バックナンバー

!!!WARNING!!!

アルバムの評価はあくまでも個人的に好きか嫌いかということのみです。
アルバム自体の完成度や世間一般の評価は一切考慮されていません。

えー前まで書き捨てだったんですけど、前に書いたのが読みたい人もいるのかなーって思って残ってたやつをのっけてみました。


新着アルバムへ
  1. MASSACRE THE MAINSTREAM/ADRENALIN KICK
  2. ALTERNATIVE 4/ANATHEMA
  3. FATHERLAND/ANCIENT RITES
  4. CHANGING SKIN/ANDRE ANDERSEN
  5. BORDER OF REALITY/ANGEL DUST
  6. LISBON/ANGRA
  7. FIREWORKS/ANGRA
  8. VOLUME 8 - THE THREAT IS REAL!/ANTHRAX
  9. STIGMATA/ARCH ENEMY
  10. THE VISITOR/ARENA
  11. A NEW RELIGION?/ATHENA
  12. OCEANS OF TIME/AXEL RUDI PELL
  13. INTO THE ELECTRIC CASTLE [A SPACE OPERA]/AYREON
  14. BOOK OF SECRETS/BALANCE OF POWER
  15. SIGN OF THE TIMES/BLIND FAITH
  16. NIGHTFALL IN MIDDLE-EARTH/BLIND GUARDIAN
  17. MIRROR,MIRROR/BLIND GUARDIAN
  18. HEAVEN FORBID/BLUE OYSTER CULT
  19. MERCENARY/BOLT THROWER
  20. THE CHEMICAL WEDDING/BRUCE DICKINSON
  21. CONFLICT AND DREAMS/CAIRO
  22. DARKTYLIS GLOMERATA/CANDLEMASS
  23. REBORN/CEMETERY
  24. SOMETHING WILD/CHILDREN OF BODOM
  25. NAIVE/CLOCKWISE
  26. FROZEN BY HEAT/THE COMPANY
  27. FROM FATHER TO SON/CONCERTO MOON
  28. NEXUS POLARIS/COVENANT
  29. CRUELTY AND THE BEAST/CRADLE OF FILTH
  30. THE SOUND OF PERSEVERANCE/DEATH
  31. INFINITY/DEVIN TOWNSEND
  32. PENETRATIONS FROM THE LOST WORLD/DIMENSION ZERO
  33. DIO'S INFERNO THE LAST IN LIVE/DIO
  34. DEATH METAL/DISMEMBER
  35. KOMÖDIA/DREAMS OF SANITY
  36. ONCE IN A LIVETIME/DREAM THEATER
  37. VAIN GLORY OPERA/EDGUY
  38. MY TIME TO DIE/EDWIN DARE
  39. MANIFESTATION OF FEAR/ELEGY
  40. SPACE ETERNAL VOID/ENIAC REQUIEM
  41. TORTURA INSOMNIAE/EVONY TEARS
  42. OBSOLETE/FEAR FACTORY
  43. AT DUSK AND FOREVER/GATES OF ISHTAR
  44. GORDIAN KNOT
  45. LEGACY OF KINGS/HAMMERFALL
  46. THE HAUNTED/THE HAUNTED
  47. BETTER THAN RAW/HELLOWEEN
  48. THE FINAL CHAPTER/HYPOCRISY
  49. SOMETHING WICKED THIS WAY COMES/ICED EARTH
  50. VIRTUAL XI/IRON MAIDEN
  51. COMING HOME/IRON SAVIOR
  52. 98'LIVE- MELTDOWN/JUDAS PRIEST
  53. SIEGE PERILOUS/KAMELOT
  54. TIMESCAPE/KENZINER
  55. VOODOO/KING DIAMOND
  56. RETURN TO HEAVEN DENIED/LABYRINTH
  57. GARDEN OF THE MOON/LANA LANE
  58. ECHOES FROM THE GARDEN/LANA LANE
  59. LEGACY/LEGACY
  60. HELL ON WHEELS/MANOWAR
  61. CRYPTIC SOUNDS/MEGADETH
  62. DEAD AGAIN/MERCYFUL FATE
  63. ABOVE & BEYOND/MIDNIGHT SUN
  64. SIN/PECADO/MOONSPELL
  65. FORMULAS FATAL TO THE FLESH/MORBID ANGEL
  66. DIABOLICAL/NAGLFAR
  67. SYNTHINITY/NEGLECTED FIELDS
  68. LESBIAN SHOW/NIGHTFALL
  69. THUNDERBEAST/NIGHT IN GALES
  70. ILL-NATURED SPIRITUAL INVASION/OLD MAN'S CHILD
  71. BY TIME ALONE/ORPHANAGE
  72. ONE HOUR BY THE CONCRETE LAKE/PAIN OF SALVATION
  73. FOLLOWING DREAMS/PHANTOM'S OPERA
  74. FOREVER IN TIME/PRAYING MANTIS
  75. THIRTEEN/RAGE
  76. IN VAIN RAGE IN ACOUSTIC/RAGE
  77. SYMPHONY OF ENCHANTED LANDS/RHAPSODY
  78. SHINE ON/RIOT
  79. BRAIN DRAIN/SABER TIGER
  80. PARAGRAPH3/SABER TIGER
  81. FROZEN/SENTENCED
  82. AGAINST/SEPULTURA
  83. SEX MACHINEGUN/SEX MACHINEGUNS
  84. TYRANNY/SHADOW GALLERY
  85. THE NATURE OF EVIL/SINNER
  86. DRAGON'S SECRET/SKYLARK
  87. DIABOLUS IN MUSICA/SLAYER
  88. STEEL BATH SUICIDE/SOILWORK
  89. SOULFLY/SOULFLY
  90. YOUNIQUE/SUPERIOR
  91. SOLUM MENTE INFIRMIS.../STIGMATA
  92. DESTINY/STRATOVARIUS
  93. CHILDREN OF THE FUTURE/THE SYGNET
  94. TWILIGHT IN OLYMPUS/SYMPHONY X
  95. FOR THE GLORY OF NOTHING/TAROT
  96. AEGIS/THEATRE OF TRAGEDY
  97. VOVIN/THERION
  98. TRAMPLED UNDERFOOT/TRAMPLED UNDERFOOT
  99. NO LIMITS/U.D.O.
  100. DISTORTED VISION/UNITED
  101. KINGDOM/VADER
  102. THE GOD THING/VANDEN PLAS
  103. CAST IN STONE/VENOM
  104. CYBERCHRIST/VICIOUS RUMORS
  105. INVICTUS/VIRGIN STEELE
  106. EXTREME MEASURES/VITALIJ KUPRIJ
  107. PHOBOS/VOIVOD
  108. ZEELION/ZEELION
  109. LISTEN TO THE LIGHT/ZENO

MASSACRE THE MAINSTREAM/ADRENALIN KICK

マサカー・ザ・メインストリーム/アドレナリン・キック

PONY CANYON PCCY-01219

[☆☆☆]

ベイエリア・クランチとよばれていたころのスラッシュメタル的なリフで押しまくるサウンドが中心です。疾走感はあんまりありません。メタリカみたいに聞こえることもあります。ギターソロなどに良いところもありますが、同じようなテンポの曲が多いので飽きやすいかもしれません。

BORN BLIND

ALTERNATIVE 4/ANATHEMA

オルタナティヴ 4/アナシマ

PONY CANYON PCCY-01258

[☆☆☆]

流麗で神秘的な世界を紡ぎ出す彼等の新作は、プログレッシヴな雰囲気が強まり、ゴシック的要素が多少、薄まるということになっています。静と動のコントラストが鮮やかに楽曲を盛り上げていきます。

FRAGILE DREAMS

FATHERLAND/ANCIENT RITES

ファーザーランド/エインシェント・ライツ

TOY'S FACTORY TFCK-87166

[☆☆☆]

ベルギー(!)からの叙情メロディアス・ドラマティック・デスメタルです(何だそりゃ?)。オーケストレーションを使ったアレンジやSEなどに世界観を作り出そうとする試みが見られます。その手法はブラインド・ガーディアンなどに近いかもしれません。
扇情的なギター・フレーズや劇的な展開、牧歌的なメロディも見られ、ダイナミックな楽曲に仕上がっていますが、ディストーション・ヴォーカルの説得力が足りないことや唐突な場面展開などの改善すべき点も見られ、抜きんでた存在になるためには、かなりの成長が必要でしょう。

SEASON'S CHANGE (SOLSTICE)

CHANGING SKIN/ANDRE ANDERSEN

チェンジング・スキン/アンドレ・アンダーセン

VICTOR VICP-60503

[☆☆☆]

ロイヤル・ハントだ!
……えーと、ソロ・アルバムでしたね。しかしながらバンドとどこが違うのか良く分からないくらいにロイヤル・ハントしています。関わっている人はロイヤル・ハント3/5、元ロイヤル・ハント2、ナリタ2ということで、これで、あのサウンド以外のものが出来たらその方が不思議だ、というメンバーです。長い曲が多いですが、ロイヤル・ハントファンなら買って後悔することはないでしょう。

