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「春の寒い 星の間の」


生殖欲と コンプレックスが
昼の明かりに照らされて
あなたを見ると 愛になる
それが夜の布団の中で
清らかに混ぜ合わされると
赤を求めて 白になる
赤と白から 時が流れてゆくのは
宇宙空間の秘密なのだ

春の寒い 星の間の
暗黒の中に
耳を澄ますと
重力波が 胸にのしかかってきて
ようやく僕は 人間になる

生と死の選択肢があるならば
僕は生きよう
死は一瞬の勇気 生は永遠の勇気
僕は人間だから
生きることを選ぼう

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