTH | MIDNIGHT SUN | PRAYING MANTIS | SINNER | SKYLARK | SLAYER | VICIOUS RUMORS | VOIVOD |

ALTERNATIVE 4/ANATHEMA

オルタナティヴ 4/アナシマ

PONY CANYON PCCY-01258 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スイス出身のバンドの4枚目のアルバムです。

 流麗で神秘的な世界を紡ぎ出す彼等の新作は、プログレッシヴな雰囲気が強まり、ゴシック的要素が多少、薄まるということになっています。静と動のコントラストが鮮やかに楽曲を盛り上げていきます。

VOLUME 8 - THE THREAT IS REAL!/ANTHRAX

ヴォリューム8:スレット・イズ・リアル!/アンスラックス

VICTOR VICP-60319 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドの8枚目のアルバムです。

 70年代のSF映画のポスターのようなジャケットを引っさげてきた、このアルバムはストレートでシンプルにまとまった前作に比べ、トライバル・リズムを感じさせるものやカントリーロック、ハードコアといった楽曲を含むバラエティのあるものになっています。ソリッドなリフは健在でスラッシュメタル・バンドらしさが未だ失われてはいないことを知らしめています。また、パンテラのメンバーも参加しています。

DARKTYLIS GLOMERATA/CANDLEMASS

暗黒への飛翔/キャンドルマス

PONY CANYON PCCY-01245 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドの5枚目のアルバムです。

  ドゥーム・メタルのパイオニアとして知られている彼等の新作は、なんだかよく分からない過程を経て発表されることになったわけですが、それほど破滅的と感じさせるわけでもなく初期ブラック・サバス的雰囲気を感じさせながらをモダンなサウンドで暗く陰鬱なメロディを聴かせてくれます。プログレッシヴ的な要素もあり、空間的な奥行きを感じさせる楽曲を創っています。
何故か、あのマイケル・アモット(現ARCH ENEMY,SPIRITUAL BEGGARS)が参加していますが、彼の特徴的なギターソロが聴かれるわけではありません。

THE HAUNTED/THE HAUNTED

ザ・ホーンテッド

TOY'S FACTORY TFCK-87157 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドのファーストアルバムです。

  元アット・ザ・ゲイツのメンバーによって結成されたバンドですが、前身バンドとは異なり今では珍しくなった純粋なスラッシュ・メタル・サウンドを創っています。メロディアスなフレーズも多少見られますが、基本的には切れ味鋭いリフと吐き捨て型ヴォーカルのアグレッシヴなサウンドです。激烈なスピード感が爽快です。

SIEGE PERILOUS/KAMELOT

シージ・ペリロス/キャメロット

VICTOR VICP-60349 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドが元コンセプションのヴォーカルを迎えての第三作ですが、彼等独自の華麗な幻想世界をさらに突き詰めたサウンドを創り出しています。コンセプションでその力量が証明されているロイ・カーンの艶っぽいヴォーカルも健在ですが、もう一歩突き抜けた感じがしないのが、もどかしくもあり、カタルシスを得るまでには至らないというか、ちょっと判断に困ってます。

RETURN TO HEAVEN DENIED/LABYRINTH

リターン・トゥ・ヘヴン・ディナイド/ラビリンス

TEICHIKU RECORDS TECW-25714 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 イタリア出身のバンドのセカンドアルバムです。

  テクノ的なアプローチを取り入れたデヴューアルバムとは一転、正統派メロディック・スピード・メタルに純化したドラマティックなアルバムです。そのサウンドはストラトヴァリウスやエレジーなどにも通じるものがあり、新加入の伸びやかなハイトーン・ヴォーカルやテクニカルなギターソロが楽曲の質を向上させています。

ABOVE & BEYOND/MIDNIGHT SUN

アバヴ&ビヨンド/ミッドナイト・サン

MAQUEE INC., MICY-1061 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドのセカンドアルバムです。

 北欧様式美サウンド全開のメロディアスなアルバムに仕上がっています。前作の何かしらサウンドの散漫な印象も無くなり叙情的メロディに拘った楽曲が揃っています。ゲストには、ジョン・ノーラムも参加しています。

FOREVER IN TIME/PRAYING MANTIS

フォーエヴァー・イン・タイム/プレイング・マンティス

PONY CANYON PCCY-01257 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 イギリス出身のバンドの5枚目のアルバムです。

  NWOBHMの時代から哀愁のメロディを作り続けている彼等の新作は「CRY FOR THE NEW WORLD」アルバムに匹敵する良質のハードロック・ナンバーの集まるものになっています。ツインリードのハーモニーがメロディの扇情性をより高めており、ハイトーンの新ヴォーカリストも充分に力を発揮しています。復活なったドラマティックで感動的な楽曲が聴く人の心をうつことでしょう。

THE NATURE OF EVIL/SINNER

ザ・ネイチュア・オヴ・イーヴル/シナー

ZERO CORPORATION XRCN-2030 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ジャーマン・メタルのベテランバンド、シナーの11枚目のニューアルバムです。最近ではラルフ・シーパースとのプロジェクトが高く評価されましたが、本家の方も哀愁あるメロディアスでドラマティックなアルバムになっています。今までの彼等には、あまり見られなかったキーボードのアレンジや起伏の激しい曲展開などが楽曲に新鮮味を与えており、ヘヴィメタル然としたサウンドとメロディが見事に調和しています。

DRAGON'S SECRET/SKYLARK

ドラゴンズ・シークレット/スカイラーク

MELDAC MECI-25109 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 なんと!このサイト初の2度目のアルバム紹介です。 ドラマティックでシンフォニックなサウンドがファンタジー世界を創造するアルバムです。オペラティックなヴォーカルや本物のストリングスを使ったクラシカルなアレンジが雰囲気をさらに盛り上げます。日本盤はボーナストラック2曲入りです。しかし、メルダックとは・・・世の中分からないものです。

DIABOLUS IN MUSICA/SLAYER

悪魔の鎮魂歌【レクイエム】/スレイヤー

SONY RECORDS SRCS 8698 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のスラッシュメタルの重鎮スレイヤーの7枚目のアルバムです。

 ヘヴィメタルの極北を行く彼等の新作は、紛れも無くスレイヤーの刻印が押されています。過去のアルバムの様々な要素を盛り込みながら90年代のサウンドをも取り込んで新たな地平へと向かおうとする意欲的な作品です。ミドルからスローテンポの曲が多いにもかかわらず、攻撃性はまったく失われておらず、重量感のあるリフと狂気のギターソロが邪悪さを際立たせています。

CYBERCHRIST/VICIOUS RUMORS

サイバークライスト/ヴィシャス・ルーマーズ

VICTOR VICP-60373 [☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドの7枚目のアルバムです。

 新ヴォーカリストを迎えた彼等ですが、カール・アルバートの最後のアルバムとなった「WORD OF MOUTH」以来のモダンヘヴィネス化は更に進行しているようで、彼等の過去の残滓が浮き沈みする方向性が見えないサウンドとなっています。

PHOBOS/VOIVOD

フォボス/ヴォイヴォド

TEICHIKU RECORDS TECW-25715 [☆☆] >>>>>BUY...?

