その他の病害

ピーマン炭そ病(関連病害:スイカ炭そ病アズキ炭そ病

炭そ病に罹病した果実。
11月下旬の収穫末期に発生したもの。
分生子層が同心円状に形成されている。
正しくは「トウガラシ・ピーマン炭そ病」?
果実表面の拡大
果実表面の拡大。
果実表面の拡大
果実表面のさらに拡大。

ニコンのテレスコマイクロなる機材を使用。実体顕微鏡がほしい…。
果実組織の断面
果実組織の断面。
上が果実表面で下が内部になる。
ピーマンは薄い切片が作りやすくてイイ!
分生子層断面
分生子層の断面。
分生子
分生子

ジャガイモ疫病(関連病害:カボチャ疫病

こうなるとかなりヤバイ。
最近は農薬の種類も増えて防除もやりやすくなったが、それでも伸展が早いため恐れられている病気。
葉の病斑。
伸展が早く、緑色を残したまま水浸状に広がってゆく。
葉の病斑。裏側から。
左の拡大。霜状にカビが生えているのが分かる。
1週間後。
降雨のため防ぎきれず…。
…。

シュンギク葉枯病

11月にハウス内で発生。
円形で中央部に黒いカビが発生している。
伸展したもの。
病葉(表)
病葉(裏)
病斑拡大(表)
温・湿度の関係で、いったん病斑の伸展が止まったあと、再伸展すると同心円状の病斑となる。
病斑拡大(裏)
病斑上のカビは裏表とも見られる。
分生子柄の色は黒。
分生子

カラシナべと病(関連病害:ネギべと病

葉柄に発生した病斑。
宿主は地域に古くから伝わるカラシナの一種。
病斑の拡大。
白いカビが見える。
病斑のカビの拡大。
分生子柄。
これも分生子柄。
枝の間に、ちらほら見えるのが、分生子。
分生子と分生子柄。
なんだか不気味な感じ…。

メロンつる枯病(関連病害:スイカつる枯病

育苗時に発生したつる枯病。
病葉の拡大。
病斑伸展の進んだ葉では、つる枯病に特徴的な小黒点が見られる。
小黒点の拡大。分生子殻。
この内部で分生子が作られる。
分生子殻の拡大。
分生子。

セロリ葉枯病

葉枯病の発生した葉。
梅雨時期に発生し、持ち込まれた。
小葉
病斑(表)
小黒点が見られる。
類似病害の「斑点病」では見られないので、小黒点の有無で判別できる。
病斑(裏)
ちなみに類似病害の「セルリー斑点病」は「シュンギク葉枯病」と同じ属の菌(Cercospora)が原因。同じ病害名でも菌が違うことがままあるので注意が必要だ。
小黒点の正体は写真のような柄子殻。
内部には分生子(柄胞子)がつまっている。
柄子殻断面。
分生子
文献では隔壁1〜4となっているのだが…。

ナス褐色円星病

夏から秋にかけ発生。肥料切れにより発生が助長される。
病葉。丸い小さな斑点がバラバラとできる。
最初は黄色く退色したような斑点。
病斑の拡大。
病斑が古くなると、真ん中から穴が開いてくる。
病斑の拡大(裏)。
分生子。
分生子。

キク白さび病

秋から春にかけて発生する。
親株に発生したものを、挿し芽として苗床に持ち込むと厄介。
ちなみにキクの白さび病とアブラナ科作物の白さび病とは全く別種の菌が原因です。
初期の病斑。まだ健全部との境がぼやけている。
初期の病斑(裏)。
裏面から見るとはっきりした病斑になっているが、表皮はまだ破れておらず、さび状の胞子が出てきていない。
中期の病斑。
表から見ても境界がはっきりしてきている。
裏面を見ると表皮が破れて、胞子の放出が始まっている。
ちなみにこの白いヤツを「冬胞子堆」というそうな。
冬胞子堆。
冬胞子堆拡大。
さらに拡大。
ぎっしり胞子がつまっている。
もう一つ拡大。
冬胞子は2細胞で隔壁部でくびれる。


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