新着アルバム

5/6

RITUAL SUPREMACY/SACRED STEEL

リチュアル・スープリマシー/セイクリッド・スティール

WARD RECORDS GQCS-91607 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 ドイツ出身のベテランバンドの10枚目のアルバムです。

 アグレッシヴなギターリフで駆け抜けていくワイルドなスピードナンバーの1から、ダーティヴォイスがテンション高めるメタルサウンドを展開するアルバムは、タイトなリフと荒々しいながらもエモーショナルなヴォーカルが交錯していくアグレッシヴなミッドテンポの2、抒情メロディで迫るタイトなヘヴィナンバーの3、激しいリフで突進していく攻撃的なスピードナンバーの4、湿ったメロディで駆け抜けていくメイデン風味の展開の大きいアップテンポの5、ブラック・サバスあたりを彷彿とさせるダークさとヘヴィさが混然となったスローナンバーの6、ハイテンションで突っ走るスリリングなスピードナンバーの7、メランコリックでミステリアスなムードが広がるエモーショナルなミッドテンポの8、オーセンティックなリフワークで進むアップテンポのメタルナンバーの9、リリカルなバラード風ナンバーの10が収録されています。

 そこら辺を探したらアルバムが一枚くらい出てきそうなベテランバンドのアルバムですが、スタイル的には伝統的なヘヴィメタルを忠実に作り出しており、ワイルドさとエピック加減が重厚なイメージを醸し出します。ヘヴィメタル魂を純粋に熟成した感が強く印象に残るサウンドは、割とバラエティのある楽曲を揃えていますが、クセのある微妙なヴォーカルも手伝ってB級っぽさが全開になっています。長い期間にわたって信念を徹頭徹尾貫き通すメタル然とした一枚です。
同系統アルバム
DARK PARADE/CIRITH UNGOL
THE HALLOWED/JAG PANZER
BONE COLLECTOR/GRAVE DIGGER

4/27

NEMESIS/THE WRING

ネメシス/ザ・リング

WORMHOLEDEATH JAPAN BITX-1367 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 カナダ出身のプログレッシヴメタルプロジェクトの2024年に発表された四枚目のアルバムです。前作でのベーシストがヴォーカリストを兼任しています。

 躍動的なフレーズが重ねられていくテクニカルでエモーショナルなミッドテンポの1から、ワイルドなヴォーカルが歌い上げていく展開の細かいサウンドを作り出していくアルバムは、テクニカルなリフとビートが緊張感を高めていくダイナミックなミッドテンポの2、湿ったメロディで進むタイトでアクティヴなインストナンバーの3、ミステリアスなメロディとソリッドなリフが交錯するテクニカルな4、キャッチーなヴォーカルとテクニカルなプレイが交錯するミッドテンポの5、ルーズなムードで進むタイトなミッドテンポの6、ミステリアスなムードで進む緩急の強いスリリングなミッドテンポの7、起伏のある展開で進むタイトなミッドテンポの8が収録されています。

 メンバーの構成は様変わりして、シンプルな構成によって作り出される現代的なフィーリングも取り入れたプログレッシヴなサウンドを見せていきます。テクニカルなプレイと緻密な構成によって描き出されるサウンドに変わりありませんが、装飾を減らして削ぎ落とされたエッジの効いた印象が強まっています。確かな実力とパフォーマンスを見せていく一枚です。
同系統アルバム
FAUNA/HAKEN
INNERVOID/ELDRITCH
SYNCHRO ANARCHY/VOIVOD

4/20

ASPIRAL/EPICA

アスピラル/エピカ

WARD RECORDS GQCS-91579 [☆☆☆☆] >>>>>BUY...?

 オランダ出身のシンフォニックメタルバンドの9枚目のアルバムです。

 キャッチーなメロディが躍動するダイナミックでドラマティックなアップテンポの1から、華麗な女性ヴォーカルとシンフォニックなサウンドが展開されていくアルバムは、コーラス隊を引き連れてシンフォニックに進む2はエモーショナルで劇的なミッドテンポのナンバー、壮大なイントロからリリカルなメロディとグロウルで進む展開の大きいダークなミッドテンポの3、繊細なメロディを歌い上げていくエモーショナルでドラマティックなミッドテンポの4、キャッチーなメロディとシンフォニックなアレンジで進むミッドテンポの5、壮麗なイントロからエッジの効いたリフで進むタイトで緊張感のあるミッドテンポの6、タイトなリフで進むミステリアスなムードのダイナミックなミッドテンポの7、ヘヴィリフと神秘的なメロディで進むタイトなミッドテンポの8、壮大なイントロから緊迫感を高めていくグロウルも合わせたキャッチーなアップ〜ミッドテンポの9、シンフォニックな導入部からソリッドなリフとコーラスで進んでいく起伏の大きい壮大な劇的ナンバーの10、リリカルなメロディが紡がれるメランコリックで繊細なナンバーの11が収録されています。

