ALBUM COLLECTION バックナンバー 2025

January Februaly March April May June July August September October Nobember December


  1. RESURRECTION/BLACK & DAMNED
  2. VIOLENCE PREVAILS/CHEMICIDE
  3. BIRTH OF MALICE/DESTRUCTION
  4. BALLS TO THE WALL RELOADED/DIRKSCHNEIDER
  5. PARASOMNIA/DREAM THEATER
  6. GAME OF FACES/DYNAZTY
  7. BONE COLLECTOR/GRAVE DIGGER
  8. THIS CONSEQUENCE/KILLSWITCH ENGAGE
  9. JOURNEY TO THE SUN/KILMARA
  10. IN THE VANISHING ECHOES OF GOODBYE/LABŸRINTH
  11. POWER TRAIN/MAJESTICA
  12. THANATOLOGY/SAGREVEHT
  13. NON STOP RUTHLESS CRUSHING/SKULLDOZER
  14. TOE TAGGED AND BODY BAGGED/TRIP TO THE MORGUE
  15. CHAMPION/TURBOKILL
  16. WRATH AND RUIN/WARBRINGER

January

GRAVE DIGGER | KILMARA | LABŸRINTH | SKULLDOZER | TRIP TO THE MORGUE | TURBOKILL |

BONE COLLECTOR/GRAVE DIGGER

ボーン・コレクター/グレイヴ・ディガー

WARD RECORDS GQCS-91545 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ベテランジャーマンメタルバンドの22枚目のアルバムです。何だかんだあって、元オルデン・オーガンのギタリストが加入して4人編成となっています。

 不穏なムードが高まるSEからパワフルなリフが唸りを上げる馬力のあるダークなアップテンポの1でお馴染みのダミ声ヴォーカルが炸裂する勢いのあるヘヴィメタルを叩き込んでいくと、ソリッドなリフが迫るタイトでアグレッシヴなアップテンポの2、ヘヴィリフで進む圧の強いタイトでダークなミッドテンポの3、ドライヴするリフとメロディが印象的なロックナンバーの4、ザクザクしたリフで突っ走る攻撃的でダイナミックなスピードナンバーの5、不穏なムードが高まるグルーヴィでミステリアスなミッドテンポの6、ヘヴィリフが押し寄せる情念漲るダークなミッドテンポの7、嵐のように突っ走るファストチューンの8、クランチーなリフで押していくロッキンでタイトなミッドテンポの9、パワフルなリフで突っ走るドライヴ感強まるファストナンバーの10、メランコリックなムードで進むイントロからエモーショナルに展開するスローナンバーの11、 ボーナストラックにはシングル収録のアップテンポのナンバーが収められています。

 やっぱりグレイヴ・ディガーってこれだよな!'`,、(´∀`) '`,、という楽曲を揃えて原点回帰を謳ったアルバムは、初期から中期の彼ららしさが全開のヘヴィメタルサウンドが詰め込まれており、新ギタリストの活躍もあって単なる焼き直しで終わらせないあたりにバンドの意欲を感じさせます。新年早々ヘヴィメタルらしいヘヴィメタルの醍醐味を味わえる一枚です。
同系統アルバム
THE HALLOWED/JAG PANZER
HEPHAESTUS/HEIMDALL
TOUCHDOWN/U.D.O.

JOURNEY TO THE SUN/KILMARA

ジャーニー・トゥ・ザ・サン/キルマラ

WARD RECORDS GQCS-91477 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 スペイン出身のバンドの5枚目のアルバムです。

