DARIUS
ダライアスのつづきです(SIDE B)
● ハイスコアに燃えたゲーマー達
このころは対戦格闘ゲームなんてありませんでしたから、結構多くのゲーマーがハイスコア狙いに燃えていたものでした。ダライアスも例外でなく、ハイスコア
集計をしていたゲーム雑誌の誌上では毎月激しいトップ争いがくりひろげられていました。ここではそういった当時のゲーマー達の模様について述べたいと思い
ます。(以下、基本的に旧バージョンもしくは新バージョンについて述べています。)
● 全ての稼ぎはウエーブからはじまる------最大のライバルはピラニア
より多くの点を稼ぐにはそれなりの腕が要求されます。ダライアスの場合、とにかくウエーブにならないと話になりませんでした。なぜなら、TゾーンやMゾー
ンといった隕石面で大きく点効率が違ってくるからです。そこで問題となったのが4面ボスのピラニアをレーザーで倒すこと。小さな口にいかにうまくダメージ
をあたえるか、結構骨が折れるボスでした。
● 足を1本だけ残してどれだけ粘れるか!? ------X zone と Y zone
X ゾーンのボス、タコことオクトパスX は7本(なぜか7本)、Y
ゾーンのイカことカトルフィッシュは10本の足のうち、それぞれ最後の1本を残して粘れるだけ粘るのがハイスコア狙いの基本でした。ずっと粘っていると永
久パターン防止キャラの「ヤズカ・タカーミ」が高速の打ち返し弾(迎撃されるとおつりに返すいやらしい弾)を出してくるのですが、いかにそれをよけるかも
ポイントでした。
● 速攻で倒すのと稼ぐのでは大違い!------V zone
Vゾーンのボス、カメことストロングシェルは、頭にはりついて速攻で倒すと、ほとんどザコキャラ。しかし、甲羅の3つの砲台と前足(とそれについているパ
イプ)の合計5個所を破壊するとなるとちょっとだけ大変でした。このボスもひたすらヤズカの弾除けが続きます。
● ハイスコアラーは音感が要求された?------W zone
Wゾーンの稼ぎは他のコースとは趣が異なっていました。通常はボスのタツノオトシゴことグリーンコロナタスのヘルメットとヒレを破壊して稼ぐのですが、
もっと効率のよい稼ぎがあったのです。それはWゾーン途中の大量得点が獲得できるエリアで残機をつぶす、という方法でした。同一エリアを何回も繰り返すた
めには、エリアが進んでしまわないようにうまいタイミングで自爆しなければいけません。ハイスコアラー達はそのタイミングをなんとBGMで計っていたので
す。(春一番の梁山泊みたい----たとえがよくないな、こりゃ--)
ウエーブが弱い状態でオトシゴと戦わなければならないので、旧バージョンでは至難の業でした。しかし、その逆境に向かっていくのがオトシゴの醍醐味といえ
ました。
● ドリルミサイルに魅せられた男達------Z zone
圧倒的な攻撃力と1本3万点のドリルミサイル。オトシゴとマニアの人気を二分したのが、クジラことグレートシングでした。鬼のような攻撃のなか、いかにド
リルミサイルをたくさん撃つか!?
当時ダライアスに関しては「師匠」と呼ばれていた(反面、一部では「だんな」と呼ばれていた)石井ぜんじ氏は考えに考えた末、ミサイルをうまく撃つパター
ンをあみだしたのです。それは「画面最後方の左上でクジラの背中にウエーブをかすらせる」というものでした。こうすることによって、大量のホーミングミサ
イルをウエーブで破壊することができたのです。このパターンの鉄則は「イルカ弾が破裂した瞬間は絶対に動いてはいけない」ということ(動いたら死ぬ)でし
た。微調整や弾除けに集中しなければいけないため、氏がダライアスをプレイするときはよく隣に座って「出る!」といってドリルミサイルが出る瞬間を伝えて
サポートしていたものです。