 カナダ出身のバンドの9枚目のアルバムです。

 ヘヴィネス重視の彼等の最近の作風は、重さに押されてプログレッシヴな部分がわかりにくくなっているように感じます。ヴォーカルの表現力が下がったというのも原因の一つでしょうが、全体的に単調な印象を受けます。





July

ANGRA | BALANCE OF POWER | THE COMPANY | CONCERTO MOON | FEAR FACTORY | NAGLFAR | PAIN OF SALVATION | RAGE | SOILWORK | TAROT |

LISBON/ANGRA

リスボン/アングラ

VICTOR VICP-60391 [SINGLE] >>>>>BUY...?

ニューアルバム「FIREWORKS」からの先行シングルです。新曲は劇的に展開するナンバーでニューアルバムへの期待を高めてくれるでしょう。

BOOK OF SECRETS/BALANCE OF POWER

ブック・オブ・シークレッツ/バランス・オブ・パワー

PONY CANYON PCCY-01267 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

イギリスのメロディアス・ハードロック・バンドの2枚目のアルバムです。シリアスなアルバム・コンセプトを力強いハイトーン・ヴォーカルとテクニカルなギター、そして華やかなキーボードがドラマティックに盛り上げています。叙情的なメロディとヘヴィなエッジが上手く融合しています。

FROZEN BY HEAT/THE COMPANY

フローズン・バイ・ヒート/ザ・カンパニー

TEICHIKU RECORDS TECW-25744 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 元ヒーゼンのギタリストを中心として結成されたアメリカのパワーメタル・バンドのセカンドアルバムです。

 スラッシュメタルの流れを汲む、重いリフとテクニカルなギターがツーバスに乗って疾走します。吐き捨て型のヴォーカルはメロディ少な目ですが、勢いと説得力はあります。

FROM FATHER TO SON/CONCERTO MOON

フロム・ファーザー・トゥ・サン/コンチェルト・ムーン

VAP VPCC-81276 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 日本発の様式美ヘヴィメタル・バンドのメジャーデビュー作です。

 ネオ・クラシカルな早弾きソロとハイトーン・ヴォーカルが安定したプレイを聴かせてくれます。哀愁帯びた泣きのギターと力強い歌唱によって描き出されていく美空間を堪能できる一枚です。全編、日本語歌詞というところは、親しみやすくもあり、拒否反応が起こる恐れもあり、微妙なところです。

OBSOLETE/FEAR FACTORY

オブソリート/フィア・ファクトリー

ROADRUNNER RECORDS RRCY-1073 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドのサードアルバムです。

  デジタル感満載のエクストリームミュージックです。アグレッシヴながらも、怒号一辺倒ではなく別の表情を見せるヴォーカルと、時折現れる浮遊感あるサウンドが多様な音楽性を感じさせます。ヴォイヴォドよりも聴き易いです。

DIABOLICAL/NAGLFAR

ダイアボリカル/ナグルファー

TOY'S FACTORY TFCK-87158 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドのセカンドアルバムです。

  激烈に疾走し、総てを破壊し尽くさんばかりのサウンドを創り出す叙情メロディック・デスメタルです。スタイル的には同郷のディセクションに近い方向性を持っています。けれども、抜きんでて特徴的な点が見当らない所が今後の課題でしょうか。どうしても、このバンドでなければならない、という印象はありません。質は高いと思いますが。

ONE HOUR BY THE CONCRETE LAKE/PAIN OF SALVATION

ワン・アワー・バイ・ザ・コンクリート・レイク/ペイン・オヴ・サルヴェイション

MARQUEE INC., MICY-1066 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のプログレッシヴ・ヘヴィメタル・バンドのセカンドアルバムです。

 叙情的なメロディやエモーショナルなヴォーカル、ダイナミズムあふれる激しい展開が楽曲に生命力を与えています。そして、前作以上にテクニカルに複雑となった楽曲は聴き手に全身全霊を上げて相対することを要求するものとなっており、その様々な音楽ジャンルを内包する作品世界の奥深さを感じさせます。

IN VAIN RAGE IN ACOUSTIC/RAGE

イン・ヴェイン〜RAGE イン・アコースティック

VICTOR VICP-60392 [LIVE] >>>>>BUY...?

 プロモーション来日した際に録音されたアコースティック・ギグの模様を収録したアルバムです。
2、3はアコースティックの方が合うような気がしますけど、4はアルバム・バージョンの方が良好です。ビートルズのカバーもやってます。どう考えても、ファンの人向け。

STEEL BATH SUICIDE/SOILWORK

スティール・バス・スイサイド/ソイルワーク

SOUNDHOLIC SHCD1-0021 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 これまた、スウェーデン出身のメロディック・デスメタルです。傾向としてはアット・ザ・ゲイツみたいなアグレッシヴな曲調にアーク・エネミー風のメロディアスなギターソロが絡むといった感じです。マイケル・アモット(現ARCH ENEMY)にテープを渡したのがデヴューの切っ掛けとか。今時、ディープ・パープルのあの曲をカバーするところが素敵です(苦笑)

FOR THE GLORY OF NOTHING/TAROT

フォー・ザ・グローリー・オヴ・ナッシング/タロット

ZERO CORPORATION XRCN-2036 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 フィンランド出身のバンドの5枚目のアルバムです。

 オーセンティックな正統派ヘヴィメタルです。メロディアスでハードなサウンドが聴けます。力強く荒々しいハイトーン・ヴォーカルとキーボードが様式サウンドを創り上げています。