 スケール感の大きいイントロダクションに導かれるアルバムは、タイトなリフと抒情メロディが交錯するソリッドなアップテンポの2から、ロック感の強いヴォーカルが歌い上げていくメロディックメタルを作り出していくと、キラキラ感の高まるキャッチーでタイトなアップテンポの3、哀愁帯びたメロディで迫るダイナミックに展開するミッド〜アップテンポの4、スリリングなリフに導かれる5はエモーショナルに進む緊張感高まるアップテンポのナンバー、抒情メロディが炸裂するハイテンションのキラキラスピードナンバーの6、タイトなリフとエモーショナルなメロディが交錯するミッドテンポの7、湿ったメロディで迫る情感豊かなミッドテンポの8、元ロスト・ホライズンのダニエル・ハイメンが参加した煽情性の強いメロディで進むタイトなミッドテンポの9、ボーナストラックには2の別バージョンが二曲収録されています。

 良質のメロディをふんだんに盛り込んだアルバムは、バラエティに富んだ楽曲を揃えて、リリース数は少ないもののキャリアの厚さをうかがわせており、センスと実力の高さを見せていきます。スペインっぽさはヴォーカル以外はそんなに感じられませんが、フックのある展開と安定感のあるパフォーマンスで聴き手に安心感を与えています。ベテランの妙技が味わえるクオリティの高い一枚でした。
同系統アルバム
GAME OF FACES/DYNAZTY
ENDLESS/DGM
CHILD WITHIN THE MAN/SEBASTIAN BACH

IN THE VANISHING ECHOES OF GOODBYE/LABŸRINTH

イン・ザ・ヴァニシング・エコーズ・オヴ・グッバイ/ラビリンス

MARQUEE MICP-11922 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 イタリア出身のバンドの10枚目のアルバムです。

 ミステリアスなフレーズをテクニカルに重ねたイントロから、スリリングなリフで疾走していく煽情的なメロディが炸裂するアグレッシヴで展開の大きいスピードナンバーの1から、焦燥感高まるハイトーンヴォーカルとクワイアで盛り上げていくドラマティックなサウンドを作り出していくアルバムは、緊迫感高まるイントロからタイトなリフで展開する緩急と情念の強いスピードナンバーの2、メランコリックなメロディが広がる3はエモーショナルなパートとソリッドなパートとのコントラストの強いダイナミックなナンバー、クランチーなリフで進んでいくエモーショナルなヴォーカルと解放感高まるコーラスで迫る緩急の強いスピードナンバーの4、抒情メロディが広がるドラマティックで情感豊かなアップテンポの5、哀愁メロディが迫るメランコリックでパワフルなミッドテンポの6、スラッシーに突き進むイントロからメロディックに進むスリリングな展開が印象的な劇的スピードナンバーの7、煽情的なメロディを歌い上げていくヴォーカルが主導するエモーショナルなミッドテンポの8、センチメンタルなメロディを紡ぐパワーバラードナンバーの9、静かなイントロからソリッドなリフを繰り出していくテクニカルで多彩な展開を見せるスケール感の大きい劇的ナンバーの10、 ボーナストラックの11は6のアコースティックバージョンが収録されています。

 前作の余勢を駆ったアルバムは、メロディとアグレッション、テクニカルなプレイが混然一体となったラビリンスの本領発揮とも言えるサウンドが展開されており、それぞれの要素が強化された楽曲が聴き手を惹きつけていきます。聴きどころ満載の楽曲と実力のあるメンバーによるパフォーマンスも手応え充分の、バンドの完成形を提示して見せる一枚です。
同系統アルバム
THE STARS WILL LIGHT THE WAY/GALNERYUS
THE ORDER OF FEAR/ORDEN OGAN
ENDLESS/DGM

THANATOLOGY/SAGREVEHT

サナトロジー/サグレヴェト

WORMHOLEDEATH JAPAN BITX-1354 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 メキシコ出身のバンドの2021年に発表されたファーストアルバムです。

 荒々しいヴォーカルとソリッドなギターリフが交錯するスリリングでアグレッシヴなアップテンポの1から、グルーヴィなリフで進むルーズでエモーショナルなミッドテンポの2、緊張感高まるリフで進んでいくミステリアスなムードも孕んだタイトなミッドテンポの3、ワイルドなリフで突き進むダークでスリリングなアップ〜ミッドテンポの4、ソリッドなリフがドライヴしていく情念の強いミッドテンポの5、クランチーなリフで押し込んでいく妙にテンションの高いタイトなアップテンポの6、中華風のメロディのイントロからダークなリフを刻んでいくエモーショナルなミッドテンポの7が収録されています。

