魔法珠 〜Magic・Soul〜 6
  6.
「だーっ! 何なんだよここは!?
 仕掛けが多すぎるぞ!」
 そう、あたし達は今、追いかけっこをしている。
 それも坂を下ってくる大岩と。
 まさか追いかけっこと聞いてほのぼのしたことを考えてないだろうな。こっちはそれどころじゃないんだぞ。
「仕方ないですよ。古代人の遺跡なんて大体こんなものです。
 ここは私が何とかします」
――焔よ、闇の命にて、燃え上がり全てを焼き尽くせ――
 《煉獄焔》
 岩は燃え上がりながらも転がり続ける。だが、もうしばらくもすれば跡形もなく焼き尽くされるだろう。
「あーもう。ほんとにひと苦労だわ。この先にもこんなのあってもおかしくないわね」
「それどころか、守護者がいる可能性もありますからね。仕掛けには十分注意しましょう」
 先は長い、か。
「なぁ、ここに闇の魔法珠があるってホントか?
 ただの宝だったら怒るからな。もちろんもらってくけど」
「まあ、これだけ厳重に護られてるから大事なものには間違いないでしょう。
 それにここの祭壇には漆黒に輝く宝玉が祀られているらしいですからね。かなり確率は高いと思いますよ。
 第一、どっちにしろ行ってみるしか私達に魔法珠を探す方法はないんですから」
 そう、魔法珠がどこにあるかは行ってみないとわからない。下手をすれば世界全部を回らなければならないかもしれないのだ。
 まあ、これで年とか期間が決められていたら『そんなモンできるか!』と言いたくなるけど、とりあえずそうでないだけありがたい。
 さて、と、考えてもしょうがない。
「そんじゃ罠には十分気を付けて進むとするか」
 周りを注意深く観察しながら一歩一歩進む。しかしこれで時間制限があって水責めにされたらどーしよーもないな。
 不意に視界が開ける。
「祭壇……」

 今度の情報は本当か否か? 祭壇の先にあるものは……
 以下次号!!(謎爆)
 先が気になる(本当か?)、7をどうぞ

魔法珠 〜Magic・Soul〜 7