酔っぱらいはタチが悪い?!
 ソードとイオスが人間界に堕ちてから数週間。
 ソードは……酒が飲みたくて仕方がなかった。
 禁断症状とはいわない。だが、人間界に堕ちてからは、気分が悪くなることが多すぎた。
「酒でも飲まなきゃ、やってられねぇよ…」
 という言い分らしい。
 台所に置いてあったのは、日本酒。
 イオスが、すでに酔っぱらってしまったソードを見つけたときには、一升瓶が二本、すでに空になってしまっていた。
「イオスぅ〜、てめ〜も飲むかぁ〜?」
 手に持っている一升瓶を持ち上げて、ソードが誘う。
 確かにろれつは回っているが、行動パターンが普段のソードと一致しない。間違いなく、酔っぱらっている。なにしろ、普段のソードはとことんイオスを嫌っているのだ。酒に誘うなど、しないことだろう。
「飲みませんよ。あなたも、もうやめなさい」
 イオスがたしなめる。
「ふぅ〜ん。じゃあ、こっちの方がいいのか?」
 持っている一升瓶を置き、体をイオスにすり寄せる。
「何考えてるんですかっ ソードっ!?」
 あせり、その体を押しのけようとする。いくら相手がよっているとはいえ、こんな行動に出られるとは思っても見なかったのだろう。
「まんざらじゃあ、なさそうだな?」
 にやりと笑い、イオスの肌をあらわにしていく。その笑みは、悪魔の蠱惑の笑み。
「ソ、ソードっ!」
 まだ戸惑っているイオスに対し、ソードは、
「好きなんだから、いいだろ?」
と言い、挑発的なキスをする。
「…仕方、ないですね…」
 確かに体のどこかに存在している、ソードに対する欲情を認め、ソードを抱き上げる。
 そのイオスの顔が、微笑みに彩られていることを、イオス自身、知る由もなかった。


「どわぁっ?!」
 ソードが目覚めると、目の前にイオスの顔があったので、ソードは思わず叫んでしまった。
 その声にイオスが目覚める。
 その時、ソードは気付いた。自分がイオスの腕の中にいて、しかもお互いに全裸であることに。
「おはようございます。ソード
 イオスのその口調に、ソードの怒りが増大される。
「ってめ…何しやがった! これは一体どぉいうことなんだっ!!」
「ソ、ソード??」
 その剣幕と、行っている内容に驚くイオス。
「…えっと…その…、ゆうべの記憶は…?」
「んなもん、ない!」
 はっきりきっぱり即答するソード。
 だいたい、記憶があるなら、聞いたりはしない。
「…まあ、この状況でわかると思いますけど…そういうことです。
 誤解のないように言っておきますけど、誘ったのはあなたですよ? ソード。まあ、確かに、それに応えた私も私ですが…って…聞いてませんね。ソード…」
 そういう関係になったどころか、自分から誘ったと言うことにショックを受けている。
 しかし、イオスもイオスで、ソードの記憶がないことにショックを受けている。
「私に『好き』と言った、記憶も…ないんでしょうね…」
「知るか、そんなのっ! 言うわけねぇだろっ!」
 イオスの呟きにも即答するソード。

  心のどこかで無視していた。それは、ありえない想いだと。
  けれど、認めざるをえない想いだというのか…?
  でも、せめて…もうしばらくは、このままで……

  気付いていないふりをしていた想い。それを目覚めさせられ、自覚させられた。
  しかし…それは再び封印しなくてはいけない想い。
  忘れることは、出来るのだろうか……

 同じでありながら異なる想いは、どんな結末を用意しているのか…


 お〜しっ! 終わった終わったぁ〜 と言いつつ…実はこれには続きがあったり…(爆) 次にそれ書きますから(多分←をひ)まあ、待ってみて下さい。(笑)
 ソードが酔っぱらっている理由は、体が双魔だからです もちろん、二日酔いつき(笑) ソードの体だったら不可能なことだったな…(笑)
 今回は珍しく、そういうシーンの描写がありません(笑) 最近書いてばっかりだったのに…(爆) でもどうせ続編の方であるから…(更爆)
 最近、書いても書いても終わってくれないので……なんか一苦労
 一応頑張ってますので、見捨てないでやって下さい(笑)

  (裏)