 ワイルドなヴォーカルと癖のある楽曲は、初期のレイジを思い出させるもので、無国籍感のあるサウンドと共に、バンドの個性を生み出していきます。今時にしてはミニアルバムかって言う曲数なので、バンドの全貌が把握できるかどうか微妙ですが、パフォーマンスは安定しているため、安心して聴ける仕上がりになっています。バンドの真価を判断するには、そのうち出そうな次回作次第かなって一枚でした。
同系統アルバム
STAND UNITED/FIREWIND
AFTERLIFELINES/RAGE
ASH OF ETERNAL FLAME/INNERWISH

NON STOP RUTHLESS CRUSHING/SKULLDOZER

ノン・ストップ・ルースレス・クラッシング/スカルドーザー

WORMHOLEDEATH JAPAN BITX-1355 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 米国産デスメタルバンドの2023年に発表されたファーストアルバムです。前身バンドを経て現在のバンド構成になったのは2020年。

 のたうつヘヴィリフとグロウルが迫る圧の強いミッドテンポのパートから加速するダイナミックな1から、オールドスタイルのデスメタルを作り出していくアルバムは、威嚇的なヘヴィリフで押し込んでいくタイトなミッドテンポの2、重量感たっぷりのリフが圧殺していくヘヴィパートから一気に突進していく緩急の強い3、硬質なリフを叩きつけていくブルータルでアグレッシヴなミッドテンポの4、唸りを上げる凶暴なリフで突撃する緩急の効いたブルータルな5、ダークなリフがグルーヴィに押し寄せる呪詛めいたミッドテンポの6、タイトなリフがヘヴィに詰め込まれる邪悪なムードが高まる7、ヘヴィリフとビートが叩きつけられていく攻撃的なミッドテンポの8、不穏な空気が蔓延するイントロからグルーヴィに進むヘヴィナンバーの9、アグレッシヴに突き進む圧の強いソリッドなミッド〜アップテンポの10が収録されています。

 ヘヴィネスに重心を置いたサウンドが展開されるアルバムは、迫力のあるグロウルとイーヴルな雰囲気が高まる古典的なデスメタルを追求しており、迷いのないスタイルを見せつけていきます。スピード感は弱いので、勢いと言う点では物足りなさもありますが、その分ヘヴィさが有り余るほど詰め込まれているため聴きごたえ充分のサウンドになっています。オールドスクールの純粋なデスメタルを味わえる一枚です。
同系統アルバム
BANISHED BY SIN/DEICIDE
SHADES OF SORROW/CRYPTA
THE UNDERWORLD AWAITS US ALL/NILE

TOE TAGGED AND BODY BAGGED/TRIP TO THE MORGUE

トー・タグド・アンド・ボディ・バッグド/トリップ・トゥ・ザ・モルグ

WORMHOLEDEATH JAPAN BITX-1356 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 2015年に結成された米国産スラッシュメタルバンドの2024年発表のデビューアルバムです。

 吐き捨てヴォーカルとタイトなリフが繰り出されていくミッドテンポのパートからクランチーなリフで突っ走るダイナミックな1から、アコースティックの響きに導かれる2はグルーヴィなリフで進むパートからファストパートへと雪崩れ込む展開の大きいナンバー、ヘヴィリフで圧力を高めつつ起伏をつけていくミッドテンポの3、パンキッシュに突っ走るちょっと頭が悪そうなパートとデスメタルみたいなグルーヴィパートとのコントラストが激しい4、不穏なイントロからの5は緩急付けて突き進むダイナミックなスラッシュナンバー、ガラスが砕けるSEからの6はタイトなリフが叩きつけられて加速していくアグレッシヴなナンバー、ドライヴ感のあるリフでアグレッシヴに進む緩急の激しいファストナンバーの7、ハイテンションで決めるパンキッシュな突撃ナンバーの8が収録されています。