August

ANGEL DUST | ANGRA | AXEL RUDI PELL | BLUE OYSTER CULT | CLOCKWISE | ELEGY | ENIAC REQUIEM | LEGACY | VADER | VENOM | VITALIJ KUPRIJ |

BORDER OF REALITY/ANGEL DUST

ボーダー・オブ・リアリティ/エンジェル・ダスト

VICTOR VICP-60469 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

10年ぶり!のサードアルバムで復活しました。 確かに、凄く上手いヴォーカルではないかもしれませんが(苦笑)、パワフルでメロディアスな楽曲がそれを十分にカバーしていると思います。時代の流れの外にある、自分達のスタイルを貫き通す姿勢には畏敬の念さえおぼえます。
えー、音的にはメタルチャーチのキーボードありって感じでしょうか、もっとメロディアスかな・・・。レインボーのカバーもやってるよ! 結構面白い(笑)。

FIREWORKS/ANGRA

ファイアワークス/アングラ

VICTOR VICP-60432 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ブラジル出身のバンドのサードアルバムです。

 ヘヴィメタルであることに拘った本作は今まで以上にギターを前面に押し出したサウンドとなっており、随所で印象的なギタープレイを聴かせています。また、シンフォニックなオーケストレーション・アレンジが全体を覆っており、華麗にドラマティックに楽曲が展開されていきます。

OCEANS OF TIME/AXEL RUDI PELL

オーシャンズ・オブ・タイム/アクセル・ルディ・ペル

VICTOR VICP-60434 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ主審のギタリスト、アクセル・ルディ・ペル率いるバンドの7枚目のアルバムです。

 これでもか、というくらいにオーセンティックなヘヴィメタルを創ってます。
確かに、凄く上手いギターではないかもしれませんが(笑)、それを補って余りある叙情的でメロディアスな楽曲が魅力です。とりあえず、元ハードラインのヴォーカルは上手いです。

HEAVEN FORBID/BLUE OYSTER CULT

ヘヴン・フォービッド/ブルー・オイスター・カルト

NIPPON CROWN Co.,Ltd CRCL-4701 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のヘヴィメタルを最初に名乗ったバンドの13枚目となる 10年ぶりのニューアルバムです。

 インテリジェンスな感覚を持ったメロディアスなハードロック・サウンドは初期のものに近く、美しいメロディが時代の空気を取り入れたタイトな音造りと調和しています。ジャケットはヨーロッパ盤のものが使用されており、彼等のオカルティックな面は無くなっていますが、一般的にアピールするものになっています。

NAIVE/CLOCKWISE

ナイーヴ/クロックワイズ

PONY CANYON PCCY-01269 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身の 北欧叙情メロディアス・ハードロック・バンドのセカンドアルバムです。

 透明感のあるメロディが変わらぬ魅力を放っていますが、前作のような一聴しただけで聴き手をノックアウトするような美旋律は多少後退気味です。そして、新境地を開く意欲的な楽曲と、前作の流れを汲むスタイルの曲が半々で存在していますが、良質なメロディアス・ハードロック・アルバムです。

MANIFESTATION OF FEAR/ELEGY

マニフェステイション・オブ・フィア/エレジー

VICTOR VICP-60433 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 オランダ出身のバンドの5枚目のアルバムです。

  激しい疾走ナンバーで幕を開ける本作は工業都市を舞台とした、ある子供の人生を描くコンセプトアルバムになっています。伸びのある力強い情感豊かなハイトーン・ヴォーカルがテクニカルでメロディアスなギターと相まって、シリアスなストーリーをドラマティックに描き出していきます。前作では落ち着いた印象があったギターも縦横無尽に鮮やかなプレイを見せ、リズム隊も複雑なテクニックを聴かせてくれます。

SPACE ETERNAL VOID/ENIAC REQUIEM

スペース・エターナル・ヴォイド/エニアック・レクイエム

ROADRUNNNER RECORDS RRCY-1075 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

叙情派シンフォニック・プロジェクト、だそうです。プログレッシヴな展開を見せるシンフォニック・メタルといった感じでしょうか。スタイル的にはシンフォニー・Xに近いものがあります。ドラマティックではありますが楽曲の緊張感が、このスタイルの音楽にしては多少足りない気もします。ネオ・クラシカルな叙情的フレーズも頻出するのですが。

LEGACY/LEGACY

レガシー

DORPHIN ENTERTAINMENT CO.,Ltd BLCK-86007 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 元シルバー・マウンテンのJonas HanssonとMarten Anderssonが中心となって結成された多国籍バンドのファーストアルバムです。

 荒々しい感じのするハイトーン・ヴォーカルを擁する正統派ヘヴィメタル・バンドです。硬質でオーセンティックなメロディアス・ヘヴィメタルを聴かせてくれます。かなりヨナス・ハンソン(元シルバー・マウンテン)のギタープレイが印象的ですが、全体的な印象はソリッドなものです。

KINGDOM/VADER

キングダム/ヴェイダー

MARQUEE INC., MICY-1071 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 来日記念おめでとう盤です。アルバム未収録曲は、彼等らしい激烈疾走ナンバーですが、ボーナストラックのリミックス・バージョンは、今一つ彼等の魅力を引き出しているとはいえないものになってます。

CAST IN STONE/VENOM

キャスト・イン・ストーン/ヴェノム

NIPPON CROWN Co.,Ltd CRCL-4702/3 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

  多くのスラッシュ、デスメタル・バンドに多大な影響を与えたといわれるヴェノムの復帰第一作です。今となっては郷愁さえ感じるスラッシーなサウンドを聴かせてくれています。昔のアルバムを聴いたことはないので、比較はできませんが全編を覆ういかがわしさが怪しいです(笑)。2枚組みで、2枚目は初期の曲のリメイクです。

EXTREME MEASURES/VITALIJ KUPRIJ

エクストリーム・メジャーズ/ヴィタリ・クープリ

ROADRUNNNER RECORDS RRCY-1077 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 テクニカル・メタルバンド、アーテンションのキーボードのソロアルバム2作目です。メタリックなナンバーでの高速フレージングには圧倒されます。前作はギターとキーボードが火花散るバトルを繰り広げていたのですが、本作では上手くまとまっているおり、双方の楽器を活かす方向で楽曲が作られているようです。本職のクラシック・ピアニストの本領発揮といったピアノ曲でも才能を見せ付けてくれています。バラード的なナンバーはメロウで美しく仕上がっています。もちろん本作はオール・インストゥルメンタルです。