NEVER LOOK BACK

BORDER OF REALITY/ANGEL DUST

ボーダー・オブ・リアリティ/エンジェル・ダスト

VICTOR VICP-60469

[☆☆☆☆]

10年ぶり!のサードアルバムで復活しました。 確かに、凄く上手いヴォーカルではないかもしれませんが(苦笑)、パワフルでメロディアスな楽曲がそれを十分にカバーしていると思います。時代の流れの外にある、自分達のスタイルを貫き通す姿勢には畏敬の念さえおぼえます。
えー、音的にはメタルチャーチのキーボードありって感じでしょうか、もっとメロディアスかな・・・。レインボーのカバーもやってるよ! 結構面白い(笑)。

BORDER OF REALITY

LISBON/ANGRA

リスボン/アングラ

VICTOR VICP-60391

[SINGLE]

ニューアルバム「FIREWORKS」からの先行シングルです。新曲は劇的に展開するナンバーでニューアルバムへの期待を高めてくれるでしょう。

FIREWORKS/ANGRA

ファイアワークス/アングラ

VICTOR VICP-60432

[☆☆☆☆]

ヘヴィメタルであることに拘った本作は今まで以上にギターを前面に押し出したサウンドとなっており、随所で印象的なギタープレイを聴かせています。また、シンフォニックなオーケストレーション・アレンジが全体を覆っており、華麗にドラマティックに楽曲が展開されていきます。

METAL ICARUS

VOLUME 8 - THE THREAT IS REAL!/ANTHRAX

ヴォリューム8:スレット・イズ・リアル!/アンスラックス

VICTOR VICP-60319

[☆☆☆☆]

70年代のSF映画のポスターのようなジャケットを引っさげてきた、このアルバムはストレートでシンプルにまとまった前作に比べ、トライバル・リズムを感じさせるものやカントリーロック、ハードコアといった楽曲を含むバラエティのあるものになっています。ソリッドなリフは健在でスラッシュメタル・バンドらしさが未だ失われてはいないことを知らしめています。また、パンテラのメンバーも参加しています。

CRUSH

STIGMATA/ARCH ENEMY

スティグマータ/アーク・エネミー

TOY'S FACTORY TFCK-87149

[☆☆☆☆☆]

アグレッシヴな部分はよりアグレッシヴに、メロディアスな部分はよりメロディアスに、前作以上に攻撃性と叙情性が突き詰められており、そのコントラストの生み出すサウンドはドラマティックな世界を創り出しています。流麗なギターソロと暴虐なヘヴィ・リフの織り成す質の高いメロディック・デスメタル・サウンドが聴けます。

BEAST OF MAN

THE VISITOR/ARENA

ザ・ヴィジター/アリーナ

PONY CANYON INC., PCCY-01247

[☆☆☆☆]

英国のプログレッシヴ・ロックバンドによるシンフォニックでドラマティックなアルバムです。コンセプト・アルバムですが歌詞を読んだかぎりでは内容がよく判らないのですが、そんなことを気にしなくても優れたメロディと荘厳なサウンドを満喫することができます。時折以前のクイーンズ・ライチにも似た空気を感じさせます。

IN THE BLINK OF AN EYE

A NEW RELIGION?/ATHENA

ア・ニュー・レリジョン?/アシーナ

TEICHIKU RECORDS TECW-25790

[☆☆☆]

プログレッシヴ・ハードだった彼等ですが、現ラプソディのヴォーカルが加わった事により、前作よりもシンフォニック、クラシカル、ドラマティックなサウンドに姿を変えています。プログレッシヴな印象を与えるテクニカルなフレーズも随所に見られますが、全体的にはアングラにも通じるクラシカルな部分と彼等の特徴であるプログレッシヴ・ロック的な部分の違和感が気になります。
彼等の今後の方向性が危ぶまれるところです。

SOUL SAILOR

OCEANS OF TIME/AXEL RUDI PELL

オーシャンズ・オブ・タイム/アクセル・ルディ・ペル

VICTOR VICP-60434

[☆☆☆☆]

これでもか、というくらいにオーセンティックなヘヴィメタルを創ってます。
確かに、凄く上手いギターではないかもしれませんが(笑)、それを補って余りある叙情的でメロディアスな楽曲が魅力です。とりあえず、元ハードラインのヴォーカルは上手いです。

ASHES FROM THE OATH

INTO THE ELECTRIC CASTLE [A SPACE OPERA]/AYREON

《エイリオン 〜光の宮殿〜》/アルイエン・アンソニー・ルカッセン

VICTOR VICP-60478-9

[☆☆☆☆]

幻想的で壮大なファンタジーストーリーを下敷きにしたコンセプトアルバムです。2枚組みで収録時間は105分です。もちろん聴き通すには、それなりの覚悟が必要です。1枚目は全体的にスペーシーでムーディなサウンドで、穏やかな印象があります。起伏に富んでいるという点では2枚めに軍配があがるでしょう。マリリオンや、ザ・ギャザリング、オルファネイジ、スレッショルドなどのヴォーカルが参加しており、ブルージーな雰囲気、叙情的なメロディなどを含んだ70年代プログレッシヴ・ロックを彷彿とさせる心和ませるサウンドが展開されていきます。

THE GARDEN OF EMOTIONS

BOOK OF SECRETS/BALANCE OF POWER

ブック・オブ・シークレッツ/バランス・オブ・パワー

PONY CANYON PCCY-01267

[☆☆☆☆]

イギリスのメロディアス・ハードロック・バンドの2枚目のアルバムです。シリアスなアルバム・コンセプトを力強いハイトーン・ヴォーカルとテクニカルなギター、そして華やかなキーボードがドラマティックに盛り上げています。叙情的なメロディとヘヴィなエッジが上手く融合しています。

WARHEAD

SIGN OF THE TIMES/BLIND FAITH

サイン・オブ・ザ・タイムス/ブラインド・フェイス

BLIND FAITH CO LTD. BFRC-1001

[☆☆☆☆]

インターネットで話題の日本人アーティストKelly Simonzのソロ・アルバム。様式美を追求したそのサウンドは、壮絶の一言に尽きます。ドラマティックな音世界に酔いしれることができることでしょう。

サウンドのサンプル、およびアルバムのご注文はこちらのオフィシャルホームページで

http://www3.big.or.jp/‾faith/

NIGHTFALL IN MIDDLE-EARTH/BLIND GUARDIAN

ナイトフォール・イン・ミドルアース/ブラインド・ガーディアン

VICTOR VICP-60295

[☆☆☆☆☆]

発売が延期に次ぐ延期でとうとう今日を迎えてしまった本作ですが、長い間待たされた甲斐のある優れた作品になっています。前作からの方向性を維持しながら更にドラマティック、オペラティックなものになっています。トールキンの「シルマリルの物語」を下敷きにしたコンセプトを重厚壮大で劇的に描き出す力量には彼等の大きな成長が感じられ、もはや彼等独自のサウンドは誰にも真似出来ない処にまで達したようです。

TIME STANDS STILL(AT THE IRON HILL)

MIRROR,MIRROR/BLIND GUARDIAN

ミラー・ミラー/ブラインド・ガーディアン

VICTOR VICP-60213

[SINGLE]

今春、発表予定のニューアルバムからの先行シングルです。以前の露出しすぎた映画の予告編のような状態を避けるために新曲は1曲だけです。あとはライヴとJUDAS PRIESTのトリビュート・アルバムに発表した曲なので、ファンの人向けです。

HEAVEN FORBID/BLUE OYSTER CULT

ヘヴン・フォービッド/ブルー・オイスター・カルト

NIPPON CROWN Co.,Ltd CRCL-4701

[☆☆☆☆]

10年ぶりのニューアルバムです。インテリジェンスな感覚を持ったメロディアスなハードロック・サウンドは初期のものに近く、美しいメロディが時代の空気を取り入れたタイトな音造りと調和しています。ジャケットはヨーロッパ盤のものが使用されており、彼等のオカルティックな面は無くなっていますが、一般的にアピールするものになっています。

HARVEST MOON

MERCENARY/BOLT THROWER

マーセナリィ/ボルト・スロワー

VICTOR VICP-60535

[☆☆☆]

えー、ここBLACK BLADEでは非常に印象の悪い(苦笑)ボルト・スロワーの六枚目のアルバムです。初期の作品に比べるとプロダクションも良くなり、音が明瞭に聞こえるようになった事もあってかデスメタルではあるものの楽曲も幾分か聴き易いものになっています。ツーバスが細かく刻むリズムとのたうつ特徴的なリフがヘヴィさを強めています。
でも、やっぱり楽曲の区別がつかないのはポーザーだから?(笑)

LAID TO WASTE

THE CHEMICAL WEDDING/BRUCE DICKINSON

ケミカル・ウエディング/ブルース・ディッキンソン

VICTOR VICP-60468

[☆☆☆☆☆]