 ざっくり言えばクロスオーヴァー・スラッシュってことになりそうなサウンドが詰め込まれたアルバムは、確かにジャンルとか気にしない無法地帯っぷりを見せながら進んでいきますが、次のアルバムでデスメタルになったりメロコアになったりしそうなバンドの方向性はよく分からない'`,、(´∀`) '`,、不安定なプロダクションも意図的なのかどうかもよく分からない(´・ω・`)そんなこんなで何だかよく分からないけど勢いだけは間違いない一枚でした。
同系統アルバム
THE HORROR AND THE METAL/F.K.Ü.
PROFANE PRAYER/SUICIDAL ANGELS
REMEMBER... YOU MUST DIE/SUICIDE SILENCE

CHAMPION/TURBOKILL

チャンピオン/ターボキル

WARD RECORDS GQCS-91561 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 2016年に結成されたドイツ出身のバンドの2024年に発表された二枚目のアルバムです。

 物悲しくも勇壮なムードが高まるイントロダクションから、煽情的なメロディで進むタイトなアップテンポの2へと至るアルバムは、ハイトーンヴォーカルが歌い上げていくメロディックメタルを生み出していくと、キャッチーな抒情メロディで駆け抜けるアップテンポのロッキンな3、タイトなリフで進む抒情性強まる80年代的なミッドテンポの4、ソリッドなリフで突き進むタイトでキャッチーなファストチューンの5、ハロウィン風のウェットでキャッチーなミッドテンポの6、ミステリアスなイントロから躍動感の強いリフとキャッチーなコーラスが印象的なアップテンポの7、哀愁メロディを歌い上げていくエモーショナルなミッドテンポの8、湿ったメロディで進むメタルアンセムなアップテンポの9、ザクザクしたリフが勇壮さを演出するエピックなアップテンポの10、パワーバラードの11、ソリッドなリフで進むミッドテンポパートから加速する展開の大きいダイナミックな12が収録されています。

 先達バンドの影響が色濃く残るサウンドは、80年代風だったりするキャッチーなメロディックメタルを追求していきますが、このバンドならではのオリジナリティは薄い感じです。パフォーマンスはそれなりに安定していますし、プロダクションもまあ普通なので、聴いた印象は悪くもないですが、ジャーマンメタルの新世代を背負うにはちょっと力量不足かなって感じです。期待しないで次回作を待ちたい一枚でした。
同系統アルバム
RETURN OF THE HERALDS/KRILLOAN
THE FINAL ELEMENT/VEONITY
THE SKIES ABOVE ETERNITY/FELLOWSHIP





Februaly

CHEMICIDE | DIRKSCHNEIDER | DREAM THEATER | DYNAZTY | KILLSWITCH ENGAGE | MAJESTICA |

VIOLENCE PREVAILS/CHEMICIDE

ヴァイオレンス・プリヴェイルズ/ケミサイド

WARD RECORDS GQCS-91563 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 コスタリカ出身のバンドの5枚目のアルバムです。

 威圧感の強いイントロから凶暴なリフで突撃する1から吐き捨てヴォーカルが吼えるスラッシーなサウンドが展開されるアルバムは、テクニカルなリフで加減速しながら突き進んでいく荒々しい突進ナンバーの2、SEを絡めたマーチ風の不穏なイントロからソリッドなリフで押し込む圧の強いミッドテンポのパートから一転加速していく3、不穏なリフが緊張感を高めていくグルーヴィなミッドテンポの4、スレイヤー風味のインストパートが盛り込まれた一心不乱に突撃していく暴走ナンバーの5、ダークなイントロからの6は衝動性の強まるヴォーカルとヘヴィリフが交錯するミッドテンポのナンバー、凶悪に突っ走る怒涛の突撃ナンバーの7、メランコリックなメロディを紡いでいく長めのイントロから分厚いリフを繰り出していくタイトな突撃ナンバーの8、ハードコアパンクバンド、ロス・クルードスのカバーの9、ボーナストラックには、メタリカの最新作からのカバーとディスチャージのカバーの2曲が収録されています。

