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「ワルツ」


1・2・3
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海の底に
沈んでいく
深く深く
沈んでいく
両手広げ
空の光
見上げながら
沈んでいく

ここが僕の      ここは君の
暮らす世界       暮らす小部屋
触れてみれば     毛布だけが
温かいね       温かいね
揺らめいてる     震えている
明かりもある     君の体
力抜いて       倒れ込んで
身を任せる      身を任せる

あぶく達が      時を重ね
昇っていく      今の2人
僕の代わり      たどり着いた
水面目指し      今夜からは
昇っていく      呼吸よりも
ふわりふわり     キスをしよう
海は時だ       感じあえる
時の形        時の形

瞼閉じて       瞼閉じて
あぶくを吐く     愛の言葉
昇っていけ      かみしめてる
水面の上       もうひとつの
僕の形        時の流れ
運んでいけ      今は忘れ
鈍い音が       体触れて
耳に残る       心触れて

苦しくても      君の背中
吐き続ける      指でなぞる
少し痺れ       少し痺れ
楽しくなり      楽しくなり
口をすぼめ      唇から
泡を放つ       首筋へと
もう少しで      舌を運ぶ
僕が尽きる      踊るように

瞼開き        瞼開き
水面見つめ      窓を見つめ
無表情に       無表情に
体よじり       体よじり
膝を曲げて      膝を曲げて
水を蹴ると      僕を抱いて 
また一粒       ただ一言
雪のような      雪のような
花のような      花のような
あぶく昇る      吐息に込め
水面の上       僕の耳へ
憧れてる       注いでいる

光揺れる       光揺れる
波が見える      波が見える
きっとあれは     君の肌は
青い空だ       朱に染まる
水を吸って      白い乳房
潮の香り       甘い香り
口に含み       口に含み
吐いてみると     音も立てず
舌に絡む       舌を使い
気泡達が       転がしたら
鈴のように      鈴のように
水面目指す      君が鳴った

昇っていく      昇っていく
あぶく見つめ     輝いてく
肺の中の       君を少し
最後の粒       もてあまして
瞼閉じて       瞼閉じて
転がしてる      感じている
僕の中の       君の中の
純粋さを       熱い鼓動
探し続け       探し続け
今見つけた      今見つけた
これが僕の      君と僕の
僕の形        愛の形

喉を通り       いつか2人
口の中へ       重なり合い
言葉探す       回る回る
唇から        速く遅く
最後の泡       小さな部屋
こぼれ出して     小さな窓
ハッと瞼       月明かりが
開けてみると     映し出した
昇っていく      2人包む
光の粒        光の粒
どうしようか     マリンスノー
少し迷い       見てるみたい
力を込め       力を込め
笑みを浮かべ      笑みを浮かべ
腕をかいて      温み求め
体起こし       さらに熱く
あぶくのあと     燃えるほどに
追いかけてく     溶け合えれば
昇っていく      こんな暗い
僕とあぶく      海の底も
水面の上       すこやかなる
青い空へ       愛の母胎
導いてく       生まれていく
僕の形        愛の形

やがてあぶく     やがて月は
水面に消え      雲に閉じて
僕の顔が       鏡の中
水面を打つ      僕の顔が
あぶく達で      青ざめてる
満ちた空を      君を捜し
いっぱい吸う     彷徨ってる
涙の味        唇には
暗い闇に       涙の味
浮かぶ月の      暗い闇に
美しさを       戸惑う君
見つめている     触れる肌の
波の間        温みさえも
身を任せて      暮らしの中
寝ころんでる     見失って
漂ってる       漂ってる
ここは青い      泣いているの?
空じゃなくて     肩震わせ
水の中と       小さな部屋
同じ孤独       海の底で
波になった      同じ孤独
僕の上を       僕といても
風が渡る       君といても
星が渡る       感じている
そして僕は      だけど2人
沈んでいく      沈んでいく
海の底へ       海の底へ
深く深く       いつもいつも

また始まる
暮らしの中
僕は泡を
吐き続ける
いつかきっと
青い空を
目指すあぶく
導かれて
浮かび上がる
その時まで
そんなことを
幾度となく
思いながら
海の中を
揺られながら
踊りながら
沈んでいく
深く深く
空の光
見上げて

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