幻想画家であり詩人、ウィリアム・ブレイクにインスパイアされた本作は神秘的でダーク、かつヘヴィな作品になっています。サウンドのみならず歌詞世界もオカルティックな雰囲気を醸し出しており、文字通り“重い”楽曲が揃っています。ミドルテンポの曲が殆どで、リズム、リフ共にドゥーミーな重さを追求したものになっていますが、随所に見られる鮮やかなギタープレイとヘヴィメタル然としたヴォーカルが楽曲に躍動感を与えています。一聴だけでは、あまりの重さ、暗さに圧倒されてしまいますが、聴き手に思考することを要求するアルバムになっています。

TRUMPETS OF JERICHO

CONFLICT AND DREAMS/CAIRO

コンフリクト・アンド・ドリームス/カイロ

ROADRUNNER RECORDS RPCY-1041

[☆☆☆☆]

ドラマティックなプログレッシヴ・ロックを創り出す彼らの新譜は前作以上に大作を揃えた、パワフルなアルバムです。スリリングなギターとキーボードのインプロヴィゼーションがあり、緊張感を高めています。

THEY YOU WERE GONE

DARKTYLIS GLOMERATA/CANDLEMASS

暗黒への飛翔/キャンドルマス

PONY CANYON PCCY-01245

[☆☆☆]

ドゥーム・メタルのパイオニアとして知られている彼等の新作は、なんだかよく分からない過程を経て発表されることになったわけですが、それほど破滅的と感じさせるわけでもなく初期ブラック・サバス的雰囲気を感じさせながらをモダンなサウンドで暗く陰鬱なメロディを聴かせてくれます。プログレッシヴ的な要素もあり、空間的な奥行きを感じさせる楽曲を創っています。
何故か、あのマイケル・アモット(ex.ARCH ENEMY,SPIRITUAL BEGGARS)が参加していますが、彼の特徴的なギターソロが聴かれるわけではありません。

LIDOCAIN GOD

REBORN/CEMETERY

リボーン/セメタリー

CEM-9810

[☆☆☆☆]

なにわのメタル・ゴッド(笑)、セメタリーのファースト・フルレンスアルバムです。
伸びやかなハイトーン・ヴォーカルとライオットばりのツインリードの絡みも鮮やかなメロディアス・スピードメタルです。
泣きまくるギターソロが正統派ヘヴィメタル・ファンの心に染み渡ることでしょう…。
でも、ヴォーカルは中低音域を有効に使ったほうが表現力が上がると思います。
そして、ジャケットは何とかしたほうが良いと思います(笑)、はい。

えー、自主制作盤なため入手は困難かと思われます。詳しい事はオフィシャル・サイトでどうぞ。

SOMETHING WILD/CHILDREN OF BODOM

サムシング・ワイルド/チルドレン・オヴ・ボドム

TOY'S FACTORY TFCK-87155

[☆☆☆☆☆]

様式美とデス・ヴォーカルの融合。このアルバムはこれに尽きます。キーボードを大きく盛り込んだシンフォニックでドラマティックなヘヴィメタルはデスヴォーカルによってよりアグレッシヴなものとなって聴く者を圧倒します。特に5曲目などはヴォーカルを除けばストラトヴァリウスか、はたまたイングヴェイかと思えるほどのフレーズを紡ぎだしています。このアグレッシヴかつメロディアスなスタイルは新時代のヘヴィメタルの形なのではないか、と思えるほどです。

LAKE BODOM

NAIVE/CLOCKWISE

ナイーヴ/クロックワイズ

PONY CANYON PCCY-01269

[☆☆☆☆]

北欧叙情メロディアス・ハードロック・バンドのセカンドアルバムです。透明感のあるメロディが変わらぬ魅力を放っていますが、前作のような一聴しただけで聴き手をノックアウトするような美旋律は多少後退気味です。そして、新境地を開く意欲的な楽曲と、前作の流れを汲むスタイルの曲が半々で存在していますが、良質なメロディアス・ハードロック・アルバムです。

MISSING THE WALRUS

FROZEN BY HEAT/THE COMPANY

フローズン・バイ・ヒート/ザ・カンパニー

TEICHIKU RECORDS TECW-25744

[☆☆☆]

アメリカのパワーメタル・バンドのセカンドです。スラッシュメタルの流れを汲む、重いリフとテクニカルなギターがツーバスに乗って疾走します。吐き捨て型のヴォーカルはメロディ少な目ですが、勢いと説得力はあります。

HATE IN COLD EYES

FROM FATHER TO SON/CONCERTO MOON

フロム・ファーザー・トゥ・サン/コンチェルト・ムーン

VAP VPCC-81276

[☆☆☆☆☆]

日本の誇る様式美ヘヴィメタル・バンドのメジャーデヴュー作です。ネオ・クラシカルな早弾きソロとハイトーン・ヴォーカルが安定したプレイを聴かせてくれます。泣きのギターが聴きたい人は絶対に買いだ!

と言いたい所ですが、僕は日本語の歌詞が、とことん駄目な人なので、辛い所もあります。
インスト部分だけなら問題無いのですが。

UPDATE すまねー!俺が間違ってました。コンチェルト・ムーン最高!

INTO THE FIRE

NEXUS POLARIS/COVENANT

ネクサス・ポラリス/コヴナント

MARQUEE INC., MICY-1050

[☆☆☆☆]

シンフォニック・デスメタルでジャケットはアンドレアス・マーシャルです・・・これじゃ駄目ですか? じゃあ誤解を恐れずに言うと派手なキング・ダイアモンドってところです。ツインギターがメロディアスなフレーズを奏で、ピアノと女性ヴォーカルがドラマティックに決めてくれます。でもデス・ヴォーカルは低音しか唄わないキング・ダイアモンドみたいな感じで、それほどエキセントリックじゃないのでした。

THE LAST OF DRAGONS

CRUELTY AND THE BEAST/CRADLE OF FILTH

鬼女と野獣/クレイドル・オブ・フィルス

PONY CANYON INC., PCCY-01244

[☆☆☆☆]

鋼鉄の処女を使い処女の生き血を集めたといわれる(裏とってません/笑)エリザベス・バソリーを題材にしたコンセプトアルバムです。妖美で退廃的で扇情的なサウンドは、強いビジュアルイメージを聴く人に与え、恐怖の物語を劇的に表現しています。高音部のシャウトと軽いドラムサウンドが好みの分かれるところになるかと思いますが、叫びやうめき、喘ぎ声などが効果的に用いられています。夜中に独りで聴くのはやめましょう、けっこう怖いです。さらにエロティカ(笑)。
アイアン・メイデンのカバーはかなりいい出来でした。

DESIRE IN VIOLENT OVERTURE

THE SOUND OF PERSEVERANCE/DEATH

サウンド・オブ・パーサヴィーランス/デス

VICTOR VICP-60493

[☆☆☆☆]

急激な加減速繰り返しながら摩訶不思議なギターソロを叩き出し非人間的なヴォーカルが叫んでいる、まさにデスらしいサウンドを本作でも聴かせてくれています。そのスピード感は聴く者を突き放すかのような切れ味に満ちています。そして、ジューダス・プリーストのカバーをやっていることが彼等のヘヴィメタルへの拘りを表わしているのではないでしょうか。

BITE THE PAIN

INFINITY/DEVIN TOWNSEND

∞(インフィニティー)/デヴィン・タウンゼンド

SONY RECORDS SRCS-8812

[☆☆☆☆]

天才?デヴィンの新たなプロジェクトです。彼の別プロジェクトであるオーシャン・マシーンを彷彿とさせる音の洪水のようなサウンドです。しかし、それよりは多様性に富みポップなナンバーや激しい曲、壮大な曲やおもちゃが壊れたような曲(笑)など様々な面を聞かせてくれます。沢山の音が縦横無尽に駆け回りますが、不思議と落ち着いて聴けるのは彼の才能の賜物でしょうか。

BAD DEVIL

PENETRATIONS FROM THE LOST WORLD/DIMENSION ZERO

ペネトレイションズ・フロム・ザ・ロスト・ワールド/ディメンション・ゼロ

TOY'S FACTORY TFCK-87151

[MINI]

イン・フレイムス 2/5のサイド・プロジェクトのミニ・アルバムですが、激走するイン・フレイムスといった感じで最近の本家がぬるくなってきたと感じる方の溜飲を下げるアグレッシヴなサウンドです。メロディアスなギターソロもフィーチュアされており、アコースティック・ギターを絡めたインストゥルメンタルもあります。でもボーナストラックはつまらないと思います。

FORGOTTEN...BUT NOT FORGIVEN

DIO'S INFERNO THE LAST IN LIVE/DIO

ディオズ・インフェルノ:ザ・ラスト・イン・ライヴ/ディオ

TEICHIKU TECW-35704-5

[LIVE]

ウィ〜ロック!