 80年代感のあるスラッシュメタルを作り出していくアルバムは5枚目ということもあり、安定感のある楽曲と強いパフォーマンスが重なり合って、破天荒さがアピールされるスタイルを貫いていきます。テンションの高さがアルバムを通して維持される、全盛期のスラッシュメタルが楽しめる一枚でした。
同系統アルバム
BIRTH OF MALICE/DESTRUCTION
FROM HELL I RISE/KERRY KING
AFTERMATH/ANGELUS APATRIDA

BALLS TO THE WALL RELOADED/DIRKSCHNEIDER

ボールズ・トゥ・ザ・ウォール・リローデッド/ダークシュナイダー

WARD RECORDS GQCS-91567 [EXTRA] >>>>>BUY...?

 元アクセプトで現在、U.D.O.で活動するドイツ出身のヴォーカリスト、ウド・ダークシュナイダーがアクセプト時代の銘盤と言われる5枚目のアルバムを現在のU.D.O.のメンバーと、ゲストを多数迎えて再レコーディングした作品です。

 サバトンのヨアキム・ブロデーンが参加した1から当時の興奮が蘇るアルバムは、サクソンのビフ・バイフォードが参加する2、この人こんな企画に参加するんだ…(´Д`;)なクリエイターのミレ・ペトロッツァが唄うとてもレアな3、ダイナスティアマランスのニルス・モーリンに加えマティアス・ディートがギターソロを披露する4はニルスのパートが何だかディオの曲みたいに聴こえます。ハロウィンのマイケル・キスクが参加する5はアクセプトがアメリカ進出でゴタゴタした理由が分かる気がする仕上がり。6はブラザーズ・オブ・メタルの女性ヴォーカリストが参加、カナダのダンコ・ジョーンズが参加する7、まるで自分の曲みたいに唄っているディー・スナイダーが参加する8、KK’sプリーストで活動しているティム“リッパー”オーウェンズが参加する9、オリジナルもこれで良かったんじゃね?みたいなジャーマンメタルの女帝、ドロ・ペッシュがデュエットする10が収録されています。

 リマスターもオリジナルも、まあ入手はそれほど困難ではないですが、当時のメンバー2/5+αに現在進行形のメンバーによるプレイで更にウルフ・ホフマンのギターでないと言うことで、オリジナルとの違いが気になるところですが、演奏面ではほとんど違和感はありませんし、何ならウドのパフォーマンスは当時よりも良くなっているかも。何はともあれ、オリジナルの楽曲の魅力を再確認できたとともに、当時のバンドに別の可能性があったことを思い出す一枚です。
同系統アルバム
BALLS TO THE WALL/ACCEPT
HUMANOID/ACCEPT
TOUCHDOWN/U.D.O.

PARASOMNIA/DREAM THEATER

パラソムニア/ドリーム・シアター

SONY MUSIC SICP-31750 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 米国産プログレッシヴメタルバンドの16枚目のアルバムです。バンドの創設メンバーであるマイク・ポートノイが復帰しています。

 多彩なメロディと展開で情感を高めていくインストゥルメンタルナンバーの1から、テクニカルなプレイと構成力を見せつけていくアルバムは、ダークなイントロから激しく展開していくエモーショナルでソリッドなミッドテンポの2、緊張感高まるイントロからの3はプログレッシヴに展開していくドラマティックでダークなナンバー、静かなイントロからヘヴィリフを繰り出す4は10分超えのミステリアスでダークなミッドテンポのナンバー、不穏なムードが高まるイントロからの5はメタリカ風味のタイトなリフで進むダイナミックでメタリックなナンバー、静かなインストナンバーの6から、抒情メロディが広がる優しいパートからエモーショナルに進むミッドテンポの7、20分近くに及ぶ8はミステリアスでダークなイントロから多彩な展開を見せていくアルバムを象徴する大作に仕上げられています。

