インポートアルバムコレクション

持っている、もしくは聞いたことのある輸入盤をならべてみました。
基本的には日本盤が存在しない、または入手が困難なものです。

!!!WARNING!!!

アルバムの評価はあくまでも個人的な嗜好のみです。
アルバム自体の完成度や世間一般の評価は一切考慮されていません。

  1. GATE OF HELL [DIVINE GATE PART I] / SKYLARK
  2. THE COURT OF ETERNITY/STIGMATA IV
  3. GATEWAY/TREASURE LAND
  4. THE HOUSE OF ATREUS ACT I / VIRGIN STEELE
  5. DEAD, HOT AND READY/WITCHERY

GATE OF HELL [DIVINE GATE PART I] / SKYLARK

(1999) ITALY

UNDERGROUND SYMPHONY VSCD-040

[☆☆☆☆]

一部で話題のBURRN!で酷評されたことで有名なスカイラーク(ファミレスではない)のニューアルバムを買った!とりあえず4曲くらいしか聴いていないのですが前作と比べてサウンドプロダクションが向上してリズム隊がタイトになっていて、さらにキーボードなども厚みを増しています。
いろいろなところが、ああ成長したなあって感じですがリズム隊にヴォーカルが押され気味になってしまたような。これ以上のサウンドの向上を目指すならヴォーカルの更なる成長は必須でしょう。このタイプの音楽でヴォーカルが辛そうなのはマイナスです。で、時折ギターの音が安物MIDI音源みたいに軽く聞こえるところがあるのですが、これは意図的なものでしょうか。
このニューアルバムは荘厳かつ静謐、そしてエモーショナルなイントロから劇的に疾走するナンバーで始まるというコンセプトアルバムです。通して聴いたのですが、やはりギターの活躍する場が少ないというか、生ストリングスの方が多分適切ではないかと思われるパートがちらほら。クラシカルなフレーズでは特にその傾向が顕著に見られるのは、やはりメインソングライターがキーボーディストだからという事と無関係ではないのでしょう。おまけにゲストヴォーカルも実力派を揃えてしまったおかげで、バンドのヴォーカリストと如実に比べられてしまって多少見劣りしてしまうのも無理の無いところで。
けれども。あのスカイラークらしい当たりの柔らかい(リズム隊は激しいけれど)感じはパワーアップされてますし、メロディも満載です。ツーバス叩きまくってますから。
でも、これ以上のレベルアップを望むなら中心人物のEddy Antoniniがもっと強権を振るってメンバーチェンジを大幅に進めてみるとかオーケストラとの共演とかという別のアプローチを考えた方が良いような。このメンバーではこの辺りが目一杯な気がします。ああ、ヴォーカルがマイケル・キスクだったらなあ。

THE COURT OF ETERNITY/STIGMATA IV

(1998) AUSTRIA

MODERN MUSIC RECORDS N 0303-2

[☆☆☆☆]

デビューアルバムはビクターから発売されましたが(そのときはSTIGMATA名義)、その後のサポートはサッパリで、このセカンドアルバムは日本盤が出てません。前作同様、メロディアスでパワーのあるヘヴィメタルをやっています。キーボードを使ったりギターソロあたりに少しプログレッシブな雰囲気が見られなくもないですが、基本的にはリリカルなメロディを持ったオーセンティックなでドラマティックなサウンドに落ち着いています。少し荒れた声質のエモーショナルなヴォーカルが力強く湿ったメロディを歌い上げており、ロニー・ジェイムス・ディオを少し思い出させたりもします。音はそれなりにヘヴィで少しスペイシーな感じもあり、エキゾチックな空気も持っています。ちょっと以前のサヴァタージか初期レインボー的な正統派ヘヴィメタルといった感じです。6のリフがちょっとアクセプトみたいです。ジャケットはどう見ても殺人鬼ですけど。

GATEWAY/TREASURE LAND

GATEWAY/TREASURE LAND

MODERN MUSIC RECORDS TT 0037-7

[☆☆☆☆]

1998年に発表されたスウェーデン出身のバンドのセカンドアルバムです。不安定だったヴォーカリストを変え、より洗練されたサウンドに仕上げてきた本作ですが、もっとも目立つのはイングヴェイ・マルムスティーンのようなネオクラシカル・フレーズです。全体的な方向としてはメロディックスピードメタルなのですが、唐突とも感じさせる不可思議なフレーズの挿入や奇妙なメロディ、そしてブレイクの多用によって一本調子にならない複雑な展開を見せる楽曲が多くなっており、ネオクラシカル+プログレッシブというサウンドを作り出しています。初期エレジーやラビリンスに近いでしょうか。新たなハイトーンヴォーカルもパワフルな歌声を聴かせており、テクニカルなプレイはそのままにメタリックな印象が強まっていますが叙情的なメロディも残っています。
どうして日本盤が出ないのかは良く分かりません。

THE HOUSE OF ATREUS ACT I / VIRGIN STEELE

(1999) USA

MODERN MUSIC RECORDS TT 0042-2

[☆☆☆☆]

トロイ戦争をモチーフにしたストーリーアルバムということで、そうでなくても大仰なイントロが得意なこのバンドにはもってこい、なので大仰で壮大なイントロからヴァージン・スティール節が炸裂の勢いのあるナンバーから幕を開けます。それからはメランコリックでリリカルな風情あふれるドラマティックな世界が繰り広げられるわけです。登場人物に基づいてヴォーカルスタイルもクリーントーンとアグレッシブなものを使い分けたり、さらにキーボードやピアノのインストゥルメンタルを挟みながら物語性の強化に勤しんでいるわけですが、いかんせんコンセプトに引き摺られて楽曲が冗長気味になっていて山場を逸することが少なくないような。
起・承・転・結が楽曲の普通のスタイルですけど、このアルバムだと起・承・承・転・承・結くらいになってまして耳を惹くフレーズも忘却の彼方に流れがちで山も標高が低いです。またアルバム全体の構成もインスト曲を二曲続けたりする、小品の曲があまり効果的でないなどで流れを阻害している感もあります。楽曲も前作と同じように練られているわけですが、今回は考えすぎて策に溺れたような印象が少し。
もっとも彼ららしい劇的さや叙情性、高揚感は健在ですので大きく期待を裏切ることはないです。
THE MARRIAGE OF HEAVEN AND HELL みたいに次のアルバムならもうちょっと締まるんじゃないですかね。そしてやはり次回に続く、って感じです。

DEAD, HOT AND READY/WITCHERY

(1999) SWDEN

NECROPOLIS RECORDS NR041

[☆☆☆☆]

プリティメイズの名作「RED,HOT AND HEAVY」をパロったと思われる正統派ヘヴィメタルファン怒り心頭(笑)のタイトルを付けたデスラッシュバンドのセカンドフルレンスアルバムです。トイズ・ファクトリーのやる気があるのか無いのか、よくわかりませんが、ミニアルバムとのカップリングとかで日本盤を出されると結構ダメージがデカイかも。
それはともかく、サウンドの方は前作の方向性を保ったまま、さらにスラッシュメタル色が強くなった上にギターソロがオーセンティックと言うか疾走感あふれるメロディアスなものになっているため、ヴォーカルが無ければ、パタパタ忙しい普通のスピードメタルだったりします。ついでにロックンロール的な要素も強くなったりしているので、ちょびっとモーターへッドみたいに聞こえるところもあります。怪しいところは減退したでしょうか。

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