というわけで相変わらず凄まじいヴォーカルを聴かせてくれるディオですが、まったく年齢を感じさせない伸びのある声は圧巻です。

余談:プリティ・メイズはライヴアルバムを発表しています。

DEATH METAL/DISMEMBER

デス・メタル/ディスメンバー

Marquee Inc., MICY-1051

[☆☆☆☆]

いわゆるスラッシュ・メタル直系の疾走型デスメタルです。最近の傾向であるメロディの要素もギターソロ辺りに見られます。壮絶で激烈な疾走ぶりが聴く人を昂揚させます。

MISANTHROPIC

KOMÖDIA/DREAMS OF SANITY

神曲/ドリームス・オブ・サニティー

AVALON MICY-1039

[☆☆☆☆]

女性ヴォーカル2人のゴシックメタル・バンドですが、サウンド的にはブリティッシュ・ヘヴィメタル的で、耽美性はそれほど強くないような。2人いるわりには、あまり効果の出ていないヴォーカルが、ちょっと難ありですが、女性であることにさほど違和感もなく、普通のメロディアスでドラマティックなヘヴィメタルを聴いてる感じです。

BLADE OF DOOM

ONCE IN A LIVETIME/DREAM THEATER

ワンス・イン・ア・ライヴタイム/ドリーム・シアター

EAST WEST JAPAN AMCY-2888-9

[LIVE]

140分を越える2枚組みライヴアルバムです。
実力ミュージシャン揃いの彼等ですが、その定評通りの凄まじいプレイを聴かせています。スタジオアルバムよりも全体的に緊張感が漲っており楽曲がより鮮やかに息づいている印象を与えます。ヴォーカルが多少不安定なところもありますが、鑑賞に耐える完成度の高いライヴアルバムになっています。
彼等の実力を感じるにはスタジオアルバムよりも、これを聴いたほうがいいかも。

VAIN GLORY OPERA/EDGUY

ヴェイン・グローリー・オペラ/エドガイ

VICTOR VICP-60316

[☆☆☆☆]

メロディックでオペラティックなヘヴィメタルです。ハイトーン・ヴォーカルも安定しています。傾向で言えばラプソディとハンマー・フォールの中間くらいに位置するスタイルです。ティモ・トルキ(ストラトヴァリウス)とハンズィ・キアシュ(ブラインド・ガーディアン)がゲストで参加しています。

UNTIL WE RISE AGAIN

MY TIME TO DIE/EDWIN DARE

マイ・タイム・トゥ・ダイ/エドウィン・デアー

PONY CANYON INC., PCCY-010297

[☆☆☆]

伸びのある力強いハイトーン・ヴォーカルを擁するメロディアス・ハードロックです。その、どこかしら明るい印象を与えるサウンドは時にはポップに、時にはヘヴィに様々に印象を変化させていきますが、彼等の特徴である豊かなメロディがそれらを一つに束ねています。

I FEEL IT

MANIFESTATION OF FEAR/ELEGY

マニフェステイション・オブ・フィア/エレジー

VICTOR VICP-60433

[☆☆☆☆☆]

激しい疾走ナンバーで幕を開ける本作は工業都市を舞台とした、ある子供の人生を描くコンセプトアルバムになっています。伸びのある力強い情感豊かなハイトーン・ヴォーカルがテクニカルでメロディアスなギターと相まって、シリアスなストーリーをドラマティックに描き出していきます。前作では落ち着いた印象があったギターも縦横無尽に鮮やかなプレイを見せ、リズム隊も複雑なテクニックを聴かせてくれます。

SOLITARY DAY(LIVING IN AN IVORY TOWER)

SPACE ETERNAL VOID/ENIAC REQUIEM

スペース・エターナル・ヴォイド/エニアック・レクイエム

ROADRUNNNER RECORDS RRCY-1075

[☆☆☆]

叙情派シンフォニック・プロジェクト、だそうです。プログレッシヴな展開を見せるシンフォニック・メタルといった感じでしょうか。スタイル的にはシンフォニー・Xに近いものがあります。ドラマティックではありますが楽曲の緊張感が、このスタイルの音楽にしては多少足りない気もします。ネオ・クラシカルな叙情的フレーズも頻出するのですが。

NEMESIS

TORTURA INSOMNIAE/EVONY TEARS

眠れぬ夜の物語/エボニー・ティアーズ

TOY'S FACTORY TFCK-87147

[☆☆☆☆]

スウェーデン出身の叙情メロディック・デスメタルです。ディストーション・ヴォーカルと歌詞世界にしかデスメタルらしさは見出せません。正統派ヘヴィメタル(スラッシュメタルかな?)的で扇情的なメロディを持つ楽曲で成り立っており、女性ヴォーカルも加わって雰囲気を盛り上げます。ここまでデスメタル的な要素が希薄だと普通のヴォーカルでやってもらいたいところです。
ジャケットがちょっと妖しいです(笑)。

SPOONBENDER

OBSOLETE/FEAR FACTORY

オブソリート/フィア・ファクトリー

ROADRUNNER RECORDSRRCY-1073

[☆☆☆]

デジタル感満載のエクストリームミュージックです。アグレッシヴながらも、怒号一辺倒ではなく別の表情を見せるヴォーカルと、時折現れる浮遊感あるサウンドが多様な音楽性を感じさせます。ヴォイヴォドよりも聴き易いです。

SHOCK

AT DUSK AND FOREVER/GATES OF ISHTAR

アット・ダスク・アンド・フォーエヴァー/ゲイツ・オヴ・イシュター

MARQUEE INC., MICY-1045

[☆☆☆☆]

バンド内がゴタゴタしてすっかりよくわからない状態になっている(笑)彼等ですが音楽的には前作以上に優れたメロディック・デスメタルを聴かせてくれます。とにかく突っ走っています(笑)。さらにマシンガン・ビートや叙情的なメロディも盛りだくさんです。曲調にバラエティが少ないのが玉に傷ですが前作に感じられた不透明さもなくなって伸び伸びやっているようにも感じられます。バンドロゴも変わって気分一新という感じでしょうか。

BATTLES TO COME

GORDIAN KNOT

ゴーディアン・ノット

MARQUEE MICY-1084

[☆☆☆]

元CYNICのメンバーがつくったソロ・プロジェクトです。そのサウンドは時に70年代プログレッシヴ・ロックを彷彿とさせるもので、幻想的な世界を作り出しています。CYNIC進化版か、キング・クリムゾンかというような、オール・インストゥルメンタルです。
でも、かなりフュージョンっぽいかも…。

SINGULARITY

LEGACY OF KINGS/HAMMERFALL

レガシィ・オブ・キングス/ハンマーフォール

VICTOR VICP-60456

[☆☆☆☆☆]

あのイン・フレイムスのギタリストが関わった事で話題になった北欧正統派ヘヴィメタル・バンドのセカンドアルバムです。前作の繊細さというか線の細さが薄まり、力強く雄々しい印象を与える事に成功しています。音質の向上と厚味を増したコーラスが、いわゆるジャーマンメタル然としたパワーメタル・サウンドを創り出しています。

DREAMLAND

THE HAUNTED/THE HAUNTED

ザ・ホーンテッド

TOY'S FACTORY TFCK-87157

[☆☆☆☆]

元アット・ザ・ゲイツのメンバーによって結成されたバンドですが、前身バンドとは異なり今では珍しくなった純粋なスラッシュ・メタル・サウンドを創っています。メロディアスなフレーズも多少見られますが、基本的には切れ味鋭いリフと吐き捨て型ヴォーカルのアグレッシヴなサウンドです。激烈なスピード感が爽快です。

THE VEIN

BETTER THAN RAW/HELLOWEEN

ベター・ザン・ロウ/ハロウィン

VICTOR VICP-60235

[☆☆☆☆☆]

クラシカルで壮大なインストゥルメンタルで幕を開けるこのアルバムは、アグレッシヴな2曲目で今までのハロウィンのイメージを覆してくれます。続く3で典型的な彼らの曲を聴かせた後は、実験的なアレンジを施した曲などを含んだバラエティに富んだ楽曲が並びます。新しい方向に眼を向けながらも彼らの独自性を失わない力強いサウンドを聴かせてくれています。ちなみに10はラテン語の曲です(笑)。

LAVDATE DOMINVM

THE FINAL CHAPTER/HYPOCRISY

ザ・ファイナル・チャプター/ヒポクリシー

MARQUEE INC.,JAPAN MICY-1043

[☆☆☆☆]

疾走するメロディック・デスメタルです。スラッシュ的に爆走するナンバーが爽快ですが、ミドルテンポの曲も叙情的なメロディで扇情性が高いです。このアルバムを最後にバンドが無くなるらしいのですが、非常に惜しい気がします。

DOMINION

SOMETHING WICKED THIS WAY COMES/ICED EARTH

SOMETHING WICKED THIS WAY COMES/ICED EARTH

CENTURY MEDIA 7914-2

[☆☆☆☆☆]