 アルバムのテーマが睡眠障害ということで、ダークでシアトリカルな雰囲気が高まっているサウンドは、バンドイメージに忠実なものとなっており、マイク・ポートノイ在籍時の空気感を取り戻しています。正直ポートノイ復帰はビジネス面の理由が大きそうですが、初期に拘るファンには彼のドラミングが刺さるんじゃないかと思われます。サウンドのスタイルは前作から大きくは異なっていないため、最近のファンも古参のファンも満足できる一枚です。
同系統アルバム
THE EMPYREAN EQUATION OF THE LONG LOST THINGS/VANDEN PLAS
INNERVOID/ELDRITCH
UNIVERSE CALLS/PARALYDIUM

GAME OF FACES/DYNAZTY

ゲーム・オブ・フェイセズ/ダイナスティ

WARD RECORDS GQCS-91559 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 アマランスでも活動するヴォーカリストを擁するスウェーデン出身のバンドの9枚目のアルバムです。

 煽情的なメロディが炸裂するアップテンポの1から、伸びやかでパワフルなヴォーカルが歌い上げていくメロディックメタルを作り出していくアルバムは、ソリッドなリフとダイナミックなメロディが交錯するドラマティックなミッドテンポの2、80年代風のムードを持ったポップでエモーショナルなアップテンポのダンサブルな3、ゴージャスな演出で進むアリーナロック的なミッドテンポの4、情感豊かなメロディがエモーショナルに迫る煽情的にドライヴするミッドテンポの5、芳醇なメロディが畳みかける躍動感高まる緩急の効いた劇的ファストチューンの6、抒情メロディが押し寄せるダイナミックでエモーショナルなミッドテンポの7、躍動するビートで進むキャッチーでタイトなミッドテンポの8、80年代的な華やかさと豊かなメロディが交錯するアップテンポの9、スケール感の大きいムードとメロディで進むミッドテンポの壮大な10、重厚さもあるメロディとエピックなムードで進む劇的ナンバーの11が収録されています。

 80年代ロックサウンドを現代的にアップデートしていくスタイルは更にパワーアップして、アリーナロック的な雰囲気を作り出していきます。あふれるメロディとパワフルなビートが融合してメジャー感の高まったサウンドに仕上げられており、バンドの継続した進歩を感じさせます。バンドの飛躍に向けての歩みを停滞させない一枚でした。
同系統アルバム
EXPEDITION ONE/METALITE
PHANTOMA/UNLEASH THE ARCHERS
THE CATALYST/AMARANTHE

THIS CONSEQUENCE/KILLSWITCH ENGAGE

ディス・コンシクェンス/キルスウィッチ・エンゲイジ

VICTOR VICP-65629 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 米国産メタルコアバンドの9枚目のアルバムです。

 タイトなビートと切れのあるリフで突き進む緩急の強い1から、グロウルとクリーンヴォーカルのコントラストも強く進んでいくアルバムは、アグレッシヴに突き進むスラッシーなパートからエモーショナルなコーラスへと雪崩れ込む突進ナンバーの2、抒情メロディのイントロからブルータルに突き進みキャッチーなコーラスへと至るダイナミックな3、凶暴に突進する攻撃的なパートからエモーショナルに展開する4、クリーンヴォーカルが主導するエモーショナルでソリッドなミッドテンポの5、クランチーなリフで進むスラッシュ感のあるアグレッシヴな6、不穏なリフとエモーショナルなヴォーカルが交錯するタイトな7、激しいビートで突っ切る突進力と緩急の強いアグレッシヴでダークな8、グルーヴィなリフで進むヘヴィな9、弾むビートで突き進むタイトでアグレッシヴな10が収録されています。

