名機にロックオン

ガントレット
(1985 ATARI/namcco)


● ガントレットのプレイスタイル、あなたはどっち!?
ガントレットといえば迷路の中をゆっくりと進んでちまちまと敵を攻撃し、ひたすら安全策をとり「200待ち」(後述)を使ってバイタリティ100回復のフードを奪取して即無難にクリア----というプレイスタイルの方も多かったのではないでしょうか?確かに毎レベルで2個以上フードが回収できれば理論上はエンドレス----ということになりますが、世の中そんなにラッキー面ばかり続く運のよい人はいないはず。
それなりに上手いといわれる人でも「待ち」を多用すると終わってしまうこと必至で、毎面「待ち」を入れると必ずバイタリティが足りなくなってしまいます。
反面、少しぐらいダメージを食らってもトータルでそれ以上のフードが回収できればOKというスタイルのプレイヤー(俗にいう「走り」を使うプレイヤー)は臨機応変に「待ち」と「走り」を使い分け、(とはいっても最終的に「うずまき」といわれた面を除いてすべて「基本は走り」にパターン化されてしまいました)エンドレスを達成した人も結構いました。当然エンドレスプレイヤー達は全ての面の構成・パターンを覚えており、そこに至るまで涙ぐましい努力をくりかえしてきたのです。200待ちは所詮弱者救済のためのシステムで、勝利の女神は勇敢な冒険者にのみ微笑んだ----というところでしょうか?(うーん、照れくさい表現)
あなたも真の勇者なら果敢に攻めるべし!?


● ごゥごゥは超能力少年のファイトパワー(^^;)
さて、タイトルも中身も忘れてしまった(笑)のですが、当時「超能力少年が活躍する??」と「ダリル」いう映画がありました。その主人公のオリバー君がロケだったか休暇だったかのために巣鴨キャロットにやってきたのです。
オリバー君はガントレットの前に立ち、プレイ開始。こぶしを振り上げ「go!go!!」と掛け声も高く、超能力で(笑)どんどんクリアしていきます。
----と思いきや、ゴーストの群れの中にも「go!go!!」と突進っっっっっ!!!!あっという間にゲームオーバー(爆)。

やはりゴーストには走りのファイトパワーも超能力も効かなかったようです(^^;)


この時の様子をデフォルメしてイラスト化したのがアウトランのコーナーでも出てきた山崎さん。
----賢明な80年代ゲーメスト読者の方はもう分かりますね。誌面に突然現れた謎のキャラクター「ごゥごゥの掛け声とともに腕を振り上げるへのへのもへじのおりばぁ君」----その由来はこんなところにあったのでした。


● 200待ちプレイヤーのお供?お茶2号の由来
ガントレットでは、ダメージをくらわずにバイタリティが約200自然減少(敵を倒すのはかまわない)すると、救済措置として迷路のすべての壁が出口に変化するのですが、SDIのコーナーでも話題にあがったHTL-JUMP-T2氏は、この「200待ち」を多用するプレイヤーでした。バイタリティが減るのを待つ数分間、ぼーっと筐体の前に立っているのも苦痛です。そこでT2氏はいつも休息コーナーで茶碗1盃のお茶を調達し、ショットボタンの上に置いて離席するのでした。誰もいないのに茶碗がショットボタンを押しているためスコアが上がっていきます----。(係員が変に気をかせて茶碗を片づけてしまい、気がつくとグラントに殴られまくってゲームオーバーになっているなんてことも日常茶飯事でしたが----)
いつしか人は、T2のTとお茶のTEAをかけて、彼のことをお茶2号と呼ぶようになってしまいましたとさ----変なネーム----(笑)


● ああ、幻の1000万点ランキングエントリー
(その1)
通常ガントレットで1000万点を達成するには十数時間を要します。
風俗営業法により時間の制限があることと体力的な問題もあり、普通のゲームセンターでの達成は一筋縄ではいきません。その日、ACU某氏は朝からガントレットに陣取り、閉店間際の蛍の光が流れる中、とうとう自己初の1000万点を達成したのです。

