触発
それは、イオスとの何十何度目だかの決着をつけようとした時に、唐突に起こった。
ぞくり、としたその感覚に、ソード自身、多少驚いた。
もう少し、先のはずだった。戦いに興奮して早まったのだろうか。
自覚してしまえば、もう、それにあらがうことはできなかった。
しかし、今はイオスと戦っている最中である。
目前に迫った刃を自分の剣で受け止める。
力任せにその剣を薙ぎ払い、イオスの手から離れたのを確認して、自分自身も魔剣を手放す。
イオスが『しまった』という顔をした一瞬後、不思議そうにソードを見つめる。
ソードはイオスに掴みかかり、そのまま地面へと押しつける。
これで終わりなのかと目をつぶったイオスに、ソードは馬乗りになってくちづける。
「………え………?」
随分と時間がたってから、イオスは目を見開き、きょとんとして言葉を発した。
「おまえ、相当にぶいな…?」
そう言いながらもソードはイオスの鎧を外していく。
「…あの、ソード…何して…?」
(…ホントに何も知らねぇな…こいつ)
そう思いながらも答える。
「相手、しろよ」
そう言って、自分の鎧も外していく。
「相手とは、何の…?」
(こいつ…どんな育て方されたんだ?)
ふと、自分の付けた傷を見つけ、それを舐める。
「なかなか、甘い血してんだな。おまえ」
さっきの質問には答えず、話しかける。
「私を食べるつもりですか?
天使を食べたら強くなるなんて、迷信ですよ」
「それぐらい、知ってらぁ。
けど、これだけ甘い血を流しておくのももったいねぇしな。いいだろ?」
ソードは返事も聞かず、イオスの別の傷に舌を這わせながら、イオスの服をはだけていく。
そのイオスの血の甘さが、ソードの体をなおさら熱くする。
「ソ、ソード…?!」
自分の服が脱がされているのに気付き、やっと抵抗を始めるイオス。
「発情期、入っちまったんだよ。言ったろ、相手しろって」
イオスの四肢を押さえつけ、首筋、鎖骨、胸へと痕を残しながら唇を移動させる。
「ぁ…!」
びくり、とイオスが反応する。
(そういや、こいつ経験ないんだったな…)
ふと気付き、行為を強くするか弱くするか考える。
(しはらく、発情期は抜けないだろうし…その間、こいつにいろんなこと教えるってのも、楽しいかもな)
にやりと人の、いや、悪魔の悪い笑みを浮かべる。
けれど、今はそうしている余裕はない。ソードの体は、ずいぶんと熱を持ってしまった。
イオスの熱くなりはじめているそれを唇に含む。
「そ、ぉど…」
イオスの吐息が熱を帯びはじめる。
純白のはずのイオスの羽が、ほのかに薄紅色(うすべにいろ)に染まっている。それは、おそらく情欲の証。
「へぇ、きれいじゃねぇか」
そう言って軽く唇をあわせてから、イオスに向かい、自ら腰を沈めていく。
「…あ、はぁっ…」
思わず詰めてしまっていた息を吐きだし、体をなじませる。
「…んっ…」
イオスもまた、感じた熱さに声をあげる。
「意外と、かわいいな」
そんなイオスを見、一言言ってから、自分の腰を動かす。
「んっ…く、うっ…」
発情期によりあおられた熱で、体は過敏な反応をする。
「…は………」
その時のソードのあでやかな表情に魅せられ、イオスはソードの中へと放っていた。
そして、その時、ソードもまた………
その後、イオスはソードにテイクアウトされ(笑)、ソードが発情期の間中、相手をさせられていたとか。
その間、天界では、シェキルの絶叫が響きわたっていたという。
というわけで、某所でネタが出たソード襲い受け。別にイオス縛ってないけど。
しかもイオス、とことんにぶい純白天使様だし。万年発情期で翼がピンクってのも、薄紅色として使わせてもらったし(笑) もともと純白天使様なんで万年発発情期じゃないけど、それはソードの方に使って(笑)
で、出来上がったらこんなのになってました。
う〜ん……愛があるのかどうか……謎ですけど、まあ、俺的にはあるつもりです。
あんましソード、襲ってる風じゃなかったですね。誘い受けですら苦労する俺ですし… セリフはけっこう苦労しました。純白イオスに襲い受けソードなので。話もそんなに長くもないし…
精進足りんなぁ… 次の頑張ってきます。 次はもっと難しいから……(^_^;)
(裏)