 ベテランバンドの地力を見せつけるアルバムは、メタルコアかくあるべし、という姿勢を明らかにしており、創始者の一角としての凄みを表していきます。スタイル的には袋小路に入っていそうな純正メタルコアですが、クオリティの高い楽曲を揃えてその魅力をアピールしており、攻撃性と抒情性を高い次元で一体化させていきます。バンドの実力的には、もうちょっとやれそうな感がありますが、完成度の高さを見せつける一枚でした。
同系統アルバム
THE WRETCHED;THE RUINOUS/UNEARTH
INHUMAN SPIRITS/DARKANE
ÖVERGIVENHETEN/SOILWORK

POWER TRAIN/MAJESTICA

パワー・トレイン/マジェスティカ

WARD RECORDS GQCS-91550 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 サバトンを脱退したトミー・ヨハンソン率いるスウェーデン出身のバンドの3枚目のアルバムです。ギタリストにモーニング・デュエルのペッター・ジェーペが加わっています。

 キラキラメロディで突き進むアップテンポのスピードナンバーの1から、ハイトーンヴォーカルが描き出す明朗なメロディックメタルが広がるアルバムは、北欧メタルらしいフレーズで進むキャッチーなアップテンポの2、畳みかけるリフとメロディが押し寄せるエピック感もあるスピードナンバーの3、煽情性の強いメロディがエモーショナルに広がるエピックなミッドテンポの4、ファンタジックに展開して加速していくキラキラスピードナンバーの5、湿ったメロディで進むダイナミックなアップテンポの6、静謐なイントロから駆け抜けていくストラトヴァリウス系の劇的スピードナンバーの7、キャッチーなメロディで進むポップ感高まるミッドテンポの8、開放的なメロディで突き進むアップテンポの9、飛翔感高まる劇的疾走ナンバーの10が収録されています。

 前作はクリスマスをモチーフとしたコンセプトアルバムだったため、曲調に若干の制約がありましたが、今作は自由に楽曲を作り出しており、キャッチーさとメロディに全振りしたサウンドが展開されています。サバトンの影響が心持ち残っている感はありますが、北欧メタルらしさも高まってファンタジックな世界観を更に強化しています。自身のバンドに全力を投入していく一枚です。
同系統アルバム
WARP SPEED WARRIORS/DRAGONFORCE
THE FINAL ELEMENT/VEONITY
THE SKIES ABOVE ETERNITY/FELLOWSHIP





March

BLACK & DAMNED | DESTRUCTION | WARBRINGER |

RESURRECTION/BLACK & DAMNED

レザレクション/ブラック&ダムド

WARD RECORDS GQCS-91581 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 2020年に結成されたドイツ出身のバンドの三枚目のアルバムです。

 ワイルドなヴォーカルが湿ったメロディを歌い上げていくミッドテンポの1から、メロディを中心としたオーセンティックなヘヴィメタルを作り出していくアルバムは、ソリッドなリフを繰り出して熱を高めていくアップ〜ミッドテンポの2、重厚さも哀愁も孕むエモーショナルなミッドテンポの3、タイトなリフと粘りのあるヴォーカルが交錯するミッドテンポの4、マーチ風のイントロから抒情メロディが広がっていくエモーショナルなミッドテンポの5、情感豊かに迫る重厚なミッドテンポの6、タイトなリフで進む不穏なムードのアップ〜ミッドテンポの7、ミステリアスなムードが高まるイントロからの8はエピックな雰囲気も残るミッドテンポのナンバー、ドライヴするリフで進む壮大なアップ〜ミッドテンポの9、抒情メロディで進むエモーショナルでドラマティックなミッドテンポの10が収録されています。

