平成8年度後期アルコールセミナーたより(No.6) 

(平成9年3月21日)



 今年は一足早く、桜の花が満開になり、気持ちのよい、年度初めとなりましたが、皆さんいかがお過しでしょうか。
 さて、平成8年度2期アルコール・セミナ−の最終回は自助グループ、A.A.のメンバ−による「アルコール依存症からの回復−仲間とともに−」の講演でした。その内容についてご紹介します。
A.A.=Alcoholics Anonymousアルコホ−リクス・アノニマスとは経験と力と希望を分かち合って、共通の問題を解決し、他の人々もアルコール依存症から回復するように手助けしたいという男女の集まりである。
 A.A.の活動
  ミーティング
    自分の物語を話す。
    匿名、ニックネームで呼び合う。
    名簿、出席などはとらない。
    寄付や、行政などの補助を受けず、自分達の献金だけで自立。
    出版物の献金とメンバーの献金。金額は自分の意思で行う。
  広    報
        メッセージを送付 (県内は40通ほど)
   (本人がアルコール依存症だと認めている人、病院、保健所、刑務所、警察関係など)

 A.A.は世界146ヶ国にある。
             グループ数     メンバー数
  アメリカ、カナダ  55,930   1,251,200
  その他の地域    37,082     614,458
  合      計  93,012   1,865,658
 日本のグループ数   275グループ
    メンバー数   3,500人〜4,000人
 富山のグループ数     3グループ
    メンバー数    10人程 
回復への道
 ネットワークをづくりをしていくことが大切。最初はどんな生き方、やり方がよいか分からない。まず、その会場に行き、魅力を感じた所へ行ってみる。A.A.は一つの社会資源と考えて利用する。A.A.を利用して生き易くしていくこと。心を開いて仲間を増やす。どうやって生きるか。仲間とともに、生きる希望を持つ。A.A.のメンバーになるには酒をやめたいという願望があればいい。

 平成8年度第2期のプログラムはいかがだったでしょうか。
 アルコール依存症から回復するには、まず、その病気であることを認めること。そしてその病気を知ること。回復するためには本人や周囲の人がどうすればいいのかを理解すること。どのような治療が必要なのかという情報を得ること。そして、仲間を作ること。
 アルコール依存症という病気は、今までの生き方を問い直させます。
 簡単に答えの出るものではありませんが、アルコール・セミナ−に継続して参加することで、少しでもその道筋が見えてくれば幸いです。
 9年度もぜひ、参加下さいますよう、心よりお待ちしております。(文責:杉本留美)