魔法珠 〜Magic・Soul〜 13
13.
「……手がかり…ないよ……」
「全っ然、わかんねぇな…」
「お手上げ…ですね……」
はっきし言って魔法珠について、全然わからないのだ。
そのありかどころか、それらしい話すらが。
「サラズィアは巫女、キアルスは闇精霊だろ。神託とか、来ないのか?」
「あたしは、あのペンダントのせいで巫女に祭り上げられただけだ。形式なんだよ。
一応、修行はさせられたけどな。才能がねぇんだよ」
「私は精霊とはいえ、闇の属性ですから。神託なんてありませんね。
むしろ、私達は魔族に近いんです。冥龍が神託みたいなものすると思いますか?
ましてや、敵側にまわっている私達に」
「神頼みも無理か。本当に打つ手なしだな」
「…え?
すみません、ちょっと待って下さい。神託じゃあないんですが、上の方からの連絡がきたんです」
そう言ったキアルスを黙って見守る。
「え? えぇ?! そうなんですか?」
驚いているキアルス。珍しいな。
「あ、はい。わかりました」
「ええ、よろしくお願いします」
どうやら終わったようである。
そこへ、最初に声を掛けたのがリアールだった。
「珍しいな。お前が驚くなんて。
連絡の内容は一体何だったんだよ」
「ホント、初めて見たな。何、言われたんだ?」
「茶化さないで下さい。
それで、連絡の内容なんですけど、」
そこでいったん、言葉を区切る。
そして、先を続けた。
「魔法珠のありかがわかりました」
「ええっ?!」
「なにいっ!」
さすがにこれには、あたしもリアールも驚いてしまった。
「私も2人の驚いた顔は初めて見ましたよ」
静かに笑っているキアルス。
(なるほど、そういうことか)
「はめたな」
「わざとああいう言い方したわけだ。
いい性格してるな」
「まあ、やられたことはやり返しませんと。
それで、魔法珠ですが、どうやら上の方々が管理していたようです。
渡してくれるそうなので、この先の広場まで行きましょう」
「何で、ここじゃだめなんだ?」
「魔族が来てしまう可能性があるでしょう?
こんな町中で魔法を使うわけにもいきませんから」
「なるほどね」
そして町の外の広場へと向かう。
最終決戦前夜(違うって…)状態なのに、なぜこいつらはこんなにギャグなんでしょうね…?
やはりキャラのイメージが……かな……?
次は、ついにラスト前!
さあ、どうなるでしょう?! 次をどうぞ!!
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