正統派ドラマティック・ヘヴィメタルを貫き通すアイスド・アースの最新作です。 作品の方向性としては「ダーク・サーガ」の延長線上にありますが、前者にくらべると疾走系のナンバーが増えており、勢いを感じさせるものとなっています。悲哀と激情の絡み合うミドルテンポの楽曲も扇情的なメロディのギターソロが情感を高めています。今までには、あまり見られなかったような雰囲気の曲もありますが基本的には自分達の得意分野に磨きをかける方向で進んでいます。
バンドのクレジットを見た限りでは、どうもバンドとしてメンバーが構成されていないようです。なんにせよ体勢を立て直して頑張ってもらいたいものです。
日本盤は、そのうちビクターから発売されるでしょう・・・多分。

BIRTH OF THE WICKED

http://www.icedearth.com/

VIRTUAL XI/IRON MAIDEN

バーチャル・イレブン/アイアン・メイデン

TOSHIBA EMI TOCP-50440-1

[☆☆☆☆]

良くも悪くも独自のアイアン・メイデン・サウンドを貫き通す彼らの新作は、前作からの問題点だったヴォーカリストの線の細さと力量不足を感じさせないような曲作りが為されていますが、未だヴォーカルが改善されているとはいえません。また、大作主義も続いており冗長な部分が見られることは否めません。しかし、明快なメロディを多く配したことから前作に比べ直感的で分かりやすいアルバムに仕上がっており、オーケストレーションなどの導入がアルバムに奥行きをあたえています。

DON'T LOOK TO THE EYES OF A STRANGER

COMING HOME/IRON SAVIOR

カミング・ホーム/アイアン・セイヴィアー

VICTOR VICP-60518

[SINGLE]

来年発表予定のセカンドアルバムからの先行シングルです。
ファーストアルバムの方向性と変わりない力強いパワーメタル・サウンドを追求した曲を収めています。

98'LIVE- MELTDOWN/JUDAS PRIEST

'98ライヴ-メルトダウン/ジューダス・プリースト

ZERO CORPORATION XRCN-2039-40

[LIVE]

新ヴォーカリストを迎えてのライヴを収録した2枚組みのアルバムです。彼等の名曲のオンパレードといった選曲がファンにとっては喜ばしいでしょう。ファンは黙って買い。

[Word of Mouth から転載]
ティム“リッパー”オーエンスはロブより上手いんじゃないのか?って感じの熱唱を聴かせてくれるわけで、プリーストの健在ぶりが立証されてます。2枚組みで2,800円!税抜き!(笑)そして、あのゼロ・コーポレーションの社長が考えているというオビも読めるぞ!さらに解説 マサ伊藤!!そういうわけでヘヴィメタル・リスナーは黙って買うべし(希望)。

SIEGE PERILOUS/KAMELOT

シージ・ペリロス/キャメロット

VICTOR VICP-60349

[☆☆☆]

元コンセプションのヴォーカルを迎えての第三作ですが、彼等独自の華麗な幻想世界をさらに突き詰めたサウンドを創り出しています。コンセプションでその力量が証明されているロイ・カーンの艶っぽいヴォーカルも健在ですが、もう一歩突き抜けた感じがしないのが、もどかしくもあり、カタルシスを得るまでには至らないというか、ちょっと判断に困ってます。

IREA

TIMESCAPE/KENZINER

タイムスケープ/ケンジナー

TEICHIKU RECORDS TECW-25795

[☆☆☆]

フィンランドからの様式系テクニカル・ヘヴィメタルバンドです。そのサウンドはメロディアスでクラシカルなフレーズを連ねつつ、ハイトーン・ヴォーカルが力強く唄い上げるというスタイルをとっています。アーテンションをよりクラシカルに近づけたような雰囲気もあります。多少、楽曲に冗長さが感じられますが、全体的にはプレイも安定しており良質のものが揃っています。
さらにギタリスト、ヤノ・ケスキネンの風貌が様式美系ギタリストの伝統にのっとっているのが、いとおかし(笑)。

THRU THE END

VOODOO/KING DIAMOND

ヴードゥー/キング・ダイアモンド

VICTOR VICP-60218

[☆☆☆☆]

エキセントリックでシアトリカルな類まれなるヴォーカルの白塗り魔人(笑)キング・ダイアモンドのニューアルバムです。相変わらずのホラーストーリーを下敷きにしたコンセプト・アルバムでバックの演奏もドラマティックな正統派ヘヴィメタルしてます。
爬虫類声と言われるヴォーカルの裏声が気になる人は嫌な感じでしょう(笑)。

ONE DOWN TWO TO GO

RETURN TO HEAVEN DENIED/LABYRINTH

リターン・トゥ・ヘヴン・ディナイド/ラビリンス

TEICHIKU RECORDS TECW-25714

[☆☆☆☆]

テクノ的なアプローチを取り入れたデヴューアルバムとは一転、正統派メロディック・スピード・メタルに純化したドラマティックなアルバムです。そのサウンドはストラトヴァリウスやエレジーなどにも通じるものがあり、新加入の伸びやかなハイトーン・ヴォーカルやテクニカルなギターソロが楽曲の質を向上させています。

NEW HORIZONS

GARDEN OF THE MOON/LANA LANE

ガーデン・オブ・ザ・ムーン/ラナ・レーン

MARQUEE INC.,JAPAN MICY-1032

[☆☆☆☆]

女性ヴォーカリストのラナ・レーンを中心としたプログレッシヴでシンフォニックな薫りただよう、メロディアスで幻想的なハードロック・アルバムです。ハードなエッジの効いたギター、色彩豊かなキーボードと哀愁あるヴォーカルが神秘的な世界を描き出しています。

EVOLUTION REVOLUTION

ECHOES FROM THE GARDEN/LANA LANE

エコーズ・フロム・ザ・ガーデン/ラナ・レーン

MARQUEE INC., MICY-1052

[EP]

来日記念盤です。未発表テイクを収録しています。アルバム本体と変わらないクオリティの楽曲ですがアルバムよりも少しインストゥルメンタルの比重が増え、プログレッシヴな印象が少し強まっています。

LEGACY/LEGACY

レガシー

DORPHIN ENTERTAINMENT CO.,Ltd BLCK-86007

[☆☆☆☆]

荒々しい感じのするハイトーン・ヴォーカルを擁する正統派ヘヴィメタル・バンドです。硬質でオーセンティックなメロディアス・ヘヴィメタルを聴かせてくれます。かなりヨナス・ハンソン(ex.シルバー・マウンテン)のギタープレイが印象的ですが、全体的な印象はソリッドなものです。

TROUBLESHOOTER

HELL ON WHEELS/MANOWAR

ヘル・オン・ウィールズ・ライヴ/マノウォー

VICTOR VICP-60278-79

[LIVE]

真のヘヴィメタル・バンド(笑)マノウォーの2枚組みライヴ・アルバムです。濃いです

さらに、熱いです。

CRYPTIC SOUNDS/MEGADETH

クリプティック・サウンズ/メガデス

TOSHIBA EMI TOCP-61001

[?]

えー、クリプティック・ライティングスからの楽曲をインストゥルメンタルで再構築したアルバム…と言えば聞こえは良いですが、結局のところはカラオケってことで。ギターが歌メロをなぞったりしているので唄うには適していませんけど(笑)。

DEAD AGAIN/MERCYFUL FATE

デッド・アゲイン/マーシフル・フェイト

VICTOR VICP-60348

[☆☆☆]

キング・ダイアモンドとの差別化が困難になりつつあるマーシフル・フェイトですが、はっきり言ってしまえば、どちらもあのヴォーカルが乗る限りはそう大差はないのですが、こちらの方がシアトリカルな雰囲気が少ないためストレートな楽曲主体のアルバムになります。サウンド的にはヴォーカルの特異性を除けば正統派ヘヴィメタルの良質なアルバムです。新機軸があるわけでもないので、いつもとあまり変わらないかな・・・。

THE NIGHT

ABOVE & BEYOND/MIDNIGHT SUN

アバヴ&ビヨンド/ミッドナイト・サン

MAQUEE INC., MICY-1061

[☆☆☆☆]

北欧様式美サウンド全開のメロディアスなアルバムに仕上がっています。前作の何かしらサウンドの散漫な印象も無くなり叙情的メロディに拘った楽曲が揃っています。ゲストには、ジョン・ノーラムも参加しています。

KEEP ON PUSHING

SIN/PECADO/MOONSPELL

シン/ピカード/ムーンスペル

VICTOR VICP-60244

[☆☆☆]

ポルトガル出身のゴシックメタル・バンドです。パラダイス・ロストティアマットを彷彿とさせる完成度の高いサウンドを創り出しています。ニューウェイブ系の陰鬱で退廃的なサウンドが先鋭性を感じさせてくれます。ヘヴィメタル的なギターソロもほんの少々有り。

2ECOND SKIN

FORMULAS FATAL TO THE FLESH/MORBID ANGEL

フォーミュラス・フェイタル・トゥ・フレッシュ/モービッド・エンジェル

VICTOR VICP-60189

[☆☆☆☆]

