振り編 ⑸ タメ (タメを作ろう) Part U
タメ (回転系が主体です)
「もう少し身体をタメて」 「タメがないな〜」 と上級者に言われる事は
ありませんか ?
このタメ! と言う事、一体何なのでしょうか、上級者の言われてもどうゆう
事かサッパリ判らない、私なんかそうでしたがこの頃いろいろなキャスターを
見ていておぼろげながらこの“タメ”という事が私なりに判る様になりました
上級者から見るとタメの奥深さに対して私の理解が間違っている又は浅すぎる
と思いますが中級を目指す松の字の事、皆様のご意見、ご指摘に依ってこれか
らも考えを正したいとおもいます m(__)m
“タメ”錘のセットから振込みに入る一瞬の動作ですが、タメを作る事に依り
力強い蹴り、腕の押しが出来るのです
より遠投するためには見過ごす事が出来ないポイントだと思います
さて“タメ”とは、一体何ぞや ? とは前回の“タメを作ろう”に書きまし
たが、
振込みに移るとき一瞬呼吸が止まり振込みに使う筋肉を伸ばす物は伸ばし、縮
めておく物は縮める、と言った言葉で現せば簡単なのですが実動作に於いては
このタメが抜けがちです
特に身体を回転させない投げ方 ( V字、スリークオター、サイドスロー、
等 ここでは 静止型 とする)である程度投げられる方が回転系で投げたら
思ったほどの差が無い、あるいは静止型であまり投げられない方、等ははタメ
が出来ていない、又は錘が上手く外に出ていない等の理由が考えられます
タメの抜けやすさは V字<スリークオーター<回転系<スイング系 と
動きが複雑な投げ方ほど抜けやすいと思います
それでは、“ タメ” が無い( 抜けた )投げ方と言うのはどういうこと
か
回転系が判りやすいので右投げ回転系で考えて見ます
⑴ タメが抜けている投げ方
錘をセットして海と反対側に左足を一歩踏み出して錘を廻して振込みに入る訳
ですが、振込みの時に “顔、肩、腰が竿と同時に廻っている” 状態です
⑵ タメが出来ている投げ方 *肩を残せ
“腰、顔を先に廻しておき肩を残してから” 振込みに入る投げ方になります
この理由は、腰を先に廻しておく事により蹴りの開き巾を小さくする事が出来
投げる方向に大きな力が働く、肩が残る事により竿を押すときの振り角度が大
きく取れる
竿と同時時に動かしていたのでは腕が腰の回転と蹴りによる体重移動を利用し
て竿を前に振り込むことが出来なくて背骨を中心とした回転のみになりやすい
(つまり、棒立ちになりやすい)
⑶ “く” の字から “ノ” の字へ
タメを作った姿勢は蹴り足と腰と肩が“く”の字になり必然的に身体を支える
為に一歩踏み出した蹴り足のひざは曲がり、その曲がったひざを伸ばす事で蹴
ることが完成します 蹴った足と押した腕は“ノ”の字
⑷ 隠れた働き
V字とか回転系で竿と錘がある角度を持たせて廻し込んだとき、錘が遅れて来
ますよネ!
その遅れをほんの少しタメを作る時間で調整して外に錘を出す働き
* 身体の動きは止まる訳では無いのですが
以上 利点を書きましたが欠点もあります
⑴ “きゅうくつ”である
⑵ 振込みに “より” パワーが必要となる
エ〜 そんなバカな 話がちがうじゃん ??? 反対じゃないの !
と思うのですが竿にパワーが入れやすくなるのである程度のパワーがないと逆
に振り込めなくなる
* 心配しなさんな 一連の動きのバランスですからタメだけが良くなる
のではなく他も良くなりますから
⑶ 先に腰を廻すので振込みのときに “足、腰” にかなりの負担が掛か
る
翌日どころか数投しただけで 「イテテ・・」
私、責任もちませんから
まったく瞬間芸に近いタメについて私なりの考えを書きましたが文章で現す
という事の難しさを改めて思い知らされていますが、かといって身体がその
様に動くわけでもなし ハハハ ジレンマ
Part U もタメのほんの一部しか書けなかった、続きはPart V の機会が
あれば・・・
2002、 師走 松の字