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「Pieces of a Poem」


こんなにも大切な時を
僕は歌にすることもできない
無駄な言葉ばかりが重ねられて
何のための僕なのか
わからなくなる
ただの夏の日の朝だけれど
永遠の別れではないのだけれど
君が少し長旅をするだけなのだけれど
歴史には加算されないのだけれど
歌は命を運ぶものであって
僕は歌うことだから
途切れ途切れの
心の破片を
拾い集め
つなぎ合わせ
もしも許されるなら
もしも許されるなら
君の心に
歌を送りたい

いつの日か君が
今日のことを思い出すとき
アルバムの写真よりも
胸を締め付けられる
そんなことを夢に見ながら
失くさせないように
壊さないように
拾い集め
つなぎ合わせた
心の破片は
一番大切なものから
かけ離れていってしまうけれど
解き放って誰かの心をくぐらせると
思いもかけない光を放つ
そんな破片達を
拾い集め
つなぎ合わせながら
ただ君の笑顔と汗のことを
考えている

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