生きることは何かを 誰かに向かって表現することだから 表現者はいつも苦しい想いばかり 僕たちはいつも寂しい歌ばかり 歌では癒やされない空白と 歌にしなければ癒やされない寂しさ どちらが深い苦しみかなんて 愛する人の空白を埋めることができずに 一人のちっぽけな表現者が死のうとしている 何のために生きてきたかわからなくなって そんなに簡単に傷ついてしまう心に 誰かの空白を癒せるはずもない この体をずたずたに切り裂いたら あなたは少しだけ心動かしてくれますか? 最後にそんなことを呟きながら 屋上の手摺りにもたれかかる いつも夢の中で見ていたシーン 心の不安と物理学とがバランスを取って 安らかなあなたの笑顔に体重を傾けていく そして今日、真っ逆さまに落ちている 毎日を暮らしていると 誰かの空白の前で立ちつくして 歌を唄うことの無力さに震えながら それでもまだ歌っている 歌う度に誰かが傷つき 何かが崩れ去っていくのだけれど それでも何かを信じて歌う これはきっと罪だ 罪が降り積もって 涙にならないほどの重みが たくさんの心を押し潰しても 生きることは許されるだろうか