September

AYREON | BRUCE DICKINSON | DEATH | HAMMERFALL | JUDAS PRIEST | OLD MAN'S CHILD | SABER TIGER | SENTENCED | SHADOW GALLERY | SUPERIOR | STRATOVARIUS | THE SYGNET |

INTO THE ELECTRIC CASTLE [A SPACE OPERA]/AYREON

《エイリオン 〜光の宮殿〜》/アルイエン・アンソニー・ルカッセン

VICTOR VICP-60478-9 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

幻想的で壮大なファンタジーストーリーを下敷きにしたコンセプトアルバムです。2枚組みで収録時間は105分です。もちろん聴き通すには、それなりの覚悟が必要です。1枚目は全体的にスペーシーでムーディなサウンドで、穏やかな印象があります。起伏に富んでいるという点では2枚めに軍配があがるでしょう。マリリオンや、ザ・ギャザリング、オルファネイジ、スレッショルドなどのヴォーカルが参加しており、ブルージーな雰囲気、叙情的なメロディなどを含んだ70年代プログレッシヴ・ロックを彷彿とさせる心和ませるサウンドが展開されていきます。

THE CHEMICAL WEDDING/BRUCE DICKINSON

ケミカル・ウエディング/ブルース・ディッキンソン

VICTOR VICP-60468 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アイアン・メイデンのヴォーカリスト、ブルース・ディッキンソンの5枚目のソロアルバムです。

  幻想画家であり詩人、ウィリアム・ブレイクにインスパイアされた本作は神秘的でダーク、かつヘヴィな作品になっています。サウンドのみならず歌詞世界もオカルティックな雰囲気を醸し出しており、文字通り“重い”楽曲が揃っています。ミドルテンポの曲が殆どで、リズム、リフ共にドゥーミーな重さを追求したものになっていますが、随所に見られる鮮やかなギタープレイとヘヴィメタル然としたヴォーカルが楽曲に躍動感を与えています。一聴だけでは、あまりの重さ、暗さに圧倒されてしまいますが、聴き手に思考することを要求するアルバムになっています。

THE SOUND OF PERSEVERANCE/DEATH

サウンド・オブ・パーサヴィーランス/デス

VICTOR VICP-60493 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドの7枚目のアルバムです。

  急激な加減速繰り返しながら摩訶不思議なギターソロを叩き出し非人間的なヴォーカルが叫んでいる、まさにデスらしいサウンドを本作でも聴かせてくれています。そのスピード感は聴く者を突き放すかのような切れ味に満ちています。そして、ジューダス・プリーストのカバーをやっていることが彼等のヘヴィメタルへの拘りを表わしているのではないでしょうか。

LEGACY OF KINGS/HAMMERFALL

レガシィ・オブ・キングス/ハンマーフォール

VICTOR VICP-60456 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 あのイン・フレイムスのギタリストが関わった事で話題になったスウェーデン出身の北欧正統派ヘヴィメタル・バンドのセカンドアルバムです。

 前作の繊細さというか線の細さが薄まり、力強く雄々しい印象を与える事に成功しています。音質の向上と厚味を増したコーラスが、いわゆるジャーマンメタル然としたパワーメタル・サウンドを創り出しています。

98'LIVE- MELTDOWN/JUDAS PRIEST

'98ライヴ-メルトダウン/ジューダス・プリースト

ZERO CORPORATION XRCN-2039-40 [LIVE] >>>>>BUY...?

 新ヴォーカリストを迎えてのライヴを収録した2枚組みのアルバムです。彼等の名曲のオンパレードといった選曲がファンにとっては喜ばしいでしょう。ファンは黙って買い。

[Word of Mouth から転載]
ティム“リッパー”オーエンスはロブより上手いんじゃないのか?って感じの熱唱を聴かせてくれるわけで、プリーストの健在ぶりが立証されてます。2枚組みで2,800円!税抜き!(笑)そして、あのゼロ・コーポレーションの社長が考えているというオビも読めるぞ!さらに解説 マサ伊藤!!そういうわけでヘヴィメタル・リスナーは黙って買うべし(希望)。

ILL-NATURED SPIRITUAL INVASION/OLD MAN'S CHILD

魔界転生/オールド・マンズ・チャイルド

MARQUEE INC., MICY-1075 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ノルウェー出身のバンドのサードアルバムです。

 こういう素晴らしい邦題はトイズ・ファクトリーの十八番かと思っていたのですが、どうやらマーキーもこの手法を取り入れたようです。曲名が前者よりも上品な感じがするのは気のせいでしょうか……。それはさておき、何と言っても特筆すべきなのはドラムを除いたパートを独りでやっているという事でしょう。ヴォーカルは一言一言吐き出すようなディストーション・ヴォイスで、キーボードを効果的に使った起伏の激しいシンフォニックなブラックメタルをやってます。叙情的なメロディもありますし、起承転結もはっきりしていますのでチルドレン・オヴ・ボドムあたりが気になる向きにはチェックしてみるのも良いのではないでしょうか。

あ、ちなみにドラムはあのジーン・ホグランです。

PARAGRAPH3/SABER TIGER

パラグラフ3/サーベル・タイガー

FANDANGO RECORDS TKCF-40017 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 過去のアルバムからの曲をリ・レコーディングした楽曲を収録したアルバムです。ベスト盤に近い意味合いを持つ本作は彼等に触れる良い切っ掛けになるのではないでしょうか。力強い正統派ヘヴィメタルの数々を堪能することが出来ます。減点は純粋な新作ではない、ということで…。

FROZEN/SENTENCED

フローズン/センテンスト

VICTOR VICP-60484 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 フィンランド出身のバンドの5枚目のアルバムです。

 前作でデスメタルからの脱却を果たした彼等ですが、本作ではヴォーカルがこなれたのか、はたまた聴きなれただけなのか定かではありませんが、全体的に聴き易いサウンドになっています。叙情的で扇情的なフレーズがスリリングです。

