顔ダニ(ニキビダニ)は、
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卵
(egg) |
→ |
幼虫
(larva) |
→ |
第一若虫
(protonymph) |
→ |
第2若虫
(deutonymph) |
→ |
成虫
(adult) |
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という過程を経て生育する。ちなみに若虫は「わかむし」と読むらしい。
このうち、幼虫と第1若虫については脚の数が3対、第2若虫と成虫は4対となっている。
一般的なダニは、孵化したての幼虫期には脚は3対で、1回脱皮をして若虫になると4対となる。
しかし、顔ダニの場合は、一回目の脱皮の後も3対のままで、これを幼虫と見るか若虫と見るかによって、第1若虫を第2幼虫と呼んだり、前若虫と呼んだりする場合があるようだ。
また、各ステージの長さは、卵60時間、幼虫36時間、第1若虫72時間、第2若虫60時間、成虫になって卵を産むまでが120時間で、合計14.5日だという(Spickettの報告による)。
さらに成虫は卵を10個程度産むらしい。3日おきに産むとして1ヶ月程度は生きているようである(Nutting)。
確かに顕微鏡で見ていると、圧倒的に成虫の数が多いので成虫の寿命はけっこう長いように思う。逆に幼虫、第1若虫は比率が少ないのがちょっと不思議。第2若虫の方が多いような感じだが…。毛穴の奥の方にいるのか?
各ステージのサイズは下の表(Nuttingの表の改変)の通り。 |
ニキビダニの生育ステージと大きさ(μm)
生育ステージ |
ニキビダニ (D.folliculorum) |
コニキビダニ
(D. brevis) |
脚の数 |
幼虫 |
237.6〜327.8 |
93.9〜116.9 |
脚3対 |
第1若虫(前若虫) |
328.5〜401.3 |
133.5〜161.7 |
第2若虫(若虫) |
345.2〜438.8 |
138.7〜191.3 |
脚4対 |
成虫(雄) |
227.7〜331.7 |
147.3〜184.3 |
成虫(雌) |
235.9〜352.1 |
181.8〜234.8 |
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で、この幼虫と第1若虫の区別ががイマイチ分からない…。
第2若虫と成虫については脚が4対だし、形態も異なるので判別できるのだが、幼虫と第1若虫については、脚が3対ということと大きさの情報しかなく、どれが幼虫で第1若虫なのか分からない。
何となく、脚のあるあたりが丸くふくらんでいて、尾の部分が細いものが幼虫、細長い三角錐というかニンジンみたいにシュッと直線的なのが第1若虫かなと思っているのだが。あと、腹部の模様の数も違うような…。
うーむ、幼虫の図版の入った文献はないものか…。
【補足】
幼虫と第1若虫の区別について、ようやく分かりました。
mixiのダニコミュニティで教えて頂いたのですが、やはり、腹部の模様の数で見分けるようです。
tos@さん、ありがとうございました。これでぐっすり寝られます。
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