胃炎と胃潰瘍は基本的に異なる病態です。胃の粘膜が部分的あるいは全体に 炎症に陥っている、俗に言えば「胃が荒れている」状態です。 胃潰瘍は部分的に胃を保護している粘膜が欠損し、胃酸によって胃の壁が溶けかかって しまった状態です。 ですから、胃炎はほとんどの人にみられますので、特に治療を必要としないことが 多いのですが、胃潰瘍はあきらかに治療を必要とする病気です。 ご質問はおそらく検診の結果に書かれた診断からのものと思います。 1次は胃透視(バリウムを飲むレントゲン検査)でおこない、 2次は胃カメラだったと思います。 胃透視はバリウムを飲むことで胃の内側の形をレントゲンに写るようにして その形から病気を診断しようとする検査ですが、胃カメラは直接胃のなかを内視鏡で 覗く検査です。したがって、胃透視では形が異常なら病気を疑うことになります。 貴方の場合、胃に少しくぼんだところがあったのでしょう。そうすると潰瘍との 区別がつかないことになります。胃カメラの検査では潰瘍がなかったのでしょう。 しかし、胃透視ではわからなっかたポリープが別の箇所にみつかったのだと思います。 このようなことは、決して珍しいことではありません。
胃透視はあくまで間接的に胃をみているだけなので、直接胃を見る内視鏡に くらべれば診断は不確かになります。ですから最近では1次検査に内視鏡を 行うことも増えてきました。最終診断は内視鏡のものを採用して下さい。 ポリープの良性、悪性はカメラの時にポリープの一部を採取して顕微鏡の 検査をおこない診断します。
1)食事は1日に5〜6回、少量づつとる
2)1回の食事は30分から1時間かけて摂取する
3)乾燥した豆や昆布は控える
4)便秘にならないように、水分や乳製品を十分とる
5)軽い運動を毎日心がける
などに注意するとよいでしょう。
また、体重の減少に関しては、 胃を全部切除した場合、普通は手術前の体重より 10kgは一時的に減少します。その後、徐々に増加し 3〜4kgはもどりますが、それ以上は無理でしょう。 それ以上に、減り続けるようでしたら、 やはり、担当の先生に相談するか、詳しい話を お聞きした方が良いでしょう。さらに、ダンピング症候群が重症の場合は、 再手術によって、腸の吻合(つなぎ方)を変えることで 良くなることもあります。 低血糖の発作は、短時間に脳の障害を引き起こすことがあり、 放っておくと危険な状態ですから十分注意して 担当の先生と対策を相談することをお薦めします。