TYRANNY/SHADOW GALLERY

ティラニー/シャドウ・ギャラリー

ROADRUNNER RRCY-1037 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 前作から3年ぶりのサードアルバムです。ひどく長い間待たされた気がしましたが、待っただけの事はあるクオリティの高いアルバムを創り上げています。
激しさと美しさを兼ね備えたサウンドは、まるで映画のような鮮やかな音世界を感じさせ、確かなテクニックに裏打ちされた演奏の創り出すハーモニーと厚いコーラスが聴く者の感情を強く揺さぶります。
MAGNA CARTAレーベル最強のバンドと呼ばれるにふさわしい壮大でダイナミックなロック・オペラが展開されていきます……。

YOUNIQUE/SUPERIOR

ユニーク/スペリアー

VICTOR VICP-60471 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドのセカンドです。前作はソリッドな感じがしていましたが本作はヘヴィです。プログレッシヴな雰囲気が更に強まって、難解で複雑な展開を見せます。バンドの意志が拡散の方向に向かっているため楽曲の統一感に欠けるきらいがあり、実験的な曲は今一つ。

DESTINY/STRATOVARIUS

デスティニー/ストラトヴァリウス

VICTOR VICP-60481 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 フィンランド出身のバンドの7枚目のアルバムです。

 10分を超す大作で幕を開ける本作は、聴く者の期待を裏切らない様式美に満ちたメロディック・ヘヴィメタルを創り出しています。重いテーマを表現するべく少年合唱団によるコーラスを大胆に取り入れるなど意欲的な試みが見られます。バンドとしてのまとまりが出来たためか、個々のパートが必要充分の役割を果たしており楽曲もそれを反映したものとなっています。ただ、幾ばくかの問題がヴォーカル・パートに見られるため、それらの解消が今後の発展の鍵となるでしょうか。

CHILDREN OF THE FUTURE/THE SYGNET

チルドレン・オブ・ザ・フューチャー/シグネット

VICTOR VICP-60470 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドのファーストアルバムです。

 オーセンティックなメロディアス・ヘヴィメタルを創り出しています。パワフルなハイトーン・ヴォーカルと華麗なギターサウンドがダイナミックでドラマティックな世界を表現しています。緻密な曲のアレンジが聴き処です。





October

ANDRE ANDERSEN | ATHENA | CEMETERY | DEVIN TOWNSEND | DREAM THEATER | EDWIN DARE | IRON SAVIOR | NIGHT IN GALES | SEPULTURA | SEX MACHINEGUNS | THEATRE OF TRAGEDY |

CHANGING SKIN/ANDRE ANDERSEN

チェンジング・スキン/アンドレ・アンダーセン

VICTOR VICP-60503 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

ロイヤル・ハントだ!
……えーと、ソロ・アルバムでしたね。しかしながらバンドとどこが違うのか良く分からないくらいにロイヤル・ハントしています。関わっている人はロイヤル・ハント3/5、元ロイヤル・ハント2、ナリタ2ということで、これで、あのサウンド以外のものが出来たらその方が不思議だ、というメンバーです。長い曲が多いですが、ロイヤル・ハントファンなら買って後悔することはないでしょう。

A NEW RELIGION?/ATHENA

ア・ニュー・レリジョン?/アシーナ

TEICHIKU RECORDS TECW-25790 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 イタリア出身のバンドのセカンドアルバムです。

 プログレッシヴ・ハードだった彼等ですが、現ラプソディのヴォーカルが加わった事により、前作よりもシンフォニック、クラシカル、ドラマティックなサウンドに姿を変えています。プログレッシヴな印象を与えるテクニカルなフレーズも随所に見られますが、全体的にはアングラにも通じるクラシカルな部分と彼等の特徴であるプログレッシヴ・ロック的な部分の違和感が気になります。
彼等の今後の方向性が危ぶまれるところです。

REBORN/CEMETERY

リボーン/セメタリー

CEM-9810 [☆☆☆☆]

なにわのメタル・ゴッド(笑)、セメタリーのファースト・フルレンスアルバムです。
伸びやかなハイトーン・ヴォーカルとライオットばりのツインリードの絡みも鮮やかなメロディアス・スピードメタルです。
泣きまくるギターソロが正統派ヘヴィメタル・ファンの心に染み渡ることでしょう…。
でも、ヴォーカルは中低音域を有効に使ったほうが表現力が上がると思います。
そして、ジャケットは何とかしたほうが良いと思います(笑)、はい。

えー、自主制作盤なため入手は困難かと思われます。詳しい事はオフィシャル・サイトでどうぞ。

INFINITY/DEVIN TOWNSEND

∞(インフィニティー)/デヴィン・タウンゼンド

SONY RECORDS SRCS-8812 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

天才?デヴィンの新たなプロジェクトです。彼の別プロジェクトであるオーシャン・マシーンを彷彿とさせる音の洪水のようなサウンドです。しかし、それよりは多様性に富みポップなナンバーや激しい曲、壮大な曲やおもちゃが壊れたような曲(笑)など様々な面を聞かせてくれます。沢山の音が縦横無尽に駆け回りますが、不思議と落ち着いて聴けるのは彼の才能の賜物でしょうか。

ONCE IN A LIVETIME/DREAM THEATER

ワンス・イン・ア・ライヴタイム/ドリーム・シアター

EAST WEST JAPAN AMCY-2888-9 [LIVE] >>>>>BUY...?

140分を越える2枚組みライヴアルバムです。
実力ミュージシャン揃いの彼等ですが、その定評通りの凄まじいプレイを聴かせています。スタジオアルバムよりも全体的に緊張感が漲っており楽曲がより鮮やかに息づいている印象を与えます。ヴォーカルが多少不安定なところもありますが、鑑賞に耐える完成度の高いライヴアルバムになっています。
彼等の実力を感じるにはスタジオアルバムよりも、これを聴いたほうがいいかも。

MY TIME TO DIE/EDWIN DARE

マイ・タイム・トゥ・ダイ/エドウィン・デアー

PONY CANYON INC., PCCY-010297 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アメリカ出身のバンドのサードアルバムです。

  伸びのある力強いハイトーン・ヴォーカルを擁するメロディアス・ハードロックです。その、どこかしら明るい印象を与えるサウンドは時にはポップに、時にはヘヴィに様々に印象を変化させていきますが、彼等の特徴である豊かなメロディがそれらを一つに束ねています。