ヴォーカルが脱退して今後が危ぶまれた彼らも、新ヴォーカリストが加入しての新作です。前任ヴォーカリストに遜色ないデス声を聴かせてくれ、妖しく鋭いギターソロも健在です。このアルバムは何というか怪しい呪文でいっぱいです(笑)。

CHAMBERS OF DEATH

DIABOLICAL/NAGLFAR

ダイアボリカル/ナグルファー

TOY'S FACTORY TFCK-87158

[☆☆☆]

激烈に疾走し、総てを破壊し尽くさんばかりのサウンドを創り出す叙情メロディック・デスメタルです。スタイル的には同郷のディセクションに近い方向性を持っています。けれども、抜きんでて特徴的な点が見当らない所が今後の課題でしょうか。どうしても、このバンドでなければならない、という印象はありません。質は高いと思いますが。

BLADES

SYNTHINITY/NEGLECTED FIELDS

シンシニティー/ネグレクテッド・フィールズ

PONY CANYON INC., PCCY-01229

[☆☆☆]

テクニカルなデスメタルです。メロディアスなフレーズも多くサウンド的にはプログレッシヴなヘヴィメタルといった感じです。シニックエイシストに近いでしょうか。デス・ヴォーカル以外にはデスメタル的な要素は見当たらず、女性ヴォーカルも時折、彩りを添えています。

SYNTHINITY

LESBIAN SHOW/NIGHTFALL

レズビアン・ショウ/ナイトフォール

AVALON MICY-1037

[☆☆☆☆]

タイトルが怪しい(笑)デスメタルですが、デスメタルのブラストビートなんて、これっぽっちもありません。バックはオーセンティックなヘヴィメタルをやってます。ツイン・ギターやギターソロがとてもメロディアスで、ディストーション・ヴォイスとちっとも合いません(笑)。ここまで来ると、このヴォーカルを選んでいる必然性が見出せず、近年のメロディック・デスメタル・バンドの増加は、ヴォーカルを探す手間を惜しんでいるからではないか、という気がしてきました。

MY OWN TROY

THUNDERBEAST/NIGHT IN GALES

サンダービースト/ナイト・イン・ゲイルズ

MARQUEE INC., MICY-1079

[☆☆☆☆]

扇情的なツインギターの絡みが心地よい、メロディック・デスメタルです。その代わりヴォーカルの扇情力は今一つ。わめき型ディストーション・ヴォーカルです。飛びぬけて凄いところはありませんが、まあ安心して聴くことはできます。頭一つ抜け出すには、更なる成長が必要でしょうけど。

I AM THE DUNGEONGOD

ILL-NATURED SPIRITUAL INVASION/OLD MAN'S CHILD

魔界転生/オールド・マンズ・チャイルド

MARQUEE INC., MICY-1075

[☆☆☆☆]

こういう素晴らしい邦題はトイズ・ファクトリーの十八番かと思っていたのですが、どうやらマーキーもこの手法を取り入れたようです。曲名が前者よりも上品な感じがするのは気のせいでしょうか……。それはさておき、何と言っても特筆すべきなのはドラムを除いたパートを独りでやっているという事でしょう。ヴォーカルは一言一言吐き出すようなディストーション・ヴォイスで、キーボードを効果的に使った起伏の激しいシンフォニックなブラックメタルをやってます。叙情的なメロディもありますし、起承転結もはっきりしていますのでチルドレン・オヴ・ボドムあたりが気になる向きにはチェックしてみるのも良いのではないでしょうか。

あ、ちなみにドラムはあのジーン・ホグランです。

THY SERVANT (汝が召使い)

BY TIME ALONE/ORPHANAGE

バイ・タイム・アローン/オルファネイジ

MARQUEE INC., MICY-1047

[☆☆☆]

荘厳な世界を創り出すゴシックメタルですが、アグレッシヴな部分も残しながら女性ヴォーカル、ケルト音楽といった要素を絡めた複雑なサウンドを創っていて、ちょっとラヴクラフト入ってます。

LEAFLESS

ONE HOUR BY THE CONCRETE LAKE/PAIN OF SALVATION

ワン・アワー・バイ・ザ・コンクリート・レイク/ペイン・オヴ・サルヴェイション

MARQUEE INC., MICY-1066

[☆☆☆☆☆]

プログレッシヴ・ヘヴィメタル・バンドの2枚目です。叙情的なメロディやエモーショナルなヴォーカル、ダイナミズムあふれる激しい展開が楽曲に生命力を与えています。そして、前作以上にテクニカルに複雑となった楽曲は聴き手に全身全霊を上げて相対することを要求するものとなっており、その様々な音楽ジャンルを内包する作品世界の奥深さを感じさせます。

HANDFUL OF NOTHING

FOLLOWING DREAMS/PHANTOM'S OPERA

フォローイング・ドリームス/ファントムズ・オペラ

VICTOR VICP-60367

[☆☆☆]

ボンジョビィのメンバーやシンフォニーXのギタリストが参加したことがあったりと、音楽性に関係のないところで話題のバンドですが、サウンド的にはクイーンの手法を取り入れたコーラス・ハーモニーが美しい楽曲が中心のアルバムです。最近のアーティストではヴァレンタインに近い路線ですが、それだけには留まらないプログレッシヴな曲やブルース的な要素も聴かれます。
一曲目の冒頭に日本語コーラスがあったりします。

I'VE HAD MY SHAKE OF LOVING YOU

FOREVER IN TIME/PRAYING MANTIS

フォーエヴァー・イン・タイム/プレイング・マンティス

PONY CANYON PCCY-01257

[☆☆☆☆]

NWOBHMの時代から哀愁のメロディを作り続けている彼等の新作は「CRY FOR THE NEW WORLD」アルバムに匹敵する良質のハードロック・ナンバーの集まるものになっています。ツインリードのハーモニーがメロディの扇情性をより高めており、ハイトーンの新ヴォーカリストも充分に力を発揮しています。復活なったドラマティックで感動的な楽曲が聴く人の心をうつことでしょう。

THE DAY THE SUN TURNED COLD

THIRTEEN/RAGE

サーティーン/レイジ

VICTOR VICP-60314

[☆☆☆☆]

オーケストラ・アレンジに新たな可能性を見出した彼等の新作はダークなシンフォニック・メタルとも言うべきものになっています。叙情的で扇情性の高いメロディをオーケストラがドラマティックに盛り上げており、ヘヴィな部分はそのままに壮大な世界を感じさせます。しかしオーケストレーションとの整合性をとるために疾走感は少なくなっています。

OVER AND OVER

IN VAIN RAGE IN ACOUSTIC/RAGE

イン・ヴェイン〜RAGE イン・アコースティック

VICTOR VICP-60392

[LIVE]

プロモーション来日した際に録音されたアコースティック・ギグの模様を収録したアルバムです。
2、3はアコースティックの方が合うような気がしますけど、4はアルバム・バージョンの方が良好です。ビートルズのカバーもやってます。どう考えても、ファンの人向け。

SYMPHONY OF ENCHANTED LANDS/RHAPSODY

シンフォニー・オブ・エンチャンテッド・ランズ/ラプソディー

VICTOR VICP-60486

[☆☆☆☆]

シンフォニック・メタルを追求し続ける彼等の姿勢は本作でも忠実に守られており、時としてヒロイック・ファンタジー作品のサウンドトラックを思わせる、色彩豊かなものになっています。独自の世界を表現するそのサウンドは、オペラティックなハイトーン・ヴォーカルの力強い歌唱と、ストリングス、それらを有効に活かしたクラシカルなアレンジが聴き手に勇壮な物語を想起させます。
スピーディでメタリックなパートと荘厳でメロディアスなパートが融合して壮大な世界を創り上げています。ドラマティックでヒロイズムを追求するヘヴィメタルを望む方には満足できる一枚となるでしょう。

THE DARK TOWER OF ABYSS

SHINE ON/RIOT

シャイン・オン(ライヴ)/ライオット

ZERO CORPORATION XRCN-2025

[LIVE]

「サンダースティール」アルバムのドラマーが復帰したことによりリズムがタイトになり演奏にも余裕が生まれ安定したプレイを聴かせてくれています。ライヴ録音のために同行した女性コーラスも彩りを添えています。ですが、前任の超絶ハイトーン・ヴォーカルと比較するのは酷かもしれませんが、経験不足か、はたまた力量不足のためかヴォーカルは安定しているとはいえません。今後の彼等の発展のためにはヴォーカルの一層の成長が待たれるところです。

NIGHTBREAKER

BRAIN DRAIN/SABER TIGER

ブレイン・ドレイン/サーベル・タイガー

FANDANGO RECORDS TKFCF-40007

[☆☆☆☆]