 キャリアのあるメンバーが揃っていることもあって、安定感と安心感のあるサウンドを作り出していくアルバムは、初期のジャーマンメタルを踏襲する伝統的なスタイルになっています。すごく盛り上がったり、テンションが上がったりしない、スピードナンバー皆無のいぶし銀サウンドは年季の入ったメタラーにはそれなりに刺さりそうですが、2025年作と言う事を踏まえると全然売れそうな気がしない(´Д`;)メイデンとかプリーストのバリエーションが欲しいなって時には重宝しそうな一枚でした。
同系統アルバム
INVINCIBLE/DEMON
MECHANICS OF PREDACITY/LORDS OF BLACK
THE COSMIC RACE/SCANNER

BIRTH OF MALICE/DESTRUCTION

バース・オヴ・マリス/デストラクション

MARQUEE MICP-11941 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツのベテランスラッシャーの16枚目のアルバムです。

 アコースティックギターによるミステリアスなイントロの1から、アグレッシヴなリフを叩きつけていく攻撃的でダイナミックなスラッシュナンバーの2で、ハイテンションに突っ走っていくアルバムは、キレのあるリフで突き進むドライヴ感の強いアップテンポの3、唸りを上げるギターリフで突っ走るスリリングなスピードナンバーの4、圧の強いソリッドなリフで進む威圧感高まるミッドテンポの5、緊張感あるリフが躍動する勢いの強いスラッシュナンバーの6、グルーヴィなリフが迫るダークなヘヴィナンバーの7、タイトなリフが叩きつけられていく密度の高いミッドテンポの8、グルーヴィでイーヴィルでウェットなヘヴィナンバーの9、細かいリフを重ねていく衝動性の強いミッドテンポの10、ギャロップするビートにタイトなリフを乗せたアグレッシヴなスピードナンバーの11、12はアクセプトのカバーが収録されています。

 もう60近いのにマイク・シュミーアは元気だなあ'`,、(´∀`) '`,、みたいなテンション高く駆け抜けていくアルバムは、思い出したようなアクセプトのカバーとか、ジャーマンスラッシュらしさ満点のファンの期待に応えるものとなっています。今後のバンドのアンセムになりそうな2などのキャッチーさとアグレッションを盛り込んだ楽曲を揃えており、こういうのでいいんだよ、って感じの一枚です。
同系統アルバム
THE HORROR AND THE METAL/F.K.Ü.
TENKA-MUSOU/VOLCANO
THE LAST OF A DYING BREED/UNDER THE OAK

WRATH AND RUIN/WARBRINGER

ラス・アンド・ルーイン/ウォーブリンガー

WARD RECORDS GQCS-91577 [☆☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 カリフォルニア産スラッシュメタルバンドの7枚目のアルバムです。

 不穏な空気が垂れ込める重厚なイントロからソリッドなギターリフを詰め込んでいくスラッシーなパートを経てダイナミズム高まるエモーショナルなインストパートへと至るコントラストも強いアグレッシヴな1から、グロウル気味のヴォーカルが叫ぶアルバムは、激しいリフが荒れ狂うダイナミックな突撃ナンバーの2、タイトなリフが迫り圧が高まるミッドテンポのパートから加速するソロパートへと流れ込む3、衝動性も強く激しく突き進んでいくブルータルな突撃パートからダイナミックに展開する4、衝動性と情動が交錯するエモーショナルなミッドテンポの5、ハイテンションで突っ走る展開も大きい怒涛のファストチューンの6、ミステリアスなイントロからブラックメタル的なムードで展開していくドラマティックでダイナミックな7、物悲しいイントロからの8は緩急の強い展開で圧倒していくドラマ性の強いナンバーに仕上げられています。

 楽曲の構成は更に手の込んだものになっており、エクストリームなサウンドと緩急の強い展開によってヘヴィメタル的な醍醐味も高まっています。ブラックメタルに近いムードもあって凶暴性と抒情性が交錯して情感強い楽曲を作り出していきます。スラッシュメタルの枠を超えて独自性を高めていく完成度の高い一枚です。
同系統アルバム
SERVITUDE/THE BLACK DAHLIA MURDER
BANISHED BY SIN/DEICIDE
SANATORIUM/4BANNED





April

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May

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June

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July

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August

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September

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October

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Nobember

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December

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