COMING HOME/IRON SAVIOR

カミング・ホーム/アイアン・セイヴィアー

VICTOR VICP-60518 [SINGLE] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドの 来年発表予定のセカンドアルバムからの先行シングルです。
 ファーストアルバムの方向性と変わりない力強いパワーメタル・サウンドを追求した曲を収めています。

THUNDERBEAST/NIGHT IN GALES

サンダービースト/ナイト・イン・ゲイルズ

MARQUEE INC., MICY-1079 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のバンドのセカンドアルバムです。

  扇情的なツインギターの絡みが心地よい、メロディック・デスメタルです。その代わりヴォーカルの扇情力は今一つ。わめき型ディストーション・ヴォーカルです。飛びぬけて凄いところはありませんが、まあ安心して聴くことはできます。頭一つ抜け出すには、更なる成長が必要でしょうけど。

AGAINST/SEPULTURA

アゲンスト/セパルトゥラ

ROADRUNNER RRCY-1080 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

ヴォーカルであったマックス・カヴァレラの脱退騒動で体制がかなり崩れてしまった彼等ですが、ヘヴィでアグレッシヴなところはいつもと変わりありません。全体的にはハードコア的な雰囲気が強いです。前作からの方向性を保ったリズム・パーカッションへの拘りは和太鼓との共演に強く見られます。グルーヴ重視のヘヴィ・ミュージックです。メロディは……ありましたかね?

SEX MACHINEGUN/SEX MACHINEGUNS

セックス・マシンガン/セックス・マシンガンズ

TOSHIBA EMI TOCT-10469 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 いわゆるヴィジュアル系バンドってーやつです。
しかし!音はまるっきりヘヴィメタルです。それも80年代あたりの(笑)。一曲目からメタリカですか?このリフは、とか、ア、アナイアレイター?って感じの5とか、記憶力のいい人ならそこかしこに、いつかどこかで耳にしたような……的サウンドが満載のことに気付く事でしょう…多分。僕は記憶力が今一つなので具体的には思い出せませんでしたけど。
さらに、しかし!何と言っても書かなければならないのは、その歌詞です!
本気かギャグなのか、にわかには判断のつかないお馬鹿さんな歌詞が堪能できます!どかん、どかん、どかん。

そーゆーわけで音[☆☆☆☆]歌詞[☆]足して2で割ってオマケして[☆☆☆]です。音はラジオとかで聴きやがれ!!(笑)
…これって本気でやってるんですか?

AEGIS/THEATRE OF TRAGEDY

アイギス/シアター・オヴ・トラジディー

MARQUEE INC., MICY-1080 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ノルウェー出身のバンドのサードアルバムです。

 悲哀と絶望が漂う暗黒美の世界を描き出す彼等の新作はメタル色が更に希薄となっています。そのサウンドは既にヘヴィメタルという印象は薄くゴシック・ミュージックというべき存在に変貌しています。しかしながら、その情感に訴えるメロディは扇情度も高く、一般のリスナーにも受け入れ易いものとなっています。
少しばかりセンチメンタルな気分になるかもしれませんが…。





Nobember

ANCIENT RITES | BOLT THROWER | GORDIAN KNOT | KENZINER | MEGADETH | RHAPSODY | STIGMATA IV |

FATHERLAND/ANCIENT RITES

ファーザーランド/エインシェント・ライツ

TOY'S FACTORY TFCK-87166 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

ベルギー(!)からの叙情メロディアス・ドラマティック・デスメタルです(何だそりゃ?)。オーケストレーションを使ったアレンジやSEなどに世界観を作り出そうとする試みが見られます。その手法はブラインド・ガーディアンなどに近いかもしれません。
扇情的なギター・フレーズや劇的な展開、牧歌的なメロディも見られ、ダイナミックな楽曲に仕上がっていますが、ディストーション・ヴォーカルの説得力が足りないことや唐突な場面展開などの改善すべき点も見られ、抜きんでた存在になるためには、かなりの成長が必要でしょう。

MERCENARY/BOLT THROWER

マーセナリィ/ボルト・スロワー

VICTOR VICP-60535 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 えー、このサイトでは非常に印象の悪い(苦笑)イギリス出身のボルト・スロワーの六枚目のアルバムです。

 初期の作品に比べるとプロダクションも良くなり、音が明瞭に聞こえるようになった事もあってかデスメタルではあるものの楽曲も幾分か聴き易いものになっています。ツーバスが細かく刻むリズムとのたうつ特徴的なリフがヘヴィさを強めています。
でも、やっぱり楽曲の区別がつかないのはポーザーだから?(笑)

GORDIAN KNOT

ゴーディアン・ノット

MARQUEE MICY-1084 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

元CYNICのメンバーがつくったソロ・プロジェクトです。そのサウンドは時に70年代プログレッシヴ・ロックを彷彿とさせるもので、幻想的な世界を作り出しています。CYNIC進化版か、キング・クリムゾンかというような、オール・インストゥルメンタルです。
でも、かなりフュージョンっぽいかも…。

TIMESCAPE/KENZINER

タイムスケープ/ケンジナー

TEICHIKU RECORDS TECW-25795 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 フィンランドからの様式系テクニカル・ヘヴィメタルバンドです。そのサウンドはメロディアスでクラシカルなフレーズを連ねつつ、ハイトーン・ヴォーカルが力強く唄い上げるというスタイルをとっています。アーテンションをよりクラシカルに近づけたような雰囲気もあります。多少、楽曲に冗長さが感じられますが、全体的にはプレイも安定しており良質のものが揃っています。
さらにギタリスト、ヤノ・ケスキネンの風貌が様式美系ギタリストの伝統にのっとっているのが、いとおかし(笑)。

CRYPTIC SOUNDS/MEGADETH

クリプティック・サウンズ/メガデス

TOSHIBA EMI TOCP-61001 [EXTRA] >>>>>BUY...?