北海道出身のベテラン・バンドの新作。数少なくなったヘヴィなリフとメロディアスなギターを配した正統派ヘヴィメタルを聴かせてくれます。

TWO DIMENTIONAL SKY

PARAGRAPH3/SABER TIGER

パラグラフ3/サーベル・タイガー

FANDANGO RECORDS TKCF-40017

[☆☆☆☆]

過去のアルバムからの曲をリ・レコーディングした楽曲を収録したアルバムです。ベスト盤に近い意味合いを持つ本作は彼等に触れる良い切っ掛けになるのではないでしょうか。力強い正統派ヘヴィメタルの数々を堪能することが出来ます。減点は純粋な新作ではない、ということで…。

CRUSH AND DUSH

FROZEN/SENTENCED

フローズン/センテンスト

VICTOR VICP-60484

[☆☆☆☆]

前作でデスメタルからの脱却を果たした彼等ですが、本作ではヴォーカルがこなれたのか、はたまた聴きなれただけなのか定かではありませんが、全体的に聴き易いサウンドになっています。叙情的で扇情的なフレーズがスリリングです。

FOR THE LOVE I BEAR

AGAINST/SEPULTURA

アゲインス/セパルトゥラ

ROADRUNNER RRCY-1080

[☆☆]

ヴォーカルであったマックス・カヴァレラの脱退騒動で体制がかなり崩れてしまった彼等ですが、ヘヴィでアグレッシヴなところはいつもと変わりありません。全体的にはハードコア的な雰囲気が強いです。前作からの方向性を保ったリズム・パーカッションへの拘りは和太鼓との共演に強く見られます。グルーヴ重視のヘヴィ・ミュージックです。メロディは……ありましたかね?

COMMON BONDS

SEX MACHINEGUN/SEX MACHINEGUNS

セックス・マシンガン/セックス・マシンガンズ

TOSHIBA EMI TOCT-10469

[☆☆☆]

いわゆるヴィジュアル系バンドってーやつです。
しかし!音はまるっきりヘヴィメタルです。それも80年代あたりの(笑)。一曲目からメタリカですか?このリフは、とか、ア、アナイアレイター?って感じの5とか、記憶力のいい人ならそこかしこに、いつかどこかで耳にしたような……的サウンドが満載のことに気付く事でしょう…多分。僕は記憶力が今一つなので具体的には思い出せませんでしたけど。
さらに、しかし!何と言っても書かなければならないのは、その歌詞です!
本気かギャグなのか、にわかには判断のつかないお馬鹿さんな歌詞が堪能できます!どかん、どかん、どかん。

そーゆーわけで音[☆☆☆☆]歌詞[☆]足して2で割ってオマケして[☆☆☆]です。音はラジオとかで聴きやがれ!!(笑)

…これって本気でやってるんですか?

TYRANNY/SHADOW GALLERY

ティラニー/シャドウ・ギャラリー

ROADRUNNER RRCY-1037

[☆☆☆☆☆]

前作から3年ぶりのサードアルバムです。ひどく長い間待たされた気がしましたが、待っただけの事はあるクオリティの高いアルバムを創り上げています。
激しさと美しさを兼ね備えたサウンドは、まるで映画のような鮮やかな音世界を感じさせ、確かなテクニックに裏打ちされた演奏の創り出すハーモニーと厚いコーラスが聴く者の感情を強く揺さぶります。
MAGNA CARTAレーベル最強のバンドと呼ばれるにふさわしい壮大でダイナミックなロック・オペラが展開されていきます……。

WAR FOR SALE

THE NATURE OF EVIL/SINNER

ザ・ネイチュア・オヴ・イーヴル/シナー

ZERO CORPORATION XRCN-2030

[☆☆☆☆]

ジャーマン・メタルのベテランバンド、シナーのニューアルバムです。最近ではラルフ・シーパースとのプロジェクトが高く評価されましたが、本家の方も哀愁あるメロディアスでドラマティックなアルバムになっています。今までの彼等には、あまり見られなかったキーボードのアレンジや起伏の激しい曲展開などが楽曲に新鮮味を与えており、ヘヴィメタル然としたサウンドとメロディが見事に調和しています。

A QUESTION OF HONOUR

DRAGON'S SECRET/SKYLARK

ドラゴンズ・シークレット/スカイラーク

MELDAC MECI-25109

[☆☆☆☆]

なんと!このサイト初の2度目のアルバム紹介です。 ドラマティックでシンフォニックなサウンドがファンタジー世界を創造するアルバムです。オペラティックなヴォーカルや本物のストリングスを使ったクラシカルなアレンジが雰囲気をさらに盛り上げます。日本盤はボーナストラック2曲入りです。しかし、メルダックとは・・・世の中分からないものです。

DIABOLUS IN MUSICA/SLAYER

悪魔の鎮魂歌【レクイエム】/スレイヤー

SONY RECORDS SRCS 8698

[☆☆☆☆☆]

ヘヴィメタルの極北を行く彼等の新作は、紛れも無くスレイヤーの刻印が押されています。過去のアルバムの様々な要素を盛り込みながら90年代のサウンドをも取り込んで新たな地平へと向かおうとする意欲的な作品です。ミドルからスローテンポの曲が多いにもかかわらず、攻撃性はまったく失われておらず、重量感のあるリフと狂気のギターソロが邪悪さを際立たせています。

UNGUARDED INSTINCT

STEEL BATH SUICIDE/SOILWORK

スティール・バス・スイサイド/ソイルワーク

SOUNDHOLIC SHCD1-0021

[☆☆☆☆]

これまた、スウェーデン出身のメロディック・デスメタルです。傾向としてはアット・ザ・ゲイツみたいなアグレッシヴな曲調にアーク・エネミー風のメロディアスなギターソロが絡むといった感じです。マイケル・アモット(ex.ARCH ENEMY)にテープを渡したのがデヴューの切っ掛けとか。今時、ディープ・パープルのあの曲をカバーするところが素敵です(苦笑)。

SADISTIC LULLABYE

SOULFLY/SOULFLY

ソウルフライ/ソウルフライ

ROADRUNNER PRCY-1070

[☆☆☆]

セパルトゥラを脱退したマックス・カヴァレラの結成したヘヴィネス・バンド。全体的に怒りの感情が目立ちますが、それだけには留まらないラップ、インダストリアルなどの面やブラジル音楽的なパーカッションを見せたりと結構手が込んでいます。方向性的には彼が最後に関わったセパルトゥラの「ルーツ」アルバムをさらに推し進め、様々な音楽的要素を散りばめたものになっています。原始的な本能を刺激するリズムが効いています。

FIRST COMMANDMENT

SOLUM MENTE INFIRMIS.../STIGMATA

ソールム・メンテ・インフィルミス/スティグマータ

VICTOR VICP-60312

[☆☆☆]

プログレッシヴな雰囲気を持つメロディックなヘヴィメタルをやってます。一筋縄ではいかない様々な音楽的要素を盛り込みつつドラマティックなサウンドを聴かせています。

BLEEDING WITHIN

YOUNIQUE/SUPERIOR

ユニーク/スペリアー

VICTOR VICP-60471

[☆☆☆]

ドイツ出身のバンドのセカンドです。前作はソリッドな感じがしていましたが本作はヘヴィです。プログレッシヴな雰囲気が更に強まって、難解で複雑な展開を見せます。バンドの意志が拡散の方向に向かっているため楽曲の統一感に欠けるきらいがあり、実験的な曲は今一つ。

NOT WITH ME

DESTINY/STRATOVARIUS

デスティニー/ストラトヴァリウス

VICTOR VICP-60481

[☆☆☆☆]

10分を超す大作で幕を開ける本作は、聴く者の期待を裏切らない様式美に満ちたメロディック・ヘヴィメタルを創り出しています。重いテーマを表現するべく少年合唱団によるコーラスを大胆に取り入れるなど意欲的な試みが見られます。バンドとしてのまとまりが出来たためか、個々のパートが必要充分の役割を果たしており楽曲もそれを反映したものとなっています。ただ、幾ばくかの問題がヴォーカル・パートに見られるため、それらの解消が今後の発展の鍵となるでしょうか。

ANTHEM OF THE WORLD

CHILDREN OF THE FUTURE/THE SYGNET

チルドレン・オブ・ザ・フューチャー/シグネット

VICTOR VICP-60470

[☆☆☆☆]

オーセンティックなメロディアス・ヘヴィメタルを創り出しています。パワフルなハイトーン・ヴォーカルと華麗なギターサウンドがダイナミックでドラマティックな世界を表現しています。緻密な曲のアレンジが聴き処です。

FIRE IN PARADISE

TWILIGHT IN OLYMPUS/SYMPHONY X

トワイライト・イン・オリンポス/シンフォニー・エックス

ZERO CORPORATION XRCN-2020

[☆☆☆☆]

劇的な様式美を追求し続けている彼らの新作はプログレッシヴでネオ・クラシカルなドラマティック・ヘヴィメタルの極北をゆきます。前作よりも冗長な部分が減って、緊張感が増したように感じられます。日本を意識したかのような楽曲も見られ、作曲能力の高さがうかがえます。ドリームシアターが夢劇場ならこちらは夢幻交響曲といったところでしょうか。

