残された存在(もの)
ゼフィーリアのはずれにある森。
そこには魔族が棲んでいると噂されている。
もっともそれが真実かどうかは知らない。誰も確かめようとする者はいなかった。どこかの村を襲ったという話も聞かない。
そのためそれは噂の域を出ていなかったのだ。
実際にはそこに魔族はいた。
闇を映したような黒髪。アメジストの色をした瞳。
けれど、その瞳は何も映していない。心の中は虚ろ。
…理由はただ一つ。愛した人はもういないのだ。
たった1人で、何百年も過ごした。
もう、自分が望んでいるものが、滅びなのか、他の何かなのかわからない状態で。
(もし運が良かったら……彼女の魂にもう一度めぐり会えますか……?)
けれど…1人で過ごすのはつらい。
見知った人間などもういるはずもなく、魔族とも縁を切っているのでもう会えるはずもない。
と、いっても、正確に言うと、クビにされたのだが…。
腑抜けになってしまって使いものにならない、と。
でも、彼の想いを知っていたわざわざそうしてくれたのだろう。彼の創造主であり、上司でもあるあの方には全てお見通しだったのだ。
それに、彼女の子孫もいない。彼女は独りのまま生涯を終えたのだ。
そう、多分……お互いに想い合っていた。告げる勇気がなく、そのまま2人は会えなくなってしまったけれど…。
(あなたの魂に会いたい……けれど、滅びれば会えるのか存在し続ければ会えるのか………それすらもわからないんです…)
(彼女と一緒に滅んでしまえばよかったのかもしれませんね…)
(ねぇ、あなたは今、どうしているんです?)
誰だかわかりますね? けど、あえて名前は入れずに終わろうとしたんです
しかし、話の展開が途中で変わって、それを書くと名前を入れることになっておもしろくないので、次に回そうと思ってなんとか区切りをつけました 結果は最初の予定通り(?)
でも、展開させていくとスレイヤーズから離れていきそうでどうしようかと……
というか、スレであってスレじゃありませんが、スレじゃなくてスレなんです…多分…… って、なんか謎の言葉…(爆)
登場人物も同じと言えば同じなんだけど、違うと言えば違うし…… まあ、同じなやつもいるけど…
…正確に言うと、スレにオリジが入ってるってところだろうか……
続き出来るかなぁ…