えー、クリプティック・ライティングスからの楽曲をインストゥルメンタルで再構築したアルバム…と言えば聞こえは良いですが、結局のところはカラオケってことで。ギターが歌メロをなぞったりしているので唄うには適していませんけど(笑)。

SYMPHONY OF ENCHANTED LANDS/RHAPSODY

シンフォニー・オブ・エンチャンテッド・ランズ/ラプソディー

VICTOR VICP-60486 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 イタリア出身のバンドのセカンドアルバムです。

  シンフォニック・メタルを追求し続ける彼等の姿勢は本作でも忠実に守られており、時としてヒロイック・ファンタジー作品のサウンドトラックを思わせる、色彩豊かなものになっています。独自の世界を表現するそのサウンドは、オペラティックなハイトーン・ヴォーカルの力強い歌唱と、ストリングス、それらを有効に活かしたクラシカルなアレンジが聴き手に勇壮な物語を想起させます。
スピーディでメタリックなパートと荘厳でメロディアスなパートが融合して壮大な世界を創り上げています。ドラマティックでヒロイズムを追求するヘヴィメタルを望む方には満足できる一枚となるでしょう。

THE COURT OF ETERNITY/STIGMATA IV

ザ・コート・オブ・エタニティー/スティグマータ・フォー/TD>

MODERN MUSIC RECORDS N 0303-2[☆☆☆☆]

デビューアルバムはビクターから発売されましたが(そのときはSTIGMATA名義)、その後のサポートはサッパリで、このセカンドアルバムは日本盤が出てません。前作同様、メロディアスでパワーのあるヘヴィメタルをやっています。キーボードを使ったりギターソロあたりに少しプログレッシブな雰囲気が見られなくもないですが、基本的にはリリカルなメロディを持ったオーセンティックなでドラマティックなサウンドに落ち着いています。少し荒れた声質のエモーショナルなヴォーカルが力強く湿ったメロディを歌い上げており、ロニー・ジェイムス・ディオを少し思い出させたりもします。音はそれなりにヘヴィで少しスペイシーな感じもあり、エキゾチックな空気も持っています。ちょっと以前のサヴァタージか初期レインボー的な正統派ヘヴィメタルといった感じです。6のリフがちょっとアクセプトみたいです。ジャケットはどう見ても殺人鬼ですけど。





December

BRAINSTORM | CRYPTOPSY | D.C.COOPER | EXTOL | ICED EARTH | METALLICA | NARNIA | SEBASTIAN BACH & FRIENDS | TEN | WITCHERY |

UNHOLY/BRAINSTORM

アンホーリー/ブレインストーム

MARQUEE INC., MICY-1089 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 正統派ヘヴィメタルへの回帰の動きが盛んになりつつあるヨーロッパはドイツ出身のバンドのセカンドアルバムです。

 パイプオルガンの調べが宗教的な荘厳さを想起させるイントロダクションから始まるそのサウンドは、メタル・チャーチヴィシャス・ルーマーズを彷彿とさせるパワーメタル然としたもので、フラット気味ながらも勢いのあるヴォーカル、ツインギターによる硬質なリフと耳に馴染み易いサビやコーラスなどがあいまって力強い楽曲を作り出しています。緊迫感高まるダイナミックなイントロの1から、スラッシーに突っ走るクランチーなギターリフも爽快な2は熱気あふれるダミ声ヴォーカルがガンマ・レイ風の湿ったメロディに挑もうとする意気込みは伝わるテンションの高さで押し切る疾走ナンバーでギターソロもジャーマンとベイエリアが混ざり合った代物です。アップテンポの跳ねるビートとヴォーカルのファルセットが妙な高揚感を生み出すダイナミックな3、スローテンポでヘヴィリフを連ねる怪しげな4はエモーショナルなヴォーカルとキャッチーなコーラスがダイナミックに盛り上げます。疾走ナンバーの5はシンガロングなコーラスを絡めつつ激しくドライヴしていき劇的なギターソロへと。叙情的なイントロからシンフォニックなアレンジを施しつつ劇的に盛り上げていくミドルテンポの6、ザクザクしたリフとシンガロングなコーラスが心地よい突進ナンバーの7、ミドルテンポでルーズなムードが漂う8、再びアップテンポでミステリアスなリフが連なる9はスラッシュメタルの影響を感じさせるメロディアスなナンバー。スローナンバーの10はダークなメロディがヘヴィに展開し、ヘヴィリフで押す11は熱いメロディを聴かせます。フォーク風のメロディで進む物悲しい12はスピードを上げつつドラマティックにヒートアップしていきます。ボーナストラックの13はドカドカ進むアップテンポのナンバーで漢臭い合いの手で盛り上げます。

 時折見られる、いわゆるジャーマンメタル的なギターソロが楽曲の統一感を乱しているきらいもありますが、全体的には古典的ながらも良質なヘヴィメタルとなっています。ヴォーカリストの不安定さと多くのアイディアが未消化で提示されるあたりが完成度を下げていますが、今後に期待できる素材を持った一枚です。
同系統アルバム
ENSLAVED/STEEL ATTACK
DEVIL'S GROUND/PRIMAL FEAR
THE BOOK OF HEAVY METAL/DREAM EVIL

WHISPER SUPREMACY/CRYPTOPSY

ウィスパー・スープレマシー/クリプトプシー

VICTOR VICP-60568 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 カナダ出身のバンドのサードアルバムです。

  超激烈疾走系真正デスメタルです!野獣のように咆哮するヴォーカルと人間離れしたドラミングが圧倒的な迫力を持って聴き手を打ちのめします。けれども、VADERやMORBID ANGELに比べると、どこかしら散らかっている印象があったりします。
それでも!この疾走感と切り裂くようなギターソロは充分にアピールできるものとなっています。

D.C.COOPER

D.C.クーパー

VICTOR VICP-60522 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 先行き不透明感が漂うロイヤル・ハントのヴォーカリストである、D.C.クーパーのソロアルバムです。

 その情感あふれる歌声を叙情的でメロディアスな楽曲で十二分に発揮しています。唐突なカバー曲があったりする辺りが調和を乱している感もありますが、ドラマティックな楽曲は自身のバンドであるロイヤル・ハントのイメージを崩すものではありません。
 ヴォーカルのパフォーマンス自体はバンドでのアルバムとさほど変わらず、新たな魅力を発見するには至っておらず、アルバムとしての評価は殆どの楽曲を手がけたピンククリーム69のアルフレッド・コフラー及び元コンセプションのトゥーレ・オストビーの作曲能力という事になるかもしれません。

BURIAL/EXTOL

ベリアル/エクストル

MARQUEE INC., MICY-1088 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スウェーデン出身のバンドのファーストアルバムです。

