人の満ち溢れる場所にいても 僕のふたすじの光学体は そこにいない人の顔や 淋しさの匂いなどを いつの間にか思って 大好きな温もり達から 少しずつ分離されていく 傾いたガラスから零れていく 優しさは 淋しさを求める心 温もりを探しているような顔で 涙や空しさや切なさを 感じたいと思っている それを隠したくて 笑顔を作り 言葉を作る 嘘つきが本当のことを 汗を流して見せている そうやってこの世界が 出来上がっているなら 嘘つきと呼ぶものこそ 疑われてもいいはずだ 生き残るもののルール 思いやりが全てならば それでも淋しさは 嘘では埋められはしない 思いやりの後ろ側の 作り物を感じる それが淋しさということだから 優しさや温もりは 嘘つきから生まれて 嘘つきを淋しがらせる