2005年 / 五月人形
 端午の節句を前に、3月下旬に五月人形が嫁の実家から送られてきた。端午というのは五月の初めの午(うま)の日という意味だそうで、男の子の誕生を祝いその成長を祈る日となっている。
 相当に高価なものなのだろう。精巧なミニチュア鎧兜は華やかである。長い歴史の中にはぐくまれた歴史の重みが感じられる。立派な贈り物をもらった我が孫は果報者である。健やかな成長を願わずにはおれない。
 五月人形が飾られている最中に、生まれて初めて2、3歩あるいた。一瞬のことであった。満身の力をこめて歩き始めた。満面うれしさで一杯の様子。側にいた誰もが笑みをたたえた。数週間前からつかまり立ちで歩いていたものの、何かにつかまらないでは1歩前に歩み出せずにいた。ふらつきながらも二本の足で歩を進めた。五月人形が届いたこの日は誕生1ヵ月前に歩き始めた記念すべき日となった。
 5月5日には幼い孫が無事に成長するようにと、里のおばあちゃんを招いて家族全員でお祝いをすることにしている。


【人形辞典】(端午の節句の歴史など)

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