   北欧メロディック・デスメタルの新星がまた一つ。
 デスを思い出させる金切り声タイプと炸裂系のヴォーカル(普通声あり)の、場面転換を多用するちょっと変わった雰囲気の曲を作っています。テクニカルなフレーズや、ツーバスが走ってみたり急に止まってみたり、キーボードがミステリアスなフレーズを奏でたりなど、奇妙で不可解で複雑な展開を見せるところがシニックやメコンデルタを彷彿とさせる…ような。どうにも一筋縄ではいかない、ひねくれたバンドです。
そして、スウェーデン語の曲は意味がさっぱり。あ、いや普通の英語でも聞き取れませんけどね。

SOMETHING WICKED THIS WAY COMES/ICED EARTH

サムシング・ウィキッド・ジス・ウェイ・カムス/アイスド・アース

VICTOR VICP-60556 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 正統派ドラマティック・ヘヴィメタルを貫き通すアイスド・アースの5枚目のスタジオアルバムにあたる最新作です。

 作品の方向性としては「ダーク・サーガ」の延長線上にありますが、前者にくらべると疾走系のナンバーが増えており、勢いを感じさせるものとなっています。悲哀と激情の絡み合うミドルテンポの楽曲も扇情的なメロディのギターソロが情感を高めています。今までには、あまり見られなかったような雰囲気の曲もありますが基本的には自分達の得意分野に磨きをかける方向で進んでいます。
バンドのクレジットを見た限りでは、どうもバンドとしてメンバーが構成されていないようです。なんにせよ体勢を立て直して頑張ってもらいたいものです。
 日本盤は、そのうちビクターから発売されるでしょう・・・多分。

 …と、言うわけで遂にビクターから日本盤が発売されました。
そのサウンドはストイックなまでにヘヴィメタルに拘ったものであり、硬質なリフと扇情的なメロディによって産み出される劇的な世界に引き込まれていきます。
それで、結論はこれです。
 常に独自の世界を創り出す孤高の存在がアイスド・アースの本質であり、もしも喩えるのであれば、アイアンメイデンが失った初期の可能性の一つを純粋に追求し完成させたものが彼等のサウンドであり、それはヘヴィメタルの本質に迫るものであるのです。 人間の持つあらゆる感情を詰め込んだ、そのサウンドは聴く者の感情を揺さぶらずにはおきません。


 現在ではメンバーも固定されたようで今後の活躍が期待されます。

GARAGE INC./METALLICA

ガレージ・インク/メタリカ

SONY RECORDS SRCS-8809-10 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

彼等が今までに発表したカバー曲に未発表カバー曲を加えて構成されたアルバムです。彼等のルーツを感じさせる選曲ながら、その音像はメタリカ色に染め直されておりオリジナル曲のような感覚を味あわせます。現在の彼等の方向性に近い曲から、ニューウェイブ、NWOBHM時代のバンドのものや様式派ヘヴィメタルのマーシフル・フェイトが選ばれる辺りに彼等の音楽に対する雑食性が窺えます。
しかしながら、原曲を打ち消すほどの彼等の存在感が災いしてか、カバーされたバンドに対する興味が薄れている感もあります。特に彼等の現在の方向性と異なる楽曲に関しては。

LONG LIVE THE KING/NARNIA

ロング・リヴ・ザ・キング/ナーニア

PONY CANYON PCCY-01322 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 イングヴェイ・マルムスティーンを彷彿とさせるサウンドで話題を呼んだナーニアのセカンドアルバムです。

 前作の露骨なイングヴェイ的なフレーズが後退して彼等自身のサウンドを創ろうとする意気込みが感じられるアルバムです。ミドルテンポの力強いナンバーが増え、その幻想的で強い信念を感じさせる歌詞世界を説得力あるドラマティックなものにしています。
ネオ・クラシカルなギターソロも盛り込まれており、そのメロディアスな楽曲は健在です

BRING'EM BACH ALIVE!/SEBASTIAN BACH & FRIENDS

ブリング・エム・バック・アライヴ!/セバスチャン・バック&フレンズ

EAST WEST JAPAN AMCY-2954 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

スキッド・ロウを脱退した暴れん坊将軍(笑)のライヴ及び新曲を含むアルバムです。
ライヴは派手なスパンコール(全身が銀!)を身にまとった姿から想像がつくようにロックンロールを体現するかのような力強いものです。彼の存在感がスキッド・ロウの大きな部分を支えていたのだと分かるものになっています。
そして、新曲の方は4曲ですがグルーヴ感の強いものからキャッチーなメロディのもの、バラードまで揃っていて、次のスタジオアルバムにも期待が持たせてくれます。
歌詞カードには彼のロックンロールな生き様を描くコミックが載っています(笑)。

SPELLBOUND/TEN

スペルバウンド/テン

MERCURY MUSIC ENTERTAINMENT CO.,LTD PHCR-1678 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 美しいアートワークを導入して、そのサウンドも劇的な要素を増したスタジオ・アルバム4作目です。壮大なイントロダクションで始まる本作は続く2曲目で、そのアートワークを体現したドラマティックな世界を覗かせます。ブリティッシュ・ロック的な憂いを帯びた哀愁あるメロディを持つ楽曲や、アイリッシュ・トラッドな薫りの曲、スピード感溢れるナンバーなど、楽曲の幅を広げようとする試みが見られ、厚く幾重にも重ねられたコーラスや美しいメロディ、扇情力あるギターソロが、そのファンタジックに彩られた世界を叙情的、かつ華麗に描き出しています。

RESTLESS & DEAD/WITCHERY

レストレス・アンド・デッド/ウィッチリー

TOY'S FACTORY TFCK-87167 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 先ごろリリースされたTHE HAUNTEDのギタリストによるプロジェクトで、デスメタルとスラッシュメタルの中間くらいに位置するディストーション・ヴォーカルを擁したアグレッシヴでスラッシーなヘヴィメタルです。そのサウンドはマーシフル・フェイト(このアルバムにベーシストが参加しています)をより攻撃的、過激にしたようなもので、ツインギターの絡みや起伏ある曲展開など正統派ヘヴィメタルに近い印象を与えます。歌詞世界も悪魔的な恐怖世界を描いたものになっており、更にマーシフル・フェイトとの類似性を思い起こさせます。