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「悪夢」


今朝の悪夢で見たように

もしも君と別れる
そんな時が来るのだとしたら
その時、僕は鋼でありたい
凍り付いていく時間と感覚の中で
折れることもなく、曲がることもなく
ただ君を愛し続けていたことを証明したい

君はその豊かな流れの中で
どこまでも広がり、また果てしなく長く
輝きの方へ、祝福に向かって歩いていけばいい
僕は君の青春の中のほのぼのとした
ロッキン・チェアであればいい
そういう記憶になればいい

もしも君と別れる
そんな時が来るのだとしたら
きっと僕は情けなく泣きじゃくるだろう
だらしなく君にすがりつこうとして
絡まった毛屑みたいに汚らしく
そんな風になるだろうから

今日、この歌を書き残しておこう。
君が限りない未来に向けて旅立つ時が来たら
そしてその時、僕が君を縛り付ける錆びた鎖に過ぎなければ
この誓詞を断刀として、縛めを断ち切って行って欲しい
僕のちっぽけな言葉達にも、そのくらいの力はある
僕の小さな愛にも、祈りは込められているから

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