 いつも通りのシンフォニックなサウンドが展開されていくアルバムは、様々な音楽的要素を散りばめつつ、キャッチーさを保った楽曲を揃えており、女性ヴォーカルを中心に据えた安定感のあるサウンドを構成して、聴き手に鮮やかな印象を与えています。このスタイルのトップランナーとしてのクオリティを見せる完成度の高さを強く感じさせる一枚でした。
同系統アルバム
CIRCLE OF LIFE/LIV MOON
YESTERWYNDE/NIGHTWISH
DARK WATERS/DELAIN

NEBULA/AS THE WORLD DIES

ネビュラ/アズ・ザ・ワールド・ダイズ

WARD RECORDS GQCS-91569 [☆☆☆] >>>>>BUY...?

 2018年に結成された英国産プログレッシヴデスメタルバンドの二枚目のアルバムです。

 ミステリアスなムードのイントロからグロウルが吼えるソリッドなリフで進むタイトでアグレッシヴなミッドテンポの1から、ヘヴィリフで圧を掛けていく凶暴性の高まるミッド〜アップテンポの2、不穏なイントロからグルーヴィなリフが押し寄せ圧の強まるミッドテンポの3、センシティヴなイントロからの4は情念が高まるエモーショナルなムードが強いダイナミックな展開を見せるタイトなミッドテンポのナンバー、不穏な空気感に覆われるグルーヴィなパートから突撃パートへ移行する急展開の5、グルーヴ感の強いイントロからダークに進むミッドテンポの6、ムードを引き継いでいくダークでヘヴィな7、さらにダークでタイトなミッドテンポの8、スペーシーな雰囲気が高まるイントロで進んでいくタイトでダークな高圧の9、ボーナストラックには、女性グロウルヴォーカルが参加したダークで凶悪なミッドテンポのヘヴィナンバーの10が収録されています。

 良好なプロダクションでバンドの世界観を作り出していくアルバムは、コズミックな感触も感じさせるスケール感のあるサウンドを展開していきます。プログレッシヴと謳う割には、そこまでテクニカルな展開があるかと言われると微妙だったり、後半の楽曲は似たような雰囲気が続くため、宇宙的イメージ感が強まって意識が飛びそうになります(´Д`;)アルバム全体としては割と平坦な印象が残る一枚でした。
同系統アルバム
SPECTRUMS/DUSK
WAKING OUR ANCIENT MEMORIES/UNBORN PROPHECY
SPIRIT OF ECSTASY/IMPERIAL TRIUMPHANT

4/13

I AM DEATH/BLOODSTAIN

アイ・アム・デス/ブラッドステイン

BICKEE MUSIC BKMY-1144 [EP] >>>>>BUY...?

 2023年に結成されたスウェーデン出身のスラッシュメタルバンドの2024年に発表されたEPです。

 硬質なギターリフを叩きつけていくイントロからクランチーなリフで突き進むアップテンポの1から、吐き捨てヴォーカルのスラッシュメタルをやってのけるアルバムは、キレのあるリフで突っ走るファストチューンの2、タイトなリフが唸りを上げる緩急の強い突進ナンバーの3、メランコリックなインストナンバーの4を経て、荒々しいリフで突っ走る怒涛のスラッシュパートと哀愁インストパートとのコントラストも強いダイナミックな5、ダークなイントロから一転して突っ走る緩急の強い突撃ナンバーの6が収録されています。

 80年代のストックから初期のメタリカフォロワーを発掘してきたのかな?って言うサウンドが満載のアルバムは、どっかで聴いたような展開を見せていくスラッシュメタルを構築しています。当時だったらパクってる!って盛大に炎上しそうですが、今となっては元ネタの状態も微妙なので歓迎されると言う…'`,、(´∀`) '`,、そんなわけで、現時点ではオリジナリティとかほとんど無いですが、若さと勢いがまぶしい期待の新星でした。
同系統アルバム
VIOLENCE PREVAILS/CHEMICIDE
TRUST BETRAYAL/ARCHED FIRE
72 SEASONS/METALLICA