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花を育てています。 小さな、小さな 虹色の花を。 冬が極まるときにだけ、 新しい命の灯がともります。 秘め事だから、見えないけれど。 いつかきっと辿り着くために、 花びらを握り潰して、 それから見つめるのです。 握った拳の中にある 七色の夢の輝きを滴らせて、 人の間に言葉が育っていくのです。