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「幻〜女神の山〜」


夕暮れに、金色の道
雨が降ったから、純白の太陽が微笑む
傍らの雪原は寝息を立てて、夜を歌っている
遙か地平に浮かぶ、雲海をまとい
鮮やかに霞みたつ山脈の懐で
あなたの心の宮殿に迷い
一夜の夢に遊ぶ

間もなく漆黒の太陽が立ち上がり
青白きコロナやプロミネンスに洗われて
幻を脱ぎ捨てた闇の女神が唇を濡らす
偉大なる白銀の稜線を隠しながら
彼女は城中に清らかな魂を敷き詰めている
やがて訪れるたった一つの喜びのために

純白と漆黒の二つの太陽
宇宙を駆けめぐる姉妹の血の大河
荒れ狂う波濤の裂け目に立つ蜃気楼の館に
明かりが灯る、一つ、二つ、三つ、四つ
蒼い肌の澄み切った寂しさに導かれて
今宵また、命を削り出すために
山の裾野を踏みにいこう

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