IN THE DRAGON'S DEN

FOR THE GLORY OF NOTHING/TAROT

フォー・ザ・グローリー・オヴ・ナッシング/タロット

ZERO CORPORATION XRCN-2036

[☆☆☆☆]

オーセンティックな正統派ヘヴィメタルです。メロディアスでハードなサウンドが聴けます。力強く荒々しいハイトーン・ヴォーカルとキーボードが様式サウンドを創り上げています。

CRAWLSPACE

AEGIS/THEATRE OF TRAGEDY

アイギス/シアター・オヴ・トラジディー

MARQUEE INC., MICY-1080

[☆☆☆☆]

悲哀と絶望が漂う暗黒美の世界を描き出す彼等の新作はメタル色が更に希薄となっています。そのサウンドは既にヘヴィメタルという印象は薄くゴシック・ミュージックというべき存在に変貌しています。しかしながら、その情感に訴えるメロディは扇情度も高く、一般のリスナーにも受け入れ易いものとなっています。
少しばかりセンチメンタルな気分になるかもしれませんが…。

SIREN

VOVIN/THERION

ヴォヴィン/セリオン

TOY'S FACTORY TFCK-87160

[☆☆☆☆]

前作でデスメタルを越え、遂にこのアルバムではヘヴィメタルをも越えてしまったセリオンのニューアルバムですがサウンド的にはクラッシック7割、ヘヴィメタル3割というところでしょうか。もちろんデス声は一切無く男女コーラス隊が全てのヴォーカルパートを受け持っています。シンフォニック・メタルというべきサウンドはゴシック的な暗さを孕みつつ劇的に展開していきます。もはや、新世代のクラッシックと言う方がふさわしいのかもしれません。ですが、ダイナミズムが多少弱まった感もあります。
ラルフ・シーパース(ex.プライマル・フィア)参加の曲は紛れも無くヘヴィメタル・ナンバーです。

WINE OF ALUQAH

TRAMPLED UNDERFOOT/TRAMPLED UNDERFOOT

トランプルド・アンダーフット/トランプルド・アンダーフット

PONY CANYON PCCY-01216

[☆☆☆]

テクニカルなギタリストが中心の正統派ヘヴィメタル。アイアン・メイデンばりのインストゥルメンタルを聴かせてくれたりします…が、ヴォーカリストに多少問題が(笑)。えー、なぜか2人ヴォーカリストがいるんですが、2人とも今一つという困った状態で、特にマイケル・キスク(ex.ハロウィン)のヘボまったようなハイトーン・ヴォーカルの音程は、それはとても不安定で楽曲の魅力を半減させてくれます(笑)。もう一人の、こっちが今のヴォーカルみたいですが、アグレッシヴな声質のヴォーカルは、まだマシ…かな。でも、慣れれば大丈夫・・・じゃないか(笑)。
ヴォーカリストの成長に期待って感じでしょうか。

MERCHANTS OF DEATH

NO LIMITS/U.D.O.

ノー・リミッツ/U.D.O.

VICTOR VICP-60313

[☆☆☆☆]

ディストーション・ヴォーカルの本家であるウド・ダークシュナイダー率いるU.D.O.ですが、強い信念を持ってヘヴィメタルの王道を突き進んでいます。3作目のフェイスレス・ワールド的な雰囲気がコーラスの使い方とメロディラインに見られます。焼き直しだの再生産だのと言われる昨今ですが、U.D.O.には誰も変化などは求めてはいないのです。彼等に求めるものはよい楽曲のみです。これからも己の信じる道を突き進んでもらいたいものです。

ONE STEP TO FATE

DISTORTED VISION/UNITED

ディストーティド・ヴィジョン/ユナイテッド

VICTOR VICP-60323

[☆☆☆☆]

ヘヴィです。ヘヴィでうねってます。リフも鋭く重いです。現代的なアグレッシヴ・ミュージックになっていますが、モダン・ヘヴィネスに染まった一連のバンドみたいなつまんなさはなく、時折突進するフレーズがアクセントになっていて、暴れられます(笑)。

COLOR

KINGDOM/VADER

キングダム/ヴェイダー

MARQUEE INC., MICY-1071

[☆☆☆]

来日記念おめでとう盤です。アルバム未収録曲は、彼等らしい激烈疾走ナンバーですが、ボーナストラックのリミックス・バージョンは、今一つ彼等の魅力を引き出しているとはいえないものになってます。

BREATH OF CENTURIES

THE GOD THING/VANDEN PLAS

ザ・ゴッド・シング/ヴァンデン・プラス

AVEX AVCB-66027

[☆☆☆☆]

プログレッシヴでテクニカルでメロディアスなハードロックをやってます。各要素は前作よりもグレードアップしています。複雑な曲展開を見せながらも叙情あふれるメロディを聴かせてくれます。

IN YOU : I BELIEVE

CAST IN STONE/VENOM

キャスト・イン・ストーン/ヴェノム

NIPPON CROWN Co.,Ltd CRCL-4702/3

[☆☆☆☆]

多くのスラッシュ、デスメタル・バンドに多大な影響を与えたといわれるヴェノムの復帰第一作です。今となっては郷愁さえ感じるスラッシーなサウンドを聴かせてくれています。昔のアルバムを聴いたことはないので、比較はできませんが全編を覆ういかがわしさが怪しいです(笑)。2枚組みで、2枚目は初期の曲のリメイクです。

FLIGHT OF THE HYDRA

CYBERCHRIST/VICIOUS RUMORS

サイバークライスト/ヴィシャス・ルーマーズ

VICTOR VICP-60373

[☆☆]

新ヴォーカリストを迎えた彼等ですが、カール・アルバートの最後のアルバムとなった「WORD OF MOUTH」以来のモダンヘヴィネス化は更に進行しているようで、彼等の過去の残滓が浮き沈みする方向性が見えないサウンドとなっています。

いったい他にどの曲を聴く?

KILL THE DAY

INVICTUS/VIRGIN STEELE

インヴィクタス/ヴァージン・スティール

VICTOR VICP-60214

[☆☆☆☆☆]

正統派ヘヴィメタルを追求するヴァージン・スティールのニューアルバムは3部作の完結編だということですが前2作よりもハードな雰囲気を感じさせます。ドラマティックなサウンドは簡単に言えば柔らかいマノウォーと言ったところですが、マノウォーよりは叙情的な面が多少強いように感じられ、ヘヴィメタルらしいヘヴィメタルを味あわせてくれます。

追記:ある種の華麗さがインストゥルメンタル、コーラスに見られ、音楽的な多様性という点ではマノウォーに優ると思います。

DOMINION DAY

EXTREME MEASURES/VITALIJ KUPRIJ

エクストリーム・メジャーズ/ヴィタリ・クープリ

ROADRUNNNER RECORDS RRCY-1077

[☆☆☆☆☆]

テクニカル・メタルバンド、アーテンションのキーボードのソロアルバム2作目です。メタリックなナンバーでの高速フレージングには圧倒されます。前作はギターとキーボードが火花散るバトルを繰り広げていたのですが、本作では上手くまとまっているおり、双方の楽器を活かす方向で楽曲が作られているようです。本職のクラシック・ピアニストの本領発揮といったピアノ曲でも才能を見せ付けてくれています。バラード的なナンバーはメロウで美しく仕上がっています。もちろん本作はオール・インストゥルメンタルです。

TRACK ON FIRE

PHOBOS/VOIVOD

フォボス/ヴォイヴォド

TEICHIKU RECORDS TECW-25715

[☆☆]

ヘヴィネス重視の彼等の最近の作風は、重さに押されてプログレッシヴな部分がわかりにくくなっているように感じます。ヴォーカルの表現力が下がったというのも原因の一つでしょうが、全体的に単調な印象を受けます。

FORLORN

ZEELION/ZEELION

ジーリオン

AVEX INC. AVCB-66034

[☆☆☆]

ハイトーン・ヴォーカルをフィーチュアした北欧様式美系のメロディックなサウンドを展開しています。透明感あるサウンドはいいですがヴォーカルはちょっと弱い感じがします。

SOUND OF A HURRICANE

LISTEN TO THE LIGHT/ZENO

リッスン・トゥ・ザ・ライト/ジーノ

ZERO CORPORATION XRCN-2019

[☆☆☆☆]

気持ちは分かるが何を言いたいのかは良く分からない(笑)ゼロ・コーポレーションのオビの惹句に表わされる、劇的で哀愁漂う美旋律とスカイギターの調べの渦に巻き込まれていくようなメロディアスなサウンドを展開しています。 感動の涙泣くしては聴けないメロディ満載の優れたハードロック・アルバムです。聴くときはハンカチを忘れないようにしましょう。

・・・え、欠点ですか?・・・ヘヴィじゃないところかな。

MEET ME AT THE RAINBOW


[UP]