「よっしゃぁぁぁぁ!」
「電源プチン----」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛----」


店員SPY-KID大和氏が時間をまちがえてマスターコンセントを切ってしまった(まだ閉店までは若干時間があった)のでした。ガントレットのスコアはゲームオーバーになって初めてランキングテーブルに残るのです。当然、ゲーム中の電源断ではどんなにすごいスコアを出そうともネームエントリーはもちろんのことスコアも残らないのでした(T_T)

(その2)
ガントレットは過去のハイスコアがずっとバックアップされていくのですが、巣鴨キャロットのガントレットはランキングの一番下がすでに1000万点オーバー(^^;)よって、丸一日プレイしても点効率が悪くて1000万点ぎりぎりだとランキング外だったりします----ああ、おそるべし巣鴨キャロット----。


● 最強の中学生集団
巣鴨キャロットのガントレットが恐れられたのは、その裾野の広さにもありました。のほほんとプレイしている中学生----実はエンドレスなのだけど、風俗営業法のため6時に帰らなければいけないという悲しさ。こういったのが4人ばかりいました。「中学生でも単なるエンドレスならできるかもねぇ----」ともお考えでしょうが、物覚えの悪い私が「4人」といった時点で感がいい方はもうお気づきでしょう。そう、彼らは4人同時プレイでもエンドレスだったのです(爆)。普通は足を引っ張り合ってうまくいかないのが関の山なんですけどねぇ----(^^;)。朝一から4人プレイして、6時になったらポーションを使いきって帰っていく----なんて恐ろしい----


● レベル1000の宴
沙羅曼蛇のコーナーでも少し話題に上がりましたが、深夜の24時間営業ボウリング場は夜明かしゲーマーの格好のターゲットとなっていました。沙羅曼蛇やらダライアスやら、そしてガントレットといった人気ゲームが純正筐体(!)で置いてあるなど、当時のボウリング場はなぜか妙にニューゲームがよく入ってきてたりしたのです。
都内ではすでに1000万点を達成しているプレイヤー多数。(ちなみに1000万点の桁が存在します)しかし、ゲームセンターの営業時間制限もあり、丸一日プレイしても数百レベルが限界となってしまいます。そこでガントレットエンドレスプレイヤー達は夢の1000レベルを目標に、池袋の某ボウリング場に集まったのです。

長時間交代プレイを成功させるためには、通常は念入りなプランの作成が不可欠です。交代計画や、万が一の時のピンチヒッターのスタンバイ等々。

しかし、今回はそんな細かい計画は一切なし(笑)


なんと無謀なことを----と普通の人(私だってそう思いました)は思うでしょうが、それでもやってしまうのがガントレットエンドレスプレイヤー(笑)。結局、口コミと巣鴨キャロットのコミュニケーションノートに日程の書きこみがあっただけで多数のエンドレスプレイヤーが集まったのでした。
ACU-KEI氏、ACU-ああむ氏、CRAMP-BOY平石氏、GOD-鈴木氏、浜豊秋氏(100のスコアネームを持つ男)、(いかん、多数といいつつも5人しか思い出せない(^^;)いずれも負けず劣らずのエンドレスプレイヤーが、ガントレットの前に陣取り、エルフを選んでゲームスタート。

「じゃあ、適当に交代ということで」----数名帰宅----


----あんたら、本当にそんなのでいいのかぁぁぁぁ----と私は思いましたが、それは素人の浅はかさなのでしょう。すでに何度も長時間プレイをクリアしている彼らには、レベル1000なぞ単なる「何が起こるかの確認作業」でしかなかったのです。ほんとに適当に交代がすすみ、なんら危なげなく、目標は達成されてしまいました。達成時間は忘れてしまいましたが、だいたい2日間くらい。達成の瞬間には参加者のみんながそろっているあたりはさすがです。
その瞬間、画面はレベル8に戻り、難易度も戻りました。その後数レベルプレイし、出席者合意のもと敵の中へと突っ込み、宴は終了したのでした。




MAIL


bacck home mail